旧チェンマイ通信のページへようこそ。　(2001年から2004年まで、3年半の記録)

９月１２日　水曜日

喉が痛む。バスの席で寝ていても、咳が止まらない。途中の夜食休憩の際に喉あめを買ったが、舐めている間は良いが、舐め終わるとまた咳が出てくる。隣に誰か座っていたとしたらとんだ迷惑をかけてしまっていたことだろう。

バスは５時半過ぎにドンムアン空港前にさしかかり、私はバスを降りる。時間としては適当な時間だろう。空港についてすぐトイレに入りキャセイ航空のチェックインカウンターへ並ぶ。が、スタンバイのカウンターには長蛇の列ができている。私のような予約済のカウンターはガラガラだ。チェックインを手早く済ませ、出発便の案内板を見ると、早朝の東京行きの便がほとんど欠航となっていた。どうりでスタンバイカウンターに長蛇の列ができているわけだ。欠航しているのは、いずれも東京経由米国行きの便で、昨日関東地方に上陸した台風の影響で、本来なら昨日のうちに米国から東京経由でバンコクへ到着しているはずの飛行機が、まだ到着していないか、欠航してしまったため、そのおり返し便である今朝の東京行きも欠航してしまったものと想像できる。欠航と表示されていたのは、ノースウエスト航空、ユナイテッド航空、タイ航空の３便であった。これほどの欠航だとスタンバイもなかなか大変だろう。

搭乗締めきり時刻ぎりぎりにアパートへ電話をするとお母さんは優泰を学校へ送って戻ってきたところであった。タイスキ・コカのラーさんの旦那の運転するトゥクトゥクで無事学校まで送ることができたと報告をうける。まずはこれでひと安心だ。

飛行機に乗りこみ、びっくりする。ニューヨークの貿易センタービルに旅客機が飛び込む大惨事になっているそうだ。そう言えば、昨晩アパートを出る際にテレビに貿易センターから煙が出ている映像が流れ「クルンビン(飛行機)がぶつかって、、、」といったアナウンスが流れていたが、たぶん小型の遊覧飛行機でも間違って突っ込んだくらいに考えていたが、、、。まさか旅客機を乗っ取っての自爆テロとはびっくりした。

香港での乗り継ぎ時間は約２時間ほどあった。財布にある香港ドルは２０ドル。空港内で無為に過ごすのは性分に合わないので、空港の外へ出てみる。どこの空港でもそうなのだろうが、空港周辺とは徒歩で歩く人間の事をまったく考慮に入れて作られていない。高速道路の入り口や工事現場など、立ち入る事のできないところばかりだ。それにとにかく広くて、炎天下を歩くには、辛い。それでも、せめて海くらいは眺めようと、フェリー(渡輪)発着所へ向かって歩き、全身汗だくとなったが、残念ながら、海は鉄条網に覆われて、遠くから眺めるだけであった。戻り道でガソリンスタンドにあるコンビニでカップラーメンを購入。店の隅で四川風味というラベルをはがし、お湯を注ぎ、プラスチックのフォークですすり食べていると、労働者風の何人かが、ソーセージなどを買い、レンジで暖めて食べはじめた。このカップラーメンは５ドルであった。日本円で７０円ほどになるのだろうか。スタンドにはベンツなどの高級車が何台か給油をしていた。ガソリンの価格は１リットル１０ドル以上しているようだ。タイよりもずいぶんと高い。

乗り継ぎの便で日経新聞を読んで、更に驚く。ハイジャックは一機ではなく４機で、貿易センタービルは倒壊してしまったと言う。ペンタゴンにも突っ込んだそうだ。アメリカの空港はすべて閉鎖されていると言うから、今朝バンコクの空港で欠航となっていたのは台風の影響ではなく、このテロの影響だったわけだ。

が、キャセイ航空は、事件の影響をほとんど受けずに、８時半過ぎに成田空港へ無事に到着した。ちょうどハワイやグアムへ行く飛行機の出発時刻のはずだが、軒並み欠航していた。

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(2015年5月からのブログ)

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