9月30日 日曜日

引越しも大詰めになってきた。朝ご飯は簡単にパンと目玉焼きで済ませて、まず始めは引越しに際して必要になったビニール箪笥の購入である。タイのアパートの多くがもともと家具付だから、本来なら入居者が家具を用意する必要はないのだが、やはりイザ住むとなると、いろいろと必要なものが出てくる。今回は衣類の収納に難点があり、お母さんの洋服を入れるスペースが十分に確保できない。かといって本格的な家具を買うのは、この先どれほどここに住むのかも分からず不合理だ。そこで安直にパイプとビニールの簡易箪笥としたわけだ。

ビートルでロータスへ向かう。朝のロータスは駐車場もまだ空いており、建物の入り口に比較的近いところへ駐車できた。さっそくビニール箪笥を物色すると、いかにもチャチな物が290バーツで売り出されていた。柄もいかにも安っぽいがまぁ良いだろう。ビニール箪笥に高級感などいらない。ロータスでは他に優泰用の抱き枕、パスタ、マット、防虫剤なども購入。アパートに戻るともう12時を過ぎていた。

ロータスで買ったパスタに日本から持ちこんだママーのミートソース缶詰をかけて食べる。ロータスの自社ブランドのパスタはフィットチーネ風に平打ち麺で、腰もしっかりしており、タイで買ったパスタの中では、もっとも美味しかった。今度はちょっとまとめ買いをしておこうと思う。

食後はひたすら荷物運びである。組み上げたビニール箪笥はやはり極めつけの安物で、棚の板は限りなく薄く、貧弱で、しかもビニールテープで貼り合わせてある。パイプも重さ10キロ以上には耐えられそうになさそうだ。

午後になって何回目かの荷物運びの時であったか、もとの部屋の扉を閉めた際に、カギを部屋の中に入れっぱなしだったこと思い出してしまった。それもカチャンと閉まる寸前に思い出し、「あーイケナイ」と思ったときには、扉が閉まってしまった。これは困った事になった。ひとまず運び途中の荷物を新しい部屋へ持ちこみ、階下の事務所へスペアキーの確認に行く。が、当然ながらスペアはなかった。マネージャーのスパポーンさんは、アパートのエンジニアを差し向けるからと言ってくれ、しばらく閉まったままの扉の外で待つと、エンジニアが巨大なヤットコと小さな木ねじを持ってやってきた。ムム、さては扉のノブごと捻りあげるのか、、そうなったら扉ごと交換となり、修理代にいくらかかる事だろう。交換するくらいならどこかで空き巣狙いでも探してきてもらって、カギを開けてもらいたいくらいだ、、、。しかし、ヤットコはノブを無理やり捻るためには使われず、ノブが扉に接しているところに取り付けられている、輪留めに当てられた。輪留めを外し、シリンダーが剥き出しになったところで、木ねじでシリンダーを掻き回すと、カチャリとドアは開いてしまった。ここのエンジニアもやる時にはやってくれる。でも、見ていた限り、こんな簡単に外せてしまうのでは、カギの意味がなさそうではないか、やはり新しい部屋には南京錠のしっかりしたもののひとつでも取りつけるべきかもしれない。

カギの件で中座してしまったが、夕方まで荷物運びを続け、夕食は元の部屋へ戻って出前をとる。階下にある簡易食堂からお母さんと優泰はシイタケ入りのチャーハンで私はグリーンカレーのチャーハン。それとオカズにガイマナオという鶏肉にマナオというライムをかけながらアブリ焼きにしたものを注文する。今日はアルコールは抜きである。

夜お母さんが足首がいたいと言うので、ベッドでしばらく足のマッサージをする。同じアパート内での引越しとは言え、荷物を持って動き回るのはやはり負担が大きい。それに昨夜は遅くまで本を読んでいたようだったし、、。

 

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