6月28日 月曜日    天気はほぼ1日中雨

 6月も下旬。もう夏至も過ぎた頃ではないかと思うが、5時前に目を覚ましたがまだ外は暗いままであった。昨夜寝たのは2時近くであったから、3時間と寝ていない。このハードさは日本でのサラリーマン以上である。

 今日の仕事は添乗業務である。行先はゴールデントライアングル。馴染み運転手キットの運転するワゴン車で朝6時にチェンマイを出発。ファン街道を北上し、はじめにチェンダーオ洞窟へ。まだ朝早いせいか、入場者は私たちが最初であったようだ。洞窟内の案内人がいるだろうかと心配になったが、ちゃんと洞窟奥で一人ガス・ランプを持つて待っていた。案内料を支払い、洞窟の更に奥にはいる。洞内の天井にはびっしりとコウモリが張りついており、底にはコウモリの糞が沢山落ちていた。また、その糞を食べるのか暗闇の中でコオロギのような虫が這いずり回っていた。
 この洞窟見学、なかなかアドベンチャーに飛んでいると思うのだが、今回の参加者にはあまり好評ではなく、洞窟内の半分ほどの行程で「もうイイですかね」と言うことになってしまった。まぁ、雨季に入ったからか足元も滑りやすいし、暗闇の中で狭い洞内を探検するのは疲れてしまうのだろう。

 次に立ち寄ったのは、メーファールアン庭園である。ここは大好評であった。今回のツアー参加者はチェンマイに長期滞在されている方や、何度もチェンマイに来られている方ばかりだが、この庭園をご存知なかった様で、良く手入れの行き届いた花園に皆さん感動の声を上げた。しかし、早朝の出発にくわえて、もう正午近く、皆さん空腹なようで、見学も30分ほどで、名物のドイトゥン・コーヒーを一杯ずつ飲んで下山した。「今度またゆっくり来たいねェ」と言うことであった。花よりダンゴということかな。

 昼食はメーサイでの定番ワントン・ホテルのバイキング。個人的にはこのワントン・ホテル、半裸の女性が壁面に描かれていたりして、私としては余り品のあるホテルだとは思っていなかったのだが、お客様には好評なようで、「このホテルに泊まるのもイイですねェ、1泊いくらぐらいですか」質問を受けた。空腹のところでバイキングを食べていただいたので、なんでも美味しく感じてもらえ、満足感を感じてもらえたのかもしれない。特に鶏肉の炒め物とスイカが好評であった。次回同様のツアーをおこなうときにはメーファールアン庭園と、空腹時のバイキングを積極的に活用しよう。

 国境を越えてミャンマーのメーサイに入る。生憎の雨。バイク改造の3輪タクシーを連ねて観光をする。はじめに案内されたタイヤイ族の集落あたりから本格的な雨となった。このタイヤイ族の集落と言うのは、山岳民の集落とは異なり、安っぽい高床式の木造家屋が建てこんでおり、しかも人口密度が高く、古着のような服を来た人たちがウロウロし、雨に濡れている事もあって、なんとなくスラム街に立ち入ったような感じがあった。雨は更に激しくなり、タイヤイ族の寺院まで行かずに引き返した。

 次に立ち寄ったレジーナ・ホテル付属の首長族の集落に入った。入場料を払おうとしたら、従来と比べて20バーツほど高くなっている。いつ値上げしたのかと聞いたが、「値上げをしていないけど、一人に付きバイク・タクシーの運転手にコミッションを20バーツずつ払うからだ」と言う。タイにしてもミャンマーにしても、あからさまに入場料に送客手数料を上乗せされて請求されたのははじめてである。ここの首長族は観光客が集まると丘の上のステージで単純な踊りのショーを上演して見せてくれるのだが、ちょうど私たちが入ったときに、ミャンマーのなんとか委員とか言う女性ばかりの集団がショーの見学を終えて帰るところと鉢合わせしてしまった。この揃いのブルーの巻スカートをはいた女性たちは、首長族の人たちと何枚も記念撮影し、さらに坂を下って帰るときも、首長族の人たちに見送ってもらっていた。その関係で、踊りのショーは非常に中途半端なもので終わってしまい、ただの雨宿りとなってしまった。が、その雨もますます激しくなった。ミャンマー側の観光は途中で諦めて、タイ側へ戻る。

 タイ側に戻ってからもゴールデン・トライアングルをボートで見学。ラオスのドンサオ村にも立ち寄り、日没頃にチェンマイへ向かう帰途についた。雨は激しく、夜の山道で車はスピードを出せず。慎重に走る。が、再び空腹を覚え、このままではチェンマイまで持たないと判断し、途中のメーカチャンで夕食とする。チェンマイにたどり着いたのは夜11時近くになってしまった。まったく長いツアーであった。我々も疲れたが、運転手のキットもきっと疲れたことだろう。その彼には酷なことだが、彼は明日もチェンライ往復の仕事を任せてある。

 メーカチャンのC&Cレストランで夕食を食べた際、売店でちょっと変わった米焼酎を発見した。ラベルの横に、「このお酒は60℃のお湯に5分間つけて温めると美味しいです」と書かれている。お燗をつける酒なんてタイでは初めてだったので、60バーツを払って購入。レストランのスタッフにお燗をつけさせ、味わってみる。熱燗と同じかと思ったら、まったくの焼酎で、度数が35度もあり、日本酒の感覚で飲もうとしたら蒸せてしまった。

朝食

食べず。

昼食

メーサイ・ワンカムホテルにてバイキング。

夕食

メーカチャンのC&Cにて赤カレー、海老のすり身揚げ、空芯菜炒め、豆腐スープ、豚の唐揚げ。

前日へ  翌日へ