6月24日 月曜日    天気は晴れ

 日本の小学生の夏休みなら宿題もあるし、生活の計画表の作成もあるはずであるが、チェンマイインターナショナルスクールでは、宿題関係は何もない。2ヶ月以上の長い休みだし、休み明けに生徒たちの学力に大きな差が出そうだ。特に優泰のように家庭内で英語に接する生活をしていない場合は、下手をすれば新学期からの授業について行けなくなる事も充分考えられる。それに我が家のダラダラ生活では、規則正しい生活にもなりにくい。
  そこで、夏休みの生活計画表と言うか学習予定表を作ることにした。兎に角、朝は7時に起きる。顔を洗う、英語に日本語、タイ語と算数、読み書きをする。ちゃんとやればポイントを獲得すると言った遊び感覚の計画表を作成する。自転車に乗って教育大学前の文房具屋へ優泰とでかける。表やグラフも付けたいので方眼紙とシールを買いたかったのだが、方眼紙をタイ語でなんと言ったら良いのかわからない。「線が引いてある大き目の紙が欲しい」と店員に言ったが、頭の回転の悪い店員はノート売場へ案内しようとする。ノートではなくてA3サイズのペラだと説明するが、首を傾げられるばかりだ。そのうち、こんどはちょっと頭の斬れそうな若い女性店員が来て、手招きする。彼女は店の奥へ行って私の希望通りの方眼紙を用意してきてくれた。

 計画表は3部構成である。
・勉強すべき科目と日付を書いた表:この表に勉強をしたらばチェックを入れてポイントを貯める。
・貯めたポイントを棒グラフで日ごとに表示する表:最大で500ポイント以上になる。
・ルーレット:出た目によって、科目ごとの得点が2倍になったりボーナスポイントをもらえる。

 勉強すべき項目が、日本の小学1年生と比べたら、比較にならないほど多くて、まるで受験生並なので、少しは遊び感覚になるように工夫してみた。ルーレットでは6分の1の確率で「今日は勉強お休み」を作ったが、お母さんの反対で「お母さんの手伝いをしたら3ポイント獲得」に改めさせられた。ルーレットで指定しなくても、遊ばせる時は遊ばせるから、こんなのを入れたら困ると言う事らしい。

 昼ご飯にチャーンプアクホテルのガーデン食堂へ食べに行く。緑も多く静かだし、料理も美味しく気が利いているのだが、屋外のためか蚊がいてサンダル履きの足裏を噛まれて痒い。足裏は血の巡りが悪いのか、いつまでも痒い。食事中に足裏をポリポリ掻いているわけにも行かないし、、トホホである。

 昼食後、仕立て屋に行ってお母さんの発注したスカートとスーツを受取る。さらにそのままドライブを続けてサンサイからメージョー方向に走る。4車線道路が2車線になり、人気のない山道になる。お母さんはリアシートで眠りこけている。途中で道を外れて、細い農道のような道に入る。この道の右には灌漑用水路が続いている。用水路沿いに先へ進むと灌漑ダムに行き当たった。ダム周辺はよく整備されており、公園のようになっていた。ここにビートルを止めて少し散策をする。竜眼の実が沢山なっていた。ひとつもいで口に含むと、甘く美味しかったが、市販されている竜眼と比べると種が大きく果肉の部分が少なかった。ダムからはさらに長閑な農村のなかの曲がりくねった細い道を走った。雰囲気としては山梨県の道志村で相模湖から山中湖にぬける道を走っているようだ。長閑な農村だが、道では子供たちが走りまわって遊んでいるし、にぎやかな農村でもある。日本の農村でこのように子供たちの姿を見かける農村は少ないだろう。どこでも農村で目に付くのは老人ばかりだったような気がする。

 チェンマイに戻りついたのは5時半になっていたので、そのまま夕食を食べようとメーピンホテルへ向かった。メーピンホテルは日本人の利用も多い高級ホテルだが、ここにはシャブシャブの食べ放題が「ホテルとしては破格に安い」と聞いていたし、たまにはシャブシャブでも食べさせてやろうかと言う気になったのである。しかし、やっていなかった。まだ時間が早いのか、それとも月曜日が休みなのかわからないが、兎に角今は営業中ではない事は確かだ。シャブシャブ食べ放題が食べられないのならメーピンホテルに長居は不要だ。ここにとどまって、「じゃレストランてステーキにしようか」 なんて言われたら目も当てられない。急いでホテルを立ち去る。さて、それならどこへ行くか、、。「シャブシャブなら赤門でも食べられるよ」とお母さんが言う。私はシャブシャブを食べさせてあげようとは思ったが、それは食べ放題だからだ。高級割烹の赤門なんかでシャブシャブを食べられでもしたら大変な事になる。

 結局、夕食はロータスのクーポン食堂に入ることにした。ホテルのシャブシャブからスーパーのクーポン食堂では差が大きすぎるが、これも運命である。日本風の料理名がある「すかいらーく」に入って食事。味としては日本の遊園地や野球場の簡易食堂のレベルである。そしてやたらと甘い。この甘さがタイ人の好みなのだろう。タイ人はワサビも好きだが、日本料理は「甘くあるべきだ」と確信しているようにも感じられる。食事後、優泰は併設されている遊具で遊びたいという。ここの遊具は有料であった。同じ巨大スーパーでもカーフーでは無料で遊べるのに、ここはひとつ20バーツもする。先日よりロータスによい印象を持っていないがますます印象が悪くなった。私は優泰に、遊ぶのはひとつだけと約束させて20バーツを渡したが、優泰は同様にお母さんからも20バーツを受取っていた。優泰が遊具で遊んでいる間に、お母さんの漢方材料(霊芝茸)とナツメを買う。
 優泰を迎えに行くと、優泰はオシッコをもらしたまま遊具で遊んでいた。優泰は遊んでいるとトイレへ行く事を忘れてしまうようだ。以前にもときどきオモラシを遊んでいる最中にしている。けっして勉強中とか、食事中とかにはしない。

 

朝食

ご飯と炒り玉子(牛乳を入れたそうだ)とハマグリの佃煮、ワカメの味噌汁。

昼食
チャーンプアクホテルにて昼食。優泰とお母さんはそれぞれクオッティオうどんのパエリア風。私は豚肉の赤カレー。
夕食

ロータスのクーポン食堂にある「すかいらーく」で、優泰はカツどん、お母さんは魚フライ、私はヤキソバを食べる。

 

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