11月の後半から、ツアーの仕事か忙しくなり始める。
平日はツアーの手配や打ち合わせ、そして週末にはツアーに出るということを繰り返しているので、休みが全く取れなくなってしまった。
さらに悪いことに会社は、年末年始の休暇を含めて12月は13日間の休日を設定しただけではなく、有給休暇を年内に消化しなければ、そのまま消えてしまうというので、12月のスタッフたちは出勤日がとても少なくなっている。
そのため滞ってしまった業務のつけはこちらに回ってくると次第で、まったく忙しいといったらありゃしない。
そんな中、日中はやたらと会議が設定されている。
悪循環で、よくぞミスを犯さずにいられるものだと、我ながらあきれてしまう。
12月に入ると、;連休が2週続けてあったこともあり、週末を絡めた前後の日にもツアーが入り始めてる。
コロナ以前よりも取り扱いツアーの件数は確実に増えていると思う。
この点で言えば絶好調なのだけど、対応する身としては、とてもしんどい。
ピサヌロークへの往復に、以前は車を運転していくことが多かったのだけれど、夜間のドライブでは居眠り運転をしてしまう可能性もあり、また日中のドライブだと、ひっきりなしにUrgentと記されたメールやメッセージが入ってきて、落ち着いて運転していられない。
そこで夜行バスを使うことになるのだけれど、バスの中で仮眠をとるのも楽ではない。
一度はピサヌロークからバンコクへ戻るのに、適当な時間にバスがなくて、ロットゥーと呼ばれる乗り合いバンを使うことになった。
しかし、狭いし、乗り心地は悪いして、バンコクに到着したらぐったり疲れてしまった。
以前はバスも鉄道ももっと便数があって、時間のことをあまり気にせず利用できたのだけれど、コロナが少し落ち着き、運航再開し始めたといっても、まだ半分くらいの便数しかない。
飛行機に至っては、1日1便くらいしか飛んでない。
お客が少ないわけではなく、バスも飛行機も満席。
予約も取りにくくなってい
ついこの間までソーシャルディスタンスとかいって、シートも隣り合わせに並ばないように間隔を空けさせられていたけれど、そんな規制もなくなって、ぴっちり詰め込まれる。
ほんとボヤキがとまらない。
[ピサヌロークからの乗り合いバン]
それでもこのまま順調にツアーが活況を呈してくれていたら、ふたたびピサヌローク専任に戻してもらえるのではないかと淡い期待もしている。
可能性は高くはないけれど、こんな希望でも持っていないと、張り合いがでない。
日本からの観光客はほとんどゼロのような状況だけれど、日本以外の国からの観光客は入り始めているようだ。
先日はスコータイ遺跡で大型の観光バスから西洋人観光客がぞろぞろ降りてくるのを見かけた。
聞けばスペインからの観光団とのこと。
バンコク-アユタヤ-スコータイ-チェンマイの西洋人団体客に人気のゴールデンルートも復活したのだろうか?
しかし、ピサヌロークの受け入れ態勢を見てみると、お寒い限りである。
約2年近くのコロナ禍にあって、受け入れ態勢はボロボロになっている。
もともとピサヌローク自体は外国人観光客をひきつける要素が豊富と言うわけではなかった。
先のゴールデンルートでスコータイ見学の前後に宿泊するための街に過ぎない扱いで、その宿泊ついでに西洋人観光客に「サムローに乗っての空飛ぶ空芯菜体験」が人気であったけれど、空飛ぶ空芯菜食堂は半年前に廃業してしまった。
サムローもまだ少しは町の中で細々と走ってい入るけれど、西洋人団体客が来なくなったこともあり、黄昏時に隊列組んで市内を走り抜ける姿は全く見られにくなった。
年末年始のツアーのためにサムローを手配しようとしたら、たった台数が揃わないと言われてしまった。
台数といってもたかが20台ほど。
しかし、長いこと走らせてこなかったために、壊れてまともに走れなくなっているのだそうだ。
もちろん修理をすれば良いだけだけど、年末年始のツアーなど一過性のもので、そのあとが続かないようでは、修理損ということにもなりかねないのだろう。
事情も分かるが、こちらもツアーを手配しなくてはならない手前、はいそうですかとは引き下がれない。
年末まであと1週間を切ってしまったけれど、なんとか対策をしなくてはと四苦八苦している。
[黄昏の中を走るサムロー]
年末のツアーでの懸念は、ほかにもある。
「暖冬」と言う言葉がタイで当てはまるのかわからないけれど、乾期に入ってもなかなか冷え込んでくれない。
年末年始のツアーの目玉の一つにプーロムローでのサクラ見物を入れているのだけれど、こちらのサクラは気温が10℃を下回る日が続かないと開花してくれない。
日本のように春が近づき暖かくなって来てサクラが咲き始めるのとは反対である。
去年、一昨年と12月には満開となった当地のサクラ、今年はちょっとも咲く気配を見せていないというのだ。
こんな自然相手だと、こっちがジタバタしてもどうなるわけでもないのだけれど、気がかりでしょうがない。
そこで、実際に今どんな状態なのかを確かめようと、ルーイ県まで車で行った帰り道に、プーロムローのダンサイ側の登山口へ立ち寄ってみた。
本来ならサクラ見物の観光客を輸送するピックアップトラックの発着する広場にはトラックや観光客どころか誰一人いない無人の状態で、ますます焦り始めてしまう。
村役場へ回って情報を仕入れようとしたところ、役場にも情報はほとんどないようで、今年のサクラは1月中旬ごろではないかと言われる。
しかし、役場の人は親切で、役場の前庭に植えられているサクラの木へ案内してくれた。
そしてその木をよく見ると、枝の先に小さなピンク色の花がほんの少し咲いているのが確認できた。
花は小さく、台湾の霧社や蘆山温泉周辺でときどき季節外れに咲いているサクラと同じくらいのレベルであるが、溺れる者は藁をも掴むで、私に淡い期待を抱かせてくれた。
[早咲きのサクラ]
「ルーイ県まで車で行った帰り道」と書いたけれど、ルーイへ行く途中でも、懸念していることの確認で立ち寄ったところがある。
新年の初日の出をカオコーの山から眺めさせたいと考えている。
この季節、カオコーは雲海が出現することが多くて、とても人気がある。
そんな雲海から昇ってくる初日の出を拝みたい。
しかし、通常カオコーの雲海を見るビューポイントとされているところは、雲海が現れるカオコーの盆地に対して東側に位置している。
つまり日の出の方角とは反対側。
これでは雲海から昇る初日の出にならない。
そこで考えたのは、盆地の西側、峰の上にそびえる風力発電所があるあたりから眺められるのではないかと考えた。
でも、実際にどんな感じになるのか確認していないので、実際に見ておきたいと考えてルーイへ向かう途中に早朝のカオコー風力発電所へ立ち寄った。
日の出は、何の心配もなく、自然現象とはいえ、予定通りの時刻に昇ってきた。
しかし、雲海は全く見られない。
展望台近くで土産物を売っている人に「ここからは雲海は見られないのか」と聞いてみたら「風が吹いているから雲海は出ないけど、風がなくて雲海が出ればとてもきれいだ」とのことであって。
風が吹くかどうかはその時次第だろうけど、ここに風力発電所があるということは、ここでは一年中風が吹いていることが多いからかもしれない。
なお、別の人に聞いたら「雲海を見るなら、雨季に来た方が良い」とも言われる。
雲海は雲だから、乾期よりも雨季に出るものだと。
[風力発電所で日の出]
雲海は見られなかったけれど、日の出は綺麗だった。
一瞬閃光のように光って、太陽の端が見えたかと思うと、ぐんぐんと昇ってくるのが見て取れる。
日の出をじっくりと眺めるのは久しぶり。
日の出と言うのは、なんとなく霊的な印象も受けるので、寝不足気味でも元旦にはやっぱり眺めてほしい。
雲海そのものは、やはりルーイ県チェンカーンのプートク山で見れた。
ここはこの季節、雲海が見られる確率が高いようだ。
いままでほとんど雲海を見損なったことがないような気がする。
そのせいか、ここに登ってくる人の数は多くて、毎朝大変な人ごみになっている。
[これはプートクの雲海]
さて、そんなこんなで今朝はもう12月31日。
早くアップしないと、今月はなにもアップしてないことになってしまうので、中途半端だけど、このあたりで今年最後のブログとします。
[チェンカーンは夕焼けがきれいだ]