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2017年夏の台湾温泉旅行 初日
7月14日 金曜日

ノックスクート航空で早朝の台北空港に到着。
これから17日までの4日間、台湾。
時刻は午前5時。
台湾での行動パターンもほぼマンネリ化しており、廬山温泉へ行くことにしている。
早朝の到着で、入国審査も並ばずにスムース、もともと預け荷物もないので、楽勝で5時半発の台中行き国光バスに乗ることができた。

ノックスクート
[ノックスクートの面構えは「鳥」 タイ語で鳥のことをノックという]

昨晩のノックスクート便には空席が目立ったが、私の搭乗券に指定された座席は34Aとなっていて、3列並びの窓側。
そして、隣には若いカップルが座っている。
離陸後、3席とも空いているシートへ引っ越して、横になって休ませてもらう。
一応シートベルトを巻きつけて横になっているので、寝心地はあんまりよくない。
そればかりか、うとうとしていたらスチャワーデスがやってきて、「元の席へ戻るように」という。
もし、この席がよければ追加料金が必要とのこと。
なんだか、この航空会社も世知辛くなってきたようだ。

台中には7時半過ぎに到着。
しかし、台中の駅前がまったく変わってしまった。
正確に言えば、駅前が変わったのではなく、駅が移転してしまった。
移転したのは昨年であり、それからもバスの発着場は変わっていないようだったが、とうとうバスの発着場も変わってしまった。
真新しいバスターミナルにバスは到着。
ここから廬山温泉の入り口、埔里へ行くバスがあるのかどうかよくわからない。
発着しているバスは高速バスばかりのようで、勝手に埔里行きは別の場所だろうと考えて、歩き始める。
もともと台中市内の干城というところが埔里行きのバスの始発になっていたはずなので、そこまでそれほど遠くないので歩いてみる。

埔里行きバスを運行している南投バスの乗り場には、ハイカー風の人たちが大勢並んでいる。
日月潭行きのバスは「満坐(席)」の札を出している。
はて、どうして金曜日の朝なのに、こんなに行楽客がいるのだろうか?
調べてこなかったけれど、ひょっとして今日は台湾の祝日で、三連休の初日とかにでもなっているのだろうか?
増発された日月潭行きの後続バスの行き先表示に「埔里経由」と書かれていたので、運転手に「埔里まで行きたいのだが」と声をかけてみた。
しかし、「ここで待っていれば埔里行きのバスがじきに来るからそれに乗れ」と言われる。
どうやら、このバスも満席らしく、整理券を持った人たちが乗り込んでいく。

8時少し前に埔里行きのバスが来た。
しかし、このバスはガラガラ、ここから乗り込んだのは私だけであった。

1時間ほどで埔里に到着。
そのまますぐに乗り継げば、9:20の温泉行きに乗れるのだが、まだ朝食も食べていないし、ちょっと埔里の町で買っておきたいものもあるので、温泉行きを一本遅らせて10時発のビンに乗ることにする。
買っておきたいものというのは、まず埔里名産の紹興酒。
紹興酒など台湾のどこででも買えるが、やっぱり「埔里」で買うと美味しいような気がする。
それと、スマートフォンをつなぐためのUSBケーブル。
これはさっき空港から台中までのバスに乗っているときに、USBを座席の電源に差し込んでいることを忘れて、スマートフォンを引っ張ったため引きちぎってしまったので、買いなおさなくてはならなくなった。
朝の埔里は市場周辺がにぎわっていた。
バケツには巨大なウナギが入れられてたり、果物や野菜、絞められたばかりの豚など、台湾らしいエネルギーを発散しながら売られていた。
しかし、USBケーブルは見当たらない。
100円ショップのような家庭雑貨の店にも見当たらない。
駄目にしてしまったケーブルはバンコクで25バーツで買ったもの。
日本だって100円ショップで売っているし、台湾でも大体そんなものだろうと思っていた。
が、なかなか売っている店を見つけられない。
コンビニでは売っていたが200元以上もする。
それでも、なくては困るものなので、文房具屋で20%OFFになっていたものを買う。
中国製であった。

朝食には油条と豆乳あたりを食べたかったが、売っている屋台があっても、その場で食べられるようにイスやテーブルがあるわけではない。
どうも埔里の人たちは、テイクアウトを好むようだ。
テイクアウトでも食べられそうなものとして、油条と豆乳の代わりに「飯団(=米ヘンに団の旧字体)」という台湾風おにぎりのようなものを買ってみる。
これ、見た目は巨大なおにぎりそっくりなのだが、作り方がだいぶ違う。
ビニール袋にご飯を敷き、豚肉の煮付け、豚肉のデンブ、油条の刻んだの、漬物、ゆで卵を載せ、さらにご飯で覆ったらば、ビニール袋でギュウギュウと包んで丸くして出来上がり。
ボリュームはメガだし、スタミナ満点で台湾らしい。

廬山温泉には11時過ぎに到着。
予約はしていないが、いつもの廬山園ホテルへ向かう。
今回、宿泊料金が安ければ2泊、もし高いようなら1泊で、明日はどこか別なところへ浮こうかと思っていたが、そんなこと考える必要もないくらいの金額で、今晩は1,200元で、「明日は週末なんでちょっと高くなって・・」と宿の主人が申し訳なさそうな顔をしながら1,500元と言う。
予算内なので、2連泊させてもらう。

午前中だけれどもすぐに部屋へ通してもらう。
渓谷に面した部屋。
窓から渓谷を眺めると、対岸の崖が崩れている。
それに渓谷の流れの色はまるでコンクリートのように灰色をしている。
大雨でも降ったばかりなのだろうか。

大浴場の利用は3時からなので、その前に山歩きをしてくる。
前回と同様、旧マヘボ部落跡を抜けてマヘボ渓を渡り、マヘボ富士と呼ばれた山へ向かって登る。
前回は途中の斜面に貼りつくような耕作地まで登って、力尽きてしまったが、今回はもう少し上まで登ってみようと意気込んだのだが、寝不足と体力不足、さらに朝から飯団ひとつしか食べていないので、一時間ほど登ったら、急激に疲れが出てきてしまった、登り続けるには息が続かなくなってきてしまった。
15分歩いては5分休みをするような有様で、前回と同じ温泉から5キロ地点、高さにして500メートルほど登ってバテてしまった。

マヘボ古戦場跡
[マヘボ古戦場ではモーナルーダオの家の建て替えが行われていた その脇に立つ原住民の等身大人形]

標高1500メートル
[このあたりで標高1500メートル、はるか下に見える温泉街とは500メートルの高度差]

台湾のカップラーメン
[あまりの空腹に、山から下りてすぐ30元でカップラーメンを買う タイと同じで麺以外の具はほとんど入っていないが ボリュームと味はまずまず]

バテバテで宿に戻り、大汗もかいたので、プールで泳ごうかと思ったら、プールの水の交換作業中であった。
プールが駄目なら、温泉へと、海水パンツを手ぬぐいに換えて、いざ大浴場へ向かう。
いつもながら、温泉の温度は少しぬるめ。
熱い湯に我慢しながら入るのが好きだけれども、バテているときは温めの温泉にのんびりと浸かっているのも悪くない。
ここの大浴場は「裸湯」となっていて、温泉入浴時に水着着用義務のある台湾の一般的温泉と異なり、裸で入れる。
つまり裸の習慣がない台湾だからか、それとももともと宿泊客が少ないからか、他に入浴客はおらず貸切状態。
温泉でのぼせてきたら、安楽イスで休憩をし、なんとものんびりできる。
風呂の大きさも大きすぎず、狭すぎず。

温泉大浴場
[誰も入っていないので、浴槽の中から写真を撮らせてもらう 露天風呂のような情緒もあり なかなかよい]

ゆっりと入浴していたら、夕立が来た。
浴場に面して開放されている庭にも雨が降っているのがわかる。
山歩きの途中で降りこめられなくてよかった。
夕立の雨音と重なって、カナカナカナカナとヒグラシであろうか、蝉時雨も聞こえてきた。
ぬるめのお湯に浸かり、夕立の雨音と蝉時雨に包まれているだけで、すごく満ち足りた気分になってくる。

温泉からあがって、缶ビールを一本飲んでから夕食会場へ。
この宿は食事込みなので、宿泊者はみんなこの夕食を食べることになるはずなのだが、夕食は数組分しかセットされていない。
今夜はやはりガラガラのようだ。
料理の盛り付けは給食のプレートのようだけれど、味付けは悪くない。
ボリュームもちょうどよいし、何より持ち込んだ紹興酒、それも温泉で燗をつけてある紹興酒といただくのだから、美味しくいただける。
ご飯もしっかりお代わりさせていただく。

紹興酒
[紹興酒はご飯が進むお酒だと思う]

夕食後、部屋の風呂にもう一度入りなおしてから、8時過ぎには眠たくなって眠ってしまう。

つづく

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