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腰痛治療
10日ほど前くらいから、右側の腰に痛みを感じ始めた。
ギックリ腰になんかなった経験がないのではっきりわからないけど、ずいぶんと痛いらしいし、とうとう自分もギックリ腰になったかと思った。
しかし、別に重たいものを持ったということもないし、原因が思い当たらない。
痛いのは右側の腰で、骨盤の上部、特定の一部分だけ。
座っていたり、立っている分には痛くないのだけれど、歩くと痛い。
特に階段がとても痛い。
ひょっとして一か月前にインペリアルホテルのプールサイドの階段から落ちた時の後遺症かとも思ったりした。
階段から落ちた後で、ピサヌウェート病院へ行ったけれど、あんまりしっかり診てもらえなかったので、不満があった。
そこで今回は病院を変えてみることにした。
変えた病院はピサヌローク市内のバンコク病院。
街の東側にあり、下宿やオフィスからは遠いのだけれど、タイ各地にある私立病院の大手なので、ピサヌウェート病院より良いのではないかと期待した。

6月8日、午後に自転車でバンコク病院へ行ってみる。
自転車を病院の建物の横へ止めるように指示され、裏口のようなところから病院へ入る。
その裏口のようなところから入ってすぐに小さな受付があり、そこで登録をするが、スタッフはあんまり愛想がよくない。
パスポートや保険のカードなどのコピーを取られるが、その間こちらはカウンターの前に立ったまま。
登録が終わったのか、血圧などの検診へ案内されたのだけれども、案内するスタッフはスタスタと先に歩いていってしまい、後ろも振り向こうとしない。
こちらは腰が痛くて、歩くのも大変。
できれば車いすを用意してほしいくらいなのに、不親切である。
健診場所で待っている間に周りを見回すと、患者たちの服装はピサヌウェート病院の患者たちよりも劣るように感じた。
この病院は高級病院と言うか、治療費が高いことでも有名な病院なので、サンダル履きで古着のような服を着た患者は似つかわしくないのだけれど、順番が来るまで看護婦さんと患者さんが話しているのに耳をそばだてていたら、とうやら交通事故で自動車保険での治療らしい。

血圧、体重と測定されて、医師と面会。
診察に当たってくれたお医者さんは、病院スタッフと違い、比較的親切で、短時間ではあるけれど、ちょこちょこと触診し、問診した。
タイ語なので説明してもらってもはっきりわからなかったけれど、骨の問題でも、神経の問題でもなくて、肉の問題だそうだ。
ついでに最近自転車を漕ぐと左の膝に痛みをおぼえるので、そのことも申告したら、それもやっぱり肉の問題だろうとのこと。
肉がどうしたのかはわからないが、薬を飲んで明日からリハビリに通うようにとのこと。

このお医者さんは別として、どうも印象が良くないので、この病院へ来たことを後悔し始めていたのだけれど、決定的にヒドイと感じたのは会計で出会った。
会計で呼び出されるのに30分以上も待たされたし、1,570バーツの請求を受けた。
「治療費は保険でカバーされるはずだ」
と主張したらば、
「20%の自己負担だから1,570バーツになる」
と言い返された。
いままで、一度も自己負担など求められたことがない。
確かに、外来で保険がカバーするのは8,000バーツまでだから、それをオーバーしたので自己負担ならわからないでもない。
しかし、ほんの数分の診察で、レントゲンを撮ったり、血液検査をしたわけでもないのに8,000バーツを超えるなんて考えられない。
「20%の自己負担なんて今まで請求受けたことがないから、保険会社に確認してよ」
と文句を付けた。
ここからが病院に対する不信感につながるのだけれど、
「じゃ、払わなくても構わない」
と言われた。
一体どうなっているのだろう。
もし、1,570バーツを払ったらどうなっていたのだろう。

「じゃ、ここにサインして」
と言われて、書類を見てみると白紙の請求書が含まれている。
不本意ながらサインをして、隣りの窓口で薬を受け取る。
もらった薬は、前回階段から落ちた時とほぼおんなじ薬で、痛み止めと筋肉弛緩剤を一週間分。
そして、明日から一週間毎日リハビリに通うようにと言われたが、印字された請求書のコピーは渡されなかった。

お会計
[白紙の請求書へサインだけ]

さて、いったい病院は保険会社にいくら請求するつもりなのだろうか。
私に自己負担20%で1,570バーツだと言ったのだから、もともとの費用は7,850バーツということになる。
ちょっと、高すぎ。
うーむ、この金額って、保険がカバーする金額ギリギリまで請求ってことではないだろうか?
でも、タイを代表する系列の病院で、そこまでアコギなことはするわけないだろう、きっと一週間分のリハビリの費用も含めてじゃないだろうか。
それにしても、どうして白紙の請求書にサインをさせるのだろう。

なんだか、モヤモヤばかりでスッキリしないが、翌朝からリハビリに通い始める。
このリハビリを受けるにあたって、血圧を測ると、下が80で上が120と理想的な数値。
もともと高血圧で前日に測定したときが95/155だったので、劇的に良くなっている。
処方された筋肉弛緩剤とかが血圧を下げているのだろうか?
血圧計はオムロン製であった。
私の血圧計もオムロンだけれど、一年ほど前から液晶表示が故障してしまって、使い物にならなくなっている。
病院ならオムロンのサービススタッフも出入りしているだろうから、修理窓口もあるのだろうと思って、リハビリ部門のカウンタースタッフに、「私もオムロンの血圧計を使っているが、故障して修理したいので、オムロンのコンタクト先を教えてほしい」と申し出た。
「故障したら、捨てて新しいの買いなさい」
とスタッフは言い放ち、他の女性スタッフとケラケラと笑い出した。
非常に不愉快。

リハビリといっても何か運動させられる分けてはなく、こちらはベッドに寝たまま。
そして患部にレーザー光線を当てて温めること15分ほど、これを腰と膝のニか所に対して行い、その後氷枕(保冷剤)を患部に当てて冷やすこと15分といった簡単なもの。
リハビリを担当するスタッフの対応は悪くない。
レーザーの照射も丁寧で、ときどき熱くないかと聞いてくる。
冷却の方は氷枕を当てられたまま、だれも付き添いはおらず、何かあったら呼び鈴を鳴らせと言われる。
リハビリに要する時間は、待ち時間を含めても1時間ほど済んだ。

リハビリ後、そのまま帰ろうとしたら、呼び止められて会計へ回れという。
リハビリ代は2,615バーツで、保険でカバーされるからと、サインだけを求められる。
レーザー照射と氷枕での冷却にしては、ずいぶんと高い気がしたが、前日に請求書のコピーを確認できずにサインした分には、リハビリ代は含まれていなかったわけだ。

リハビリ
[うつ伏せに寝て、腰にレーザー照射]

投薬とリハビリはさっそく効果が出てきて、もうほとんど腰の痛みを感じなくなってきた。
自転車でも膝は痛くならない。
おんなじ薬を飲んでいても、高額治療費を払うと、治りが早いのだろうか。

こうしてリハビリを毎日続けたのだけれど、リハビリ部門の血圧計で血圧を測ると、毎度とても良い数値(78/120)が表示される。
そこで「処方された薬とか飲むと血圧が下がるものか?」と質問してみた。
すると、「関係ないはず」とのこと。

オムロン血圧計
[本当にこの数値ならうれしいのだけれど]

「もともと高血圧なのに、数値が良すぎるんだけどね」と言ったところ、
「じゃ、別の血圧計で計ってみましょう」ということになって、他の部門へ行って、再測定してみた。
下の数値91、上の数値144。
ほとんどいつもとおんなじ数値。
さらにまた別の部門へ回って血圧を測定するが、88/140となる。
「血圧計によって数値が違うものだから」と説明を受けた。
なお、「でも、心拍数はどれもほとんど一緒だから大丈夫」とも言われた。
こういうのでも、スタッフは悪気はないのだろうけど、信用を失うもとになると思うな。

いつもの血圧
[別部門にあった血圧計]

リハビリ中、こちらはベッドに横たわっているだけで、何もすることがないからスマホでメールをチェックしたりするのだけれど、病院内には"OPD GUEST"というWiFiが飛んでいるらしい。
これは外来者用のWiFiだろうと思いカウンタースタッフのWiFiのログインパスワードをもらおうとしたのだけれど、スタッフが言うには「これはスタッフ用のWiFiで外来患者用のWiFiはない」と言う。
でも、飛んでいる電波は"OPD GUEST"以外に"HOSPITAL STAFF"というのもある。
このスタッフは勘違いしているなと思って、設定画面を見せて説明したが、
「私も"OPD GUEST"を使ってて、これにはパスワードが必要だけど、部外者には秘密なの」と話し方は丁寧だったけど、どうも要領を得ない。
たぶん、このスタッフさんが知らないだけなのだろうと思って、病院入口の受付スタッフに確認したら、ログインパスワードが書かれた紙きれを渡された。
なお、このパスワード、ログインするたびに入力しなくてはならないのが面倒くさい。

膝の冷却治療
[冷却治療は患部に保冷剤を当てるだけ]

腰も膝もほとんど痛みを感じなくなってきたところで、自宅でできるストレッチ・トレーニングと言うのを指導を受け始める。
全部で5種類ほどなのだけれど、毎日少なくとも朝晩2回、それぞれ10回ずつやるようにと指示される。
5種類を朝晩で各10回ということは、100回である。
これを続けないといけないらしい。
こういうのはあんまり得意ではない。
ついつい忘れがちとなってしまう。
でも、朝リハビリに行くと、「ちゃんとやりましたか」とチェックを受ける。
嘘はつきたくないので、口ごもると「ちゃんとやってくださいね」と叱られる。

リハビリも1週間続けた6月15日。
これで朝の病院通いも終了かと思っていたのだけれど、どうも毎日2,616バーツ(日によって金額が少し前後してる)になるカモと見込まれてしまったらしい。
リハビリを開始する前に医師との面会があった。
今回は女医さん。
「どうですか」
との質問に「おかげさまですっかり良くなりました」
と答えたのだけれど、
「そうですか、それは良かった、じゃまた1週間後に」
と言われる。
私はてっきり、また1週間後に経過をチェックしてくれるだけなのかと思ったのだけれど、病院スタッフからまた1週間分のリハビリ・アポイントカードを渡される。
「あれ、まだリハビリ必要なんですか?」と質問したら、
「大丈夫、保険が効くから」とトンチンカンな答えが返ってきた。
「もう、ほとんど痛くないし、毎日通院は勘弁してほしいな」とお願いしたところ、1日おきに通院してリハビリを続けるということで了承された。

毎日のリハビリ請求書
[治療費合計だと、結構な高額医療費ということになりそう]

さて、腰の痛みの原因、よく分からないけど、リハビリ担当から患部周辺のストレッチ・トレーニングをしっかりやって、筋肉を鍛えるように指導されている。
ジョギングしたり、プールで泳いだり、運動に気を付けているつもりだったけれど、この何か月か仕事がなくなって、椅子に座っているだけの時間が1日の大半を占めていたのが故障の原因ではなかったかと思えてきた。
なるべくストレッチ・トレーニングを忘れないようにして、次回お医者さんに会ったらばリハビリからも解放してもらえるようになりたいものだ。

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6月第一週を駆け回る
6月に入っても、近隣のホテルに宿泊体験をしている。
6月3-4日でスコータイ歴史公園近くのタイタイスコータイ・リゾートという宿泊施設に滞在。

タイタイスコータイ・リゾート
[タイタイスコータイ・リゾートのレセプションにて]

4日朝早くにスコータイ歴史公園での用事もあったのでスコータイに宿をとったのだけれど、どうせ泊まるならプールのあるところと考えていた。
最初はル・チャーム・リゾートというところを候補に考えて、ネットで料金を睨んでいた。
しかし、日付が近づいたところでプロモーションの割引率が数パーセント下がってしまった。
これはなんだか損をしたような気になった。
そこで他の宿泊施設を調べてみたら、数日前より宿泊料金が下がっている施設があった。
それがタイタイスコータイだった。
もともとはタイタイスコータイ・ゲストハウスだったはずだけれど、知らないうちにタイタイスコータイ・リゾートに名前が変わっていた。
もともと評判の良い宿泊施設で、宿泊料も600バーツほどと手ごろ。
小さいながらプールもあるし、それに朝食も付いている。

部屋
[男一人で泊まるには恥ずかしいような部屋]

この宿泊施設、スタッフの対応がとても良かったのが印象的。
挨拶もしっかりできているし、接客に手抜きがない。
このレベルの宿泊施設としてはタイでは珍しいくらいだと思う。
清掃とかメンテナンスもまずまずしっかりできている。
もちろん、「ここを、こうしておけばいいのにな」と感じる部分はあちこちにあったけれど、それでも全体の印象から満足度は高い。

ネコの置物
[パブリックスペースにはネコの置物がたくさん]

チェックインしてから夕方までプールで過ごす。
プールは大きくはない。
長方形のプールで、長辺が10メートル。
先客は中国語を話す親子連れが1組。

プール
[プールもきれい]

このプールで泳ぐと言っても、水遊びくらいしかできなさそうだけれど、それでも数をこなして往復すれば、しっかり泳いだことになるだろうと、ひたすらプールを泳いで往復する。
何往復したかは記憶していないけれど、翌朝はちゃんと数えてプールを50往復した。

ここのプールはちょっと塩素が効いているようで、しょっぱい感じがするのと、目に染みる。
ゴーグルを着用しているのだけれど、何往復かしているとゴーグル内に水が溜まってきて、目が痛くなる。
このゴーグル、随分前に買ったものだけれど、去年あたりに右と左を結ぶゴムの部分が切れてしまい、先日バイクの古チューブを加工して補修したのだけれど、補修が不完全だったようだ。

プール
[プールで泳いだ後、髪の毛がゴワゴワになった]

夕方日没前にプールから上がり、ご飯を買いに出る。
チェックイン前にヤムプラードックフーというナマズのヤムを買っておいたので、できればご飯だけがほしいので、市場まで買いに出た。
ご飯だけは10バーツ也。

ヤムプラードックフー
[ヤムプラードックフーは30バーツ也]

翌朝の朝食は、アメリカンブレックファストとタイ式の粥をいただく。
ブッフェを期待していたけれど、ブッフェ対応するには宿泊客が少なすぎるようだ。
私がテーブルに着いた時刻が8時半。
既に食べ終わっているテーブルが一つと、まだ食事中のテーブルが一つだけだったから、昨晩の宿泊客は何組もいなかったことになる。
スタッフに聞いたところ、最近の稼働率は2割程度らしい。
このリゾートの周囲でも、売りに出ている宿泊施設があった。
コロナが終わればまた活況を取り戻せるかもしれないけど、それまで維持できないんだろう。

朝食
[朝食会場]

スコータイからピサヌロークに戻り、日没までオフィス。
いったん帰宅してから、こんどは夜10時過ぎのバンコク行バスに乗る。
先月まで、バンコクへのバスは一日二本に減便され、しかも乗車前日まで切符の予約ができないというとても不便な状態になっていたけれど、今月から3便に増え、予約も一週間前からできるようになったので、利便性がだいぶ改善された。

ヤーンヨンツアー
[バスの発着時刻]

増便はされたけど、乗客の数はあまり多くない。
二階建ての大型バスなのに、お客は10人くらいしか乗っていない。
運賃はバンコクまで300バーツ程度なので、これでは燃料代にもならないだろう。
しかし、乗車する立場からすると、隣の席も占有できて、好都合ではある。

バスの座席
[ソーシャルディスタンス]

バンコクのバスターミナルには午前4時前に到着。
降りたとたんにタクシーなのかバイタクなのかわからないけど、たくさんの客引きに取り囲まれる。
以前ならこの時間帯で上玉を容易に獲得できていただろうけど、今はバンコクに到着するバスが極端に減ってしまい、需給バランスが崩れて、お客の奪い合いとなっているようだ。

争奪戦
[なんだかインドを思い出した]

そんな光景を尻目に、市内バス乗り場へ向かう。
まだアパート方面へ向かう517番バスは運行していないだろうけど、フォーチュン交差点方向の136番なら24時間運行のはず、そこからタクシーに乗っても50バーツくらいと考えた。
出発ターミナルでトイレを借りて、市内バスの乗り場に到着したらちょうど136番が来ていて、幸先良し。
フォーチュン交差点手前の中国大使館前バス停で下車。
時刻は4時半になっている。
ここからタクシーに乗っても良いけど、この時刻ならアパート方向への137番バスの始発が来る時刻と考えたら、これも正解。
バス停で待つこと10分ほどでバスはやってきてくれたので、まだ薄暗い5時にはアパートへたどり着けた。

バンコクに来たところで、これと言って用事もないので、昼くらいまでベッドでひと眠りしようと思ったが、なかなか眠りつけない。
別に気分が高揚するようなことなどないし、夜行バスで疲れて眠たいはずなのに、どうにも眠れない。

眠りもしないで、ベッドに転がっているのも時間の無駄なので、バンコクでやっておくべき唯一ともいえる事を済ませることにした。
バンコクのオフィスへ書類を届けに行くこと。
オフィスまではバイクで往復。
行きがけに、ガソリンがほとんどないことに気が付き、オフィスとは反対方向になるがラムイントラ通りのガソリンスタンドに立ち寄る。
私の記憶では、アパートからオフィスへの道筋にあったガソリンスタンドは、みんな閉店していると思っていた。

届け物をして、アパートへ戻って朝食。
もう、あとは何もやることはない。
アパートの家賃を管理人に払わなくてはならないけど、管理人は昼頃まで出勤してこないだろう。
ということで、やっぱりベッドの上で転がっているしかないが、眠れはしないのに、身体がやたらに怠い。
いつも思うことだけれど、もう夜行バスなんかに乗って移動する歳ではないのだろう。

午後になって、管理人が来たのでアパート代を支払う。
アパート代は、部屋代とは別に光熱費や駐車場代も請求を受けている。
1か月に何日も滞在しないので、1日あたりにしたらホテルに泊まる方がずっと安くなるくらい。
なんども、バンコクのアパートを解約しようかと考えるが、解約すると、冷蔵庫や洗濯機、家具類をどうすべきか悩む。
ピサヌロークの下宿には狭くて入らないから、また部屋を探さなくてはならない。
それを考えると、面倒くさくなり、ついついそのままとなってしまう。
駐車場の契約だけでも解約すべきかとも思うが、車で来た時に止める場所がないのも不便に感じて、これもそのままになっている。

あぁ、そうだ。
もう何年もタイに住み続けるわけでもないから、いっそのことバンコクの家財道具もそろそろ処分するなど終活を開始する時期なのかもしれない。
なるべく、身軽になっておかなくては。

と、そんなことを考えるでもなく、部屋に閉じこもっていたら、ドアがノックされて管理人がやってきた。
「ソファーは要るのか」
と聞かれる。
ソファーとは、部屋のドアの横、エレベーターの正面に置きっぱなしにしているソファーのこと。
巨大なソファーで部屋のドアを通れず、そのまま置きっぱなしにしているのだけれど、それが邪魔だというのかと思ったが、そうではなかった。
「ソファーをほしいと言っている人が、タローは使うのか」
という。

このソファー、もともとほとんどバンコクにいないので、腰かけることはめったにない。
しかし、以前はネコがよくこのソファーでコウバコ組んでいたものだったし、私がこのソファーに座っていると、ネコもその近くにいて幸せそうにしていたので、思い出がある。
そこで、
「ときどき、座るよ」
と答えてしまったけれど、あとで考えれば、終活を進展させるチャンスだったかもしれない。
次回、バンコクへ来たらば、こちらから管理人に声をかけてみようかと思う。

翌6月6日、朝目を覚ましてジョギングに出る。
アパート前のソイを走るのだけれど、大通りの出口手前で巨大なニシキヘビを発見。
ニシキヘビは側溝の蓋にある穴に頭を突っ込んだ状態で、抜け出せなくなっていた。
ちょうど地下鉄駅の工事現場で、警備員が説明してくれたところによると、夜中2時くらいにヘビは頭を突っ込んでしまったらしい。
そして、すでにレスキューを呼んだけれど、まだ到着していないとのこと。

ニシキヘビ
[こんなところに頭を突っ込んで、、]

ジョギングを終えてから再び見に行くと、レスキューは到着したものの、まだ救出できずにいた。
この側溝の蓋を外さなければならないのだろうけど、蓋を外すための道具がないらしい。
ヘビもこんなところに、頭を突っ込んでいたら、ずいぶんと苦しいのだろう。
それにしても、アパート周辺は2年後には地下鉄も開通する予定と言うのに、まったくワイルドな環境が残っているものだ。

レスキュー隊
[レスキューもお手上げ]

「キャパニなれなかったカメラマン」の上下巻と「インパール従軍記」の合計3冊の本をIさんから借りっぱなしにしており、すでに読み終わっていたので、それを返却ついでに昼食を一緒にしようということになった。
バンコクではコロナ規制が厳しくて、テーブルに一人ずつしか着けないように聞いていたけれど、実際には人数制限などないらしい。
食事をしたのはサムヤーンにある北京餐館。
Iさんは辛い料理が食べられないし、私はスクンビット周辺で日本人に会いたくないことから、私の希望で中華小吃となった。
以前は何度も食べに来た店だったけれど、もう何年も利用していなかった。
サムヤーンの周辺も随分と再開発が進んで、以前とはずいぶんと雰囲気が変わってしまったけれど、この店は10年前から変わっていないみたいだ。
メニューの値段は少し上がっているようだけど。

サムヤーン
[対照的な風景]

餃子や小籠包、酢豚に炒醤面などを注文。
店の主人は酢豚を注文したら日本語で「ナスね」という。
何のことだろう、酢豚にナスのバージョンなんかがあるのだろうか。
主人にメニューで確認させたら、ナスの炒め煮を指さした。
どうも勘違いされてたようで、あらためて糖醋里脊(すぶた)を注文する。

中華の甘い点心から適当に注文したらば、リンゴを使った大学芋が出てきた。
リンゴなのでイモではないから大学リンゴということになるのかもしれないが、これはかなりの分量があった。
飴が歯にくっ付くので、歯の詰め物や被せものが取れてしまわないか心配になるほどだった。

北京餐館
[二人でたらふく食べて600バーツ]

食べすぎて、ピサヌロークへの帰りの夜行バスに乗る前に、夕食を食べる気にならなくなった。
その帰りのバスはバンコク発が夜8時半。
バスターミナルまで1時間半もあれば着くだろうと読んで、7時にアパートを出発する。
しかし、この読みは外れた。
まず、ViaBusというアプリでバスの運行状況をチェックするも、ターミナルまで直通する517番のバスは既に運行終了しているらしい。
然らばと、フォーチュン交差点前まで出て、136番に乗ろうと思ったが、これもなかなか来なくて、痺れを切らして地下鉄に乗り、カンペーンペット通りへ。
ここまで来たらばバスターミナル行きのバスなどいくらでもあると思ったけれど、やっぱりなかなか来なくて、もう時間的に危険になったのでタクシーに乗り込んでしまった。
乗り換えばかりしたので、アパートからバスターミナルまででちょっとお金を使ってしまった。

ピサヌロークへのバスも、ガラガラの状態。
こうして夜行バスの移動ばかりで睡眠不足だと、週明けからが思いやられるけど、このところ仕事らしい仕事がないので、また1週間ダラダラと過ごしてしまいそうだ。

バスの車内
[空席が目立つ]

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| 日常 | 02:53 PM | comments (0) | trackback (0) |
スイートルームに一週間
5月23日から30日まで、一週間もインペリアル・ピサヌロークに滞在した。
それもちょっと身分不相応ながら、スイートルーム。
二週間前に体験宿泊としてデラックスルームに一泊したのだけれど、そのときの宿泊料が700バーツほどだったのに対して、今回はスイートルームに7泊して3,300バーツほどなので、一泊当たりでは、今回の方がお得。
それに、一週間も宿泊するのだから、リビングのある部屋の方が良さそうに思った。
前回の滞在では、このホテルのプールはとても気に入ったのだけれど、期待していたお風呂がダメだった。
お風呂では熱いお湯が出ない。
タイではよくあることだけど、期待していたから落胆度も大きい。
今回スイートルームに部屋を取ったところで、お湯が出ないことに変わりはないだろうと、お風呂については期待しないでおくことにする。

スイートルームと言っても、このホテルの場合は特別に豪華な造りになっているわけではない。
通常のコネクティングルームの一部屋からベッドをなくして、簡単なソファーセットを置いたくらい。
もともと二部屋分の広さがあるわけだから、広いことは広い。
殺風景とも感じられる。
部屋は2階にあり、部屋の窓からの眺めは、向かいにある宴会場の建物の裏が正面に見えたりして、あまり眺めが良いとは言えない。

リビングルーム
[リビング、広いことは広い]

一週間の滞在をする気になったのは、もともとはタオ島へ4月の後半に行こうと計画していたのが、タイのコロナ第三波で中止しなくてはならなくなり、一か月後には第三波も終息しているだろうと期待して5月に計画延期していた。
しかし、第三波は結局終息せず、タオ島行きが絶望となったので、せめてリゾートっぽいプールのあるインペリアルホテルに滞在しようとなったわけ。

プールと椰子の木
[この景色だけならリゾートと同じ]

しかし、一週間もまるまる休みを取っていたわけではないので、出社日もあるけれど、ピサヌローク市内なのでホテルからでも通勤圏内。
下宿からホテルへは一週間分の生活用品の搬入もあるので車で行ったけれど、滞在中は車より自転車の方が便利そうなので、車を下宿に戻し、自転車を持ち込んだ。
これで自転車通勤や市場への買い出しも楽々となる。

ベッドルーム
[ベッドの寝心地は良かった]

自転車にして良かったことのひとつは、駐輪場の警備員がホテル敷地内を徘徊するネコを餌付けしており、そのおかげでネコを見つけることができたこと。
前回の滞在時も、夜中にネコが喧嘩をする声を聴いていたし、オフィスのスタッフがここのプールへ泳ぎに来た時に、ネコを見たと写真を送ってきたいたので、是非ともここのネコに会いたいと思っていた。
チェックインする際に係へネコの質問をしたけれど、係員はあんまり関心がないようで、「ホテルのネコではないけれど、この周辺に何匹もいついている」との答えしか得られなかったが、駐輪場の警備員のおかげでネコたちに会うことができた。

ネコ
[ホテル周辺のネコ]

今回の滞在も、電気鍋を持ち込んで自炊生活を計画。
滞在が長いので炊飯器も調味料一式も持ち込んでいる。
それと手打ちうどんを作ろうと小麦粉と麺棒代用の塩ビパイプも持参。
手打ちうどんは先日から何度かトライしてきたが、いずれも腰が弱くて、今ひとつだったので、今回はリバイバルを目指している。
胡麻味噌うどんを作って食べようと、一週間前トップランドホテルに滞在した時に白ごまを炒ってある。

胡麻味噌うどん
[ちゃんとスリコギも持参]

食材も持ち込みたいと思っていたけれど、部屋の冷蔵庫はとても小さくて、冷蔵保存をしなくてはならないものはダメみたいだ。
食材はその都度自転車に乗って市場へ買い出しに行くことにする。
市場はワットアランイクの通り沿いにローカルなのがある。
スーパーもビッグCというのが歩いて10分少々、国道を超えた向こう側にあるけれど、バンコクと比べると品ぞろえが悪い。
そして、ローカルな市場と比べると生鮮食品が高い。

簡易キッチン
[風呂場がキッチン]

ホテル周辺には食堂があまりないようだし、コンビニもない。
ホテルのレストランはもともと値段が高いから、食事場所としての選択肢にも入っていないけれど、現在は営業もしていない。
ホテルのレストランは営業していないけれど、ホテルの売り口前に模擬店を並べて、朝と夕方に近所の人向けに総菜などを売っている。
ホテルのスタッフから「日本料理もあるわよ」と勧められたけれど、日本風のモノは焼うどん風のヤキソバだけだった。
朝食にはカイカタと呼ばれるベトナム風のハムエッグなどがあった。
値段はそれほど高いわけでもないけど、安いと感じる価格ではなく、結局滞在中一度も利用することはなかった。

カイカタ
[カイカタもテイクアウトじゃただのハムエッグ]

滞在中はとにかくよく泳いだ。
椰子の木が囲むリゾート風のプールだけれど、日中は日差しが強すぎるためか、ほとんどだれも泳いでいない。
私は午前中にオフィスに顔を出していて、昼前に戻ってからは夕方までプールに入り浸っている。
1人でプールにいても別に面白いわけではないけれど、このプール端から端までの長さが約25メートルあるようなので、ひたすらプールを往復する。
往路の25メートルはクロールで、帰りの25メートルは平泳ぎと言った感じで、15往復したらプールサイドに揚がって、文庫本を読むというのを繰り返す。
だいたい、一日に50~75往復位したので2.5キロから3.75キロくらい泳いだことになるはず。
夕方まで勤務した日は、プールの利用が19時までなので、1キロくらいしか泳ぐ時間が取れなかった。

水泳
[昼過ぎはプールを独占できる]

このプール、夕方になると来場者が増えてくる。
どんな客層かと言うと大体次のようなタイプに分類できる。
・小さな子供連れ(片親が西洋人のケースも多い)
・若い女性のグループ(男性は写真係として参加していることもある)
どちらのタイプも、あんまり泳ぐこと自体を目的とはしていないようだ。
子供たちの水着はウェットスーツタイプが中心で、若い女性は露出度の高い水着が中心。

夕方のプール
[夕方からは子供プール状態]

プールの営業時間は朝10時からなのがもったいない。
朝早く泳いでから出社したいくらいなんだけど、、、。
プールの代わりに、ホテルの隣にある市民公園で毎朝ジョギングをした。
ここのジョギングコースは走りやすい。
ふたつある池の周りを二周するのが日課となった。
ジョギングで書いた汗は、寝室側にあるシャワーで流す。
バスルームは寝室側とリビング側にそれぞれあり、寝室側にはバスタブがない。
そのかわりレインシャワーがあるので、シャワーだけの時には寝室側のシャワーが気持ち良い。

シャワー
[レインシャワーとハンドシャワー両方ある]

このホテルのお風呂は熱いお湯が出ないのが不満なのだけれど、それでもお風呂はしたい。
ぬるいお湯では面白くないので、部屋に備え付けの電気ポットでお湯を沸かして、それをバスタブへ。
さらに持参の電気鍋でもお湯を沸かす。
バスタブのお湯が適温になるまでには、この作業を何度も繰り返さなくてはならない。
そして、長湯をしているとすぐ湯温が下がってしまうのが残念なところ。

バスタブ
[熱いお湯が出なかったことが残念]

ちなみに、滞在中は節電のため毎日昼前から午後三時過ぎまでエアコンが止まります。
部屋の窓も開かないし、扇風機もありませんが、この部屋には巨大な冷風機が置かれていました。
いちどスイッチを入れた事があるのですが、ものすごい音とともに、少しは冷たいかなと思うような風が吹き出しました。
しかし、風だけではなく、大量の水滴も撒き散らし、床に水たまりができてしまう程でした。

冷風機
[巨大な冷風機]

一週間のホテル暮らし。
優雅ではなかったけど、それなりに満足。
背中を日焼けして、そろそろ皮が剥け始めるころ、下宿の部屋でポロポロ始まったら大変だ。

チェックアウト
[荷物まとめて退室]

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| 日常 | 02:31 PM | comments (0) | trackback (0) |
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