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2泊4日北海道旅行 / 札幌 いい街ですよねぇ
6月17日 土曜日

桃園空港へは7時前に到着。
札幌行きは第二ターミナルからの出発だけれども、もう搭乗券は持っているし、どうせターミナルの中はつながっているのだからと、第一ターミナルでバスを降りた。

早朝にもかかわらず、出国審査場入り口はすごく混雑していた。
長い行列が審査場の外まで続き、これでは1時間くらいかかるのではないかと、今からでも第二ターミナルへ向かった方が良いのではないかと思いかけたが、長い行列はそれでもちゃんと流れている。
手荷物検査のゲートもフル回転でどんどんと処理している。
やはりバンコクの空港とは、利用者に対する対応が違っているようだ。
心配する必要がないくらい、ものの10分とかからず手荷物検査を抜け、出国審査もほとんど並ばずに通過できた。

搭乗開始までまだ1時間以上あり、中華航空のラウンジで朝食を兼ねて休ませてもらう。
ここの第一ターミナルのラウンジのサービスも今月から中華航空直営から外注に変わったと連絡が来ていたけれど、受付スタッフの制服が変わったくらいで、サービス内容は依然と一緒のようだ。

まずは擔仔麺と言うのを注文してみる。
いつもは牛肉麺をいただいているのだけれど、朝から牛肉の塊がゴロゴロしているようなものはあまり食べたくない。
擔仔麺が何なのかよくわからないが、字ずらから見て台南名物の「担仔麺」のようにも思える。
出てきた擔仔麺は、私が想像していた担仔麺とは少し違い、汁なしの和え麺のようなものだった。
これに唐辛子味噌とザーサイをたっぷり入れ、黒酢とたまり醤油、ごま油で味を調えていただく。
あっさり加減は期待に沿えなかったけれど、ビールり当てとして食べるにはなかなか乙な味になった。
飲茶やネギのサラダも食べさせてもらう。

擔仔麺
[これが擔仔麺 汁アリも可能なようだった]

台湾らしく朝粥用の惣菜も並んでいるが、普通の白粥はなく、あるのは粟の粥であった。
粟の粥は食べつけないので、ちょっと食感が気になってしまった。

粥用の総菜コーナー
[粥用の総菜コーナー 料理のケータリングは以前同様にノボテルがやっているようだ]

搭乗に際して、ゲートの改札口を抜けるときに、呼び止められてしまった。
「シートチェンジ」だという。
ゲゲゲ、シートチェンジはうれしくない。
大好きなジャンボの2階席を確保していたのに、変更後の席は17Aになるという。
「え、シートをチェンジしたくないんだけど、、」と訴えたのだが、係員は別の先輩格係員を呼び出した。
日本語が話せる先輩格は、「本日は満席、席を変わってください、これいい席ですよ」と言う。
いい席と言われても、2階席ではないのは確かで、うれしくはないが、航空会社の規程で事前指定の座席は確約しないことになっているから、文句を言えた義理ではない。

ジャンボジェット
[小学校一年の時、クラスで大きなジャンボジェットの絵を描いて教室のうしろに張り出してた]

致し方なく、ペンで10Aの文字を消して、17Aと書き込まれた搭乗券を持って、ジャンボに乗り込み、2階席へ登る螺旋階段を恨めしく横目に見ながら、奥へ進もうとしたら、「こちら側です」とカーテンの奥へ招じ入れられた。
案内された席はまたもビジネスクラスの最前列席であった。
つまりアップグレードされたわけで、ウェルカムドリンクを渡されて席に着いた。
今度はリンゴジュース。

またまたビジネスなので、快適であることは確か、それに最前列で足元も広々している。
しかし、窓際に荷物を入れる場所がないのは、やはり2階席に劣る。
機内食には和食、飲み物にはシャンパンをいただく。
和食の内容は煮物が中心で、あっさり薄味仕立て、お椀に味噌汁、茶碗にご飯。
ご飯のお代わりサービスが可能なのか気になるところだけれど、さっきラウンジで食べ過ぎてしまったので、お代わりの検証は断念する。
その代わりシャンパンのお代わりは次々に持ってきてくれる。
果物と和菓子のデザートもあった。

煮物中心で懐石風の機内食
[煮物中心で懐石風の機内食 ]

デザート
[デサートと何杯目かのシャンパンと、、]

シートをフラットに倒してみるが、床面と平行になるくらいとはいかず、若干斜めになっている。
さらにフットレストの長さが足りないので、ちょっと中途半端で、塩梅が悪い。
最近のシェルフラットなら足を突っ込む穴のようなところがあるけど、この機材にはない。
最前列なので、足が前につっかえることもないが、延ばした足先は空中に泳いでいて、支えがないというのは安定感がない。

寝不足を補うつもりで、居眠りをしているうちに、あと30分ほどで札幌との案内がある。
窓から外を見るとちょうど津軽海峡の上空を飛んでいた。
よく見ると函館山も見える。
本州側は厚い雲に覆われているが、北海道側は良く晴れているようだ。

函館山
[津軽海峡から函館が見える]

噴火湾を横断し、苫小牧あたりから内陸に入り、樹海のようななかにぽっかりと現れた空港に着陸。
うーん、北の飛行場の雰囲気があるなあ。

ジャンボ機の乗客の大半が台湾からの旅行者のため、入国審査場で日本人のブースはガラガラ、一方外国人用は長蛇の列ができている。
この飛行機だけでなく、中国や韓国からの飛行機の到着とも重なっているようだ。
ターンテーブルで荷物が出てくるのにしばらく待たされる。

ここから札幌市内までは高速バスで向かう。
バス乗り場の係員は、あんまり愛想がない。
はっきり言えば、不親切。
外国人の利用者に対して、怒鳴るような言い方をしている。
言葉ができなくても、せめて丁寧な言い方をすれば、外国人にも伝わるだろうに、、
私は「ススキノまで行きたいけど、このバスは行きますか」ともちろん日本語で質問したが、完全に無視されてしまった。

結局、バス停に止まっていたバスがススキノへ行くかどうか確認とれず、やり過ごしてしまった。
次のバスまで、さほど待つこともなくてよかったけれど、インバウンド、訪日と騒いでいるけど、結局これも現実なのだろう。

バスは原生林や牧場の続く高速道路を快調に進み、札幌市内の北側から中心部に入っていった。
天気もいいし、ビルやマンションなど新しい建物が多く、街路樹の新緑が光っている。
いい季節に来ることができて良かった。
札幌駅前を通過、やがて大通公園を横切り、ススキノで下車する。

札幌への高速バス
[バスの車内はWiFiも使えた]

今夜の宿はススキノから徒歩15分ほどのところにある「民宿野中」。
民宿と言ったら、おかみさんの手料理が楽しみになるところなのだが、この民宿野中は素泊まりだけで、食事の提供はしていないとのこと。
そんなこともあって、料金も格安で、個室利用で3,500円ぽっきり。
民宿の前まで行ったら、ちょうどおかみさんが出ていて、「こっちだよ」と声をかけられる。

民宿野中
[民宿野中 私の持ってる民宿のイメージとはだいぶ違う]

この宿、昨日まで私と同様にバンコクに長年住んでる日本人が泊まっていたとのこと、その人は札幌に友人がいるとかで、毎年来ているのだそうだ。
また、今日はいい天気になったけど、この間までは雨が続いて、よさこい祭りのときは皆ビショビショになって踊ってたよと言う。
う? よさこい祭りは高知県じゃなかったかなと一瞬頭が混乱する。
どうも「よさこいソーラン祭り」と言うのが最近人気らしい。

民宿野中の部屋
[もともと畳の部屋にカーペットを敷き簡易ベッドが入った部屋 畳に布団の方が良かったなぁ]

お風呂は家庭用のお風呂が一つあるきりで、5時から入浴できるとのこと。
「お風呂入る人、あんまりいないのよ、みんなシャワーだけみたいで、シャワー室は上の階にあるから」と言う。
5時まではまだ1時間ほどあるので、一回り近所を散策して5時になったら一番風呂を使わせてもらうことにしよう。

宿を出て、北へ向かって歩く。
すぐに大通り公園に行きつく。
何度か札幌に来ているが、大通り公園の中を歩くのは初めて。
土曜日と言うこともあり、青空のもと、家族連れでピクニックに来ているらしい人たちが多い。
札幌、いいですねぇ。

大通公園
[大通公園を都市計画に盛り込んだ人は天才だ]

さらに先へ歩くと、植物園のフェンスが見えてきた。
フェンス越しに見える植物園は、植物園と言うより、原生林そのままではないかと言うくらい、鬱蒼とした森になっている。
このフェンス沿いに植物園を半周して、つぎに旧道庁へ出る。
レンガ造りの美しい建物で、観光客であふれている。
日本人の観光客もいるが、韓国語や中国語でガイドたちが熱心に説明しているのが聞こえる。
個人観光客もあちこちで自撮り棒を使って撮影にいそしんでいる。

旧北海道道庁
[道庁前ではオートキャンプフェアのようなことをやっていた]

この道庁前の桜の木には、まだ桜の花が咲いていた。
北海道の桜はゴールデンウィークが見ごろと聞いていたので、6月の半ば過ぎに桜が見られるとは驚き。
ことしは日本で桜が見れるとは思っていなかったので、とてもうれしい。

6月の桜
[初夏の青空に咲く櫻花]

道庁前から時計塔へ進む。
ガラガラとキャリーバッグを引きずる観光客が多くなってきた。
東京もアジアからの観光客が多いが、もともと東京は人の多いところなので、観光客が目立つ程度だけれど、札幌は観光客ばかりで、なんだかバカンスシーズンのパリに似ているような気がする。
当然、時計塔でも観光客の記念写真で大賑わいである。

札幌時計塔
[昔、札幌のバスガイドさんがこの時計塔を日本三大がっかりの一つと言ってたが、それでも大人気の様子]

ススキノは北日本最大の歓楽街と言うことで、夜遊びの店が多いところだけれど、そうした店への呼び込み放送や看板より、店で働く女性従業員のリクルート目的のものが多かった。
「手軽に稼いで、リッチな生活~!」なんて放送がひっきりなしに流れてくる。

宿に戻って、一番風呂をいただく。
民宿のお風呂なので、普通の家庭用のお風呂である。
「使い終わっても栓抜かないでね」と言われていたので、髪の毛など残さないように注意して入浴する。

今夜の夕食だけれど、札幌と言えば、私などは札幌ラーメンが名物だと思っていたが、どうやら今はラーメンよりもスープカレーをはじめとしたカレーが名物になりつつあるようで、さっき散策した時も、あちこちからカレーの香が漂ってきていた。
スープカレーなるもの、一度も食べたことがない。
昔チェンマイに住んでいたとき、ナコンピンコンドにスープカレーの店が一時営業していた記憶がある。
「札幌で修業したシェフが作る・・・」と言ったコピーを現地のフリーペーパーに載せていたような気がするが、一度も食べに行かないまま消えてしまっていた。

また、寿司も大人気で、札幌に来たら寿司を食べなくては嘘だみたいな雰囲気になている。
寿司は以前にも札幌で何度も食べている。
人気の寿司屋はずいぶんと混んでいた記憶がある。
しかし、今は札幌でも回転寿司の時代らしく、回転寿司の有名店と言うのもあるらしい。
もともと刺身や寿司にそれほど固執するタイプではないし、回転寿司など絶えて入ったことがない。

そして、これは名物でも何でもないようだが、札幌でぜひ食べに行ってみたいと思っていた店がある。
「みよしの」と言うチェーン店で、札幌中心に沢山あるらしい。
ここはカレーと餃子の専門店だが、B級と言うか、安さで勝負に出ているような店なのである。
ネットで見つけて、そのユニークさに感動してしまった。
餃子だけのことなら、関西中心に餃子の王将があるが、みよしのは餃子とカレー。
その他は、サイドメニューなどもほとんどないし、トッピングなんてちゃらちゃらしたものもほとんどない直球勝負。
メニューのバラエティーはボリュームの大小くらいで、とにかく餃子とカレー。
しかも、餃子カレーと言うのも人気らしく、カレーライスに餃子が乗っかって、カレーまみれになっている。

札幌市電
[最近はチンチン電車と言う言い方はしないのだろうか]

宿を出て、市電の走る道路を南へ歩く。
市電が走る通りなのだが、あんまり交通量の多い道ではない。
繁華街でもなく、住宅街の中を緑色の市電が走っている感じだ。
中島公園あたりで東に向かい、豊平川を渡る。
水量が豊かな川で、流れも速い。
サケも遡上してくるらしいが、こんな大都会の真ん中を流れる川でサケの遡上が見られるなんて、にわかに想像がつきかねてしまう。

豊平川
[魚が上ってこれるように段差を切ってある]

豊平川を渡り、地下鉄の入り口のある交差点まできたら、ありました「みよしの」。
早速なので、ビールと餃子を食べてみたいと思います。
店のつくりはカウンターのみ。
小さな店で、入り口もちょっと陰気っぽい。

みよしの
[裏通りのラーメン屋のような店構え]

ビールと餃子のセットを注文。
カウンターの上にはおしんこが密閉容器に入っておかれていて、勝手に小皿にとって食べても良いらしい。
ビールはやっぱりサッポロビールで、中ビン。
ちゃんとグラスも冷たのが出てきた。
餃子は焼き餃子で、もっちりしたラーメン屋の餃子と言うより、スーパーのお総菜売り場で売られている餃子のような味であった。
ビールのツマミとしては、悪くない。
カウンター越しにカレーの鍋があり、カレーの香が終始鼻孔をくすぐるので、ついでにカレーライスも注文してしまった。
カレーライスは、たぶん野菜とかも溶け込んでいるのだろうが、ドロリとしたカレーソースの中に固形物らしいものはほとんど確認できなかった。
福神漬けがやたらとあうカレーライスだった。

サッポロビール
[風呂上りと言うこともあり、ビールが格別美味しい]

なお、私の隣にあとからきて座った浪人生風の若者、餃子カレーを注文。
餃子が焼きあがる数分間、カウンターのお新香をポリポリ食べていたかと思うと、
「すみません、急に用事で来たんで餃子カレーキャンセル」と言って店を出て行ってしまった。
食べたお新香と、焼きかけの餃子はどうなるのかと思ったが、店員たちは何も言わなかった。

ほぼ満腹ではあるが、まだ食べようと思えば、食べられそうな腹具合。
そのまま住宅街を北に向かって歩く。
もう7時半を回っているが、まだ空は薄明るい。
北国の6月は日が長いらしい。
昔、スコットランドへ初めて行ったとき、メルローズと言う小さな町で、まだ明るいのに、店と言う店が全部閉まっていて、どうしたんだろうと不思議に思いながら、時計を見たらもう夜の9時半を過ぎていたということがあった。

豊平の通りにでる。
ここには札幌出身者から「おすすめだよ」と言われていた回転寿司の「トリトン」と言う店がある。
まだ、寿司なら一人前くらい食べられそうだ。
さっそく、トリトンを探してみる。
大きなとんかつ屋の隣にトリトンはあった。
ファミリーレストランのような大きな店であった。
しかし、満席であった。
入り口で係員に待ち時間を聴いたら、「1時間くらいは」とのことであった。
行列のできる人気店で、行列にいかに長く並んで食べたかを自慢している人がいるが、私はそんな行列を作ってまで食べたいとは思っていないので、「あー、じゃまた来ますね」と言って寿司は諦めることにした。
また明日の昼にでも食べに来てみることにする。
お昼は11時からとのこと。

トリトン
[札幌人は回転寿司を1時間待っても食べたいらしい それほどまでに旨いのだろうか]

宿への帰り道、狸小路のドン・キホーテで食料品の買い出しを試みる。
東京の自宅近くにもドン・キホーテがあり、食品売り場がとても充実していて、大変重宝しているのだが、ここ狸小路のドン・キホーテの食料品売り場は貧弱であった。
醤油を買おうと思ったが、メーカー物はキッコーマンしかない。
安い醤油は聞いたことのないメーカーのモノ。
ソバも買いたいのだが、あんまりバラエティーがない。
致し方なくキッコーマンと何種類かのソバを買う。
この手の食品は寂しかったけれど、お菓子や土産用の食品の売り場にはアジアからの観光客が大騒ぎしながら買い物をしていた。
韓国人が多いようで、携帯電話で写真を撮って、あれかこれかしているし、中国人たちも、なんだかよくわからないけど中国からの輸入中華調味料などを買い物かごに入れてたりする。
レジではタイ人観光客がレシートの分け方で、レジ係と交渉している。

夜の狸小路
[夜の狸小路もアジアからの観光客でいっぱい]

宿の近くにもスーパーがーあった。
ここもついでにのぞいたら、イオン系のPBブランドの醤油が100円ほどで売っていた。
なんだ、ドン・キホーテで買わなくても、醤油なんかこんなスーパーで買えば良かったんだと、遅まきながら納得する。

観覧車
[昼間は気が付かなかったけれど、夜になったら観覧車が夜空に浮かび上がっていた]

サトーのゾウさん
[懐かしい、子供のころこれに乗りたかった 10円玉を入れてまたがると木馬のように上下前後に動いたんだっけ]

(定山渓編へ続く)

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