12月6日 木曜日
今日はお母さんが帰ってくる日である。部屋の中は散らかっているし、掃除もしたいところだ。それにYMCAでは英語の中間テストもあるから勉強しなくてはならない。掃除よりも試験勉強のほうが優先される。優泰を学校に送りこんで英語のテキストを開き、一通り目を通そうとしたところ携帯電話のベルが鳴った。お母さんからであろうか、、。搭乗手続きで何かトラブルでもあったのだろうかと少し不安になりながら電話に出ると、お母さんからではなく、以前の会社で経理を担当していた女性からであった。会社は先月破産宣告を受けており、社長は行方不明になっていると言う。そして、債権者側の弁護士事務所に彼女は人質に取られて毎日清算業務を一人でおこなっていると言う。まったく不運な事である。近況の報告をし合ったりして、ついつい長電話になってしまった。それに会社の崩壊は当然の事とはいえ、操業から軌道に乗るところまでやって来たものとしては、複雑な思いがある。しかし、私が会社を去る6月までは順調に売上を伸ばしてきていたのに、その後半年も経たずに経営破綻し、破産するなど、まったくどんな経営をしてきたのだろうか、、。経営者は株主の方々のことや、従業員の生活の事をいったいどのように考えていたのだろう。早く社長が見つかり法的な処分が下される事をのぞむ。
結局、掃除も試験勉強もできなかった。10時少し前にYMCAへ向かいテストを受ける。今回もタイ語からの英訳の問題が5問ほどでたが、タイ語の勉強を始めた事もあり以前よりもタイ語の問題が解きやすく感じた。それでもわからない単語が3個もあった。が、問題はタイ語ではなく私のケアレス・ミスであった。答案用紙を提出してすぐに、綴りのミスなどを指摘されバツをいくつか付けられてしまった。
早めに答案用紙を出して時間ができたので、旅行代理店へ立ち寄ってみる。1月の東京行きの切符を打診してみると、特別安いものが無いようだ。12月帰国用に買ったノースウエストのような激安物もなく、プロモーションフェアがあるタイ航空でもチェンマイから2万バーツ近い金額となっている。東京行きの航空会社の料金をひとつずつ調べてもらい、一番安いのがバングラデシュ航空、そしてエジプト航空、インド航空の順のようだ。どれもあまり乗りたくない飛行機だが背に腹は替えられない。週一便しかないバングラデシュ航空は敬遠して、エジプトかインドに落ち着きそうだ。もう一度考えてからどちらにするか決めようと思う。
旅行会社を出てランプン街道沿いの古いホンダのモーターバイク屋に向かう。確か今月にチェンマイ・オールド・ホンダ・クラブのツーリングがあることになっていたのだが、その日付を確認しようと思っていた。しかし、店はシャッターを降ろしたままであった。昨日通りかかったときもシャッターを降ろしていたが、それは祝日だからだと思っていたが、2日も続けて店を閉めるとはタイでは異常な事である。まぁ、ツーリングに出ているとも考えられるのだが、、。昼食時でもありバイク屋の近くのバミー(タイ式ラーメン)屋に入る。ここのバミーはチェンマイでもピカイチに美味しいと思っている。具のバラエティーもスープのコクも、他の店とは段違いである。私はちょっぴり贅沢をしてワンタン入りを食べる。30バーツとちょっと高めだが、十分に納得のできる30バーツであった。午後の強い日差しを受けながら自転車をこいでアパートへ帰る。
午後、優泰を学校に迎え、戻ってきてすぐに宿題に取り組ませる。今日はプリントで5ページ分である。いずれも発音とつづり方の練習問題であった。比較的スムースに宿題をこなし、明日の単語の書き取りテストの練習をさせる。これも15分くらいで書き取りがほぼ正確に出切るようになった。そうしていると、またもノートがやって来た。そしてウルトラマンのDVDを2人で見始め、プラレールを広げ、結局お母さんが帰ってくるまでに床掃除をしようと思っていたのにできず終いとなってしまった。
5時過ぎにスーパーへ買出しに行き、小屋がけ食堂で夕食を作ってもらい、6時には夕食にする。メニューはマカロニの炒め物と、豆腐の炒め物である。優泰もずいぶんと沢山食べてくれた。7時には夕食を終えて、お母さんを迎えにチェンマイの空港へビートルで向かう。優泰は歯磨きも既に終えていたが、「今日はまだアイスを買ってもらっていない」とアイスを要求し、空港へ向かう途中で寄り道をしてアイスキャンディーを買う。今日も7バーツのライオンの絵のついたアイスバーである。
空港には7時半には到着。お母さんの荷物の通関手続きを手伝い、3人でアパートに帰る。お母さんはちょっと疲れ気味のようす。飛行機では隣に迷惑な人が座ったそうで休む事もできなかったボヤいていた。
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