優泰を学校へ送迎する。優泰だけでなく隣のアパートに住むマイクの送迎も引き受けている。ちょっとした行き違いがあって、私がビートルで隣のアパートまで迎えに行くのが、マイクはマイクで私たちのアパートに向かっていたのである。お母さんから携帯電話に連絡が入って慌てて引き返してきた。
昼に航空会社OBのHさんとグランドランナで会食をする。昼にここで食事をするのははじめてだし、今回は日中と言うことで、エアコンの効いた室内を予約したが、屋内で食事をするのもはじめてである。毎度このレストランは卒がないが、やはり昼よりも夜のほうが雰囲気の良いレストランである。また、レストラン奥の宿泊施設の工事も行われており、電動ノコギリの唸りが響いてきていた。やはり屋内にして正解であった。私はお母さんを連れていたし、Hさんも奥様を連れていらした。私は家族の前では「仕事」の話をしないことを原則としているので、せっかくの会食ではあったが、当り障りの無い世間話だけでお茶を濁してしまった。
なお、その席で、インド航空による東京行きタイ航空の発券について話を伺ったが、先日この日記で書いたこの特殊航空券、東京からバンコクへはTG671便が利用できる。この便は成田発チェンマイ経由バンコク行きであり、当然ながらチェンマイ在住者はチェンマイで降りたくなる。では、それが果たして可能であろうか?答えは灰色であった。日本を出るときにチェックインカウンターで最終目的地をバンコクからチェンマイに変更してもらえれば、途中降機はできるであろう。でも、それがなされない場合、もし航空会社へ預ける荷物がなければ、知らんプリして降りてしまうことも技術的に可能である。荷物があれば荷物はバンコクへ送られてしまうから、無理であろう。一方、航空会社としては、このようなことはしてほしくないようである。特に本来搭乗しているべき人が搭乗していないとすると、これは問題である。昨今の航空機を狙ったテロも頻発している折、機長判断によっては運行遅延も考えられる。いずれにしても、航空会社に要らぬ心配をさせないようにするためにも、搭乗手続き時にあらかじめ係員に申し出るべきであろう。また、最悪乗った便の乗務員に「チェンマイで降ります」と伝えておけば、グレーも多少薄まるのではないだろうか?
午後にナコンピンコンドの日本人のお宅へうかがってプリンターの設定とCDへの書きこみ方法をご説明する。以前から懇意にしてくださっているご夫妻で、ゴルフを中心として優雅な生活をされている。近年チェンマイにでき始めた長期滞在者や配偶者にタイ人を持つ日本人のサークルなどには所属されていないそうで、その点でも、余計な人間関係に振り回されずノビノビとした生活をされていらっしゃる。加入しているのは正規(?)の日本人会だけだそうだ。
夜、ある日本人の方のお宅へ伺い話し合いをする。近くチェンマイを出てどこか別の田舎町でのんびり暮らすのだと言われる。本人自らがチェンマイの生活よりももっと地方の生活を選ばれるのなら、それも結構なことだろうが、しかし、地方へ行けばインフラの問題から、色々とチェンマイ以上に不便は多い。しかも、日本語しかお話にならない人には生活が大変困難だろうと予想される。他所へ行きたくなったのは、ここでの人間関係に疲れたからだそうだ。具体的には近所の日本人にしばしばお金を無心されているらしい。既にいくらか貸してもいるらしい。無心するほうはどうやら私と同世代くらいだが、タイ人を配偶者に持たれている。無心されて、チェンマイから出たくなる心境も理解できる。また、無心する方にも同情できる。チェンマイで日本人だと言うだけで、そうそう仕事にありつけるわけではないだろうし、給料だってタカが知れている。それにタイ人の配偶者資格では、タイでの労働も認められない。配偶者がタイ人では日本へ帰る事も容易ではないだろう。ニッチもサッチも行かなくなりかねない。
とりあえずは、急いでどこか地方へ転居するのではなく、チェンマイ市内のどこかへ移られて、それで様子を見てから、再度どうするか考えてもらうことになった。年金と言う定期収入や80万バーツ言う預金はお金に困る人から見たら、「なんとか・・・」と拝み倒したくなってしまうのだろう。