8月8日 金曜日    天気は曇り

 ペンキ、ペンキ、ペンキ。それも連日白いペンキばかり。大物の浴室扉も、最終仕上げ段階まで到達。裏表あるので、あと2日はかかりそうだが、先は見えてきた。家具類も、引出しや収納の内側も白で塗りつぶした。洗面台の目地もひび割れたり、黒ずんでいたりしているので、白色のアクリル系防水剤を注入し、真っ白い目地とする。
 部屋の進行状況を確認に来たお母さんが、「鏡台は窓側がいい」と注文をつけてきたので、鏡台用の蛍光灯照明をタンス側から窓側への移設工事をする。コンクリートの壁に穴を開けないといけない作業のため、アパートの常駐作業員から電動ドリルを借りてきて作業をする。電動工具など扱いなれていないが、これを使うと面白いようにコンクリートの壁に穴があいていく。

 家具類の外側は薄い茶色をしている。もちろん、外側も塗り替えるつもりでいる。薄い茶色のペンキを探しに街のペンキ屋めぐりをするが、丁度良い色のペンキが見つからない。店側も「そんな色ないよ」とそっけない。タイの商店では、しばしば面倒と思われることには「ない」の一言で片付けてしまうケースがある。今回もそのパターンであったが、何軒もめぐっているのに、次々と「ない」と言われるのには、何か裏がありそうだ。ペンキ職人の所へ回って確認してみると、信じられないことを言われた。この家具の塗装は、薄茶色のペンキを塗ったものではなく、もともとは白い色のエナメル系ペンキが塗られていたものに、あとから茶色のニスを塗ったものであるそうだ。もし、これと同じにするには、家具類をすべて白く塗りつぶしてから、再度上からニスを塗る必要があるらしい。そんな手間のかかることなどとてもやっていられない。何か良い代案があるはずだと思うが、思い浮かばない。本日のところは、ペンキのことはあきらめて、他の作業に専念する。

 実質的に二ヶ月間と長かった優泰の夏休みも本日が最終日。明日から4日間は補習校が終日あり、その後、そのままインターの授業が始まる。夏休み前に立てた優泰の学習計画も、前半戦の快調ぶりは、後半戦になると、だれて来て最終的には計画の半分にも至らない結果となった。最も残念なのは、休みの前半戦に教え込んだことも半分くらい忘れてしまっていることだ。お母さんが戻ってから、私は日中に12階のリフォームにかかりっきりになりがちだったこともあって、その間ほとんど自習をしていなかったようである。今日は夏休みの最後と言うこともあり、優泰に最近やったと言うドリル類を提出させて内容を確認してみた。案の定、ほとんどドリルは空白ばかりである。3分の1は空欄で、飛ばし飛ばしに数ページをこなしているだけであった。やってあるものについても、間違えだらけで、頭に血が上ってしまった。あれだけ苦労を共にして、「やればできんじゃないか!」と喜びを分かち合ったはずなのに、まったく裏切られたような気分である。

 夕食は、ディナーロールというリンピンスーパーで売っていたパンを食べる。バレーボールを半分にカットしたようなパンで、中にドライフルーツのようなものが入っている。また、アパートの前で柿を売っていたので、これも買って食べる。柿を売っている兄さんは、「これはねぇ、バンコクではキロ80バーツくらいすんだよ」と15バーツの値札を見ている私に声をかける。「西洋人たちもさっきキロ35バーツで買っていったんだ」と、値段を吊り上げたさそうな表情。「へーぇ、西洋人も、こんな果物を食べんのかねぇ」と言うと、「当たり前じゃないか、もともとこれはヨーロッパが原産で、タイではチェンライでしかできないんだぜ」と教えてくれた。柿がヨーロッパ原産とは知らなかったが、色は薄いオレンジで、実は硬い。でも、コリコリとした歯ざわりながら、甘味は充分にあって、美味しかった。果物とパンというベジタリアンの夕食であったが、夜遅くなって空腹を覚えて、即席麺を茹でて食べてしまった。

朝食
素麺(韓国製)。
昼食
小屋がけ食堂の五目野菜炒め、クオッティオの焼きうどん風。
夕食

パンと柿、パイナップル、キュウリ。

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