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台風19号と一時帰国
10月11日 金曜日

大型の台風が関東地方に接近しているらしい。
今日からの一時帰国、台風上陸より一日早く成田に着陸できそうなのだけど、すでに電車などは台風接近に伴って計画運休なども発表されている。

ピサヌロークからバンコクまでは夜行列車に乗り、早朝のドンムアン駅に到着。
ドンムアン空港からスワナプーム空港までは午前5時のシャトルバス。
何度も利用しているけど、このシャトルバス受付係員の態度が気に入らない。
毎度非常に不愉快な印象を受ける。
まるで動物に指図するかのような言葉での説明なしの対応。

不愉快を我慢してバスに乗り込むと、バスはほぼ満席。
今朝の始発バスだから、このバスを待っていた人もたくさんいたのだろう。
なんとか空いてる席を見つけて座ることができた。
スワナプーム空港まで45分ほど。
バスの中はエアコンの効き過ぎで寒かった。

バンコク空港でタイバーツから日本円に両替を行う。
こんな早朝からすでに両替所がオープンしてて、首尾よく良いレートで日本円を入手。

バンコクから台北までの飛行機は意外なことに満席であった。
いつもはガラガラで、そのうち便が廃止になるのではないかと心配してきたけれど、今朝は私の隣も空席になっていない。
ふだん中華航空のエアバスでは8Dというスクリーン前の座席を指定してきたが、今回は非常口横の座席にしてみた。
足元は広いが、正面に客室乗務員が座られるのは、あんまり居心地が良くない。

ラウンジでしっかり朝食を食べてきたが、機内食も出されると食べてしまう。
メニューはタイ風で前菜にソムタム風サラダ、メインが豚肉の赤カレー(ゲーンペット)、デザートはカオニャオ・マムアン風にもち米のプディングの上にマンゴージャムを載せたもの。
味はそれほど辛くはないので、ちょっと物足りない。

タイ風機内食
[左側には切り干し大根の煮付け]

今回の一時帰国では、ラビットスクーター用のバッテリーをタイから持ち帰ることにしている。
バンコクで飛行機にチェックインをする際に荷物に鉛バッテリーが入っていることを申告したら、預け荷物ではなく、手荷物にするように指示される。
その手荷物に入れたバッテリーだけれど、バンコクの手荷物検査では特に問題はなかったが、台北空港の乗継での手荷物検査で引っかかった。
手荷物にバッテリーの持ち込みは禁止されているという。
こちらはバンコクの空港で中華航空の係員に確認し、バンコクの手荷物検査でもパスしていることを訴えたが、
「ここは台湾だから、台湾のルールで認められない」と頑として聞き入れない態度。
こうした態度は、きちんと規律を守っているので好意が持てるのだけれど、しかし、私としてはバッテリーを持ち帰りたい。
「このバッテリーにはまだ希硫酸を入れていないので、危険物ではなく、ただの鉛の塊に過ぎない。
手荷物検査を実施する目的は危険物の持ち込みを排除することのはず、なのに危険物ではない鉛の塊を持ち込ませないのはどういうことだ」と食い下がる。

「希硫酸が入っていないことがどうしてわかる?」と係官も一歩も引かない。
私はバッテリーのキャップをすべて外して、バッテリーを逆さまにして見せる。
「ほら、なにも出てこないでしょ」と言ったが、それでも納得しない。
「中を開いて確認できなければダメだ」とまで言う。
こちらも、ここまで来たら意地なっているので、
「ナイフを貸してくれ!」と言って小型ナイフを受け取り、バッテリーの上部に切れ目を入れていく。
なかなか、小型ナイフでは大変なのだが、少しずつ、切れ目が入って、内部が覗けるようになってきた。
が、そのうちナイフの方が真っ二つに折れてしまった。
借りたナイフを折ってしまったことに詫びを言ったら、
「どうせ没収して廃棄するものだから大丈夫」と言う。

しかし、新しいナイフはもう貸してくれず、「もうこのバッテリーは使い物にならないだろう」と言う。
でも、こちらも意地なので、「使えなくても日本へ持ち帰る」と主張する。
そろそろ係官もウンザリしている様子が見えるが、こちらはゲーム感覚で楽しみ始めている。
「ダメだというのなら、そのことが記載されている書類を提示すべきだ」と主張。
このあたりが係官に好感が持てる部分なのだが、まじめに書類をさがし始めたりする。
こちらは係官が書類をさがしたり、あちこち問い合わせているのを見物する。

「機内に持ち込むならこの書面に署名してください」
どうやら、私はゲームに勝ったらしい。
すでに乗継便はファイナルコールになっている。
係官と握手を交わしてゲートへ急ぐ。

バッテリー
[ナイフで切り裂いてまでして持ち込んだバッテリー]

成田までの飛行機もほぼ満席であった。
座席はいつもの8Dで、こちらはちゃんと隣の席が空席になっていた。
機内では「長いお別れ」という映画を見る。
山崎努が主演する痴呆老人のストーリー。
私もこの手の映画に興味を覚える年になったようだ。

日本に近づくにつれて台風の影響か飛行機が揺れ始め、機内サービスも中断されがちとなる。
そして、成田までのフライトも少し迂回でもしたのか時間がかかった。
すでに台風の影響で雨が降る中、無事に着陸。

<hr>

10月12日 土曜日

今晩あたり台風が直撃するらしいが、午前中はまだ風も弱く、普通の雨模様地変わらない。
ちょっと距離があるけれど、傘をさして墓参りに行ってくる。
行きに比べて、帰りは少し風も雨も強まったようで、靴やズボン、シャツまで濡れてしまう。

今回はラビットスクーター2号機の整備をしたいと思っていたが、雨天延期。
テレビは通常番組を変更して、延々と台風関連の情報を流している。
どうやらとてつもない台風ということらしい。
午後からは都内の電車もみんな止まっているらしい。

雨
[時間の経過でだんだんと雨脚が強くなってきている]

今月は妻の誕生日だったので、もう日は過ぎてしまったが、ささやかな誕生日祝いをしたいと思っていた。
祝ってあげたいという気持ちより、なんとなく日頃のストレスや疲れがたまっているので、ハッピーバースデーなんて言いながらケーキでも食べたら気分的に晴れそうな気がしただけのことである。

午前中に墓参りする際に通りかかった商店街ではスーパーだけがかろうじて店をあけていたのを思い出し、スーパーまでケーキを買いに出る。
しかし、スーパーも営業は正午で打ち切ったとかで、商店街の店はすべて閉まってしまっていた。
しかたなく、唯一営業していた近所のコンビニへ入ったが、食料品の陳列棚は空っぽ。
もちろんケーキなんてありゃしない。
かろうじて残っていたのはバームクーヘンとバナナケーキ。
こんなものでもローソク立てればハッピーバースデーになるかと買って帰る。

夜になって、風雨は強まっているようだけれど、鉄筋コンクリートの集合住宅の中にいると、なんだか台風の実感がわかない。

<hr>

10月13日 日曜日

台風一過、青空が広がり、朝の光がまぶしい。
風はまだ少し吹いているけれど、周辺の木立も、葉っぱが少し落ちたくらいで、枝が折れたり、木が倒れたりしているところはないようだ。
しかし、テレビのニュースを見ると、東京以外ではずいぶんと被害が出ているらしい。
特にあちこちの川で堤防が決壊して、洪水が発生していたらしい。

台風一過
[宇宙空間を思わせるような快晴]

朝からラビットスクーター2号機の整備に取り掛かる。
もう何年もエンジンをかけていない。
錆びてしまったのか、潤滑油が固まっているのか、あちこち動かなくなっいる個所も多い。
二号機はだいぶ前に廃車届を出しているので、公道を走られるわけにはいかないけれど、せめてエンジンくらいは回る状態に保ちたいと思っている。
さっそく新しいバッテリーを載せて、スタートボタンを押す。
エンジンは始動しない。
そのうちにバッテリーも上がってしまった。

仕方なしに1号機を動かしてみようとするが、こちらもエンジンがかからない。
おかしいなと思って確認するとガソリンがタンクに全く入っていない。
前回の一時帰国でガソリンを満タンにしていたはずなのに、どうやらガソリンがどこかで漏れてしまっていたようだ。
まったくのすっからかん。
キャブレターの目詰まりなら、タンクに少しは残っていそうだし、燃料コックも閉じたまま。
が、その燃料コックの締め付けが悪かったのか、コックの取り付け部分が油でヌルヌルしている。
燃料コックを締め付けなおし、ガソリンスタンドまで1号機を押していく。
ガソリンを少量入れて、スターターを押すと、しばらくしてエンジンがかかり、戻りは久しぶりにラビットに乗って帰ることができた。

昼から弟が来て、妻も一緒に母親の墓参りに行く。
小平霊園の木々も台風の被害はなかったようだ。
2歳違いの弟とも、健康状態の話題が多くなっている。
弟は睡眠時の無呼吸症候群があるようで、睡眠時は呼吸器を付けて寝ているとのこと。
孤独死した母親の死亡原因は特定されていないが、たぶん睡眠時無呼吸症候群によるものと思われるので、弟にも遺伝してしまっているらしい。
弟も独り暮らしをしているので気にかかる。

夕食にビールを飲む。
日本のビールは味がしっかりしていて美味しい。

ビール
[キリンラガービールの秋味だそうな]

<hr>

10月14日 月曜日

昨日は快晴だったのに、また小雨模様の天気。

弟と父親のところへ顔を出しに行く。
妻も一緒で、息子も現地合流する。
歳は84で、去年ケガをしてからすっかり歩けなくなってしまったらしい。
片方の耳もほとんど聴力がないらしいが、頭の方はしっかりしているようなので、痴呆の心配はまだなさそうだ。
ファミレス風のしゃぶしゃぶ屋で昼食を食べたが、店は若い家族連れでいっぱいであった。
しゃぶしゃぶと言っても、豚しゃぶで、タレや野菜類はセルフサービスになっているので、店内は常に人が行き来してせわしない。
お肉はいくつかのコースに分かれていて、それぞれが食べ放題となっている。
どれにしてよいのかわからないので、一番高いコースにしておく。
私はあんまり肉を食べたいとは思わないので、ご飯ばかりを食べていた。
別料金のドリンクバーでも、炭酸飲料ばかりで、飲みたいと思うものがなかった。
それでも、お会計は2万円近くになっていた。
こうした店は、若い人向けなのだろう。

夕刻から雨も上がったので、再び2号機の整備を再開する。
点火プラグからは火花も飛んでいるようだし、ラビットスクーターは単純構造なので、エンジンがかからない原因は、燃料が来ていないことによるものと考えられる。
キャブレターが目詰まりを起こしている可能性が高そうなので、吸気バルブを手のひらで塞いでスターターを押すと、数年ぶりでエンジンが回り始め、白煙をモクモクと吹き上がってきた。
燃料のガソリンも、廃車前に給油したものだから、たぶん5年以上は経過して、相当腐っているはずだけれど、エンジンは回っている。
キャブレターの調整がされていないため、アイドリングの回転数が高すぎて、トルコンの2号機は無人のまま走り出そうとしてしまい、慌ててエンジンを止める。
まだ2号機に乗って走るには、相当な整備を要するだろうけど、エンジンだけでも回り始めたことは、感激に値する。

ラビットスクーター2号機
[白煙を吐きながらエンジン始動]

夕食は西友ストアまで行き、弁当で済ます。
ここも食材がほとんど陳列棚に並んでいない。
東京はこんなにも台風に弱かったのだろうかと思う。

<hr>

10月15日 火曜日

タイへ戻る日。
そして、本当は今日が母親の命日。
空港へ向かう前に自転車に乗って墓参りに行く。
死んで10年になる。
10年間、墓参りには来ているが、何も法事をやったことがない。

午前10時に家を出る。
東京駅日本橋口から成田空港へは、予約をしておいたバスより一本早いバスに乗ることができた。
しかも、このバスは銀座を経由していた。
何年振りかで銀座通りを眺めることができた。
昔見てきた銀座通りと比べると、道幅がずいぶん狭いような気がした。
日頃見慣れたバンコクあたりの大通と比べると、東京の銀座通りも狭く感じるのかもしれない。

中華航空のチェックインカウンターは大混雑していた。
優先カウンターも長い行列になっている。
台風の後だから、欠航便から振替客が溢れているのかもしれないけど、チェックインまで20分もかかってしまった。
そして乗り込んだ機内も超満員であった。
プレミアムクラスのシートをもらったが、ここも満席。

中華航空カウンター
[台風の後の混乱はこんなところにも]

台北の乗継時間を利用して南崁の街まで行く。
空港でバスを待つが、係員から切符売り場で乗車整理券をもらうように指示される。
さらにバスの運賃は交通系カードで払うと50元だけど、現金なら20元だと教えてくれる。
これで以前から疑問に思っていたことがひとつはっきりした。
毎度南崁へのバス代が高かったりも安かったりしていたのでバス会社によって料金が違うのだろうかと考えていたが、一般的に割引があったりする交通系カードより現金払いがお得なこともあるとは知らなかった。

南崁では市場で台湾うどんを買う。
カールフールで冷凍餃子を買う。
わざわざ台湾に入国して、バス賃払うまでのことでもないけれど、こうして夕刻の台湾の街を歩くのは面白い。
何が面白いかは説明しにくいけど、なんとなくノスタルジックだったりして、いい感じなのである。

空港に戻り、飛行機を待つまでの間中華航空のラウンジで夕食をいただく。
ヌードルコーナーでは牛肉麺を食べる。
ブッフェラインのラインナップが少し変わっていた。
以前は台湾風イタリアンが中心で、茹で過ぎパスタや肉団子なんかがあったけれど、今日はタイ風のメニューが並んでいる。
豚ひき肉のバジルと唐辛子炒めとか、タイ風チキンのココナツカレーなんてものもある。
しかし、味はタイ料理のキレはあまりなく、バジル炒めはガパオと言うより、バジル入り魯肉飯と言った感じであった。
タイ風以外に麻婆豆腐なんかもあったが、こちらも四川風のピリ辛ではなく、山椒こそ効いているが、味付けはやはり台湾料理っぽい。

台湾風ガパオ炒め
[これが台湾の空港にあったタイ風豚肉のバジルと唐辛子炒め]

バンコクまでフライトもまた満席であった。
またまた客室乗務員と向き合う非常口横席。
隣には華僑の中年女性。
午前1時にバンコク到着。
バンコクのアパートまでのタクシーはなかなかメーター通りで行ってくれる車がなくて、みんな300バーツなどと言う。
何台のもタクシーをやり過ごして、やっとメーターで行くという運転手の車に乗る。

終わり

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バンコク-ピサヌロークで寄り道
9月7日 土曜日

昨日までにバンコクでの仕事を終えたので、バンコクからピサヌロークへ戻る。
しかし、昨晩溜まっていた洗濯物を洗濯しておいたので、朝はまずアイロンがけを行う。
アイロンがけは得意ではない。
洗濯屋さんなどは、どうやってたくさんの洗濯物にアイロンをかけることができるのだろうか?
5枚ほどのワイシャツとたった一本のズボンへアイロンをかけるだけで1時間以上の時間をつぶしてしまった。

アイロンがけも終わって、ピサヌロークへ向けて出発しようと思ったら、ネコに狂犬病の予防接種を受けさせるのを忘れていた。
毎年8月に予防接種を受けに行っていたのに、もう9月である。
またの機会にしようかとも迷ったのだけれど、やっぱり次も忘れてしまうだろうから、思い出したときにやっておかなくてはと動物病院へ向かう。

ネコは動物病院が大嫌い。
フーフーとトラのように毛を逆立てて怒っている。
ちょっとでも触れようものなら、攻撃してきそうだ。
目の光り方が野生の肉食野獣そのものになっている。

それでも、タオルに包んで、身動きできないようにしたところで腰のあたりにブスリと注射。
あっという間にお終いである。

予防接種を終えたらば、もう11時になっている。
いまからまっすぐピサヌロークへ向かえば、夕方には到着できるだろうけど、このところやたらと疲れているので、ちょっとのんびりしたい。
さっさとピサヌロークへ帰って、明日ゆっくりすればよいもののだけれど、ピサヌロークへ着いてしまえば、またピサヌロークでのことが気になってのんびりできない。

今回は、明日も休ませてもらうこととして、ピサヌロークへ直行しないで寄り道していくことにする。
疲れているときには、温泉が一番。
私がタイで一番気に入っている温泉はサモートーン温泉。
ウタイタニ県の山の中にあり、湖の中に突き出た岬のようなところに湧く温泉で、とにかく景色がいいし、お湯の質もイイ。

しかし、残念なことに、昨年から温泉施設内のバンガローが修繕か何か知らないけれど、宿泊できなくなっている。
あれから1年以上過ぎてるし、もう営業再開しているかもしれないと思い、今日はサモートーン温泉に行ってみることにした。

スパンブリへの街道へ向かう道路は、渋滞をしていた。
バーンブアトーンあたりでもうお昼になっていたけれど、この辺りではあんまり食事をしたくない。
もう少し落ち着いたところがいいなと思いながらハンドルを握っているうちにスパンブリを過ぎて、時刻も1時を回った。

田舎道へはいってすぐに、大きな合歓の木の下にテーブルを並べて店開きしている食堂があった。
村人たちがテーブルを囲み、世間話なんかしている牧歌的な店。
こんな感じの食堂、旨いか不味いかは別問題として、嫌いではない。
こんな田舎でどんなものを食べさせるのかわからないけれど、
「バジル炒め」ならまず当たりはずれがないはずなので、鶏肉のバジル炒めご飯を注文。
「辛いの食べられるのかい?」と店の女主人が聞いてくる。
「食べられさ」と答えたが、出てきたバジル炒めはこれでもかってほどに唐辛子が入っていた。

午後3時、サモートーン温泉に到着。
さっそくバンガローに泊まれるかと確認したところ、「泊まれない」とつれない返事。
ここのお湯もいいし、景色も良いのだけれど、入浴施設としての個室の浴室は今ひとつである。
浴槽が直径1メートルくらいしかない。
そしても周囲の景色が良いのに浴室には窓がない。
つまり小屋の中でただお湯の張られた浴槽にはまり込むだけ。
料金は30バーツと安いし、泉質も良いのだけれど、入浴時間は一回30分と制限までつく。
「30分なんかじゃ短すぎるよ」と抗議したが、
「30分で十分だよ」と言い返される。

しかし、どうせここには宿泊できないのだから、さっさと入浴して、どこか景色の良さそうなところに今晩の宿を確保しなくては。

私が入浴している間、ネコは車の中で留守番。
ネコもシャンプーしてやりたいけど、30分の制限時間じゃ時間が足りない。

さっさと入浴を済ませて、温泉の係員に「もう少しのんびり入りたかったよ」と不満を言ったら、
「どうせガラガラだから、もっとゆっくり入っててよかったのに」と言われる。
そんなの、先に行ってほしいよな。
でも、ものは考えようで、
この温泉手前にオンボロのリゾート(タイ式簡易宿泊所)があったから、今晩はそこに泊まることにすれば、もう一度ゆっくり入浴できるだろうし、それも悪くなさそう。

しかし、残念なことにそのオンボロリゾートも営業していなかった。
ほとんど廃業したかと思えるように朽ち果てていた。

こうなったら、どこか探さなくては、、、。
地図を見ると、この北20キロほどのところに、タップセーラーという大きな湖(ダム湖)があるらしい。
地形から見て、山に囲まれて景色も良さそうに思われる。
まっすぐ向かう道はなさそうなので、ラーンサックという村を経由していく。

ふつうなら街道沿いにモーテル風のリゾートと呼ばれる簡易宿泊所があるものだけれど、この辺りは車の通行量も少ないし、人口密度も希薄なようで、宿泊施設そのものが見当たらない。
それでも、タップセーラー湖あたりへ行けば、風光明媚そうなので、宿泊施設くらいあるだろうと希望を持つ。

が、なかった。
湖周辺は、ほとんど民家もなく、何となく開拓村のような集落が点在する程度。
未舗装の道をピックアップトラックが砂埃を巻き上げて走ってくる。

湖畔に出た。
やっぱり何もない。
西日をバックにして、遠くに水牛の群れが見える。
湖の中から、まるで水陸両用車のように岸に上がってきて、そのまま草原の中を歩いている。
なかなか絵になる景色だけど、そんな景色だけを眺めても仕方がない。
湖の対岸に朱色の屋根のような連なりが見える。
あれは湖岸のリゾートではないだろうか、ちょっと行ってみるかとまた車で未舗装道を進む。

タップセーラー湖
[西日で逆光の中、水牛の群れが湖から出てきた]

と、いきなり空へ向かって、白い線が伸びていくのが目にとまった。
少し遅れて、ヒュルルルと音が聞こえてくる。
なんだろう、花火にしては白い煙が長く尾を引きすぎている。

バンファイという竹筒ロケットらしい。
どうぞよろしくお願いいたします。
道端にも「バンファイはこちら」と道しるべが出ている。

バンファイはもともと東北タイの雨乞い祭りのようなものだけれど、こんなところでもやっているらしい。
道しるべに従って走ってみたが、バンファイ会場はすでに取り片付けの最中であった。
時刻も5時を回っている。

タップセーラー湖
[大きなダム湖だけれど、深い山の谷にあるわけではないので、大きな用水池のようにも見える]


朱色の屋根のような連なりはやはり宿泊施設であった。
公的機関の経営する貸別荘のような施設であったが、宿泊料は1000バーツ、しかも本日は満室とのことであった。
どうやら湖畔ではオフロードバイクの大会が開催されているようで、その会場になっているらしい。
これでは仮に泊まれたとしても、静かな湖畔は望めず、騒がしくうるさい一夜になりそうだ。

こうなったら、カンペンペットの温泉に向かって走ってみるかと考える。
2時間も走れば到着できるのではないかと甘く考えていたけれど、あっという間に日没。
真っ暗な田舎道をひたすら走っていると、眠気が襲ってくる。
それに空腹も覚えるが、ときどき通り過ぎる集落には食堂のような店は見当たらない。

メーウォンという村で、やっと食堂らしい店を見かけた。
もうカンペンペットの温泉なんかに今から行こうなんて気は薄れてしまっている。
さっさとどこかに宿を確保して、ビールでも飲みながら夕食にしたいという気持ちが勝っている。
だから食堂を見つけても、ビールを安心して飲めるように宿探しが優先されなくてはならない。

メーウォンの村を抜けて、少し走ったところで、貸別荘を見つけた。
貸別荘と言ってもモーテルとほとんど変わらない。
真っ暗な中に車を乗り入れて、誰もいないのかと思い、引き返そうとしたら中年女性が出てきた。
「ここには泊まれるのか」と聞いたら、
「500バーツ」という。
そして「なんだこれは?」とぞんざいな口の利き方で、後部座席の窓から私と女性とのやり取りを見ていたネコを指さす。
「ネコさ」と答えたところ、
「ダメダメ、動物なんかお断りだよ」と言ってまた奥へ引っ込んでしまった。
その感じが良くないので、仮にネコのことがなくても泊まりたくないなと思った。

さて、どうしたもんかとそのまま進んだら、ドークラック・リゾートという小さなモーテルを発見。
入口の犬は吠えてたが、中に入ると何匹ものネコたちが歓迎してくれた。
一泊350バーツで、エアコンもWiFiも冷蔵庫もあるとのことで、即決。
モーテルの仔猫たちは、中庭の木によじ登ったり、追っかけっこをしたりと大はしゃぎしている。
ここならうちのネコと一緒に泊まっても不快な思いをしなくても良さそうだ。

時刻は夜8時を回っている。
宿にはカップ麺はあるが、食事施設はないそうで、この先を5分くらい行ったら何か食べるところがあるかもしれないと宿の女主人に教えられて、向かってみる。

2キロほど進んだところに交差点があり、その周辺に店がちらほら並んでいるらしい。
すでにみんなシャッターを下ろして真っ暗なので、どんな店なのかわからないが、食事ができそうな店は見当たらなかった。
ならば、もう少し先へ進んでみるかと、また2キロほど進むと、また別の交差点があったけれど、やはり食堂などはなさそう。
だったら、さっきの交差点で交差する道へ入ってみたらなんかあるかもしれないと、元来た道へ戻ってみる。

言われなければわからないような、薄暗い食堂があった。
粥屋のようである。
ヤムに空芯菜炒め、そして白粥にビール。
この程度のものはできるらしい。
ヤムはヤムママーという即席麺のヤム。
空芯菜炒めはピサヌロークで食べ慣れているのが絶品なので、ちょっと味が劣るけど、
ビールは同じ味で、疲れた体に染みわたってくる。
いや、こんな超田舎の集落で、日没後にこうして夕食と冷えたビールにありつけただけでも幸せである。

田舎食堂
[こんな店で、こんな料理でも、ビールといただくと旨いんですよ]



9月8日 日曜日

朝を目を覚ます。
こんなモーテルにも宿泊客が結構あるようで、ほとんどの部屋の前には車が止まっている。
中にはバイクが止まっている部屋もある。
あんな夜道をバイクで走るなんで、ずいぶんと怖かっただろう。

このモーテルの中庭には、壁がなくて吹きさらしの小屋がある。
テーブルがしつらえてあって、ここにモーニングコーヒーが用意されている。
モーニングコーヒーといってもスティック入りのインスタントで、湯沸しポットも置かれている。
コーヒーカップは小さいけれどスティックは大きい。
タイの人が大好きな3in1というタイプで、コーヒーもミルクも砂糖もみんな一緒に入っている。
この一袋を小さめのカップに入れてお湯を注ぐ。
これが本当にコーヒーなのだろうか、ココアの間違いではないかと思うくらいに甘ったるかった。

モーニングコーヒー
[朝の景色も悪くない]

せっかくここまで来たのだし、このあとピサヌロークへ直行しないで、カンペーンペットのプラルアン温泉で朝風呂をしてから帰ろうかと考える。
しかし、準備が悪く、ネコの餌を持ってくるのを忘れていた。
ネコの餌皿はすっかり空っぽになっている。
どうりで昨晩はネコが何か言いたげに私の眠りを何度も妨害してたが、餌がほしかったのかと納得する。
当座どこかのコンビニでネコの餌でも仕入れるとして、今何か食べさせてやりたい。

ちょっと悪いとは思ったけれど、このモーテルで飼われているネコたちの餌皿から餌を一つまみ失敬する。

泥棒ネコ
[ネコの餌をかすめ取るなんて、泥棒ネコにも劣る行為をしてしまった]

左手に山並みが続く田舎道を北上する。
灌木林と荒地と畑と開拓村。
そんな集落の中で、目立つのは携帯電話屋。
派手な広告看板だけはバンコクの本部から送られてくるものを掲げているのか、色の乏しい村の中でやたらと目立つ存在になっている。

メーピン川を渡ってカンペーンペットに入り、旧道をさらに北上。
少しお腹が空いてきたので、何か食べたいと思う。
道端でトウモロコシを売っている露店がいくつか見えた。
トウモロコシでもかじりながらというのも悪くないなと思い、次に見かけたら買おうと思ったのに、もうトウモロコシの露店は現れなくなってしまった。

旧道沿いなので時々集落がある。
集落にはお寺がある。
開拓村だと、ほとんどお寺を見かけることがないから、お寺があるのは古くからある村の証拠なのだろう。
そうした集落の雑貨屋ではクオッティオを食べさせるところも多い。
でも、この手の副業クオッティオはあんまり美味しくないとの先入観がある。
やっぱり専門店で食べたいけど、田舎の集落では望み薄かなと思っていたら、意外にもありました。
ちょっと行き過ぎてしまったので、Uターンして戻る。
スープの大鍋からは湯気が上がっているのだけれど、店は無人である。
すぐ裏が農家のような民家なので、覗いてみるが人の気配がない。
困ったもんだ、と思って待っていたら、トイレで用足しでもしてたのか、ようやく女主人の登場。

クオッティオ・トムヤムを注文する。
やはりこのあたりはスコタイ・ヌードルの本場だから、正調のクオッティオ・トムヤムが食べられるかと期待する。
ここも吹きさらしというか、風通しがよすぎるというか、屋根はあるけど壁で囲まれていない建物になっている。
それでも小奇麗にしてあり、雰囲気は悪くない。
メニューには「辛いのや、ピーナッツが食べられない人は事前に申し出てほしい」と書かれている。
最近はタイ人でも唐辛子が苦手な人がふえているらしいし、ピーナッツアレルギーなんてのもあるのだろう。
そんなことを書いているくらいだから、集落の常連相手の店ではなく、私のような一見客相手の店なんだろう。
となると、ちょっと味が心配になったけれど、やっぱり専門店だけあって、美味しかった。
トムヤムにちょっと砂糖が入りすぎている感じもしたけれど、あくどさまでは感じなかった。
これで30バーツだったから、一見客相手でも、まっとうな食堂だったようだ。

クオッティオ専門店

[奥に張り出されているのがメニュー]

プラルアン温泉では大浴場へ直行する。
大浴場内には先客のタイ人が一人あり、お湯の温度は40度とかなりぬるめ。
温水プール並といった感じ。
タイのタイ人と混浴するのは初めてのような気もするが、彼は黙ってお湯に浸かっているだけ。
前回北海道の温泉で体験した韓国人との混浴のように、風呂で泳ぐなんてこともない。
ここの大浴場には、浴場内に洗い場もなければ、手桶もないし、洗面器だったない。
入浴前には露天のシャワーを浴びることになっているが、浴びせ湯もなしにプール同様に浴槽にドボンしてしまうスタイル。
タイ人の彼が露天シャワーへ行ったので、私は大浴場の管理人に「お湯がぬるい」と訴えた。
「そんなことないよ、タイ人には熱い」と言い返してきたが、ごり押しして湯の栓を開いてもらった。

ゴボコボとお湯が出てきて、少しずつお湯の温度が上がってくる。
放っておくと、風呂の表面部分だけ熱くなってしまうので、お湯を手でかき混ぜ続ける。
まだまだ適温には程遠かったけれど、これ以上になるとタイ人には無理かもしれないと思ったころ、
「もういいだろう」と管理人が声をかけてくる。

シャワーからタイ人の彼が戻ってきて、浴槽に足を入れたとたん「ウォッ」と声を上げた。
やっぱりタイ人には熱いらしい。
それでも42度にもなっていないと思うのだけれど、
「熱くないのか」と彼が聞いてくる。
「表面だけさ、下はぬるいから、かき混ぜれば大丈夫」と答えたが、彼は3分も入っていたら、出て行ってしまった。

大浴場
[壁の絵はコ・ローイと言う場所だそうで、さっき走ってきた道沿いにあった場所のようだ]

続いてやってきたのはスペイン人かイタリア人か、言葉がラテン風発音の西洋人の親子。
男湯なので当然、父親と息子というペア。
息子ははしゃいでいる。
女湯の方にはタイ人の彼女でもいるらしく、"I miss you"などと英語で呼びかけたりしている。
彼らには、このお湯も当然熱くないようで、たぶん私と同様に少しぬるいくらいに感じているようだ。
「写真に撮ってくれ」とスマートフォンを渡される。

小一時間ほど入浴して、ピサヌロークへ帰ることにする。
バンコクからピサヌロークへたまには寄り道も悪くないと思った。

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一時帰国 ラビットスクーター燃料タンク錆び落とし
7月10日(水)~14日(日)

またまた中華航空での一時帰国です。
帰国目的と言えるものは大してないのですが、今回は帰国中にラビットスクーターの燃料タンクに溜まったサビを落としてしまいたいと考えています。
そのため、前回一時帰国した時に「花咲かG」なる燃料タンクのサビ取り剤も購入してある。

花咲かG
[バイクショップで購入しておいた錆び落とし剤]

で、今回もいつもと同じ便をマンネリで予約してあったのだけれど、5月の終わりに中華航空からメールが届いて、予約していた便の欠航が決まったので、次の便になったと知らせてきた。
結構になったのはバンコクから台北まで。
そして、振り返られたという便と新しい予約のスケジュールが届いたのだけれど、台北から成田への便の変更はされておらず、変更された便で台北に到着した時には、既に乗継便は飛び去った後のスケジュールとなっている。
そのことに気づいて、先月札幌へ行くときに、中華航空のカウンターで「大丈夫か」と確認したら「マイペンライ、ノープロブレム」と言われて、余計に心配になってしまった。
結局、札幌滞在中に日本の予約センターへ電話をして、乗継便も後ろにずらしてもらったが、本来の規定からすると乗り継ぎ時間が足りないのだとか、、。
さて、実際に中華航空がどんな対応をして見せるのか楽しみでもあり、不安でもあった。

出発便が11時発と遅くなったことで、アパートを出るのにも余裕ができた。
バンコクの空港までの行き方を変えて遊んでみる。
タクシーに乗れば、簡単で早いのは当然。
いつものようにエアポートリンクのラムカムヘーン駅までバイタクという手も悪くないのだが、今回は余裕があるので、アパートから30分ほど歩いたところにある国鉄クロンタン駅まで出て、そこからバーンタプチャーン駅まで汽車に乗り、バーンタプチャーンでエアポートリンクに乗り換えることとした。
金額的にはとても安いが、乗り換えの不便と、徒歩30分というオマケまでついてくる。
しかし、これが私には面白い。

通勤時間帯ということもあり、クロンタン駅までの狭い路地には車がぎっしり詰まっている。
歩道なんて確保されてないから、路肩ギリギリまで車が渋滞で止まっている。
そのためキャリーバックを引っ張って歩くのに苦労した。

駅では15分ほど汽車を待つ。
クロンタンからバーンタプチャーンまでたったの2バーツである。
遅れてきた汽車は4両編成のディーゼルカー。
平日の下りということで、座って乗ることができた。
もう、このへんから旅しているムードになれるのがうれしい。

2バーツの切符
[たった2バーツの切符]

ディーゼルカーの車内
[朝の下り線なのでノンビリムード]

バーンタプチャーンは小さな駅で、少し離れたところにエアポートリンクの駅がある。
タイはこうした電車の乗り換えとか、構造的にほとんど考慮されていない。
地下鉄とBTSの乗り換えなども、どうしてこんなに不便なのかと思う。
しかし、旅している気分なので、ちょっとくらいの不便も楽しく感じられる余裕がある。

バンコクから台北までのエコノミークラスは8割くらいの搭乗率。
いつもの指定席である8Dが確保されてて、また私以外一列丸々空席のままとなっているのも、くつろげてうれしい。
機内食はタイ風のカレーと切り干し大根。
タイでも切り干し大根はよく食べられていて、お粥のオカズに添えられていることも多い。

タイ料理風の機内食
[プリック・ナムプラーがほしいところです]

さて、問題の台北での飛行機の乗り継ぎ。
規定時間を満たしていないと言っても、乗り継ぎ時間は40分ほどある。
ターミナル間の移動もあるけど、ギリギリという感じはしない。

飛行機から降りたところに係員が待っていて、乗継便のゲートまで誘導してくれた。
カートではなく徒歩での移動であったが、スムースに動けたので、余裕で乗継便の機内へ入ることができた。
これもまた指定席の8D。
ただし、こんどは搭乗率が3割程度しかなくガラガラ。

乗継シール
[こんなシールを貼られて空港内を移動]

11日は朝からラビットスクーターの燃料タンクを取り外す作業を行う。
すでに何とか取り外してきているので、手順は簡単。
タンクに残っているガソリンを抜き取り、ボテイィーを固定しているボルトを外し、タンクを下ろす。

タンク内のサビもひどいが、車体のサビも半端ではない。
これも早めに対策を講じないと、、、。

ラビットスクーター分解
[製造後50年以上経過してます]

花咲かGの説明に従って、中性洗剤でタンク内を洗浄。
その後、お湯を入れて10%に薄めたサビ取り剤をタンクに注入。
密閉したつもりのタンクかサビ取り剤が漏れ出す可能性があるので、作業は台所の流しで行う。

錆び落とし作業
[シンク台にすっぽり]

しかし、サビ取り剤を注入し終わってしまうと、後はもうひたすら待つだけ。
24時間以上かかるそうだし、酷いサビには、もっと時間をかける必要があるらしい。
最大2週間とあるけれど、一時帰国の時間は限られている。

午後からは雨となって、ラビット関連の他の補修作業もできなくなってしまう。

夜は長男の優泰が来て、商店街の中の寿司屋で夕食を共にする。
いい気分で飲み過ぎてしまった。
カード払いと言うのは、金銭感覚を鈍らせてしまうようだ。

留守番ネコ
[ネコはちゃんと留守番しているようだ]

12日は父親と会う。
小雨が降る中、約束の志木駅までバスに乗って出かける。
昼食を一緒に食べるだけのことであるが、志木あたり昔は川魚が良く取れたそうで、明治時代から続くという川魚料理専門店でごちそうになってしまった。
食べたものは土用丑の日も近いので、あちこちに「うなぎ」の幟やポスターが貼ってあるからか、うな重となる。
他に鯉の洗いもいただく。

残念ながら、うなぎは100年以上続く老舗料理屋とは思えないくらい脂の乗りの悪い、かわいそうなウナギであった。
資源としてのウナギが減っているというから、贅沢も言えないが、こんな「土用丑の日」みたいな習慣などやめてしまえば、ウナギもまた増えてくるのではないだろうか。
それに、まだ梅雨も明けていないので、ウナギのパワーで夏を乗り切ろうという感じにもなれない。
鯉の洗いは、川魚専門店だけあってとても美味しかった。

自分がどこにいるのかもよくわからないが、雨も上がったので、バスに乗らず歩いて帰ることにする。
南に向かって歩けば清瀬に行きつくだろうし、清瀬までくれば、後は道がわかる。

ヒバリがなく畑の中の土の道を歩くのは、何十年ぶりだろう。
川沿いの道や、雑木林、なかなかいい感じである。
川越街道だけはトラックが多くて、今一つだったけれど、それ以外は何十年も昔、子供の頃に見た光景の中に戻ったような感じがした。

16キロも歩いてた
[ずいぶんと歩いたもんだ]

13日
ついにサビ取り48時間が経過した。
サビ取り剤を抜いてみる。

タンク内部を乾燥される
[掃除機を使ってタンク内部を乾燥させる]

この花咲かGでのサビ取り体験をした人のブログを読んだことがあるが、タンクから出てくるサビ取り剤は、ドロドロに汚れてたけど、タンクの内部はピカピカになっていたというものばかりであった。
それを期待していたけれど、タンクから出てくるサビ取り剤は半透明のまま。
キレイでサラサラ。
あれれ、話が違うじゃん。
サビ取り剤を抜き取った後のタンクの中をのぞいたら、まだまだサビが浮いている。
でも、もうやり直している時間はない。

タンクの底にはまだ錆びが
[タンクの底のサビはまだ取り切れていないみたいだ]

お昼に「こばやし」のカツ丼を食べる。
慣れ親しんだ味だから美味しく感じるのか、それとも先日タイの田舎で食べたカツ丼があんまりおいしくなかったからか、ここのかつ丼がやたらと美味しい。
でも、ひとつだけ残念なのは、私が昔食べたのは、いつも出前で、店で食べたことはなかった。
その出前のカツ丼など丼物は、丼に蓋が付いていて、この蓋を開けたときにプワーンと、甘辛いタレの香りがたまらなく食欲をそそったものである。
しかし、お店で食べるときには丼に蓋が付いてこない。
このプワーンがないのがちょっと寂しい。

カツ丼
[天下一品、こばやしのカツ丼]

午後には燃料タンクをラビットスクーターに装着して試験走行に出かける。
少しエンジンのスタートに手間取ったけれど、あとはちゃんとガソリンが流れているようでエンジンの回転も安定している。
しばらく走っても、燃料詰まりなどによる不調は感じない。

ラビットスクーター
[とりあえず、燃料詰まりもなくなった感じ]

そのまま東村山方向へ走り、多摩湖のあたりを走ろうとしたが、昔おとぎ電車と言ってた山口線の線路沿いの道は二輪車通行禁止になっていた。
しかたなく裏山の住宅地を迂回して、新青梅街道で田無、保谷へと走ってみる。
燃料は問題なくなったようだけど、エンジンの点火が良くないようで、信号待ちで停車するとエンジンが止まったりする。
きっと点火プラグがダメになっているのだろう。
それにケーブルからの漏電も考えられる。
次の一時帰国の時にはプラグを交換してみることにしよう。

カナブン
[多摩は自然が残っている クヌギの樹液にあつまるカナブン]

14日
タイへ戻る日。
今日も朝から雨が降り続いている。
ドンキホーテで食料品を買い込んで、キャリーバックが二つになってしまった。
ふたつもあると、かさばるし、やっぱり重たい。

買い込んだ食料品のうち、かさばっているのはピサヌロークのスタッフ向けの土産。
いつもはチョコレートとかでごまかしていたけど、今回は美味しいパスタを食べさせてやろうとレトルトのソースや輸入物のパスタを仕入れている。

日本橋からの東京シャトルの成田空港行バスは満席であった。
事前に予約をしてあったので、乗車には問題なかったけど、バスの車内はぎっしりとなった。
座席も狭いのでちょっと窮屈。
雨のためか京葉道が少し渋滞して、予定より遅れて成田空港到着。

成田空港
[台北までの機材はエアバス350]

成田から台北までの飛行機も満席であった。
プレミアムエコノミーの最前列なので、満席でも狭苦しいということはなかったけれど、やっぱり満席だと若干の圧迫感は感じる。
機内では音楽プログラムの「ニッポン・ゴールド」を聴いていたが、今回もキャンディーズはエントリーしていなかった。
私が知っている曲は本田美奈子の86年のマリリンだけであった。

台北では台湾に入国して南崁へ行く。
雨が降っていたら、そのまま空港で寝ていようと思ったのだけれど、雨は降っていなかった。
日が長い季節なので、ターミナルの外へ出てもまだ明るかった。
いつもと同じルートで南崁の街を歩く。

黄昏時
[黄昏時の南崁]

鍋の店が以前より増えているようだけれど、台湾の鍋は独特だと思う。
看板は日本の鍋や韓国の石鍋がイメージされているのだけれど、どこの店も、鍋は個人鍋である。
テーブルで一つの鍋を囲んで食べるのではなく、各自が勝手に小さな鍋で食べるタイプである。
タイでもタイスキやムーガタはあるけど、個人鍋と言うのはあまり聞いたことがない。
しかし、タイでも個人鍋なんかはやりそうな気がする。

台湾の鍋料理食堂
[以前のツアーでも石頭火鍋は人気だったが、あれは個人鍋ではなかった 今はどうなんだろう]

市場で台湾うどんを買い、スーパーで冷凍餃子を仕入れる。
冷凍食品をたくさん買い込みたいけど、ピサヌロークの冷蔵庫は性能悪くて、冷凍食品が解けたりするし、それに冷凍室自体がすごく狭いのて、ほとんど入らない。
即席麺とかお米なんかは、タイより高いのは当然としても、日本よりも高めな感じがする。

台北からバンコクへのフライトは空いていて空席も目立った。
飛行機に乗り込んだ時は、私の8Dの席の列や、すぐ後ろの席などすべて空いていたのだけれど、飛行機の扉がしまったとたんに、後ろの団体席からタイ人が大挙して私の席周辺に移動してきた。
LCCではないから、席の移動は自由なんだろうけど、あんまり喜ばしくない。

牛肉湯麵
[台北の空港ラウンジで牛肉を抜いた牛肉湯麵をいただく]

未明のバンコクに着陸し、入国審査場に急ぐ。
しかし、入国審査場は長蛇の列で、並ぶことさえ拒否されて、その先にある別の入国審査場へ回れと指示される。
でも、当然ながらそちらも長蛇の列。
むしろ最初の審査場より混雑しているくらいだ。
こんなのに付き合っていたら1時間かかっても通過できそうにないので、前回の北海道旅行の時にもらって使わずにとっておいた優先レーンのカードを使ってみることにした。
こちらはガラガラで、前に一人並んでいるだけであった。

で、どうした具合かわからないが、入国スタンプと一緒に優先入国カードを返却してくれた。
これでまた次の機会に使えそうだ。
なお、空港からアパートまで乗ったタクシーはアパート近くの交差点でエンコしてしまいエンジンがなかなかスタートできなくなってしまった。
そのまま降りて歩こうかとも思ったが、荷物が重いので、ボンネットを開けて修理している間もエアコンの止まった車内で待つこととした。

タクシー故障
[ボンネットを開けて修理するタクシー 待ち時間でもメーターは回る]



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| 日常 | 08:07 PM | comments (0) | trackback (0) |
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