3月7日 金曜日 天気は晴れ
朝6時のバスに乗ってチェンライの旅行会社へ向かう。始発バスである。このバスはエアコンのない2等バスなのだが、一応座席指定になっている。私は出発間際にバスターミナルに到着し切符売り場の窓口へ行ったら「満席」だと言う。このバスを逃したら、一時間半待たなくてはならない。困った顔をしていたら「バスの車内で切符を買いなさい」と教えてくれる。
確かにバスはほぼ満席であった。それでも後部座席にわずかに空きがあった。なんとか席にありついたのだが、それにしても狭いのである。バスの車体は日本の昔のバスとほぼ同じサイズだから、全長11メートルであろうか、日本なら10列の座席配列が、15列になっている。そして、一列に2人がけと3人がけのシートがある。座席の幅は30センチほどであろうか。前後の間隔も50センチほど。身長186センチの私にはとても窮屈だ。ひざは前のシートにつかえてしまうし、尻もシートからはみ出してしまう。バス賃はたったの77バーツとビートルで行くのと比べると、ガソリン代の3分の一程度と格安だが、ちょっと辛そうである。
通路にまでお客が立つほどに満員の乗客を乗せてバスは出発。早朝の山道はとても寒い。半そでシャツで乗り込んだことを後悔する。他の乗客はジャンパーなどを着込んでいる。まぁ満員の乗客がいるので、その体温で多少の暖は取れるのだが、運転手は何を考えているのか、車内の扇風機をまわしてくれる。これは過剰サービスと言うより乗客いじめであり、だれも扇風機からの風など喜んでいないように思える。もっとも、このバスは旧型なのでエンジンが運転手脇にあり、前方は暑いのかもしれない。
メーカチャンのバスターミナルで10分間のあった。私は朝食をまだ食べていなかったのでバスターミナルの売店で小さな中華まんを買う。肉まんとあんまんを買うが、例によって肉まんはお粗末なものであった。この売店には黄色い蒸しパンのようなものも売れており、タイ語で「マーライコ」と言うらしい。ためしに一つ買ってみると、やはり蒸しパンであり、中国カステラのマーラーカオのタイ版と思われる。卵の風味のあるなんとなく懐かしい味であった。
チェンライまでは結局3時間半を要した。イヤハヤ、睡眠不足をバスの中の居眠りで補おうと考えていたが、とても眠れたものではなかった。旅行会社はバスターミナルからも歩いてすぐと言う便利な場所である。バスを降りるとオート三輪タクシーが客引きに集まってくるところはチェンマイと同じだが、ここではオート三輪に混じって人力の輪タクもいるのがチェンライらしい。
旅行会社での作業で、本来の目的であったウェブサイト用の納品や私がホームページ作成に使ったドリームウェーバーの扱い方の説明以前に、旅行会社内のパソコン環境の整備から始まった。数年前に購入してまだ一度も使っていないようなスキャナーをパソコンとつなぎ、ドライバーがないと言うので、そのドライバーをダウンロードするのに2時間近くを要した。昼過ぎからはとても暑くなってきた。こう言っては失礼になるが、旅行会社と言っても、日本でいう近代的でスマートなカウンターのあるような店ではなく、見上げればトタン屋根で、エアコンの効いた室内と言うわけではない。おまけに通りに面して西向なので、午後の暑さは尋常ではない。ペットボトル入りの飲料水をもらったのだが、たちまち飲み干してしまった。ここの経営者さんたちも近く移転を考え、もっとしっかりしたオフィスに移る計画らしい。しかし、ここは立地がとてもよい場所だし、まぁ職場環境さえ目をつぶれば言うことなしなのではある。
本当は、夕方5時のエアコン付き座席指定バスでチェンマイへ帰りたかったのであるが、なんと満席で乗れなかった。なんとか切符が手に入った5時半発のエアコンなし窮屈バスも超満員で、通路にまでお客があふれ、私は後方の3人がけの狭いシートの真中の席だったのだが、通路に立つ人をかき分けながら席にたどり着くまででもかなり体力を消耗してしまった。しかも、あまりの混雑で3人がけでも狭いシートにさらに詰めて4人がけとなった。まぁ最終バスだから仕方あるまい。私は、自分の座席面積と尻の面積で、圧倒的なギャップが生じ、着席することができず、また、膝もつかえるので、席に中腰でふんばると言う姿勢を余儀なくされた。帰りの3時間半は、とても辛かった。チェンマイには夜9時に到着。いゃー疲れた。
疲れたついでに、アパートに戻ったところで、同じアパートに住む日本人男性2人からアパートの契約のことで相談を受け、結局部屋に戻ったのは11時半になってしまった。
朝食
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メーカチャンのバスターミナルで買った小さな中華まん。 |
昼食
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チェンライにてカウマンガイ(鶏ご飯)。 |
夕食
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ご飯とカボチャの煮物、大根のナマス。 |
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