チェンマイに来てからめったに袖を通すことの無かったスーツが長いことタンスの中で眠っていた。そして、眠っていただけではなく、あちこちに白くカビが付着している。お母さんのワンピースにまでカビは転移していて、「お父さんがちゃんとしておかないから、こんなんなっちゃったじゃない、どうすんのよぉ」と小言まで言われてしまった。で、このスーツをどうするか、この2着のスーツはチェンマイのターペー通りにある洋服屋で仕立てたもので、そこの主人に相談に行ってみる。主人は私のことは記憶にないようであったが、店の前には私がモデル(?)をつとめた写真が飾ってあった。その主人が言うにはラチャダムヌン通りのチャンタイという店が形崩れさせずに洗い上げてくれるはずだと言う。
チャンタイと言う洗濯屋は主にシルクでできたタイの衣装を扱っているようで、きらびやかな晴れ着が沢山ハンガーにかけられていた。その様子を見ただけでは、貸衣装屋かとも思えてしまう。が、ここの女主人かと思われる人物はあまり愛想が良くなかった。私が近づいても声をかけるまで知らん振りである。そして、スーツを取り出して白いカビを見たとたん「ダメ、ダメ、ウチじゃやんないよ」とにべも無い。「なら、どこならやってくれるかね」と聞くと、「パーフェクト」ヘ行けという。パーフェクトとはチェンマイでもっとも大きいドライクリーニングの店である。やっぱりここに至ってしまったかと言う感じである。この店の存在は知っていたが、値段が高そうだったので敬遠していたのである。そして、スーツ2着で300バーツと言うお値段。日本と大差が無いのではないだろうか?恐る恐る店員に「カビが生えちゃってんだよね」と言って見せると、「擦れば取れるでしょ」と手で擦ってカビを落として見せてくれた。仕上がりは来週木曜日だそうだ。
11時からワタノー学校外国語教師の親睦会がチェンインホテルであると聞かされていたので、時間にちょっと遅れていってみる。しかし、誰もいないのである。はて、今日じゃなかったかなと心配になりながらホテルのスタッフに確認すると11時半からだそうだ。先生たちは三々五々集まってきて、全員そろったのは12時を回っていた。親睦会と言ってもホテルのバイキングを食べるだけのことである。私も適当に料理を皿によそって食べさせてもらった。やはりタイの先生たちは洋風のものよりもタイ風の料理を中心に取って来ている。タイ人は本当にタイ料理が好きだ。それも格段珍しいとか高級食材のタイ料理ではなく、普段食べているようなタイ料理しかここのバイキングには無いのにである。私も簡単なスピーチがあり、「生徒たちは試験も終わり、10月下旬までの休みを満喫しているだろうが、私は生徒たちに会いたくて、寂しくて夜も眠れない」と冗談半分のことを言って先生たちの失笑を買ったが、他の若い先生の中には、何に感動したのか涙を流してスピーチにならない先生もいらっしゃった。私は記念品として貯金箱をいただいた。貯金箱には1バーツコイン1個と50サタンのコイン2枚が入っていた。タイでは貯金箱を贈るときにコインを入れてから贈るものなのだろうか?私はここのバイキングは嫌いできない。デザートにモカ・アイスクリームとプリンにティラミス・ケーキがあるからである。タイではプリンがあまり一般的なデザートではないのか、先生たちはプリンを知らないようで、味見をした先生が「これは玉子のカスタードでパンに塗って食べると美味しい」と説明してくれた。なお、月曜日には県庁にある教育委員会のようなところへ出頭し、授業の経過報告と、今後の予定、試験の結果を報告するように言い付かる。毎度のことながら突然に難題を言ってくれるものである。まぁ、美味しく腹いっぱいいただけたので、文句はありません。
夕食には秋刀魚が食べたかった。おととい、近所のスーパートップスの広告で「サンマ」が出ているのを発見し、大根卸しと焼き秋刀魚が食べたくて仕方が無くなった。市場で大根を仕入れ、勇んでトップスへ言ってみたがサンマなど影も形も無い。もう売り切れてしまったのだろうか、、。あきらめきれずに、チェンマイ市内のスーパーめぐりをすることになった。ロータス、カールフールと回っても、どこにも秋刀魚の姿は無かった。いるのはなじみの無い魚か、雷魚、なまずの類、馴染みがあるのは鯖と鯵くらいである。おまけにロータス脇にミニバイクを止めたら駐車料金として3バーツも請求されて、涙が出そうな気持ちになってしまった。時間ばかりが過ぎ、結局秋刀魚はどこにも見つからず、リンピンスーパーで餃子と豆腐だけ買ってアパートにもどった。情けない。
昨日バンコクからタイ航空チェンマイ直行便就航記念のコースを企画するように言われていた。就航まであと一ヶ月しかないのに、今ごろから企画を始めてどうすると言うのだろうか?売込みをして受注を受けるまでに時間が無さ過ぎると思ったが、言われたことはやるしかない。そうこうしている内にバンコク側で作ったと言う日程表がファックスで送られてきて、コメントを求められた。記念の企画としては御座なりであったり、ターゲットの絞込みが甘かったりしたので、その辺のことろをありのままの感想としてメールで返信した。しかし、こうしてファックスで送ってくると言うのは、バンコク側も相当急いでいるのであろう、しからば私も急がなくては、、、。午前3時までかかって3コースほど仕上げてメール添付でバンコクへ送り込む。
朝食
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ご飯と鶏肉とザボンのサラダ。 |
昼食
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チェンインホテルにてバイキング。 |
夕食
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ご飯とほうれん草の炒め物などありあわせ。 |