朝7時過ぎから携帯電話に何本も電話が入ってくる。お客さまからの電話もあれば、9時過ぎ以降はK.K.トラベルからの電話も入る。この時間になると私もワタノーでの補講をしている最中なので、頭と口調の切り替えが忙しくなる。補講中の口調は「です・ます」調であり、しかも、助詞を強調し、単語をひとつずつ区切って話すのであるが、お客さまからの電話では、そうはいかないので、ちょっと混乱する。さらにK.K.トラベルからの電話だと、タイ語なので話している内容が生徒たちにも聞かれてしまう。ここでは話す内容にも気を使わなくてはならない。
生徒たちから、補講枠の拡大を依頼される。新しい受講希望生が何人かいるらしいのである。私としても教えてあげたいのだが、それでなくても時間のない自分にどれだけのことがしてあげられるだろうか。でも、この忙しさ、お金にはならないが、ものすごく充実感がある。K.K.トラベルでも、生徒たちからも必要とされていると言う実感がある。日本の会社で働いていたときも、充実感があったが、それ以上である。自分でできることなら最大限のことをしてあげたいと思う。
午後からk.K.トラベルに入る。日曜の午後でスタッフも少なく、大変忙しい。しかし、私設秘書のギフトさんの姿が見えない。お休みだろうか、、。また、2日間留守にしていたのに、その間の電話や来客メモが何も残されていない。これは一体どうしたことだろうか。チェンライに行っている間には、他のスタッフから何度も「タロー、いまお客さんが来てるよ、どうしたらイイ」と電話がかかって来ていたのに、肝心のギフトさんは、この間に何をしていたのだろうか?そろそろ、本人の勤務に関する意思確認をしないと行けないかもしれない。
夕方過ぎ、チェンライに2泊3日で行かれたお客さまがK.K.トラベルに立ち寄られた。無事に戻って来られたようで何よりである。それと旅行を楽しんでいただけたようでもあった。運転手君もまじめに運転に専念し「親切な運転手さんだった」とお褒めの言葉をいただいた。一昨日の朝、始めてこの運転手君のワゴンを見たとき、いゃー、こりゃずいぶんとクタビレタ車で、他のツアー会社のワゴンと比べられると見劣りしてしまうなぁと心配していた。それに運転手君は助手席に二十歳前後の若い女性まで乗せている。私はてっきり泊まりの仕事に彼女を連れてくるなんて、まったく不謹慎だなぁと感じていたが、それは誤解で、妹さんであった。しかも、飲み物のサービスをしてくれたり、ドアの開け閉めなど結構かいがいしく立ち回ってくれていた。始めの印象とはほぼ正反対の結果となってまずは一安心である。