10月30日 火曜日
今日からロイクラトン祭りである。チェンマイでは4月の水掛祭りであるソンクランに次ぐ祭りとされているようだが、こちらは灯篭流しとして知られている。葉っぱで作った舟(カトン)を作り、その花などで飾り立て、ロウソクを燈して川に流す。タイの会社では休みになるところも多く、日系企業のあつまるランプンの工業団地多くも休みのようだが、優泰の学校は休みではない。
優泰を学校へ送り、アパートにもどってYMCAの英語教室の準備をする。旅行をしたりして3回も欠席してしまっているので、その取り返しが大変だ。どこまで進んでいるか見当もつかないが、適当にテキストを流し読みする。
9時過ぎにはお母さんをキリスト教会のやっている英語教室へ送る。YMCAの英語をドロップアウトしたお母さんはキリスト教会の英語教室に鞍替えした。その教室はナワリット橋のたもと近くにあり、時間的にお母さんを送った後、直接YMCAに向かわないと遅刻しそうである。
YMCAには若干早めに到着し、進んでいると思われるところまでワークブックをやろうとしたが、実際にはほとんど時間がなく、そのまま授業となってしまった。今日は出席者が少ない。開始時刻には私を含めて二人しかいない。幸いにしてテキストはそれほど進んでいなかった。しかし、先週は試験があったそうだ。私は次回追試を受けることとなった。この最初は危なげだった先生の授業進行もだんだん慣れてきたのか、落ち着いている。が、英語の発音については、ちょっと違和感がある。タイ人独特のサ行の発音がチャ行の音となってしまうだけでなく、"island"をアイスランドと発音される。もともとタイではイギリス英語が主流だから、こう言う発音もあるのかもしれないが、この手の聞きづらさは頻繁に発生する。まぁ英語はともかくとして、先生の話すタイ語がほとんど聞き取れなくなってしまった。単語もだいぶ忘れてしまっている。このところ家族だけで過ごす時間が長く、ほとんどタイ語を使っていなかったので、耳がタイ語を受け付けなくなってしまったようだ。YMCAの授業の終わりにタイ語教室のチラシを見る。タイ語は月・水・金の週3回、各2時間で1ヶ月で30時間になり、受講料は1500バーツとある。ちょっと勉強しなおしてみたくなる。
アパートへ戻るとお母さんは先に戻っており、韓国のインスタントラーメン(ブランド名「安城タン麺」:韓国にて購入)を1人食べていた。お母さんはこの後すぐに鉄道駅近くのお菓子教室に行くのだそうだ。一緒に行く人に送ってもらうから、私は迎えにだけ来てくれれば良いと言われる。ということで、お母さんは慌しくラーメンをすすって、出かけていった。私は当座食事ができるだけのお金を持ち合わせていないので、タイ製の即席麺を食べることにした。今回はマーマーブランドのカオソイである。味はココナツミルクでこってりしているが、辛味はマイルドであった。例によって具の類は皆無に近く、粉末スープ類はたっぷりついている。
午後になって優泰を学校へ迎えに行きビートルに載せ、その足でお母さんのお菓子教室へまわろうした。が、その際、混雑する通りで若い女の子が運転するモーターバイクが右折しようとしていた。私は道を譲ってあげたのだが、女の子が右折を完了する直前に、私の後ろから二人乗りのスクーター(ベスパ)が車をすり抜けて来て、女のこのモーターバイクに衝突してしまった。2台とも転倒して、いくつかの部品が飛び散っているが、たいした怪我はなさそうだ。元はと言えば私が道を譲ったのが事の始まりだが、ほんの少しだけその場に停車したが、渋滞もしているので、私はビートルから降りずにそのままその場を離れさせていただいた。
夕方、優泰に早めに宿題をさせてから、昼寝をさせる。夜暗くなってからロイカトンの祭りを見物するには、今のうちに寝かしておかないと、祭りまでもたなくなる。優泰が寝ている間に、私は車の中で食べるサンドウィッチを作る。キュウリや玉子、トマト、スライスチーズの入ったサンドウィッチである。優泰は7時過ぎに起きだし、サンドウィッチ以外におにぎりも持ってビートルで出発。パレードなどが予定されているタペー門周辺は車の進入が規制されており、堀の内側を右に左にと迂回しながらタペー通りの南側を走るロイコー通りでナイトバザールへ入る。人手は多いが、このあたりは夜店街なので普段でもお祭り騒ぎをしているようなところであり、ロイカトンらしさを感じられない。ウエスティンホテル手前でメーピン川を渡り、ランプン街道を北上。途中のガソリンスタンドでガソリンを補給し、ナワリット橋あたりまで来てやっと祭りらしくなってきた。橋の上は人で埋め尽くされ、川には火を燈されたカトンが岸辺近くに沢山浮かんでおり、灯が水面に映って揺れている。道の上も豆電球が無数に取りつけられてライティングされている。が、橋を渡ったところで再び交通規制に遭い、ナイトバザール方向へ迂回させられる。道も渋滞してきたし、ここらで優泰に弁当を食べさせる。優泰はサンドウィッチもおにぎりもよく食べてくれた。そして食べ終わったらなぜか寒いと言い出す。そして後部座席に横になると眠ってしまった。優泰が眠ってしまったらば祭り見物どころではないので、諦めてアパートへ戻ることにする。アパートに着くと9時近くになっていた。
私はベランダに出て、空に漂う熱気球(ロウソクの熱で飛翔する円筒形のカトンの一種)を眺めながら米焼酎のソーダ割を楽しむ。今日のソーダ割りは、ギンギンに冷やした事もあり、やたらと美味い。
前日へ 翌日へ
|