旧チェンマイ通信のページへようこそ。 (2001年から2004年まで、3年半の記録)

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8月21日 土曜日    天気は曇り ときどき雨 

 夜明け、外が明るくなりきる前に、リゾート周辺を一回りしてみる。小さな島ながら、こんな島の森の中へ潜ってしまった1羽の小鳥を探し出すのは、至難のわざと思われる。むしろ、これだけの環境に囲まれた島の自然の中で、これからの第2の人生を送れるピョンを祝福してやるべきなのだろう。そして、私がいつまでもピョンのことにこだわっていることは、せっかく旅行に来たのに、それが台無しになってしまう。お母さんが「ピョンは運が強い鳥なんだから」とよく言っているが、そう、運が強いのだから、この島でもきっと上手くやって行ってくれることだろう。

 外が明るくなり始めたところで、リゾートの電気が止まった。今日も今にも雨が降り出しそうな天気である。乾季の季節のはずなのに、これは一体どうしたことなのだろうか?お母さんと海に出かけると、毎度雨にたたられる。海に入りたがらないお母さんのために、天は毎日雨を降らせているのだろうか?このリゾートは電気がないことから、温水のシャワーも出ない。お母さんは体温よりも低い温度の水を浴びることが嫌いなので、ここへ来てほとんどシャワーさえも浴びず、ベッドの上で昼寝と読書にふけっている。リラックスの仕方については、私の何倍も上手なようだ。

 今朝も漢字の練習。優泰は感心なことに、こちらがブツブツ言い出す前に、目を覚ますと、1人で漢字の練習の準備をはじめるようになった。そして、私と一緒にリゾート内の食堂へ向かう。
 このリゾートはバンガロー風のコテージと2階建ての建物とで構成されており、それらがそれぞれ何棟かずつある。私たちは、ビーチから最も遠い2階建ての建物に収まっている。そこからビーチに面した食堂まで、南国の植物を植えた中を優泰と2人歩く。と、あるコテージの前に差し掛かると、「チッ、チッ」とヤモリが鳴くような声がする。しかし、ヤモリにしては、感情表現のある声である。ひょっとして、ピョンかなと思い、「オイ、ピョンかぁ」と声をかけると、コテージの裏から「チチチーッ」と返事を返してくる。間違いない。まったく、このバカ鳥め、何してるんだ。声はコテージ裏のブーゲンビリアの茂みから聞こえた。私が近づくのが判るらしく、盛んに「チチチ、チチチ」と呼んで来る。しかし、自分からは茂みから出てこようとせず、茂みの奥で羽を震わせて喜んでいるのが見える。私はブーゲンビリアのトゲトゲで腕に何箇所も引っかき傷をこしらえながら、無事ピョンを救出した。

「まったく、おまえはどこをほっつき歩いていたんだ」。

 怪我の功名というべきか、お母さんもピョンが帰ってきたことにいたく感動して、「ピョンを一緒に東京のウチへ連れて行ってもイイよ、その代わり、ピョンのことはちゃんとお父さんが責任とって、家の中を汚くさせないでね」と言われた。帰国問題も、これでまた一歩前進した形となった。

 優泰に漢字の練習をさせた後、浜辺でカヤックを借りた。トロピカーナとならびにあたるリゾートでカヤックを貸し出している。ところが、ここの従業員が、あまり良くない。まず驚くべきことに、タイ語が理解できない。ミャンマーからの出稼ぎ者たちなのだろう。片言の英語ならば通じるのだが、その英語も決して上手ではない。そして、問題は言葉だけではなく、判断力と勤務態度である。料金表には1時間150バーツ、半日300バーツ、1日500バーツと書いてあった。私は200バーツを持っていたので、「この200バーツで何分乗せてくれるか」と聞いたら、1時間で150バーツ、半日で300バーツ、、と料金表通りの答えを返してきた。こちらはそんなこと承知で、「だから200バーツだと何分なのか」と聞いたのだが、普通のタイ人でも、よほど魯鈍でない限り、「200バーツなら1時間半でどうだ」と交渉して来るものである。それがない。さらに、彼は料金だけ告げると、店の中に引っ込んでしまう。結局1時間だけ借りたのだが、カヤックに関する注意事項の説明をするでは無し、カヤックを浜辺から海に下ろすのを手伝うでもないダメ従業員であった。きっとここの経営者は、ミャンマー人は多少英語が話せるし、お客もタイ語など必要としない外国人ばかりだから、問題に思っていないのだろう。そして、彼らにはきっと何の権限も与えていないのだろう。そして、教育も、、。

 イライラしながら、借出したカヤックだが、漕ぎ出したらば、沖から浜へ向かっての強風のため、一生懸命にパドルをこいでも、すぐに岸の方へ流されてしまう。横風など受けたらまるでヨットのように流されてしまう。少しでも風の抵抗を押さえようと、風に対して垂直方向に漕ごうとするが、優泰との息が合わず、なかなかまっすぐならない。おまけに雨まで降り出してきて、結局1時間とカヤックに乗らずに終わってしまった。

 風に立ち向かいカヤックのパドルを懸命に漕いだものだから、腕が痛い。疲れた。そこで午後はまた昼寝をして過ごす。
 昼寝から目が覚めたのは、夕方4時過ぎ、今回はタオ島に来ているが、まだ一度も海で泳いでいない。トロピカーナ・リゾートのあるチャロック・ビーチはすぐ沖合いがリーフになっており、リーフでは沢山の熱帯魚が見られるのだが、それもまだ見ていない。いっちょ、優泰を誘って熱帯魚でも見に行くかと、海に入ったのだが、毎日の風雨とちょうど満潮とが重なって、海の水は、海底の砂を巻き上げてしまって、透明度が低い。水中メガネで覗いても、なんにも見えない。そればかりか、海底のさんご礁も見えないために、私は足の裏をサンゴで切ってしまった。その間、私は優泰を背負ったまま、平泳ぎで泳いでいたため、いゃあ、もう辛いのナンノ。今回は海水浴も熱帯魚も期待できそうにない。どうして、こんな天気なのだろうか、、。

朝食
目玉焼きとご飯。
昼食
豚肉入り赤カレー。
夕食
シーフードのあんかけ麺、ハンバーガー。

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メオダムきまぐれ日記
(2015年5月からのブログ)

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