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台湾一周旅行①
12月11日(月)~17日(日)にかけての一週間、台湾へ行ってきた。
コロナ後にも何度か台湾へ立ち寄っているけれど、本格的に旅行したのはこれが最初。
今回の旅費は同行の5Linesさん(仮名)夫妻が全額負担してくださっているので、私はその分を案内役兼荷物持ちとなる。
しかし、5Linesさんでは、なんだかしっくりこないので、ご主人を和男さん、奥さんを和女さんとさせてもらうことにしよう。
もちろんこれも仮名。

夫妻とは成田空港での待ち合わせ。
私は始発電車で向かったけれど、横浜からリムジンバスを利用されてきた夫妻の方がずっと先に到着されていて、私が成田に着いた時にはすでにチェックインまで済まされていた。

空港バス
[午前6時過ぎには東京駅からバスに乗っていた]

台北まで夫妻はビジネスクラス、私はエコノミーなのだけれど、メンバーの特権でラウンジが利用できる。
しかも、ファーストクラス用のラウンジ。
だけど中華航空はちょっとしけてて、私と一緒のラウンジを利用できるのは同伴一名までとなっているそうで、三人一緒にファーストラウンジは使えないそうだ。
もっとも、成田空港の中華航空ラウンジではファースト用では食べ物などをテーブルに係が運んできてくれるサービスがあるくらいで、食べ物のメニューはビジネス用と何ら変わらない。
むしろ自分の目で見て好きなものを好きなだけ皿に盛ってくることのできるバイキング式の方が私の好みにあっているとも言える。
好物の稲荷寿司を食べ、紹興酒や生ビールもいただく。

台北までの4時間、機窓から富士山が少し見えたり、映画「ラーゲルより愛を込めて」を見て過ごす。
夫妻の席への行き来ははばかられたのだけれど、後で聞いたら機内食で「中華と洋食のセット」を希望したけど、品切れで和食になったとのことだった。
朝早い便だからか機内では半分くらいが日本人だった。
こんなに日本人の多い飛行機は久しぶりな気がする。

台北、桃園空港に到着し、優先レーンを使わせてもらったので、スムースに入国。
更にそのまま台中行きの高速バスにも好接続。
和女さんはこのバスが気に入られた模様。
3列シートだからゆったりしているし、乗り心地も良い。

今夜は台中で一泊。
ホテルはパークシティーホテルというビジネスホテル。
荷物を降ろして、さっそく街歩き。
和男さんは最近だいぶ足腰が弱くなってしまって、あんまり歩けない。
台湾の街も以前と比べて随分とモダンになってきているけど、ホテル周辺は街の中心に近いとはいえ、まだまだ古い建物も多い。
そうした場所では歩道が歩きにくい。
段差は多いし、バイクが歩道をふさいでいたりする。
注意しながら歩いていたつもりだけど、和男さんが転んでしまった。
脛を打ってしまったようだけれど、「大丈夫」と言う。
それからは段差があるごとに手を取るようにして歩く。

和女さんが足つぼマッサージを受けたいという。
台中駅へ向かっている途中でマッサージ屋を見つけたが、マッサージ師が一人しかいないという。
和男さんは私と同じ体質でマッサージが好きではないから、マッサージ師が一人しかいなくても、自分は待っているから構わないという。
しかし、マッサージ屋の看板には「足裏マッサージ」と書かれていたけれど、このマッサージさんは足裏はできないという。
それでもせっかく来たからと和女さんは全身マッサージを受けることにする。
その間に私はひとり台中駅へ走って、こんかいの台湾旅行で乗る電車の切符を受け取りに行く。
電車の予約と支払いはすでにインターネットで済ませてあったので、窓口で受け取るだけ。

切符も受け取り、マッサージ屋へ戻って、また3人で台中駅まで歩いてみる。
好奇心旺盛な和女さんは新しくなったモダンな台中駅に興味津々。
大きくてすごいという。
そんな駅のコンコースから夕陽が見えた。
夕陽の写真を撮っていたら「何しているんですか?」と日本人の男性グループに声をかけられた。
夕陽が綺麗だから写真を撮っていたんだと答えたけれど、こんどは「あっ、テレビかなんか、この方は女優さん?」などと言ってくる。
なんか、随分となれなれしい男性たちだけれど、和女さんはニコニコ。

台中駅での夕陽
[尖がり屋根は旧台中駅の時計塔]

夕食は台中駅近くの「宮原眼科」という店で予約してある。
ここは台中の観光名所にもなっているところで、1階はお菓子を売る店、上の階はレストランになっている。
台湾土産で人気のパイナップルケーキで成功した「日出」という企業が、戦前の建物を改装したものなんだそうで、戦前は宮原眼科と言う本当に眼科医の建物だったらしい。
以前にもちょっと立ち寄ったことがあるけど、大きくて高級感のある菓子屋で観光客であふれており、店の周辺でもアイスクリームを食べている人がたくさんいた印象が残っている。

今回来てみると、店内はクリスマスの装飾であふれていた。
以前の印象と異なり、店内の広さはそれほど広いとは感じなかった。
上の階に通されてテーブルに案内される。
日本人客も多いのかメニューは日本語も用意されているし、スタッフにも日本語で通じる。
前菜から選び始めて、魚料理、鶏料理、豆腐料理、それにチャーハンなどあれこれと注文してしまう。
だいたいどれも一品が300元くらいのものばかり。
特別豪華なメニューは注文していない。
基本は台湾料理らしいけれど、創作料理的な感じも受けるし、盛り付けも洒落ている。
店内の印象やスタッフの服装も金色と赤のコテコテな中華料理屋とは違って、西洋料理の店のようなスマートさがある。
来店客は普段着のままの人が多い。

宮原眼科
[クリスマスの雰囲気を出している宮原眼科]

料理の味の方は、超美味で感動と言うほどのことはなく、味付けはあっさり系で、麻婆豆腐などもあんまり辛くなかった。
それよりも、料理を注文し過ぎて、デザートなどを注文することができなかった。

2日目、12月12日。
朝食会場はホテルの2階でバイキング。
料理の種類は充実している。
会場内には日本人が半分くらい占めている。
若い学生風が多いので、聞いてみたら大学の研修旅行で滞在しているそうだ。
タイだったら卵をオーダーで料理してくれるコーナーがあったり、ヌードルを茹でてくれる模擬店風があったりするけど、ここでは料理が綺麗に並んでいるだけ。
台湾に来たら棍棒みたいな油条を豆乳と一緒に食べたいと思っていたけれど、このバイキングの中に油条はラインナップされていなかった。

8時過ぎにホテルを出て、埔里へ向かうため駅前のバス停からバスに乗る。
バスは埔里経由の日月潭行き。
観光ルートを走るバスで、途中で新幹線の台中駅にも立ち寄る。
乗車したときは空席があったけれど、新幹線の台中駅で満席となり、積み残しも発生。
乗客はほとんどハイキングルック。
平均年齢は比較的高くて夫婦ものが多い。
平日の火曜日に遊びに行こうというのだから、仕事をしている世代が乗っていないのは当然かも。

埔里からは今晩の宿を通じて車を手配してある。
一日借りて、5,500元。
ちょっといい金額。
ドライバーは王さんという退役軍人。
日本語はわからない。
聞けば外省人で両親は山東省から台湾へ渡ってきたのだそうだ。

こちらの希望ルートは埔里から武界、萬大、霧社、武陵、合歓山、清境農場、蘆山温泉、宿と回ってもらうように伝えてあった。
車はレクサスのSUV。
新車ではなく、あちこち傷が付いているけど、ドライバーの王さんの自慢の車らしい。
台湾は高級車に乗っている人の割合が日本より高いような気がする。

埔里の街から武界へ向かう途中、王さんはなんどか車を止めて道を尋ねたりしている。
どうも武界へ行ったことがないようだ。
私も武界へは足を踏み入れたことがない。
しかし、武界へは一度行ってみたいと思っていた。
山地民の蜂起事件である昭和5年霧社事件よりさかのぼって、領台初期のころ日本官憲の策動により霧社のセイダッカ族が当時カンタバンと呼ばれていた武界のブヌン族により多数殺害された事件があった。
姉妹が原という場所におびき寄せられた未帰順のセイダッカをブヌンが襲撃したもので、日本官憲によりブヌン族を使ってセイダッカの勢力を削ごうとしたもので「毒をもって毒を制する」とされた。
その武界は交通の便が悪くて、一度行ってみてみたかったけれど、ずっとかなわなかったけれど、こんかいやっと行けることになった。
和男・和女夫妻には、武界に行くとこの季節に川の苔が紅葉して川が赤く見えるらしいと言って誘ってあった。

埔里から武界へは舗装こそされているけれど急な峠道。
峠を越えて下り坂となり、あと少しで武界というところで和男さんが車酔いをしてしまった。
車を止めてしばし具合が良くなるのを待つ。

武界の濁水渓では苔の紅葉がまだ始まっていなかった。
そして、この先で道路工事をしているので萬大方面へは通行止めとなっているとのこと。
せっかくここまで来たけれども、ふたたび同じ道を埔里へ向けて引き返す。
戻り路でもまた和男さんは酔ってしまい、埔里へ戻ったところで薬局に立ち寄って酔い止めを買う。
和女さんはあちこちにあるビンロウ売りに関心を示して、ビンロウを作っているところを見てもらう。
好奇心にあふれているということは、若さを保つ秘訣かもしれない。

武界の橋より
[濁水渓の紅葉はまだ早かったようだ]

だいぶ時間をロスしてしまった。
埔里から霧社へ入った時には、もう12時を回っていた。
霧社の町の簡易食堂で、簡単な昼食を済ませたいと思っていた。
学生のころによくここの簡易食堂で玉子チャーハンと豆腐のスープを昼食に食べたものである。
あれは霧社飯店というなの店だったように記憶している。
その店はすでにないが、隣の名蘭飯店はまだGoogle Mapに表示されている。
そこで玉子チャーハンと豆腐のスープを食べてみたかった。

しかし、名蘭飯店のシャッターは閉まっていた。
似たようなほかの店でも構わないと思ったけれど、ドライバーの王さんはこの先に安くていい店かあるからそこへ行こうという。
霧社を過ぎるとリゾートのような場所ばかりで、大衆食堂のような店は周辺に集落がないこともあって、ありそうにない気がする。
そして車が止まった店は、私の志向するような大衆食堂ではなく、観光客向けの飲食店。
伊拿谷景観餐飲天。
王さんの知り合いの店らしい。
大きな水槽には鱒が泳いでおり、最近このあたりで名物としてどの店でも看板にしている甕缸鶏という甕焼きローストチキンの甕が並んでいる。
景観餐飲と言うだけあって、テラスに出ると春陽や蘆山の集落が眼下に見える。
しかし、テーブル席からは景観など何もない。
メニューを見たが、昨晩の宮原眼科とほぼ同じくらいの価格帯が並ぶ。
そのなかでもなるべく低価格の料理を選んだら、切り干し大根のオムレツ、キャベツ炒め、豆腐のスープなどとなった。
他のテーブルは、鱒やチキンを盛大に食べている。
店の人や王さんも進めてくれたけど、頑として簡単なものだけを注文。
和男さんにも和女さんにも、この手のメニューは好評だった。

食後はさらに山へ登っていく。
薬が効いているのか和男さんの車酔いは止まっているようだ。
このあたりは民宿と呼ばれる宿泊施設が多い。
民宿と言っても日本の民宿とはだいぶイメージが違う。
高級ペンションと言った感じ。
なかでもイギリス・チューダー様式のまるで貴族の館のような宿泊施設なんかもある。
その辺のホテルなんかよりずっと値段も高いようだ。
ほかにもヨーロッパ風やスイスの山小屋風など台湾とは思えないような宿屋が並ぶ。
昔からこのあたりは風光明媚で、観光客に人気があったけれど、宿泊施設はあんまりなかった。
それがいまや一大リゾートになっている。

松岡、翠峰と登り、標高は2,000メートルを超えたところで、霧に包まれて視界が悪くなった。
合歓山からの絶景を和男さんと和女さんに見せたいと思っているのに、まったく真っ白の世界になってしまった。
標高が高くなってきているので、周囲の木々も針葉樹が目立ってきた。
道は一車線のところもあったりするけど、対向車も多い。
大型バイクで登っている人もいれば、自転車の人もいる。
車はやはり高級車が多い。
鳶峰あたりまで来たら雲の上に出たのか、霧は消えて青空が広がった。

青空
[雲の上に出たら空が近くなった]

台湾山脈の山岳美。
一大パノラマが見渡せる。
前方には荒々しい山肌を見せる奇莱山が聳え、また道はこんもりとした三角形の峰が続く合歓山へと横一文字、少し斜めに切り込みを入れたように続いているのが見える。
空は青く、透明感があり、太陽が白銀色の光を放っている。
空と言うより手を伸ばせば宇宙空間に届いてしまいそうだ。

奇莱峰
[荒々しい山肌を見せる奇莱峰]

午後3時前に合歓山の駐車場に到着。
標高は3,000メートルを超えている。
空気が薄いためか和男さんは展望台への階段を登るのにも苦しそう。
和女さんは元気で、階段も楽々。
展望台からの絶景を楽しんでもらった。
下界は雲海に包まれて、一面の銀世界。
この景色を見せることができて良かった。

山岳美
[下界には雲海が広がっているのが見える]

標高が高いので、日影に入ると寒い。
風も冷たい。
12月なんだから当然で、ここでは雪も降る。
かつてはスキー用のリフトまであったけれど、地球温暖化のせいだろうか、最近はほとんど雪も降らないらしい。

山から下りる途中で、和女さんが烏龍茶をお土産に買って行きたいという。
このあたりは高山茶の産地。
品質の良いお茶が栽培されている。
茶畑も多いけれど、むかしと比べると茶畑が減って果樹園が増えているように感じられる。

松岡あたりまで来るとお茶を売る店がポツポツと現れてきて、そのなかの一軒に立ち寄ってみた。
若い奥さんが点茶をたててくれて、烏龍茶の入れ方や飲み方を説明してくれる。
すこし日本語もわかるようで、高校生の時に勉強したという。
お茶の葉はくるくると丸めて正露丸の粒のようになっているけれど、これをお湯に浸すと開いてきて、きれいな茶の葉に戻る。
もどった葉は欠けているところもない。
手作業で一粒ずつ作っているのだそうだ。
そのぶん値段も高い。
このあたりの霧社高山茶と山の裏側にある梨山のお茶の二種類を和女さんは買われた。

烏龍茶
[烏龍茶は香りも大切]

蘆山温泉まで来た時にはもう夕方5時半近くになっていた。
この夏に蘆山温泉はまたも大水害に襲われて、川沿いは壊滅的な被害を受けていた。
以前から蘆山温泉は温泉街の閉鎖が決められており、移転して廃業した宿が目立っていた。
さらに追い打ちをかけるようにコロナで私の定宿だった蘆山園も廃業。
コロナ後も残っていたのは殆どなかったところへ大水害で、温泉宿の建物ごと押し流し、水没させてしまった。
写真や動画などでその様子は見てきたけれど、実際の眼前に展開する被災した様子を見たらば悲しくなってしまった。
私が通っていた蘆山温泉もとうとう止めを刺されてしまった感じである。
そんな中で、吊り橋のたもとで粟餅を打売っていた店は、まだ廃業もせず、いつ来るかともわからない観光客を待って店頭で粟餅を並べていた。

水害の爪痕
[土砂を埋め尽くしてしまった]

さて、今夜は温泉のある宿なので、温泉で暖めた紹興酒を飲みたいと思って、山から下ってくる途中でコンビニに立ち寄ったけれど売っていなかった。
寂れてしまった蘆山温泉でかろうじて店を開けている土産物屋兼雑貨屋で聞いてみたけれど紹興酒は置いていないという。
これはどういうことだろうか。
ここ南投県は台湾で一番の紹興酒を産する土地。
しかるに、売られていない。
紹興酒を買えずにそのまま宿へと向かう。

今夜の宿は戦前には桜温泉と呼ばれたところで、タロワン大地を下ったところにある森之秘湯というロッジ風の宿。
山の斜面にロッジ式の建物が点在していて、フロントやレセプションなどと言ったものはない。
ドライバーの王さんは勝て知ったるが如く私たちを道端のコテージへ案内した。
そこには宿の従業員だという林さんと言う男性がいて、「夕食は6時半まで」という。
時刻はすでに6時を回っている。
そして、食事はこの先の谷の方へ歩いたところだという。
しかし、すでに夕闇の中で、道は真っ暗。
食事は温泉から出た後でと考えていたけれど、急がなくてはなるまい。
ドライバーの王さんが食事場所まで車で送ってくれるという。

夕食場所には先客が2組いた。
そして夕食のメニューは鍋。
台湾の流儀で、鍋は一人鍋が、私たち3人に3つの鍋が用意されている。
私は失礼して缶ビールをいただくことにする。
3人で食事をしていると一人の老人が現れて日本語で話しかけられた。
昭和5年生まれで、長く電力会社で働いてきたという。
日本語はしっかりしており、また年齢とは思えないくらい話し方もしっかりしている。
先年図書館で転んで足を怪我してから、歩くのが困難になったとも言っていた。
その老人が和女さんの年を聞いて、「信じられない、そんな年には見えない、いゃ、とってもかわいいのに」と言うものだから
和女さんはまたまた上機嫌。
台湾に来て女優と言われたり、アイドルみたいにかわいいと言われたり、、、

宿舎は二棟続きのコテージで、リビングがドア一つでつながっている。
2階建てで1階にはリビングとバスルーム。
2階が寝室になっている。
とても広くて私には贅沢すぎる空間。
お風呂も巨大で、ちょっとした旅館の浴場くらいあり、数人が一度に入浴できるくらい。
ここの湯は、2種類あって、真夜中までは赤い色をしたお湯で、夜中過ぎからは透明な湯に変るそうだ。
赤い湯は鉄分でも入っているのかよく温まり、温泉に浸かったらまたビールが飲みたくなって、食事場所に併設されているキッチンまで真っ暗な中を缶ビールをもらいに行く。

森之秘湯の部屋
[こんな部屋に一人で占有するなんて身分不相応]

つづく


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札幌旅行 (後編)
9月11日 (月)
札幌での3日目の朝も前日と同様に大浴場での朝風呂から始める。
今日の予定は、定山渓温泉へ行くだけ。
定山渓温泉へ行くバスもホテルの無料送迎バスなので面倒はない。
そのバスの出発時間は午後2時で、ユースホステルは朝10時までにチェックアウトしなくてはならない。

朝食は昨日買ったパックの白米と納豆。
朝ごはんに納豆はタイでも良く食べているけど、タイで食べている納豆は日本で買ったものを冷凍庫に保管している冷凍納豆。
やっぱり冷凍していない納豆は美味しい。
でも、おかずは納豆だけ。
インスタントの味噌汁でも持っていればよかった。

朝9時半にはチェックアウトを済ませる。
どこへ行くというあてはないけれど、札幌の中心部へ向かって歩いて行く。
今日は月曜日なので銀行がオープンしている。
タイの銀行からお金を降ろしてタイバーツに換金し持ってきている。
これを日本の銀行口座へ入れたい。
持参した金額は大した金額ではない。
前回ロンドンでスリに遭ってしまって、手持ちの現金が目減りしてしまっていた。
タイと違って日本は都市銀行であっても銀行が至る所にあるという訳ではないのが不便。
タイはスーパーやコンビニにもATMがあって、手数料を取られることなしでお金を引き出せる。
それが日本では大都会の札幌でも大通りまで行かないと都市銀行の支店がない。
またスリに遭ったら困るので、さっさと銀行にお金を入れてしまいたいので、ユースを出てまずは銀行のある大通りを目指す。

テレビ塔のある大通り公園まで歩くこと30分。
キャリーバッグはユースホステルに預けてきたので身軽。
これも前回のロンドンでの反省し学んだこと。
キャリーバックを転がしてスマホの地図など見ながら歩くのは、スリに狙われやすい。
昨日は天気が良かったけれど、今日は少し雲が多め。
大通公園にアジアからの観光客がやたらと多い。

大通り公園
[本日の天候は曇り]

札幌のシンボルみたいになっている時計台が見えてくる。
以前は時計塔の周りに観光馬車がいたけれど、観光馬車の姿が消えている。
9月になってシーズンが終わったから消えたのか、それとも交通量の多いアスファルトの道で重い馬車を引かせるなど動物虐待として突き上げられたのだろうか。
どっちかわからないけど、馬車は消えても観光客はたくさん時計台の周りに群れている。

時計台
[札幌のシンボル、日本三大かっかりの一つでもあるそうな]

そんな時計台とは道を挟んだ反対側に"CACAOCAT"という洒落たチョコレート屋があった。
ショーウィンドウから覗くと、チョコレートのパッケージに描かれたキャラクターは黒猫たち。
思わず店の中に入ってみたくなってしまったが、買う気もないのに立ち入るのも迷惑だろうから、ガラス窓越しに写真に収めた。

日本はネコをキャラクターに起用していることが多いけれど、街を歩いていても本物のネコと出会うことがとても少ないように思う。
札幌に来て3日目だけどまだ一匹も出会っていない。
ヨーロッパでもネコをあんまり見なかったけど、一匹も見かけないなんてことはなかった。
日本はもネコにとって住みにくい土地なのかもしれない。

COCOACAT
[日本はネコを商用利用し過ぎだなな]

銀行での入金手続きは簡単に終了。
通帳に入金金額がちゃんと記載されている。
オフィス街の中を進みポプラ並木の先に旧北海道庁の赤レンガの建物が見えてきた。
観光名所になっており、内部は北海道の資料館になっているので、時間もあるから行ってみる。
しかし、どうもなんかおかしい。
近づけば近づくほどなんかヘン。

ポプラ並木と旧道庁
[旧道庁の赤レンガとポプラ並木]

そして敷地内に入って初めて納得する。
赤レンガの建物だと思っていたのは、工事用のシートに描かれた絵だった。
建物は現在回収み工事かなんかが行われており、その周りを覆うシートに赤レンガの建物の実物大の巨大な絵が描かれていただけであった。
愛想のないブルーシートで覆ってしまったら観光客をがっかりさせてしまうだろうけど、こうして絵でも描かれていれば、遠目にはわからない。
観光記念のスナップ写真ならたぶん見分けがつかないんじゃないだろうか。

巨大絵画
[絵にかいた餅ならぬ、絵に描いた旧道庁]

さて、定山渓温泉へのシャトルバスの乗り場がどこなのかわかってないことに気が付いた。
今晩泊まる定山渓ビューホテルへは何度か泊まっており、そのたびにシャトルバスのお世話になってきていた。
しかし、以前の乗車場所ではなくなったようだ。
以前のホテルはカラカミ観光という道内有数の観光ホテル会社だったが、どうも定山渓ビューホテルの経営が変わったようで、札幌駅団体バス乗降場と案内された。
念のためその団体バス乗降場がどこなのか、事前に調べておくことにする。

私の記憶では札幌駅の正面に大きなバスターミナルがあってその一角に団体用のバス乗降場があったと思っていた。
しかし、実際に札幌駅前に来てみると様子がだいぶ違う。

バスターミナルなんて見当たらず、デパートなど大きな建物がある。また家電量販店の大きな建物もあり、その下がバスターミナルみたいになっているよ江なんだけど、その家電量販店はすでに閉店しており、建物も改装するのか取り壊しをするのか、立ち入り禁止になっている。
ここは私の知っている札幌駅ではないみたいだ。

駅の中に入って、ネットで調べてみると団体バスの乗降場は札幌駅の北口になっているらしい。
駅の通路をたどって北口へ出る。
南側と比べると北口と言うより「裏口」と言った感じで、あんまり華やいだ感じがしない。
団体バスの乗降場も、なかとなく仮設で間に合わせみたいな感じになっている。
札幌の街中は大型観光バス、つまり団体客を乗せたバスがたくさん行きかっているのに比較して、駅の団体バス乗降場が寂しいということは、団体客にとって札幌駅はあんまり重要ではないのかもしれない。
私の記憶の中にあった札幌駅は、まだ青函連絡船を使って北海道へ渡るのが一般的だったころのことで、北海道旅行とは鉄道旅行だった。

バス乗り場も確認できて、これで一安心。
ついでなので、明日の空港行きバス乗り場も確認しておく。
札幌駅から空港へ行くバスは、南口側からの出発だけれど、バスターミナルではなく、駅前の通り、読売新聞社前の路上のバス停からだった。
待合室もなければ、ベンチや雨や日差しを避ける屋根もないバス停だった。

時刻は11時半となり、昼食も食べ、ユースに荷物を取りに戻らなくてはならない。
荷物をと回収してから昼食だと、ランチタイムで混雑する食堂にキャリーバッグを持ち込むことになり、迷惑となるだろう。
先に昼食を食べておくのが良さそうだ。

また大通り公園に差し掛かると何かのイベントが開催されており道内各地からの食の祭典みたいなことをやっている。
テントが張られ、露店が並んでいる。
ここ大通公園はいつ来てもこんなイベントをやっているようだ。
美味しそうな匂いが漂っているけど、私の金銭感覚からすると高くて食べられない。

大通公園のイベント
[大通公園のイベント、食べ物関係は観光客をひきつける]

そのまま素通りして狸小路に出る。
目に入ったのはドン・キホーテ。
そういえば、一昨日ここで買った特売品のカップ麺が旨かった。
それをまた買って今日のランチにするというのも悪くない。
このドン・キホーテの食品売り場は地下2階。
早速下りて行ってカップ麺売り場へ直行するが、一昨日買った「麺づくり」シリーズの味噌味は売り切れたのか、並んでいなかった。
その代わり「担々麺」が置かれていた。
値段はおんなじで100円しない。
まさに私の理想とするワンコイン・ランチ。

ユースホステルへ戻ったところでキャリーバッグを受け取り、カップ麺にお湯を注いで昼食とする。
一昨日の味噌ラーメンと比べるとフリーズドライの野菜の量が少ない。
しかし、出来上がりは十分に満足できるものだった。
前回は麺の戻りが今一つだったので、今回はお湯を入れて蓋を開けるまで少し長めに時間を取ったのも良かった。
ノンフライの麺は美味しいと思う。
タイのカップ麺にはノンフライがないのはなぜだろう。
スープも胡麻がイイ味出していた。
担々麺には追加の唐辛子を大量投入した。
バンコクのラウンジで詰めてもらった唐辛子、大変重宝している。

札幌国際ユースホステル
[二晩お世話になった札幌国際ユースホステル、とても快適だった]

ユースホステルを午後1時に出発。
市内との間のもう通いなれた道を歩く。
札幌駅北口の団体バス乗降場に着いた時にはもうホテルへのバスが到着して、お客を乗せていた。
ほぼ満席の盛況。
学生さんらしいグループもいるし年配者もいる。
私の前の席は台湾からの夫婦連れのようだ。
天気はどんよりと曇っていて、ときどき小雨もぱらつく。

定山渓ビューホテルに到着して、最初に温泉に入るか周辺の散策にするか迷った。
このホテルには本館の大浴場と、新館の展望大浴場がある。
本館の大浴場は時間帯によって男女が入れ替わるシステム。
新館の展望浴場には露天風呂があるけど、こちらは時間帯によって男女が交代で利用できるシステム。
つまり、時間を選べうまく選べば本館の大浴場2か所と、新館の展望浴場で露天開放の3か所での入浴が可能になるわけ。
これから明日のチェックアウトまで、3回の入浴をどのタイミングで行うのが効率よいか考えたけれど、温泉は滞在中に何度でも入れるけれど、周辺の散策をするのに日没は待ってくれない。
ということで、まずは周辺の散策から始めることにする。
なお、このホテルには巨大な温泉プールがあり、それが名物となっているようだけど、ここに入る予定はない。
プールで泳ぐのは好きだけど、屋内の温水プールはなんか入りたいと思わない。
それに一人でお遊びプールで何をしたらイイのかわからない。

定山渓ビュー本館の部屋
[部屋は一人用にはもったいないくらい広い]


周辺の散策では、定山渓の裏にあるダムでできたさっぽろ湖へ行くことにした。
このダム湖のほとりには道があり、そのまま進むと小樽方面へ抜けられる。
さっぽろ湖は紅葉の頃が美しいらしいけれど、今年はまだ紅葉は見られない。
あと1か月くらいしないとダメだろう。
湖のほとりまでのドライブウェイも定山渓からあるけれど、車の道は大まわりで途中にトンネルもある。
自動車が走っているトンネルを徒歩でくぐるのは気持ち悪い。
ドライブウェイ以外にダム湖の上へあがる方法として、ダムを登ってしまうという方法もあると考え、ダムに向かって歩き始める。
ダムの手前までは以前にも歩いたことがある。
渓流に沿ってダム関係の人や車両が行き来する道がまっすぐついていた。

ダムへの道は人通りがないのは北海道だから当然としても、車も全く走って来ない。
それでも道幅は広く、アスファルトでしっかり舗装されている。
両脇は熊笹が生い茂り、木々には白樺も混じる。
昨日の藻岩山の登山道も良かったけれど、靴底の薄い私の靴で歩くにはこうした道の方が快適。

渓流は所々で小さな滝を作っている。
谷の幅は狭く、両壁から木々の枝が伸びて差し掛かっている。
これで紅葉していたら「目の覚めるような」と形容したくなる景観になるかもしれないけど、葉が緑でも十分に美しく、新鮮な感じがする。

渓流
[やっぱり日本の自然は美しい]

やがてダムの真下に出る。
放水口から水が噴き出して、周囲には雨が降っているかのように飛沫が飛んでいる。
飛沫が気化熱を奪うからか、近くへ行くとエアコンが効いているかのようにひんやりする。
そんな飛沫が降り注ぐ中を橋を渡って先へ進む。

放水口
[飛沫がすごい]

ダムの壁面には「ダム内見学通廊」と言うものがあった。
自由に参観できる施設のようで、お金もかからないようだから覗いてみる。
人が並んで歩けるくらいのトンネルになっており、壁にパネルが張り出されてダムの説明などがされてある。
ずっと奥まで行けて、あわよくばダムの上まで出られるのではないかと期待したけれど、50メートルと歩かないうちにトンネルはカギのかかったドアで閉じられていて、先へ進めなくなってしまっている。
そのドアの横に温度計があり、気温は14℃を示している。
確かにダムの外よりずっと涼しい。
湿度は60%ほどで思っていたほど湿度が高くない。
ダムの中は水を貯めている施設だからジトジトしているかと思っていたけど、案外快適な環境のようだ。

ダムの内部
[ダムの内部はやっぱりコンクリートだらけ]

ダムの袂に登山道が付いていた。
登り口に看板があり小天狗岳と言う標高765メートルの山へ登れるらしい。
しかし、看板には午後2時半以降の登山は禁止と書かれている。
登り1時間半、下り50分で、この登山口のあるダム施設自体が夕方5時に閉鎖されてしまうので、時間を逆算していくと、2時半以降に登り始めると、5時の閉門に間に合わなくなるということらしい。
なお、登山道とは別にダムの上へ登る小径もあったので、そちらを登り始める。

5分ほどでダムの上に到着。
他に観光客もおらず、ドライブウェイもほとんど車がやって来ない。
ダム湖の方も静寂で、湖面も周囲の山影を映しているだけ。
湖畔に沿ってドライブウェイが付いているのが見える。

ダムの上
[ダム]

ダムの下側はさっきの放水口から水が噴き出しているのが見える。
谷を越えた奥の方に温泉街のビル旅館が並んでいるのが見える。
聞こえてくる音は放水口からの音が周囲にこだまして響いてくるものだけ。

温泉街側
[緑が深い]

ホテルへチェックインした際に夕食は5時半からだと言われた。
バイキング式で、団体客が多いから早く行って食べた方が良いとも言われた。
しかし、ホテルの案内を読むと夕食の終了時間は夜9時。
特に時間制限はないらしい。
団体客が多くても、私一人くらいどこにでも紛れ込んで席に着けるだろう。
なんなら相席だってかまわない。

夕食前に本館の大浴場へ行って入浴。
宿泊客以外の日帰り客も多いようで、温泉プールで遊んだ小さな子供連れの親子も多く見かける。
ここの大浴場、お湯の温度は少しぬるめ。
浴槽はたくさんあり、大きいのだけれど、湯温はだいたいどれも一緒。
私はあまり長湯は最近できなくなってきているけど、熱い風呂は好きなので、できれば湯温の違う浴槽を用意しておいて欲しいと思う。
また、打たせ湯など使えない施設もあったりする。
メンテナンスにお金をなかなか回せないでいるのかもしれない。

入浴後、昨日味を覚えて気に入ったハイサワーを冷蔵庫から取り出して飲む。
ここのホテルの冷蔵庫には飲料水しかもともと入っていないが、これは私が昼前にドン・キホーテで買っておいたもの。
風呂上りのサワーは旨い。
60年近く生きてきて、今頃気づくとは遅すぎだ。

6時半過ぎに夕食会場へ。
言われていた通り団体客で満員だけど、私はほとんど待つことなくテーブルへ案内してもらえた。
相席ではなかった。
バイキングなので様々なものがあるけれど、取り立てて美味しいものはなかった。
行列ができているだろうと思った寿司コーナーも、ほとんど並んでいない。
寿司の小皿にはマグロやイカなど3貫が乗っているだけで、薄切りの冷凍もの。
昨日の寿司弁当よりかなり劣る。
比較的行列の長かったのは天ぷらで、私も並んでみる。
みなさん山盛り天ぷらを皿に盛っている。
しかし、これも材料は大したことがない。
エビ天のエビは甘海老みたいに細いエビだった。
こんなに細いエビならかき揚げにしてほしいくらい。
いや、本当に甘海老の天ぷらだったのかもしれない。

また、次に行列の長いのは海鮮丼コーナー。
ここは、細かくぶつ切りにしたお刺身とか、甘海老とかを好きなだけご飯に載せられるシステムになっている。
そうして、見てみるとみなさんイクラばかりを下のご飯が見えなくなるくらい載せている。
私はイクラなど好きではないので、見ているだけだったけれど、イクラそのものの鮮度はあまり高そうに見えなかった。

このホテルに来たのは4年ぶりか5年ぶり。
経営者が変わったことはすでに書いたけど、従業員もずいぶんと変った。
別に個々の従業員と面識があるわけではなく、従業員の国籍が変わったということである。
以前の従業員は中国人と韓国人が多かった。
名札も、李さん、金さん、周さんなどばかりだったが、そうした中国系、韓国系の従業員は目立たなくなり、変わって南アジア系の従業員が多くを占めている。
バングラデシュ、インド、スリランカ、ミャンマーあたりだろうか。
客層は依然と同じく、タ湾や中国からの個人観光客、韓国からの団体客が半分以上を占めているようだ。

南インドからのスタッフがいるからか、バイキングのメニューの中にもサモサなどが入っていたりする。
そんな中にバングラデシュのキーマカレーと言うのがあった。
バングラデシュには言ったことがないし、バングラデシュ料理なんかも食べたことがない。
珍しいので食べてみることにする。
しかし、なんかピントのぼけた味で、あんまり美味しくない。
第一ちっとも辛くない。
ご飯も日本米ということもあり、インディカ米ではないのも原因かもしれない。
唐辛子を振りかければ少しはパンチが効いて美味しくなるかもしれないが、唐辛子は部屋に置いてきてしまっていた。
バングラデシュからのスタッフに聞いてみたいと思った。
「あなたの国の料理の味と、このキーマカレーはおんなじですか?」

それでも、バイキングの種類はたくさんあるので、少しずつ味見していたら満腹になって苦しくなってきた。
部屋に戻ったら、急に疲れも出てきた、。
夕食後に新館の展望浴場へ行こうと思っていたけどやめた。
温泉街のはずれにある公園でイルミネーションの点灯があると聞いていたけど、行くのをやめた。
そして、気が付いたら午前2時。
部屋の電気を点けたままで、ベッドの上で眠り込んでいた。

<hr>

9月12日 (火)

さて。今回の旅行も最終日。
昨晩は何時に寝たのかよくわからないけど、たぶん9時前には寝ていたはず。
夜中にいったん目を覚ましたけど、その後また眠り込み、次に目を覚ました時には朝になっていた。
それでも時刻は6時半を回っている。
良く寝たもんだ。
今朝も朝風呂から始める。
本館下の大浴場。
昨夕とは男湯と女湯が入れ替わっている。
どっちが良いかは比較できないが、昨日の風呂場は比較的明るく感じたのはガラス窓があったからだろう。
それに比べて、今朝の浴場はなんとなく暗い。
その代わり浴場内に彫像などが配置されていたりする。
趣味の問題かと思うけど、私の趣味ではない。
しかし、露天風呂は今朝の方が趣がある。
石の階段を下りて行ったところにあり広くはないけど、岩風呂と言った感じで良い。

風呂から上がって朝食へ向かう。
団体観光客はたぶんもっと早い時間に朝食を終えていたのだと思われ、混雑は大したことはなかった。
それでもまだ韓国人のグループがいくつものテーブルで食事の最中だった。
昨晩の夕食と比較して、今朝の朝食は悪くない。
薄っぺらだけど塩鮭があり、煮物があり、肉じゃがもある。
納豆やイカの塩辛、どれもご飯が進みそう。
海鮮丼もやはりあって、私もイクラと刺身のブツ切りと小柱を入れて作ってみる。
ご飯は酢飯ではなく、普通の白いご飯だった。
韓国人の団体が多いからキムチでもあるだろうかと見回したけれど見つけられなかった。
この海鮮丼は韓国人客に好評なのか、斜め前の韓国人グループはみんな盛大に食べている。

朝食
[いかにも団体旅館の朝食と言った感じだけど嫌いじゃない]

カレーもあった。
朝カレーも好きなので、ご飯茶碗にかけて食べてみたけれど、残念ながらカレーの風味があんまりなく、ちっとも辛くなく失敗だった。
ここの従業員はエスニックの人たちが多いのだから、エスニックメニューを充実させたコーナーでも作ったらイイのにと思う。
それにビーガン・メニューも用意すべきだと思う。
韓国や中国からの団体客だけでは、いまのご時世そういつまでも潤わないと思う。
もっと多国籍からのインバウンドを狙うべき時期に来ていると思う。
せっかく南アジア圏からのスタッフを抱えているのだから、エスニックやビーガンはお得意だと思うけど。

朝食会場
[朝食会場は大きな窓でガヤガヤとうるさい団体客の声に耳をふさげば、さわやか]

朝食後に浴衣のままで散歩に出る。
昨晩出向かなかったイルミネーションをやっている公園でカッパたちに挨拶してくる。
火曜日の朝ということで、公園内にほとんど人影がない。
台湾からの観光客が一組写真を撮りあっているだけだった。
公園の奥の赤い吊り橋を渡り、対岸の斜面を登って、小学校脇から国道に出る。
国道沿いの大型旅館では観光バスの出発ラッシュらしく、仲居さんはじめ旅館の従業員たちが並んでバスを見送っている。
どのバスも乗客は日本人ではないようだ。

浴衣で散歩
[かっぱ]

9時に定山渓温泉街の散策からホテルへ戻り、大急ぎで今度は新館の展望浴場へ向かう。
帰りのシャトルバスは09:45集合となっているから慌ただしい。
大浴場には数人しか入浴客はいなかった。
やはり湯温はぬるめだけれど、光が良く入り、大きなガラス窓から周囲の山並みも眺められて気分が良い。
裸のまま螺旋階段を登ったところに展望露天風呂。
本館の露天風呂は岩風呂だけれど、ここはそっけない四角いコンクリート。
屋上に浴場を作っただけと言った感じ。もう少し演出があった方がイイのになと思う。
この露天風呂も湯温はぬるめで、しかも雨まで降りだしてきた。
夜に星空でも見上げながらの入浴ならもっと風情があったかも。

急いでチェックアウトをしてホテル前のバスに乗り込む。
しかし、なかなか出発しない。
バスの予約をしている人があと二組やって来ていないという。
その人たちを10時5分まで待つようにホテルから言われていると運転手は説明した。
雨が降っている。
私は札幌駅から11時のバスで空港へ向かうのであんまり遅くなってほしくない。
結局10時10分までバスは他の乗客を乗せたまま待機していたけれど、結局待ち人来ず。

運転手は雨で道が渋滞しているから旧道で行きますと言って、山沿いの細い道を札幌へ向かって走った。
途中、一昨日アジフライがあるかと立ち寄った吉野家の交差点でバスは国道を越え、ミュンヘン橋で豊平川を渡った。
雨の降りは激しくなり、スコールのようになっている。

雨
[吉野家前の交差点では前が見えないほどの雨になった]

札幌駅に到着したらもう11時を過ぎていた。
団体バス乗降場から雨に濡れながら、駅の連絡通路へ入る。
駅の中のアナウンスが大雨のため、電車が遅れたり、不通になっている区間があると伝えている。
南口へ回っても雨は降り続いていて、空港行きのバス停には屋根もない。
折りたたみ傘は持ってきているけどキャリーバッグの中。
こんな雨の中でバッグを開けたくないけど、雨にも濡れたくない。
読売新聞ビルのわずかな軒下に立ってバスを待つ。
バスも雨でスケジュールが乱れているのかなかなかやってこない。

札幌駅前のバス停
[札幌駅前のバス停で雨に打たれる]

空港についてチェックインを済ませてラウンジへ向かう。
ここには中華航空専用のラウンジがなくてロイヤルという共用ラウンジ。
以前もここを利用したことがあると思ったのだが、内部が随分としゃれた作りになり、ゆったりとしている。
改装でもしたのだろうか、それとも前回とは別のラウンジなんだろうか?
しかし、私が楽しみにしている飲食物はメニューが少ない。
もう午後だというのに朝食のようなメニューが並んでいる。
オムレツにウィンナーソーセージ。

午後だけど朝食風メニュー
[どう見ても朝食用だね]

ケチャップなどはあるけれど醤油が置かれていない、
醤油がほしい旨をスタッフに伝えるが置いていないとのこと。
調理場には醤油ぐらいあるだろうと思ったが、ここにあるものは出来合いのものばかりで、調理そのものをここではしていないのかもしれない。
以前も飲食物はおにぎりとか、柿の種とかだったから、オムレツでも進化したといえるかもしれない。
それと、札幌名物のスープカレーがあった。
実は名前は聞いていたけど、今まで食べたことがなかった。
どうやって食べるのかスタッフに教えてもらう。
ご飯にかけて食べてもいいし、別々に食べてもいいとのことであったが、そのスタッフは別々に食べるのが好みだと言っていたので別々に食べることにした。
これが本式のスープカレーなのかは知らないけれど、オクラ、ジャガイモ、カボチャやニンジンなどの温野菜に、カレー風味のスープをかけるというもので、ご飯は別に茶碗でいただく。
カレーのスープはあんまり辛くなかったけれど、スパイスの香りが立ち上って悪くない。
温野菜ばかり先に食べてしまって、具なしのスープとご飯だけが残った。
このご飯にカレースープをかけていただいたら、これがうまかった。
カレーライスの概念ではなく、これはカレー風味のお茶漬けである。

スープカレー
[これがスープカレー]

ほかにも味噌ラーメンがあった。
セルフサービスで茹で麺にチャーシューなどの具をのせてスープをかけるだけ。
これもいただくことにしたが、味噌ラーメンには七味唐辛子が欲しいところ。
七味唐辛子が欲しいといったのだけれども、やはりこれも置いていないとのこと。
ここを利用する人たちからの要望はないのだろうか?

ここのスタッフにも日本人以外のスタッフが二人いて、一人は中国人、もう一人はインドネシア人かなと思っていたけど、話しかけてみたらミャンマーからだそうだ。
以前は外国人といったら中国人ばかりだったけど、この何年かでだいぶ変わったようだ。

最後にカップに味噌汁をいただく。
これはカップコーヒーのサービスベンダーみたいな機械でのセルフサービス。
味噌汁以外にコーンスープなんかもある。
ここで味噌汁をカップに注いでいたら搭乗案内となり、味噌汁を手に機内へ乗り込む。
滑走路へ向かって飛行機が動き出したら、滑走路をキツネが横切っていくのが見えた。
雨はもう上がっているようだ。

味噌汁
[離陸前にウエルカムミソスープ]


機内では「土を喰らう十二カ月」という映画を見た。
感動的な映画というわけではないけれど、水上勉の生き方にはあこがれてしまう。
あんななんでも自給自足での生活など私には無理だろう。
たぶん、三か月を待たずにギブアップするだろう。
映画で見る分には、あこがれるなぁなんて感じてしまう。
なお、主人公を演じていたのが沢田研二で驚いてしまった。
あのジュリーがこんな老け役がはまってしまうとは、知らないうちに年月はとんでもなく大量に流れていたようだ。
相手役の松たか子もオールドミス役がはまっていたけど、こんなもんかくらいにしか感じなかった。

土を喰らう十二か月
[あのジュリーがねぇ]

台北で乗り継ぎ、台北のラウンジでサラダとシャンパン、そして広島カキを使ったカキフライをいただく。
待ち時間が4時間ほど、はじめは誰もいなかったけど、夜遅くなって来たらラウンジ利用者がぐっと増えてきた。
この人たちはどうやってマイルを貯めているのだろうか?
私のような最低価格のエコノミーでなく、ビジネスクラスでヨーロッパやアメリカを往復してたら、年に2回くらい往復してもメンバーに慣れてしまうんだろう。
つまり、私とは住む世界が違うけど、おんなじラウンジで飛行機を待っている。
バンコクには午前2時前に到着。



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札幌旅行 (中編)
9月10日 (日)
快適に眠ることができ、目を覚ましたら大浴場へ下りて行く。
なんて幸せなんだろう。
こんな朝の時間から大浴場の浴槽には湯が張られている。
そして誰も先客はいない。
またも独占状態。
手足伸ばして、入浴ができる。
そのうちに若い学生さん風がやって来たが、彼は頭だけシャンプーして風呂には浸からずに出て行った。
このユースホステルには大浴場とは別にシャワールームもある。
シャンプーだけならシャワールームを使えば良さそうなものだが、ほんとうは入浴もするつもりで扉を開けたら、私が主みたいにして浴槽で大の字になっていたから遠慮してしまったのかもしれない。

シングルルーム
[これがシングルルーム、ソファニに机、壁にはテレビもある]

以前、このユースホステルでは朝食のサービスもあったらしいけれど、コロナが始まってから朝食サービスは団体客だけになったようで、一般客は素泊まりしか受け付けていない。
私は機内食で手を付けなかったパンを食べて朝食の代わりとする。
レンジで温めたパンにバターを塗って食べる。
飲み物は水道の水。
今度からインスタントコーヒーを持って旅するべきかもしれない。
たとえインスタントでも水道水とパンよりずっとマシだろう。

今日のスケジュールは何も決まっていない。
どこか行きたいところなどない。
お金も使いたくない。
天気は良さそうだし、歩き回るのが一番。
さてどこへ歩くか。
Google Mapで札幌周辺の地図を眺めていて、藻岩山へ登ってみようと考えた。
ユースから歩いて行っても頂上まで3時間かからずに行けそう。

8時半に歩き始める。
針路は西にとる。
豊平川に架かる橋を渡る。
橋のたもとには鮭のオブジェがある。
季節になれば、この川を鮭が産卵のために遡上してくるのだろう。
なんどか札幌に来ているが、鮭の姿を見たことがない。
私は今日ずっと時間を持て余しているから、鮭は来るかと川面を眺めていても良いのだけれど、季節が違うから諦める。

サケのオブジェ
[豊平川にかかる橋のたもとにサケのオブジェ]

豊平川を渡って中島公園へ入る。
札幌は近代的な都市計画によって作られた街だからか大規模な公園がある。
この中島公園も大きな池のある公園で、青空の下で緑が美しい。
緑は柳の葉。
植えられている木は柳が多い。
先月イギリスに行った時も柳が綺麗だった。

中島公園
[柳の緑が美しい中島公園]

別に急いでいるわけでもないから、中島公園のベンチに座ったりしながらのんびり散策を楽しんでも良いはずなんだけれど、目的地を藻岩山と定めたので、中島公園内も通過するだけ。
ただ、ちょっと目に留まった建物があった。
「豊平館」という古い洋館。
ウエッジウッドのような色合いのしゃれた建物で、もともとはホテルだったらしい。
ホテルと言っても、一般客用ではなく開拓関係の迎賓館のような建物だったようだ。
明治時代の初期のころ、このような立派な洋館を立ててしまうというのは、北海道開拓へどれほど熱が入っていたかと言う証拠だともいえるけど、しかし、限られた予算をこのような一部の特権階級の人たち向けに使っているのも、鹿鳴館みたいで、なんとなく背伸びの方向を間違えているような気がする。

豊平館
[豊平館、内部も見学できるようだ]

住宅地の中を歩き、市電の線路を2回渡って、市街の西側へやってくる。
もう山がすぐ近くに迫っている。
病院脇に登山口がある。
そこに登山ルートを示した地図があった。
ここから馬の背という峰に当たるところまで1.8km、さらにそこから1.1kmで藻岩山の山頂。
標高は531メートルとなっている。
1時間もあれば登れてしまえそう。
時刻は10時。

登山マップ
[藻岩山の登山マップ]

登山道は良く整備されている。
歩きやすい。
私の靴の底は薄いので、岩が露出していたりするところを歩くととても痛いのだけれど、土の道はならされていて、石もそれほど多くない。
歩いていると道の左手に道祖神のような石仏次々と現れてくる。
どれも置かれてから何十年も経過しているようなものばかり。
藻岩山が信仰の山と言う話は聞いたことないけど、それに近いようなものを感じさせる。

日曜日ということもありハイカーが多い。
既に登り切って下ってくる人も多い。
すれ違う時にもほとんどの人は「こんにちわ」と声をかけあう。
あんまりにすれ違う人が多いので、こんにちわの連発となる。
中には、声をかけても無言で過ぎて行く人もいる。

登山道
[登山というよりハイキング]

こちらは軽装だけれど、ハイカーの人たちはだいたいしっかりとした登山ルックをしている。
靴も登山靴で、ストックを手に持ち、ナップザックを背負っている。
それに対して、私は軽装なので、身軽で足取りは早い。
すれ違うだけでなく、登っているハイカーたちを後ろから次々と追い抜いていく。
しかし、そんな私のことを追い越していく人もある。
なんとジョギング、駆け足で山を登っている人もいる。
500メートルくらい、歩いて登るなら大してことはないけれど、走って登るとなると、相当心臓が丈夫でないとパンクしてしまうだろう。
ハイカーたちはほぼ100%カバンに鈴を付けて、チリンチリンと音をさせながら登っている。
これがクマ除けの鈴と言うものなんだろう。
しかし、こんなにハイカーが列をなして行き来していたら熊などとても出てきたりしないだろう。

馬の背という尾根のあたりまで来たら木々の間に札幌の街並みが見えた。
尾根伝いだから、ここからずっと展望が開けるのかなと期待したけれど、道は尾根の上より、西側に位置しているらしく、展望はほとんど開けなかった。

馬の背
[チラリと札幌の街並みが見えた]

登山道沿いの道祖神風石仏には番号が振られていて、その番号はすでに30を越えた。
道の傾斜が急になり、木の根の露出も多くなって、少し喘ぎながら登るともう間もなく頂上へ到着。
ケーブルカーの駅もあり、駅の屋根上が展望台になっていた。
ここまで登ってくる間、ほとんどの人と「こんにちわ」と声を交わしてきたが、発音からもその登山者が日本人であることかわかった。
中に何人か西洋人もいたけれど、これは見ればわかる。
そしてアジア圏からの旅行者には出会わなかったように思ったのだけれど、頂上に来てみたら広東語なのか中国語の方言のような言葉が飛び交っている。
この人たちは、きっとケーブルカーでやって来たのだろう。
ここ藻岩山は夜景が美しいとされてて、夜は展望台が観光客で埋まるそうだから、ケーブルカーでやってくる人が多いのだろう。
時刻は11時。
登山所要時間は1時間と予定通り。

藻岩山山頂
[標高531メートル]

展望台からは札幌の街並みが一望できた。
遠く石狩湾も見える。
石狩湾沿いには風力発電用の風車が並んでいる。
空は晴れて青い。
空気も薄く青い色がついている感じがする。
すべてが青いフィルターを通したような色に見える。
そして札幌の市街地はビルが多い。
つまりコンクリートだらけ。
コンクリートも青っぽく見える。

藻岩山からの展望
[天気に恵まれた]

展望台で一休みしながら次の目的地をどこにするか考える。
ここまで2時間半で来てしまったし、さてこれからどこへ行こう。
どこへ行くにしても、お金を使わなくて済むところがイイ。
こうした山へ登ってる分には、汗はかくけど、タダである。

スマホの地図を眺めて、札幌市の南東部に「羊が丘展望台」を発見。
今は街の西側から眺めているけど、東側からの眺めも広々として良さそうだ。
羊ヶ丘展望台へは行ったことがある。
団体ツアーを引率してだったけれど、クラーク博士の像がある場所だった。
距離にして10km前後。
やはり2時間半も歩けば到着できそうだ。

下山道は上りは別の市民スキー場側へと下りることにした。
こちらの道は先ほどの道と比べて、ハイカーが少ない。
ほとんど出会わない。
登山道は整備されていて、道に迷うことはなさそうだけれど、細い道の両側は熊笹に覆われている。
道はずっと下りと言うわけではなく、上りがしばらく続くようなところもある。
せっかく下ってきたのに、また登りとは、なんだかもったいないような気がするし、またひょっとしてどこかで道を間違えたかと不安なにったりもする。

熊に注意
[北海道での山登りには熊よけの鈴は必須らしい]

それでも沢の音が聞こえてきてからしばらく歩いたところでアスファルト舗装された駐車場に出た。
どうやらここが市民スキー場なんだろう。
いまはまだ雪の季節だから駐車場に止まっている車もほとんどない。
ここからはアスファルトの道を沢沿いに下る。

すぐに別荘地と言うか住宅が並ぶようになった。
やがて正面に車が行きかう国道が見えてきた。
時刻は正午を少し回ったところ。
そろそろお腹もすいてきた。
どこかで何か安く食べさせてくれる店はないかとGoogle Mapで調べてみたら、国道の交差点に「吉野家」がある。
俄かベジタリアンの私としては牛丼なんて食べたくないのだけれど、この吉野家の口コミを読んだら「アジフライ丼」など代わりメニューがあると書かれていた。
アジフライに心惹かれる。
タイにいるとアジフライなど食べるチャンスがほとんどない。
ウスタソースで千切りキャベツと一緒に食べたら旨そうだ。
黄色いカラシも付けてくれるだろうか?

ダンプカーが行きかう国道の丁字路に吉野家があった。
ファミレス風の作りの店。
自動ドアがスライドして開き、中に入るといきなりレジで「いらっしゃいませ、店内でお召し上がりですか」とパートの主婦のような女性に声をかけられる。
いやいや、ちょっと待ってほしい、店の外からアジフライはいくららなんだろうとメニューを探していたが、見つからずそりままもセに入ってしまった身に、「店内でお召し上がりですか」と聞かれても困るのである。
「ちょっと待って、メニューから選ばせてよ」と依頼をする。
変な客だと思われただろう。
だいたい吉野家へ食べに来る人はメニューなど見なくても注文できる常連さんが多いだろう。
私だって以前はそうだった。
でもメニューにアジフライは掲載されていなかった。
アジフライはなにかの期間限定メニューだっんだろうか、、、。
まぁ、アジフライでなくても牛肉以外なら許容範囲なんだけど、、。
「牛丼屋さんでこんなこと聞いて恐縮ですが、肉料理以外のメニューってありませんか?」と質問した。
一瞬間があって、
「これ牛肉も入っちゃうんですけど、ウナギも入っているウナ牛丼なんかもありますけど」と言われる。
いやいや、そうじゃないんだよね。
どうも食の世界で日本はまだまだ後進国なのかビーガン・メニューの浸透率が非常に低いようだ。
同じ吉野家でも台湾の吉野家ではビーガンなんてことがが一般化するだいぶ以前から植物由来メニューが充実していた。

結局、「すみませんでした」と頭を下げて吉野家をそのまま出てしまう。
もう一度Google Mapで検索。
こんどは「定食屋」として検索をかけてみた。
あった、国道沿いに1kmほど北上したところに「まるたま食堂」。
名前もイイじゃないですか。
口コミの評判も悪くない。
みんなが安くておいしいと書いている。

国道沿いに歩いて行って、このあたりと思われるところまで行ったのだけれど、見当たらない。
もう一度Mapを調べてみると、国道沿いではなく、すぐ裏にある道沿いにまるたま食堂はあることになっていた。
しかし、残念なことに店に暖簾はかかっていなかった。
日曜日はお休みなのかもしれない。
お休みなら仕方がない。
もう一度Google Mapの力を借りては「定食屋」を検索するが、ヒットしない。
このあたりには食堂が全く存在しないエリアのようだ。

しかたなく、国道を離れて東に延びている住宅街の中の道を歩く。
時刻は午後1時を過ぎる。
食べ物にありつける場所もわからずに歩くとますますお腹もすいてくる。
こうなったらコンビニで弁当でも買った食べるしかないかと思ったりしたが、住宅地を歩いててもコンビニさえ出てこない。
札幌と言うところは郊外の住宅街には商店や食堂がほとんど存在しない土地らしい。
特に地域ごとの商店街のようなところが見当たらない。
市内の中心部とかには繁華街もあるし街道沿いにもショッピングセンターのような施設があるようなんだけど。

午後1時、豊平川の手前でファミリーマートを発見。
コンビニ弁当でも仕方ないな、河川敷ででも食べようかと弁当陳列棚を覗いたが、弁当の種類が少ない。
そして、コスパの良さそうなものが見当たらない。
肉を乗せたような弁当とか、スパゲティとかばかり
ひとつだけ「幕ノ内弁当」があったけれど、とても小さな弁当で、おかずも寂しい。
手に取ってレジへ持って行こうかどうしようか悩んだ結果、この先に何かいい店があるかもしれないと、また弁当を陳列棚に戻してコンビニを出る。

豊平川を渡る。
橋の名前はミュンヘン橋。
札幌とミュンヘンは姉妹都市かなんかだったはず。
以前に札幌へ来たとき大通公園の奥にミュンヘンとの姉妹都市を記念するモニュメントを見た気がする。
ミュンヘンとは1972年の夏冬オリンピックが取り持つ縁なんだろう。
あのオリンピックからもう50年。
ミュンヘンにも札幌との友好を象徴するものがあるのだろうか。
札幌の片思いなんてことになってないだろうか。

ミュンヘン橋
[豊平川にかかるミュンヘン橋]

ミュンヘン橋を渡ると、大きな娯楽センターのような建物が見え、続いて大きなホームセンターのような建物が見えてきたが、どちらにも立ち寄らずそのまま道を直進していく。
道路標識を見るとこの先に地下鉄の駅があるらしい。
駅前なら何か定食屋でもありそうな気がする。

このあたりでは地下鉄と言っても高架を走っているようだ。
そして駅に近づいているはずなのに、道沿いにはほとんど商店が増えてこない。
これもダメかなと思っていたら、道の反対側にローカルムードが臭いほど漂っていそうな生鮮食品店があった。
スーパーと言うより八百屋と肉屋と魚屋が共同で店を張っている市場みたいな店。
ここにはコンビニよりマシな手作り風弁当がありそうな予感がする。

野菜や果物の値段が安い。
旅行中の野菜不足解消にキャベツでも買おうかと思ったが、一玉が大きすぎて食べきれそうにない。
ちょっと薄暗い店内を奥に進むと精肉売り場。
メンコロ弁当とか海苔弁とかないだろうかと見回したが肉ばかりなので素通り。
諦めムードで左手の鮮魚売り場へ回ったら、魚の切り身なんかと一緒にパック入りの握り寿司が売れ残っていた。
時刻は1時半。
見切り商品なのか680円の定価の上に50円引きのシールが貼ってある。
こういうの好きなんだな。
今日のランチは贅沢して寿司だ。
北海道来たんだから寿司を食べなくちゃ。
レジで会計すると、680円から50円引きして、630円。
しかし、これに消費税8%で680円。
なんだ、税別だったのか。
ぬか喜びをしてしまった。

このローカルな店を出て、交差点に差し掛かったら、左手側に「みよしの」があった。
これは札幌でチェーン展開しているカレーと餃子の店。
だいたい札幌に来るたびにお世話になる低価格の食堂。
うーむ、もう少し我慢すれば600円台でカレーと餃子のセットが食べれてたかもしれないと悔しく感じる。
さっき買った寿司は夕食用にして、そのまま「みよしの」に入ろうかとも思ったけれど、寿司が傷んでしまって食べられなくなってもいけないので交差点を直進する。

このあたりから起伏が多くなりはじめる。
ちょっと登ったところに児童公園があったので、そこのベンチに腰掛けてお寿司をいただくことにする。
このお寿司、買うときは値段しか見ていなかったけれど、内容は悪くない。
一貫が大きい。
シャリの上の刺身が大きく分厚い。
マグロのトロやイカなど大きすぎて、隣りの寿司に覆い被さって隠してしまっているくらいだ。
魚のバランスも良かった。
全部で10貫。
中でもホタテとボタンエビが甘くておいしかった。
お寿司だけでは満腹にならないからカップラーメンでも買おうかと思っていたけれど、お寿司だけでかなりなボリュームがあって買わなくてよかったと思う。

握り寿司セット
[この寿司はコスパも味も満足]

さらに歩くこと1時間。
ようやく羊ヶ丘の入り口に到達。
午前中の藻岩山と違って、ここは丘に過ぎないからどれほどの展望だろうか?
記憶の中のイメージは広々した緑の丘の上にクラーク博士の像が立っていると言ったもので、ここから札幌の眺望が開けていたという印象は残っていない。
でもまあ、せっかく来たんだからと入り口を入ろうとすると、有料道路の料金所のような建物があり、そこに「大人600円」と書いてある。
「?」
普通車600円の間違えではないかと思ったが、これは通行料を収受するのではなく、入場料がかかる施設らしい。
羊ヶ丘展望台が有料だったとは知らなかった。
600円も払ってクラークさんに会いに行きたいとは思わない。
せっかくここまで来たけど、羊ヶ丘には未練などない。
料金所の前で回れ右。
さっき歩いていた道をそのまま北進して福住方向へ歩く。
右手は有料の羊ヶ丘。
不心得者が入場料も払わず侵入することがないように延々とフェンスが続いている。
このフェンスと並行して背の高いポプラ並木が続いている。

ポプラ並木
[ポプラ並木の裏はフェンスが続く]

歩いて行く途中で「業務スーパー」を発見。
昨日は狸小路の業務スーパーへ行ったけど、営業しておらずタイへ持ち帰ろうと思っていたインスタントラーメンと納豆が買えなかった。
それがこんなところで出会えて感激。
早速店舗に入る。
品揃えはあんまり良くなく、味噌ラーメンはなく、塩と醤油の5食入りをそれぞれかごに入れる。
納豆も激安商品はタレとカラシなししかないので、ちょっと割高だけどおかめ納豆を3パック、そして絹ごし豆腐を1パック。
今夜の夕食は納豆と冷奴とする。
そう、ご飯が必要なのでパック入りのご飯も3パック入りを買うことにする。
明日の朝もこれで納豆ご飯が食べられる。

業務スーパーからは針路を西にとり、ユースホステルへ向かって歩く。
住宅街の中の道を歩いていると浴衣を着た若い女性を頻繁に見かけるようになる。
アジアからの観光客も日本に来て浴衣を着て歩きたがるが、こんな住宅地では考えられない。
彼女は日本人らしい。
そうして、浴衣だけでなく普段着を含めて、住宅街の道としては異常なくらい歩いている人の密度が濃くなってきた。
交通整理も出ている。
なにかイベントでもあるのかと思ったところで月寒神社禮祭と書かれたのぼりが見えてきた。
たこ焼きや綿飴などの屋台も並んでいる。

時刻は4時を回った。
あと1キロくらいでユースホステル。
ユースホステルへ帰ったら大浴場でお風呂に入ってそれから冷たいビールを飲みたい。
いや、たぶんビールだけでは飲み足らなくなり、何か他にも飲みたくなるはず。
そんなことを考えながら歩いていたら大きな酒屋があった。
スーパーマーケットのような作りの店だけど、中はお酒だらけ。
ここでウイスキーを仕入れる。
さらに缶入りのレモンサワーも買ってしまう。
レモンサワーなんて飲みつけてないけど、今日は良く歩いたし、汗もかいた。
なんか酸味の効いたものを身体が要求している。

計画通りユースに戻り、大浴場へ下りて行く。
先客はいなかったけれど、入浴中にあとから男性二人がやって来た。
二人とも私より一回りくらい年配。
北海道に旅行で来ているそうで、もう何泊もこのユースに泊まっているという。
館内でも若い人より年配者を見かける方が多いくらいだ。

クロネコ通信
[ユースのロビーに置かれたラックに「クロネコだより」、名前に惹かれる]

夕食も計画通り納豆ご飯と冷奴。
レモンサワーがやたら美味しく感じる。
缶ビールも2本飲んだら酔いが回ってきて、ウイスキーの口を切ることはなかった。
いい気分になっているところで、フロントでなんだか係員が一生懸命英語で説明しようとしている声が聞こえてきた。
どうやらチェックインしようとしている一人旅の韓国人女性に館内のルールについて説明しようとしているところらしい。
私の韓国語はすっかり錆ついてしまっているけど、少しは役に立つだろうと通訳を買って出た。
しかし、酔っているせいか韓国語とタイ語の単語がミックスになってしまったりする。
「飲み水はどこにあるのか」と質問されたので、キッチンへ案内し、「日本では水道の水をそのまま飲んでも大丈夫だ」と教えたけれど、怪訝そうな顔をしている。
習慣として水道水を飲むなんてことはないからだろう。
日本人だって最近は水を買って飲むのが常識になってきている。
「水道水が気になるのなら、コンロで沸かして飲めばいい」と案内したら納得したようだ。

ハイサワー
[ハイサワーって旨いとはじめて知った]

寝る前にもう一度大浴場で入浴する。
今日は良く歩いた。
スマホの万歩計は26.1km、38,751歩と表示されていた。

万歩計
[よく歩きました]

つづく

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