午後からペナンへ向かうので午前中がやたらと忙しい。Szさんの入居に立会い、お母さんから玉ねぎとコーヒークリームを買ってくるように言いつかる。ひとっ走り自転車で買い物に出かけようとしたが、自転車のチェーンロックが外れない。鍵が磨耗したのかと思ってスペアキーでも試みてみるが南京錠は外れない。油を注してみたりもしたがまるでだめだ。この南京錠はビルマ国境で買った中国製である。見た目はいかつく頑丈そうなのだが、、、。仕方なくビートルに乗って買い物に出る。
北アフリカへの旅行に出るO女史とバンコクまで一緒の13:30発のバスである。座席は隣同士ではないので、道中一緒でも話し合ったりしたわけではなく、私の隣はバンコクからチェンマイへ出てきた弁護士さんであった。彼は話し好きなようで、バンコクまでの長旅で、まぁ色々なことを話しかけてきてくれるので、聞いているのも疲れてしまったのだが、彼によるとタイでは弁護士家業はあまり儲からないそうだ。報酬も多くはなく、日本やアメリカの弁護士が羨ましいのだそうだ。そう言えば、タイの弁護士は副業が認められている。会社を経営していたり、社員だったり。むしろ、弁護士業のほうが副業のようになっている場合も多い。弁護士業もタイの場合、公務員同様に副業をしないと暮らしていけないのだろうか、、。
車内上映のビデオ映画は2本上映されたが、2本とも時勢を反映してか(?)、朝鮮半島が絡んだものであった。1本目は洋物で007シリーズの新作"Die
another day"であった。ニュースで知ったところでは、この映画は北朝鮮を悪く描きすぎているので、韓国では興行拒否運動が起きているそうだ。が、実際に見たところ、北朝鮮が舞台になっているシーンは多くない。むしろ、毎度のことながら、ジェームスボンドの活躍が現実離れしすぎている。私はあまりSF的になりすぎいる映画は好きではない。SF映画をSFとして見るならいいが、アクション物にコンピュータグラフィックなどを使いすぎると、アクションそのものやストーリーの痛快さが薄れてしまうように感じられる。隣の弁護士さんも、最近の洋物の映画は好きではないと講評を下した。もっとも、この辺では彼と私の意見の一致を見るところなのだが、最近のアメリカ情勢をめぐって、国際政治を暴力で解決しようとする姿勢と、自国だけを優先する政策に、とても批判的であった。そうした観点からも、この映画が彼の意見を刺激したようである。
2本目は韓国映画で「シルラウィタルバム(新羅の月夜)」と言う映画で、なんとなく昔の中村雅俊主演の学園物のような映画であった。こちらはストーリーそのものが映画とするには平板すぎて、ちょっと面白みにかけていた。
バンコクに到着したのは22:30であった。まだマレー半島を南下する汽車には間に合いそうだ。バスターミナルからバイクタクシーを雇ってバンスー駅へ向かう。バンスー駅はバスターミナルとは広い貨物ヤードを隔てた反対側にあり、チェンマイ方面の北本線とマレー半島方面の南本線の分岐駅にもなっている。そして今回知ったのだが、この駅は北本線駅と南本線駅で駅舎が数百メートルほど別れていた。
ハジャイまでの切符は難なく買えた。座席指定のエアコン2等車である。22:08の定刻に出発。乗り込んで見ると、ほぼ満席の状態であった。2等といっても、車内は日本の特急普通車並みで、座席間隔は広くなく、リクライニングの角度も浅い。乗り込んですぐに乗務員から茶菓子のサービスを受ける。ハジャイまでおよそ13時間である。
朝食
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ご飯に豆腐の焼き物。 |
昼食
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カレーライス。 |
夕食
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ドライブインにてクオッティオうどん。 |