4月15日 木曜日    天気は晴れ 

 ソンクランの水掛祭りも4度目になると、この期間中チェンマイから退避する日本人生活者たちの心情もわかるようになってくる。やはり、この祭り度が過ぎているのではないかと思えてくる。が、4度目にも関わらず優泰は毎年この祭りを楽しみにしていて、水掛け合いで大はしゃぎである。そして4度目にして始めてお母さんもソンクランを楽しみ始めている。もっとも、参戦するわけではなく、水をかけられて喜んでいるだけであるが、、。そのソンクラン水掛合戦で、一番の災難はビートルであろう。昨日の追突事故だけではなく、堀の水を容赦なくかけられ、しかも車内にまでぶっ掛けられたものだから、今日になったら車内がドブ臭くてしょうがない。堀の水がカーペットに染み込み、暑さで発酵しているのだろう。窓を明けて乾燥させ、臭いを飛ばしてしまうのが最良と思われるが、本日が水掛のピーク、うっかり窓でも開けた日には、車内が水浸しにされかねない。
 こんなソンクランの水掛祭りだが、ひとつだけ効能を挙げるとすれば、それは町の空気がきれいになったことだろう。チェンマイは空気が乾燥していて、雨も降らずに埃っぽく、しかも酷いスモッグに覆われていた。それがこの水掛け合いで、道路上に溜まった埃は洗い流され、しかも気温40℃を越える外気の中で、盛大に水撒きをしているので、急激な上昇気流でも発生するのか、ときどき突風も吹いたり、雨が振ったりするので、垂れこんだまま不動だったスモックもどこかへ消し飛んでくれた。おかげで、今までアパートの窓から見ても隠れていたドイステープの山がクッキリと見えるようになった。呼吸する空気もとても新鮮に感じられる。チェンマイにはソンクランの水掛は必要不可欠なものなのかもしれない。

 本日は1日K.K.トラベルで業務に就く。外の騒がしさとは別に、社内は比較的静かである。来店客もまばらなので、業務がはかどる。半年前から準備を始めていたチェンマイ地図のウェブへのアップもほぼ完了した。(http://www.chiangmaikk.com/map/cnx_city001.htm) この地図は、チェンマイを広くカバーする地図なので、これだとK.K.トラベルの具体的位置関係がはっきりしない。そこでK.K.トラベルのある周辺地図の作成も始める。こちらは何の準備もしてこなかったために、K.K.トラベルの周辺の路地を歩き回って、周辺あちこちにあるゲスト・ハウスの位置関係を調べて見る。紙に簡単な地図を書きながら、ゲストハウスの場所と名前を書き込んでいく。表通りと違って、裏通りの水掛け合いは穏やかなものである。それでもしかし、路地に面した民家の玄関先から次々と水鉄砲の攻撃を受ける。特に子供たちの攻撃は容赦がない。なるほどこの路地周辺には沢山のゲストハウスがある。かなり質の高そうなゲストハウスもあるし、ただの安アパートか下宿屋かと思えるようなゲストハウスもある。日本人の利用も多いようで、ゲストハウスから日本語が聞こえて来たりもしていた。
 こうして、周辺200メートルくらいの路地の位置関係を掌握してウェブ用の地図を作り始めたが、わかったことがひとつある。K.K.トラベルを利用されるお客様で、滞在先を聞くとゲストハウスでは圧倒的にリブラかSKの2つのゲストハウスに集中している。どちらもK.K.トラベルの少し北側の路地を入ったところにある。それに引き換え、南側の路地にもいくつか大型のゲストハウスがあるのだが、こちら側に泊まられている宿泊者はほとんどK.K.トラベルに来店されていない。つまり、お客様の足の向い方は、北から南へ向いているのであって、南から北へはほとんど足を伸ばされていないのだろう。K.K.トラベルの南側にはソンペット市場があり、旅行者銀座とも言えるターペー門がある。K.K.トラベルの販売を強化するには、この北側から南へ向うお客様を如何に取り込んでいくかにあるようだ。

 夕食には、台湾食堂で食べた。本日も満員御礼と言った感じでにぎわっさていたが、経営者の台湾人の主人は店の前で酒を飲んでご機嫌である。「タイ人の友達と酒を飲んで酔っ払ったぁ」と北京語で話し掛けてくる。そして、自分の本職は公務員で、台湾(中華民国政府)からタイへ派遣されているのだと言う。どのような仕事なのかを聞いてみると、「泰北僑務委員」とのことであった。つまり、台湾がもし一般の国同様に国家として認知されていたら「北部タイ地区台湾領事」と言うことになるのだろう。気の良いオヤジさんなのだが、そんな要職にあったとは今まで知らなかった。今後、台湾関連で頼み事が出てくるかもしれないから、その時は宜しくとお願いする。

朝食

もりそば。

昼食

鶏挽肉のバジル炒め。

夕食

台湾食堂にて餃子とジャージャー麺。

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