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北海道旅行第1日目(小樽)
10月28日 日曜日
午前5時に台北は北投温泉の月光荘を出る。
部屋の鍵だけ受け付け台に戻して静かに立ち去ろうとしたが、受け付け台で寝ていた女性従業員を起こしてしまったようだ。

夜明け前でまだ暗い中バスを待つ。
バスは午前5時から、MRTは午前6時が始発らしいので、朝一番に空港へ向かうためにはバスの方が早い。

バスに乗ること30分ほど。
日曜日の早朝ということもあり、渋滞もなく、スムースに台北の繁華街に入って、庫倫街で降りる。
そろそろ台北の街も朝を迎えたようで、朝食を売る店や屋台が店開きを開始する。
豆乳に油条でも食べていきたいところだけど、朝食は空港で食べるとして先を急ぐ。

重慶北路のバス停で空港行のバスに乗り換える。
昨日と同じく大有バス。
しかし、昨日は「直達」であったけれど、今日は「通勤」という南崁の街を回るルート。
(私は高速道路経由の「直達」が各駅停車の「通勤」よりも運賃が高いと思っていたけれど、どうやらICカードの利用履歴を確認したら、どちらも同じ90元だった)

空港第二ターミナルの中華航空ラウンジに直行。
最近改装工事を終えたばかりとのことで、改装後どうなっているか楽しみだったけれど、改装できれいにはなったようだけれど、食べ物などは貧弱になったような気がする。
以前は小籠包や蒸し餃子、壺焼きの地瓜(焼き芋)などがあったけれど、見当たらなかった。
朝食時なので、台湾らしくお粥もあったけれど、重湯かと思うほど薄いお粥であった。台湾のお粥はもっとしっかりしたお粥だったイメージなんだけど残念。

8時半過ぎの札幌行の便の座席は30K。
もともとプレミアムエコノミー用のシートの最前列なので、足元は広いし、座り心地も良い。昨日の飛行機と違って、搭乗率は80%を超えているだろうか。
9月にあった北海道の地震で、観光客が激減したと聞いていたけれど、まだまだ台湾の人たちに北海道の人気は高いようだ。

東シナ海から九州、中国地方を横断して日本海に入るルートなので、能登半島や立山連山、佐渡などが眺められるかと楽しみにしていたが、雲も多くかかってしまっていた。
結局のところ、飛行機の中では機内食をいただく以外また眠り込んでしまった。

下北半島を横切るあたりで下降しはじめる。
依然として下界は雲に覆われがち。
札幌地方の週間天気予報も、どうも連日小雨模様のようだ。
せっかくの旅行なのに、天気がぐずついては楽しさが半減してしまう。

下北半島上空
[青森の山々の紅葉が見られるかと思ったけど、飛行機からでは無理のようでした]

薄曇りの千歳空港に着陸。
北海道の人はあまり海外旅行をしないのか、入国審査場でも日本人のブースには誰も並んでおらず、外国人用のブースには黒山の人集りで、中国語が飛び交っていた。

まもなく千歳空港着陸
[地上が近づいてくると何となく秋らしい景色が広がり始めた]

空港で落ち合う予定の妻が乗った国内線の飛行機が到着するまで小一時間ほどある。
ピサヌロークで留守番させているネコのことが気になり、ビデオカメラで様子を確認しようとするが、パソコンの不具合か、ゲストハウスのネット環境の問題かわからないけれども、ビデオカメラとネットがつながらず、ネコの様子が確認できない。

午後2時20分、妻の飛行機も千歳空港に到着した模様で、到着ロビーのドアから続々と日本人が出てくる。
国内線だから、当然日本人が多いのだろうけど、私は最近日本人の多い飛行機に乗った記憶がない。

しばらくして、妻も出てきて、そのままJRで札幌を飛ばして小樽まで行ってみることにする。
14:45発の札幌行電車がすでにホームに入っていたけれど、15:00発は小樽まで直通なので、一本やり過ごすことにする。
しかし、先の札幌行は二人掛けの座席が前向きに並ぶ快適そうな電車であったけれど、あとから入ってきた小樽行は山手線みたいな横向きのロングシートであった。
それでも、乗り換えなしで座っていれば小樽まで運んでくれるのだから文句はない。

途中の車窓は、赤や黄色と木々の葉っぱの森が見える。
白樺のような幹の白い木々が多いせいか、下草が少ないせいか、森は明るく、錦絵のように美しい。
こんなところを散歩してみたいものだ。

札幌を過ぎて、小樽が近づいてくると、海岸線沿いを電車は走る。
日本海、空は鉛色で、いかにも寂しそうな風景が続く。
演歌の世界に出てきそうだ。
しかし、窓の外の景色を眺めようとするには、後ろを向かなくてはならない。
後ろばかり見ていたら、首と肩が痛くなってきてしまった。

4時半前に小樽に到着。
キャリーバックなどの荷物を持ったままなので、駅のコインロッカーを借りる。
コインロッカーなんて100円くらいのものだろうと思っていたが、なんと400円もした。
しかもコインなんかではなく、交通系ICカードでの支払いとなっている。

身軽になったところで、小樽運河に向けて歩き始める。
駅前にはスーパー長崎屋があった。
長崎屋はいまどこの流通グループに入っているのだろうか?
日没が早いのか、もう暗くなり始めている。
北海道は寒いぞと覚悟を決めて乗り込んできたけれど、薄いシャツの重ね着とウインドブレーカーだけで、それほど寒さを感じない。

アーケードを抜け、旧日本銀行などの古い石造りの建物群を眺めながら運河へ到着。
もうすっかり暗くなっており、運河沿いの倉庫街がライトアップされてよい雰囲気になっている。
ライトアップされている倉庫の壁を這う蔦も赤く紅葉しており、それの影が水面に揺れている。
ここまで歩いてくるときには耳に入ってこなかったけれど、運河沿いには中国語と韓国語が飛び交っている。
タイ語も聞こえる。
日本語は少数派。
そして、その少数派も観光人力車の客引きだったりする。

小樽運河
[小樽運河、なるほど観光客を集めるだけの景観です]

小樽に来たのは20年ぶりだろうか、もっとだろうか。
当時も運河は人気だったけれど、他に石原裕次郎記念館なんかも人気だった。
この記念館もすでに閉鎖されたと聞いている。

運河はそれほど長いものではないが、それだけに観光客が目立つようだ。
運河沿いの倉庫は、レストランなどに再利用されている施設もあるけれど、廃墟のようになってしまっているものもある。
その短い運河には小さな観光ボートも行ったり来たりしている。

小樽運河遊覧ボート
[小樽運河は、写真を撮るためだけに訪れるスポットのようだ]

まだ時間が早いけれど、すっかり夜の雰囲気になっているので、運河沿いのハンバークレストランに入ってみる。
「びっくりドンキー」というチェーン店が古い倉庫を改装して入っているので、運河の夜景を眺めながら食事ができるかと期待をしたのだけれど、残念ながら倉庫という建物の構造上、窓はなく、つまり倉庫内に入ってしまうと、外の景色が見られなくなってしまうということまで考えが回らなかった。
このチェーンのハンバーグはおいしいということだったが、そんなにおいしいとも感じなかった。
ハンバーグには大根のサラダが付いていたのだけれど、素麺のように細く切った大根は、大根サラダというより刺身のツマにゴマドレッシングをかけたらこんな感じになるのではないかと思った。
味噌汁も、熱々を期待したが、ちょっと冷めかけていた。
そして隣のテーブルの女子高生グループがパフェを食べながら騒がしかった。
やはりこの手のチェーンレストランは、いまひとつ私向きではないようだ。

小樽から札幌までは高速バスを利用する。
今夜の宿は、札幌バスセンターの近くだったので、高速バスが便利だろうと考えたのだけれども、これも私の考えが浅はかだったようで、走り出してから運転手に聞くと私たちの乗ったバスは札幌駅前行きでバスセンターには行かないとのことだった。

小樽の市街地を抜けて、高速道路を少し走ったら、すぐに札幌の外れに入って、円山というところから、やたらと交差点で信号に引っ掛かった。
札幌の市街地は碁盤の目のように道路が敷かれているので、それでやたらと交差点が多いのだろうと想像した。

札幌駅まで行かずに時計台の前でバスを降りて歩く。
昼に見る時計台よりも、ライトアップされた時計台の方が、周囲のビルが見えず、また光の加減で時計台そのものが強調されて、一回り大きく見えるから、見ごたえがあるように感じた。
しかし、いくら見ごたえがあるといっても、せいぜい記念写真を数枚撮ったらおしまいで、いつまでも飽きずに見ていたいといったものでもない。

札幌時計台
[時計台も記念写真撮影だけのポイントのようだ]

大通り公園でカラフルに照明が点滅するテレビ塔が巨大なクリスマスツリーのようにきれいであった。

大通り公園テレビ塔
[手ブレ、、せっかくのスナップが、、]

今夜の宿は、二条市場近くのゲストハウス雪結。
雪結と書いてYUYUと読むらしい。
ゲストハウスと言っても、ちゃんと個室があり、私たちの部屋は10畳の和室。
ゲストハウスだから、部屋には布団が二組敷かれているだけだけど、部屋は清潔だし、トイレと洗面台も古い旅館などより良いものが付いている。
シャワーは共同だけれども、シャワールームもたくさんあり、不便はなさそう。
暖房も部屋だけではなく、廊下にも入っていて、どこも暖かい。
部屋の中での飲食は禁止ということだけれど、2階建ての建物の1階にはサロンのような場所があり、自由にコーヒーなどを入れて飲めるそうだし、キッチンも使えるとのこと。
2階には図書室のようなものまであり、かなり快適。
これで一人一泊3,500円だから、我ながら良い宿を見つけたと思っている。

妻もこのゲストハウスが気に入ったようなのだが、今日は歩きすぎて膝が痛いとこぼしていた。
初日からこれでは、明日から歩き回ることは困難かもしれない。

つづく

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ストップオーバーで陽明山公園
10月27日 土曜日
今月もまた一時帰国。
しかし、東京には寄らずに、札幌へ直行。
妻とは千歳空港で落ち合う予定にしている。

昨夜のピサヌローク駅から乗った汽車は少し遅れて午前5時前にドンムアン駅に到着。
この夜行列車が寒いのなんのって、凍えて眠れるどころの騒ぎではなかった。
指定された寝台は上段。
そして、寝台の真横にエアコンの吹き出しがあり、一晩中冷気を浴びせかけてくれていた。

寝台車の車内
[タイのエアコンは暑いときには涼しくならず、涼しいときには寒すぎるという致命的問題がある]

ドンムアン空港よりスワナプーム空港までの無料シャトルバスに乗るが、前回同様にスタッフの対応が悪い。
まったく不愉快。

スワナプーム空港に到着したのが早すぎだのか、中華航空のカウンターはまだオープンしておらず少し待つ。
便の出発までまだ3時間近くある。

搭乗手続きを終えてから、空港地下の両替店でタイ・バーツから日本円に両替をする。
前回両替した時は、1円が0.29バーツだったけれど、為替が動いて0.295バーツになっている。
つまりバーツが弱くなっている。
30万円だけ日本円を購入。

さっさと出国審査を済ませて、中華航空のラウンジに入る。
中華航空のラウンジとしては、狭いけれど飲食物は台北の空港よりずっと良いと思う。
サラダも新鮮だし、飲茶もある。
昨晩のエアコンをギンギンに効かせた夜行列車で身体が冷え切ったままで、鼻水も垂れてくる。
このままでは風邪を引いてしまいそうだから、ビタミンとって、冷たい飲み物は控えようと思ったけれど、やっぱり冷蔵庫から缶ビールを引き抜いてしまう。

日本人男性グループがラウンジと喫煙室の間を行ったり来たりしている。
大きな声で話をしているので、会話が丸聞こえなのだけれど、千葉県あたりの漁業関連企業経営者の集まりのようだ。

ビールからはじまり、ワイン、ウイスキー、ブランデーと飲み継いで、搭乗案内があった時には、もう相当に出来上がってしまっていた。
ウイスキーはジョニ黒、ブランデーはヘネシーだから、日頃の100パイパーとはまた全然味わいが違う。

自動マッサージルーム
[ラウンジ内にマッサージ室が仕切られていたが、電動マッサージチェアがあるだけ]

搭乗した中華航空は、前回同様にガラガラ。
搭乗率は30%に満たないのではないだろうか。
いつもこんな感じだったら、そのうちにこの便がなくなってしまうのではないかと気になってくる。
しかし、すいている飛行機は、乗客の立場からすると快適だ。

居眠りをしているうちに台北到着。
札幌への乗り継ぎ便は明日の朝なので、今日は台北でお泊り。
空港から市内まで大有バスに乗り込み、圓山でMRTへ乗り換え。
定宿の北投温泉、月光荘には午後3時前に到着。
宿泊代金は一人ということで700元。
3階の通りに面した部屋へ通される。

台湾には数えきれないほど来ているけど、だいたい行く場所のパターンは決まっていて、有名観光地でさえ行ったことのない場所が結構ある。
この北投温泉の近くにある陽明山公園もいまだに行ったことがなかった。
まだ暗くなるまでには3時間くらいあるし、北投から陽明山までは6キロくらいのようだから、歩いていくのに手ごろだろう。
ということで、軽装で歩き始める。

北投公園南側の坂道を上り、温泉路から幽雅路の細い道へと進む。
この辺りまで来ると温泉街の外れに位置しているはずだけれど、まだまだたくさんの温泉ホテルがある。
温泉ホテルだけではなく、古い日本家屋も残っている。
きれいに手入れしてあるものもあるし、老朽化が目立つ建物もある。
北投でもだいぶ奥に位置するけど、戦前からこの辺りには住宅があったようだ。

旧日本家屋
[現在もだれか住んでいるらしい]

春天ホテル前にあった水色のペンキを塗った2階建て木造家屋は、昔の旅館のようだ。
戦後の旅館として営業を続けていたのか、窓にエアコンの室外機が取り付けられていたりするが、見たところすでに営業はしていない感じ。
こんな木造旅館に泊まったら、昭和レトロを満喫できそうだ。
日本家屋の中には、文物館やレストランなどとして開放されているものもあるが、入場料は結構高そうだし、レストランも高級そうで、私は二の足を踏んでしまう。

昔の木造旅館風建物
[台湾でも1970年ころまでは木造建築も多かったから、必ずしも戦前の建物とは限らない]

細い道をマイクロバスが下ってきた。
何気なくどんな人たちが乗っているのだろうかと、すれ違いざまに覗いてみたら、驚いたことに和服姿の女性が何人も乗っていた。
それも安物の浴衣なんかではなく、高級呉服姿。
男性も何人か乗っているが、男性はダークスーツ姿。
いったいこの人たちは、日本情緒を楽しむために、和装して温泉へ来た一種のコスプレーヤーなのだろうか?
それとも、本当の日本人で、台湾での結婚式にでも参列するところなのだろうか?

泉源路に入ると家並も消えて、山の斜面を這うような山道の様相になってきた。
左手は谷になっており、右側は木々の枝が覆いかぶさってくるようだ。
谷を挟んで反対側には、ちょっと大きな道が走っていて車やバスが行きかっているのが見える。
私が歩く側は、交通量はぐっと少なく、時折車やバイクがやってくる程度。
交通量は少ないけれど、硫黄の匂いは風に乗って漂ってくる。

やがて、谷間がまるで錫の露天掘りでもしているような、周辺の草木に覆われた緑一色の世界が、突然えぐり取られたように、草木の生えていない白っぽい谷が広がっているのが見えてきた。

露天掘りに似ている
[下の方に水が溜まっていたりして、南部タイで見かける錫鉱山跡によく似ている]

硫黄の臭いもきつくなってきた。
あちこちで水蒸気が上がり、硫黄ガスも噴出して、日本だったら、殺生河原とか、地獄谷とでも名付けられていそうだ。
温泉もとんでもない勢いで、ボッコン、ボッコンと水柱を上げて湧き上がっている。

硫磺谷
[硫磺谷というらしい]

大都会台北から30分ほどの場所に、こんな光景が展開しているとは凄すぎる。
これほどの湧出量があったら、台北の一般家庭でも温泉を引くことができてしまうのではないだろうか。

吹き上げる源泉
[ものすごい湧出量、しかもあちこちから]

行義路との交差点を超えると、また地獄谷みたいな谷が見えてきた。
看板が出ていて、名前は地獄谷ではなく「龍鳳谷」となっていた。
この龍鳳谷の少し下に、和風情緒の日帰り温泉として人気のある紗帽谷温泉があると地図が示している。
紗帽谷温泉にある川湯温泉では以前入浴したことがある。
あの時は、MRTの石牌駅からバスで登ってきた。
今回は北投温泉から歩き始めて1時間ほどだから、北投温泉から紗帽谷温泉へ歩いてくることもできそうだ。

稜線の切れ目から、台北市街地が見える場所に出た。
スモッグにかすみがちだけれど台湾で一番高い建物の101ビルも見える。
この101ビルにも、まだ行ったことがない。

龍鳳谷
[このあたり、どこもかしこも温泉だらけ、、、遠くに101ビルが見える]

磺渓という渓谷沿いの登山道へ折れる。
地図を見ると、車が走る道と違って、急坂が続くようだけれど、陽明山へはだいぶ近道になっているようだ。

磺渓沿いの小径
[ハイキングコースにも良さそう]

この登山道、めったに人が通らないのか、深山幽谷の雰囲気がある。
鬱蒼とした森の中で、聞こえてくるのは谷にこだまする渓谷の水音だけ。
が、こんなところにも小さいながら畑が拓かれて、黒い犬を連れて農作業をしている人がいた。
ここも台北の一部とは信じられないくらい。

のどかな山村風景
[まるで昔話の世界のようです]

陽明山公園へは5時少し前に到着。
ここがいったいどんなところであるのか、実はほとんど事前情報を持ち合わせていない。
30年以上昔に眺めたガイドブックには、花時計の白黒写真が掲載されていて、自然にあふれ、桜の花のころは花見客でにぎわう場所といったようなことが説明されていたような記憶がある。

その大きな花時計、ちゃんとありました。
もう太陽もだいぶ西に傾き始めているけれど、この花時計周辺では記念写真を撮り合っている人たちがまだたくさんいた。
駐車場には大型の観光バスがお客さんの帰りを待っている。

陽明山公園の花時計
[昔は日本でもよく花時計を見かけたような記憶があるけど、、学習ノートの表紙にもあったような]

公園内には花見の名所だけあって、たくさんの桜の木が植えられていた。
しかし季節でないため、桜の木々は花など全くつけていない。
ツツジももちろん咲いていない。

陽明山公園
[桜が咲いたらさぞかしきれいなことだろう]

公園内には散策用の歩道が整備されており、少し歩いてみる。
大きな木々が茂る中に、小さな神社の鳥居が立っているのが見えた。
近くへ行ってみたけれど、鳥居だけで社はないようだった。

陽明山公園の鳥居
[鳥居だけが残っており、以前どんな神社があったとかの説明も見当たらなかった]

この陽明山は、この公園だけでなくまだまだ見どころはあるらしいのだけれど、もう日没が迫ってきている。
ここから麓までバスも頻繁に出ているようだけれども、日ごろの運動不足解消もあり、下りも同じ道を歩いてみることにする。

ただ問題は、先ほどの渓谷沿いの道を歩くかどうか。
日没後だと、真っ暗な山道で遭難だってしてしまいかねない。
時刻は5時半ちかくになっている。
台北の日没時刻が何時なのかは知らないが、もうほとんど太陽が西の空の向こうへ沈んでしまっている。

もうじき日が暮れる
[夕闇迫る陽明山より西の空を望む]

かろうじて、まだ西の空がオレンジ色をたたえているけど、これだってあと20分とは続かないだろう。
でも、渓谷沿いの道を下ることにする。
それに距離にしたところで、1キロくらいしかないのだから、なんとかなるだろう。

歩き始めてすぐに、あたりはほとんど真っ暗になってしまった。
それでも、目も暗さに慣れてきて、なんとか道をたどることができた。

台北の夜景も見える
[台北の街の灯が見える]

来るときに台北の街並みが見えたあたりから、こんどは夜景を眺めることができた。
北投公園の手前にあるラーメン屋は人気店なのか、店の前には長い行列ができていた。
店の名前は「満客屋拉麺」。
店の外にまでテーブル出して、みんなラーメンをすすっている。

満客屋拉麺
[店の屋号通り、お客さんで満員になってます]

月光荘に戻って、強酸性の温泉に入る。
源泉が引かれているけれど、源泉だけだと、熱すぎるので半分くらい水道水を混ぜて冷ます。
しかし、それでも温泉成分は強烈で、石鹸は全く泡立たないし、顔を洗おうものなら目が沁みて大変だ。
浴室は個人風呂仕様で、浴槽も大きくはないけれど、一回ごとに温泉のお湯をはりなおす。
しかも、循環ろ過式なんてケチなものではなく、源泉100%をザバザバである。
そのかわり、温泉水が肌に残っていると、あとで肌がチクチクしてくるので、入浴後に水道水をまたザバザバ浴びないといけない。

月光荘の女主人、前回お会いした時と比べると、だいぶ弱ってきてしまったようだ。
以前なら、日本語でいろいろと話しかけてくれたが、日本語もあまり口から出てこなくなってしまったようだ。
それでも、風呂から上がった私に、ドライヤーで髪を乾かした方が良いよと、たどたどしくなった言葉を補完するように身振りを含めて伝えようと気を使ってくれた。
フィリピン人の女性介護士に付きっきりで世話をしてもらっているようだ。

夕食には、水餃子を食べに出る。
焼き餃子が好きではあるが、台湾で買い込んだ冷凍餃子がバンコクの冷蔵庫にたくさんあり、このところピサヌロークからバンコクへ出るたびに、毎日のように冷凍餃子を食べているものだから、少々焼き餃子の脂の臭いが鼻についてきていた。
夜店街の中を進んでいくと、水餃子の食堂があり、テーブルもほぼ満席になつている。
きっと地元の人気店なのだろうと、空いていた席について、水餃子10個と炸醤麺の注文を自分で伝票に書き込んで店員に渡す。
水餃子は、今時破格の一粒4.5元。
しかも、安いだけではなく、うまい。
水餃子なので、皮は肉厚だけれど、それだけボリューム感もあって満足。
炸醤麺もおいしかったのだけれど、私は辣椒醤か豆板醤を入れて辛くしたかったのだけれど、店には置いていないようだった。

明日の朝は、4時半起きと早いので、金牌台湾缶ビールを一本飲んで早めに寝てしまう。

北海道編へつづく

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ヒメカブトムシ
10月21日 日曜日

朝、事務所まで自転車で向かっていると、ナーン川沿いの道に何か茶色いものが落ちている。
カナブンがひっくり返ってもがいている様だ。
こんなところにいたらそのうち車かバイクに轢かれて潰されてしまう。
拾い上げてやると、カナブンではなくヒメカブトムシであった。

タイのヒメカブトムシは日本のカブトムシと比べるとかなり小さい。
カナブンを一回り大きくしたくらいの大きさしかない。
カブトムシのシンボルである角もかわいそうなくらい小さく細い。

そんなカブトムシだけれど、バンコクの日本人で欲しがっている人がいたことを思いだした。
ひとまず、自転車でピサヌロークの事務所まで連れて行き、カブトムシはたぶん何時間もひっくり返ってもがいていただろうから、体力も使い果たし、空腹で弱っているだろうと思い、何か食べ物を与えてやろうと考える。
事務所の近くで切り身のパイナップルを売っている屋台があることを思い出し、パイナップルの芯を少し分けてもらう。

ヒメカブトムシ1

カブトムシはパイナップルの芯にしがみ付いて夢中で食べ始めた。
バンコクの日本人にカブトムシを捕まえたけど入用かと確認すると、「欲しい」とのこと。
ちょうど午後の特急でバンコクへ向かうので、明日にはカブトムシをプレゼントできそうだ。

午後3時前の特急はほぼ満席。
前回利用したときも満席近かったし、ピサヌロークとバンコクの間の列車は乗車率が高いようだ。
もう少し運転本数を増やしても良いだろうにと思う。

昼食時間帯を過ぎているので、車内での食事のサービスはなく、茶菓子だけ。
走り出してすぐに外は雨になったようだ。
エアコンが効きすぎて寒いくらい。
カブトムシは相変わらずパイナップルの芯にしがみ付いている。
時間がたってパイナップルが発酵しはじめたようで、カブトムシを入れたビニール袋から甘酸っぱい臭気が漏れてくる。

ヒメカブトムシ2

夜8時前にバンコク中央駅に到着。

<hr>

オフィスへ行く道すがら、果物の屋台を探す。
またフルーツの切り屑でももらって、カブトムシにあてがうつもりであったが、まったく屋台が見当たらない。
あぁ、そうだった。
バンコクでは毎週月曜日は屋台の出店が禁止されているんだった。
でもまぁ、オフィスへ行けば、スタッフたちが朝食をデスクで食べているだろうし、中にはカットフルーツを持ってきているスタッフもいることだろうと思った。
しかし、オフィスのスタッフを一通り見回したけれど、カットフルーツを食べているスタッフは一人もいなかった。
カブトムシも、一日くらい食べなくても大丈夫だろうけど、バンコクまで連れてこられて、腹を空かせていてはかわいそう。

別のフロアーへ回ったら、メロンを食べているスタッフがいたので、メロンの皮を別けてもらってカブトムシにあてがう。
それにしても、カブトムシは食べてばっかりの虫だ。
そして、ときどき茶色い小便を飛ばす。

ヒメカブトムシ3

オフィス内で、カブトムシは珍しがられた。
女子スタッフの中には気持ち悪がるものもいた。
バンコクではカブトムシを見たこともない人もいるらしい。

カブトムシはなんとなくネコに似ているような気がする。
気に入らないと、シューシューと威嚇してくると、手足を伸ばしきって寝てたりする。
そして鋭い爪でしがみ付かれると結構痛い。

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