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北海道旅行第4日目(最終日)
10月31日 水曜日

とうとう旅行の最終日。
畳に布団での寝心地は上々。
6時半に目を覚まして、「湯巡り手形」を持って、朝食前に最後に残っていた定山渓ホテルへお湯をもらいに行く。

宿の外に出ると、温泉街を取り囲む山が雪で白くなっている。
温泉街自体は雪が積もることがなかったけれど、昨晩行った瑞苑くらいまで行けば、雪景色になっているかもしれない。
今回の旅行は天気がすっきりしないとぼやいたりもしたけど、結果的にイイものを見せてもらえた。

冠雪
[雪景色を最後に眺められてラッキー]

定山渓ホテルも「湯巡り手形」を見せるだけでスムースに大浴場へ通してもらえた。
この温泉ホテルも男女入れ替え制になっているようで、浴場は大浴場と中浴場の2つがあり、運のいいことにこの時間は男性に大浴場が解放されていた。

ここが一番の老舗で、湯元であるということだから、温泉の線質が良いのだろうと期待をしていたが、私ごときには実際のところ、その違いがよくわからなかった。
大浴場の中には、さまざまなお風呂があり、露天風呂はもちろん、小さな滑り台のあるもの、大きなプール式のお風呂など、楽しいお風呂だらけである。
時間がたっぷりあれば、ゆっくりしていたいところだけれど、朝食の時間も迫っているので、ひととおり体験して、脱衣所へ向かう。
ここの脱衣所の良いところは、他のホテルが冷たい水を用意しているのに対して、冷えた麦茶を出していることであった。
やっぱり冷水より麦茶の方がおいしい。

さて、鹿の湯へ戻って朝食。
昨晩と同じ宴会場で、指定席ではなく自由席。
どこでも空いているテーブルで食べるというスタイル。
4人掛けとかのテーブルではなく、長テーブルに椅子が並んでいるスタイル。
空いた席を適当に見つけてからバイキング式の料理を取りに行く。
豪華ではないけれど、バラエティーには富んでいる。
イカの塩辛など、子供のころは変な味だと思っていたけれど、最近は真っ先に取りに行くメニューになった。
漬物類がもう少しあるかと思ったけれど、漬物などはあんなりなかった。
食べなかったけれど目玉焼きは鉄板で自分で焼くといったセルフサービス。
ミニカップの納豆など、ここで食べなくてもいいのに、ついつい持ってきて食べてしまう。
昨晩の残りと思われるカレーもついついご飯にかけてしまう。
バイキングなんて料理取りに行くのが面倒だし、せわしないなんて言っているけど、やっばり欲張ってアレコレと食べてしまう。

朝食会場前
[妻にも朝食会場前の窓から雪景色を見せることができた]

朝食後、最後の入浴をする。
色々と温泉巡りをしたけれども、やっぱり自分が宿泊している宿の温泉が、時間的ゆとりもあって、落ち着いて入浴できる。
昨晩「調整中」の札を下げてクローズしてしまったミストサウナは今朝になっても札が下がったままだった。

10時にチェックアウト。
宿の送迎バスで札幌駅へ向かう人たちが出て行った後なので、ロビー周りも静かになっている。
私たちは、無料送迎バスではなく、路線バスで千歳空港へ直行する。
この定山渓温泉から、1日一本だけだけれど、空港行のバスが運行されていて、時間帯もよくとても便利そうだ。

小雨がまた降ってきて、バス停近くにある土産物屋の軒先を借りてバスを待つ。
私たち以外に、中国系の女性が大きなスーツケースを持って雨に濡れながらバスを待っている。一緒に雨宿りをしていればいいのにと思うけれど、お国の習慣で、バス停からちょっとでも離れたら、1日一本のバスを乗り損なってしまうのではないかと不安なのかもしれない。
バスは定刻に少し遅れてやってきた。
1日一本しか運行しないのは、利用客が少ないからだろうと思い込んでいたが、いざ乗り込んでみると、半分以上の席が埋まって、なかなか乗車率も良いようだ。
こんなにお客さんがいるのなら、もっと本数を増やすべきかと思う。
このバスはICカードが使えないとのことで、降りるときに現金を用意するようにとアナウンスがある。
乗客はほとんどが外国人の個人旅行者。
日本人などほとんど乗っていないようだ。

バスは山を下り、市街地が見えてきたと思ったら地下鉄の真駒内駅前に出た。
地下鉄と言っても、この辺りは高架を入っているのだけれど、その高架も屋根付きになっている。
雪や冬の寒さ対策なんだろうか、東京あたりでは見かけない光景である。

市街地は信号が多くて、何度も赤信号に引っ掛かったりする。
そのうち高速道路に入って、快調に走っているなと思ったらすぐ高速道路を降りてしまった。
千歳空港には11時半頃に到着。
国内線ターミナル前で降りたが、国内線ターミナルの広いことには驚いた。
それも巨大なショッピングモールのようだ。

妻の搭乗手続きは済ませてあるので、そのまま搭乗ゲートへ向かわせれば良いだけ。
手荷物検査場まで送るが、そこまでも結構な距離があった。
飛行機は定刻のようだから、日没前には帰宅できるだろう。

妻を見送った後、国際線の中華航空のカウンターへ向かって歩く。
建物がつながっているとはいえ、歩くと結構な距離があった。

チェックインカウンターは混雑してはいなかったけれど、誘導が今一つで、少し順番を待たなくてはならなかった。
「お食事券にされますか、ラウンジにされますか」と聞かれる。
お昼どきではあるけれど、お腹が空いているわけではないし、ラウンジで飲み物とスナックをいただいた方がのんびりできそうなので、ラウンジ券を頂戴する。

ラウンジは中華航空のものではなく、空港内の有料ラウンジになっており、中華航空以外にも韓国や中国の航空便に乗られる人が何組か入っていたが、日本人は少数派のようだ。

飲み物はサッポロ生ビールやニッカウイスキー、十勝ワインなど北海道らしいものがそろっているが、食べ物は「おにぎり」と「インスタントラーメン」「柿の種」くらいしかない。
インスタントラーメンもカップ麺ではなく、チキンラーメン風の即席麺をカップに入れてお湯を注ぐタイプで、具は何もない。
でも、北海道に来て4日目にして初めてサッポロビールを飲むことができたことで、それなりに満足してしまった。

千歳空港のラウンジでビール
[やっとサッポロビールと巡り合うことができました]

台北までの中華航空は7割くらいの搭乗率だろうか、私の隣は中年の台湾女性。
何人かのグループで遊びに来た帰りのようだ。
帰りも、窓から日本海沿いの景色が見えないものかと外を眺めてみたけれども、本州もほとんどが雲に覆われているようで、景色を楽しむことができない。
1時間くらい飛んで、機内食のカレーライスを食べ終わったあたりで、窓の外を見ると、雲間に入り組んだ海岸線らしいものが見えた。
能登半島の輪島上空らしい。
入り組んでまえているのは能登島周辺だろう。

能登半島上空
[上空から見ると、縦方向の視界が圧縮されて、地形が扁平に見える]

飛行機は早いものだから、海岸線を追って地形を確認しようとしているうち、すぐに能登半島の西側が見えてきた。
先ほどと違って、海岸線はまっすぐに伸びている。
千里浜海岸あたりだろうか。

千里浜上空?
[今回は能登半島が眺められたことで満足とします]

シートのモニターで位置確認をしようとしたが、3Dなんとかシステムとかいう新しいGPS機能らしいのだけれど、現在地を確認しようと思うとすぐに画面が流れたり、表示方法が変わったりしてしまう。
あんまり便利ではない。
シンプルでも以前のように地図の上に航路を描きながら示してくれている方がわかりやすい。

新式のGPSモニタ
[ウイスキー・オンザロックをチビチビ]

夕方の桃園空港に到着。
飲みすぎ、食べすぎ、あんまり動く気がしないので、まだ数時間ある乗り継ぎ時間を仮眠室で寝て過ごそうかと思ったけれど、「いやいや、せっかく台湾に来たんだから」と思い返して、バスに乗っていつものルート、南崁の街まで行ってくることにする。

南崁まで大有バスに乗ろうとしたら、乗り場の係員から「切符を買ってこい」と言われる。
交通系ICカードでも良いと思っていたけど、変だなぁと思いながらターミナル内の切符売り場で「南崁」と言うと、メモ紙に殴り書きで「南崁」と書かれて渡された。
これは別に切符でもないし、お金も払っていない。
変だなぁと思いながらバス乗り場へ戻って、メモ紙を見せたら、「ここで待て、現金払い」と言われる。
切符を買えと言われたり、現金払いになったり、わけがわからない。

バスに乗り込む際に、運転手にメモ紙を見せたら「20元」と言われて、料金箱を指さされた。
20元?
いつも運賃は交通系ICカードで清算していたけれど、運賃はバス会社によって違うようだけれど、だいたい30~40バーツくらいであった。
それが20元とは、ちょっと安い。
降りるときにまた差額を請求されるのかとも思ったけれど、20分ほどバスに乗って南崁で下車するときも別に追加料金を請求されることもなかった。
つまり、空港の係員は、ICカードより現金がお得だということを伝えようとしていたのかもしれない。

すっかり暗くなった南崁の街を散歩し、市場で台湾うどんを1斤買い、スーパーで冷凍の水餃子を仕入れる。
八方雲集では明日のお弁当用に焼きニラ餃子を一パック買う。
このニラ焼き餃子がやたらと匂うのには閉口した。
こんなものを機内に持ち込んだら顰蹙ものだろう。
ビニール袋を二重にしてグルグル巻きにする。

再び桃園空港に戻り、ラウンジで休憩。
担仔麺とパイナップルを少し食べ、お酒も少し飲んで、ソファーでぐったりする。
遊び疲れ、食べ疲れのようだ。

バンコク行きの飛行機に乗り込み、特別注文のフルーツプレートを平らげて、少しウトウトしたところで尿意を催してトイレに立つ。
用を足していたら、なんだか貧血のような症状になって、少し気分が悪くなってきた。
席まで歩いて戻れそうになく、目の前にあった空席に倒れこむように座る。
機内は空席が目立っていたが、ちょうどその席は4席並んで空いており、ひじ掛けを上げて、寝転ばせてもらうことにした。

しばらく眠り込んだら、症状は改善し、まもなく着陸態勢に入るということなので、もともとの8D席へと戻る。
疲れすぎと、飲みすぎが祟ったらしい。

入国審査は比較的スムースでアパートには午前3時に到着。

おわり

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