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最後のイサーン 後編
1月17日(水)、お母ちゃんはまたパートンコーがー食べたいというので、町中へパートンコーを探しに出かける。
前回買ったパートンコーは高かったので、もっと安いのはないかと探したのだけれど、なかなか見つけられず、随分と歩き回ることとなった。
やっと市場のはずれで数個のパートンコーが売れ残っているのを発見し、買い求めて宿へ戻る。

この日の行程はメコン川沿いにルーイ県のチェンカーンまで。
最初に立ち寄ったのはシーチェンマイ。
メコン川を隔てて対岸にビエンチャンをのぞむ田舎町。
川沿いのビューポイント近くにお寺があり、お堂は白く塗られていながら、壁面には青い陶器や陶片が埋め込まれており、なかなか瀟洒な印象。
このお寺も最近のインスタ人気を狙っているのだろうか?
残念ながら私は気に入ったけど、まだインスタには火がついていないようで、ひっそりとして境内では犬たちが昼寝をしていた。

シーチェンマイの白い寺
[インスタ狙いの寺院が増殖中]

昼食はシーチェンマイの国道沿いにあるベトナム料理屋でネームムアンをいただく。
日本風に言えば生春巻きなのだけれど、生春巻きの皮の大きさはシュウマイの皮くらいしかない。
なので、ネームと言う竹輪のような練り物や菜っ葉などを詰め込んで巻くにはちょっと小さすぎる。
むしろサニーレタスでネームを包み、それに添えて食べる方が食べやすい。
ウドンタニにはVTレストランという大きなベトナム料理チェーンの本店があり、そこでの看板メニューもネームムアンとなっている。
タイでベトナム料理と言ったらこのネームムアンなんだろう。
日本では米粉ヌードルのフォーがベトナム料理として有名だけれど、タイにあるベトナム料理屋ではフォーを見かけることはあまりない。

シーチェンマイのベトナム料理屋はとてもローカルな店で、値段も安い。
そして美味しい。
特にピーナッツ風味のソースやチリソースがとても美味しいので気に入っている。
難点はエアコンのなくて大通りに面して開放されているということ。

昼食のあともメコン川沿いにドライブ。
メコン川も川幅広くゆったりと流れているだけではなく、浅くて岩場だらけのところもあったりする。
どこかに本流となって、深さのある場所もあるのかもしれないが、岸から見ているとまるで岩場に堰き止められ、干上がりかかっているかのような印象を受ける。
こんな状態でも水運として利用されているのだろうか?
中国が上流にダムを作ったのでメコンの水量が減っているとも聞いている。

メコン川の岩場
[日本なら鬼の洗濯板とでも名付けそうないわば]

チェンカーンでの宿は中心部近くのバーントーファンという民泊のような宿。
以前にも何度か泊まったことがあり、ここの女性オーナーの気遣いがいいので気に入っている。
宿と言うより、民家で、部屋の中の家具なども普段使いのモノに見える。
でも、掃除は良くされており、チークの床などは磨き上げられすぎて、くつ下で歩くと滑って転びそうだ。

日没をメコン河畔の寺院から眺める。
チェンカーンは夜のウォーキングストリートが観光の目玉になっていて、人気が高いのだけれど、お母ちゃんと歩くと、三分の一も歩かないうちに足が痛くて歩けないということになってしまった。
夕食は宿近くの食堂で食べる。
外国人旅行者に人気のある食堂のようで、値段は安めだし、料理の味も悪くない。
主人がひとりで切り盛りしているためセルフサービスで、出来上がった料理は自分でテーブルへ運ばなくてはならない。
店内には日本人男性が一人いて、隣のテーブルで食事をしているタイ人女性二人組に盛んに話しかけていた。

メコンの夕陽
[ちょっと遅れて落日は見えなかった]

1月18日(木)、チェンカーンでのおすすめ観光場所のひとつがプートーク山からのご来光。
とくにこの季節だと下界に雲海が広がって荘厳な景色が楽しめるのだけれど、お母ちゃんは「別に見なくてもイイ」と言って行きたがらない。
私は飽きるほど見てきており、それでもお母ちゃんに見せてあげたいと思っていたけど、行きたがらないものを連れ出しすと碌なことにならないことは経験上百も承知なので、プートークのご来光はパスすることにした。
そのかわり一人でメコン川沿いの夜明けを見に出かけた。

朝の遊歩道にて
[川沿いの遊歩道でネコを発見]

チェンカーンでは、プートークのご来光の人気が高いけれど、街中での行われる早朝の托鉢風景も観光客に人気が高い。
しかし、観光客に人気が高いということは、観光化されているということで、托鉢喜捨体験としては面白いかもしれないけれど、むかしから続いてきた托鉢風景を期待しているとがっかりさせられてしまう。
実際、托鉢などタイなら毎朝いたるところで見られる光景だと思っている。
市場でパパイヤを買って朝食とする。

托鉢
[フィルムカメラCANON AE-1で撮影]

チェンカーンからピサヌロークまでならその日のうちに行きつける距離だけれど、各駅停車並みにのんびり行程とする。
本日はチェンカーンと同じルーイ県のプールア泊まり。
車で走れば半日行程。
チェンカーンを出てしばらくはメコン川に沿って走るが、タイとラオスの国境はチェンカーン・スカイウォークがあるあたりまではメコン川が仕切っているが、その先はナムフアンという小さな川が国境になっている。
その川沿いに走っていたら右に曲がったらノーンプーと書かれた標識が出ていた。
ノーンプーがどんな所かわからないけれど、時間もあるので立ち寄ってみることにした。

ノーンプーはタイのどこにでもあるような眠ったような田舎集落。
やはりナムフアン川のほとりにあるのだけれど、その川の対岸にラオスの村が見える。
見た感じではノーンプーよりも大きそうだし、小さい川だからそのまま歩いて渡れそう。
川岸からしばらくラオス側の村を眺めていた。

ノーンプー村からラオスを見る

再び国道に戻りそのまま先へ進んでみたらラオス側へ渡る橋への案内標識が出てきた。
その橋の方へとハンドルを切る。
お昼時で日差しが強い。
国境の橋は川の小ささとは対象的に大規模な出入国税関施設があった。
車を止めてイミグレーションでここからラオスへ遊びに行ってくることができるかと聞いたらできるという。
橋は歩いては渡れないので、駐車場で待機しているトゥクトゥクを雇うようにとのこと。
ラオスへ行けるとなれば行ってみたいのだけれど、行った先に何があるのか何も情報を持ち合わせていない。
でも、とにかくトゥクトゥクに乗って対岸へ渡ってみる。
この程度の川には不釣り合いなほど立派な橋を渡ったラオス側は埃っぽくてなんにもない。
あるのは貧弱な国境市場くらいで、歩き回って面白そうなところはなんにもない。
どうやらこの国境は街からだいぶ離れたところにあるらしいことはわかった。

国境にて
[国境の橋は徒歩では渡れずトゥクトゥクを雇う]

また小型トラックを交渉して借り上げ、街までの往復を依頼した。
街に何があるかを聞いたところ、ここより大きな市場があり、食堂もあり、お寺もあるということだった。
舗装はされているけれど埃っぽい道路で丘陵地帯をしばらく走ると、なるほど少しは大きな市場に到着した。
トラックにはここでしばらく待ってもらい市場周辺で食事ができそうなところを探す。
国境の町の市場と言っても、売っているものは雑貨と生鮮食品、衣類や農機具など。
食事ができるような施設はなかなか見つけられない。
地元の人たちは薄暗い市場の中の簡易食堂で何やら食べているけど、いっしょになって食べようと言う気にならない。
一人ならまだしも、お母ちゃんと一緒なので拒絶されることは火を見るより明らか。
市場を抜けてたところにゲストハウス風のコテージがならんだ宿泊施設があったので、食事の提供をしているのではないかと入ってみたけれど、食事どころか営業をしているのかさえ疑わしく、施設内にはだけもおらず、食堂らしいところは埃だらけであった。

ラオス側の市場
[ほこりっぽい市場]

しばらく歩いた先はロータリー式の交差点があり、そのわきに食堂があった。
できますものはラオスの料理。
カオピヤクというラオス風うどんもあれば、ガパオライスもある。
私はカオピヤクと蒸かしたもち米を注文。
お母ちゃんはガパオライス。
カオピヤクの味は、いまひとつだったけれど、もち米のボリュームはすごかった。
タイでもち米を注文しても量はほんの少ししかくれないが、ここでは500グラムくらいあるんじゃないかと思うくらいの大盛りで出してくれた。

昼食後は村のお寺へ連れて行ってもらった。
お堂の屋根の上にはドークソーファーというラオスの寺院独特の飾りが乗っかっている。
なかなか立派なお寺であったのだけれど、お寺の裏へ回ったら川かが流れている。
そしてどこかで見覚えのある景色が広がっている。
何のことはないさっき立ち寄ったノーンプー村ではないか。
お金と時間をかけてさっきの場所から数十メートル先へ来たことになる。

ラオス側からノーンプー村を見る
[お寺の裏からノーンプー村が見える]

お寺周辺は住宅街になっており、小さな商店なども何軒かある。
そんな店でラオスのビールを数本仕入れて土産とする。
しかし、この村の人たちはいったい何を仕事として働いているのだろうか?

ラオスの村
[眠ったように静かな村]

トラックの運転手さんによると毎朝早くこの市場からルアンプラバーン行きのバスが出ているとのこと。
そういう話を聞くと冒険心がそそられて、乗ってみたくなるけど、今回はお母ちゃんが一緒なので無理。
次の機会に挑戦してみたい。

ラオスからタイへ戻り、ナムフアン川からも離れて山の中へ入る。
山の中の景色は良く、坂が急だったリハするけど快適なドライブでプールアに到着。
今夜の宿はプーパーモクバレーリゾートという宿。
谷に面していて景色は良いけれど、どうもほかに宿泊者はいないみたい。

夕暮れ
[宿のテラスでラオス土産のビールを飲む]


1月19日(金)、谷に面している宿なので、下界に雲海が出ていないかと期待したけれど、雲海は見当たらなかった。
宿泊費には朝食が含まれているとのことだったのでにしていたけれど、宿泊客が私たちだけだったからか、タイ式のお粥とインスタントコーヒーだけだった。
そのお粥を周囲が見渡せるテラスで食べた。
日中は真夏並みに暑いけれど、朝のうちは涼しくて気持ちがイイ。
今日の行程も実走行時間は二時間半程度しかないのでのんびり。
お昼ギリギリになってチェックアウトする。

宿の庭
[宿の庭もリゾート風にきれいなんだけど]

ダンサイ村のピーターコン寺へ立ち寄る。
お母ちゃんとは15年くらい前にピーターコン祭りを見に来たことがある。
今回は祭りのタイミングではないので、ワットポーンチャイ寺の境内に置かれたピーターコンのお面をつけて記念撮影などだけを楽しんだ。

ピーターコンの仮面
[毎年お祭りに来てたピーターコン]

昼食はダンサイ村で比較的気に入っているソムタム屋に入る。
ここも色々と紹介されたのか村での人気店となって、観光客が増えてきている。
私たちが入った時も狭い店内はお客さんが何組も入っていた。
ソムタムなどの料理は確かに美味しいし、庭も綺麗なんだけれど、家族経営でやっていて、増えてきたお客に手が回らなくなってきているようだ。
以前と比べて愛想もなくなってきている。

ルーイ県からピサヌローク県に入り、山中にある塩井戸の集落に立ち寄る。
例年塩井戸で製塩は乾期から暑期にかけて行われるのだけれど、今年はまだ塩づくりが始まっていなかった。
2月になったら始めると村の女性は言っていた。
ここも以前と比べて整備が進み、観光客用の展示物なども配置するようになっているけど、まだまだメジャーになるためには改善の余地がたくさんある。
展示して見せるだけではなく、体験させるとかが欲しいところだ。

塩井戸
[塩井戸、珍しいし、もっとメジャーになってもいいはずなんだけどね]

この日の泊りはナコンタイにあるモーテル。
夕方前に到着したため、宿の管理人はどこかへ外出しており、電話で呼び出さなくてはならなかった。
タイではこの手の宿泊施設のことをリゾートなどと呼んでいるけれど、保養施設とは無縁の商人宿。
宿泊客の多くがピックアップトラックの荷台に商品を乗せた行商人たちである。

夕食は宿近くのタイ風のパブレストランで食べる。
名前はリムナー・レストラン。
リムナーとは田んぼ脇と言った意味。
確かに周囲は田んぼに囲まれている。
田舎でも少し金回りのいい人が食べに来ているせいか、お値段はちょっと高め。
この店の名物の「海鮮入り玉子鍋」みたいなものを注文。
これは二人で食べるには量が多すぎた。
エビやイカなどが入った巨大茶碗蒸しみたいなもので、茶碗ではなく「鍋」だから、食べても食べてもなかなか減らない。
タイの茶碗蒸しも日本の茶碗蒸しも味は似たようなもので、酒のつまみにはならないし、そんなに量を食べられるものでもない。

この食堂には何匹ものネコたちがいて、時々テーブルの下を駆け回ったりする。
不本意ながら半分以上食べ残してしまい、店を出た。
夜空には星がたくさん輝いていた。

火鍋風茶碗蒸し
[この量を二人で食べるのは不可能だ]

1月20日(土)、本日もオンライン・ライブを担当する。
しかも朝早くからのスタートのため、夜明け前に出発する。
チェックアウト時刻は昼なので、それまでにまた戻って来るつもりだから荷物は置いたまま。
中継場所はプーヒンロンクラー。
この周辺は人工的に植えられたヒマラヤザクラが数万本もあり、ちょうど花を咲かせているタイミング。
朝5時半に宿を出て、約1時間ほどでロンクラー村に到着。
村の中には日本のサクラよりも色が濃い、ピンクのヒマラヤザクラがあちこちで花を咲かせており大変に美しい。
この景色を村の中を歩きながら中継した。
村の中でホームステイしている人やキャンプをしていた人、そして早朝からやって来た人で山の中の村はお祭り騒ぎになっている。

桜咲く村
[フィルムカメラCANON AE-1で撮影]

観光客相手の露店も稼ぎ時。
海苔巻きサンドウィッチのフライみたいなものを売っていた。
これはどんなものかと言うと、海苔巻きの酢飯の代わりにサンドウィッチ用の薄切り食パンを使ってレタスやツナなどサラダ巻のような具材を巻く。
パンの外側は海苔。
直径5センチ以上になるパンを使った太巻き油で揚げている。
これにトマトケチャップを付けて食べさせるという。
味の方は、悪くはなかったけれど、タイ人は変なものを考え出すなと思った。

ライブ中継をしながら車を走らせ、ドーククラダートの花が咲くキャンプ場へ向かうが、途中で電波が切れてしまったりした。
ドーククラダートを日本語に訳すと「紙の花」で、まるで紙でできた造花の花のようにカサカサした花びらを持つ可愛らしい花で、ピンクや黄色など色とりどりに咲き乱れている。
また急な斜面に飛び出した巨大な岩も迫力がある。
とくに今の時期だとドーククラダートが巨石の周りに花畑のように咲いて取り囲んでするので見ごたえがある。
ドーククラダートだけでなく、奥の方ではツツジも赤紫の花を咲かせていた。
サクラやツツジなど、日本とは違った季節に花が咲く。

ドーククラダート
[絵本の中の世界みたい]

プーヒンロンクラーから宿へ戻ってチェックアウトし、次はヌーンマプラーンへ向かう。
ここでは日没時のコウモリの飛翔をお母ちゃんに見せてやりたいと思っている。
しかし、まっすぐドライブすれば2時間ほどの距離なので、途中で寄り道をしたりノロノロ運転をしたりする。

コウモリを見る前にはバーンムンの洞窟寺院にも立ち寄る。
このあたりはタイの桂林と自称していて、石灰石の山がタケノコのようにニョキニョキと生えている。
それも隙間なく密集して生えている。
そんな石灰質の山なので鍾乳洞も多い。
このバーンムンの寺の奥にも鍾乳洞があり、内部に仏像を祀っている。
日本の鍾乳洞だと色付きの光を当てて演出したりしているけれど、この寺院の鍾乳洞にはそのような演出はない。

バーンムン寺の鍾乳洞
[こういう鍾乳洞こそ色を当てればインスタを狙えるのに]

6時になってコウモリ展望台に人が集まって来た。
タイ人だけでなく西洋人のグルーブもいる。
日没を迎え、西の空が夕焼けとなって間もなくコウモリたちの飛翔が始まった。
石灰の山から噴き出してくる煙のようなコウモリのたちは、次々に流れの向きを変える川のように夕焼け空を西の方角に向かって流れ飛んでいく。
展望台にいる人たちも歓声を上げたりしながらスマホでコウモリの飛翔を追うのに夢中になっている。
たぶんこの情景は誰でも感動してしまうのだろう。
コウモリと言うと薄気味悪がる人も多いけれど、ここで見上げるコウモリはとても幻想的。
コウモリの飛翔は延々と続いていたけれど、太陽が完全に沈み、空が暗くなってしまったら肉眼ではコウモリが飛んでいるのが見えなくなってしまった。

コウモリ
[今夕もコウモリが飛んでくれました]

泊りはピサヌロークのリタイホテル。
私の定宿。
ホテルの中で簡単に夕食を済ませてから、タプティムクローブを食べに行く。
ピサヌロークのオフィスの裏路地に夕方からオープンする氷菓子屋はタブティムクローブが美味しいことで有名。
お値段は少し高めだけれど、いつもお客さんがいっぱい入っている。

タブティムクローブ

[ここのは確かに美味しい]

翌1月21日にはバンコクへ戻る。

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