9月3日 火曜日    天気は曇り

 バンコクに到着したのは約1時間遅れの11:50であった。 もともとチェンマイの出発からして30分遅れていた。私が昨夜9時過ぎにチェンマイ駅に到着した時にはまだバンコクからの折り返しの列車も到着していないくらいだった。その汽車をホームで待ったのだが、何とも白人観光客が多い。寝台車に乗り込んでみると9割以上が白人観光客で、地元の人はほとんどいない。連中は大きなリュックサックを持ち込み、荷物棚を占有している。それといったい何日シャワーを浴びていないのだろうかと思うほど汗臭い。日本人らしき姿もチラホラ見られたが、姿態はこれら白人観光客と大差がない。

 深夜遅くまで、話し声やイビキに悩まされながら、薬を飲んでなんとか眠ってしまう。寝台車の上段と言うのは、窓がなく外が見えない分落ち着くようだ。外が見えるとついつい駅に停車するたびに、「今どこらへんだろうか」とか「どんな駅だろうか」と気になるが、はじめから見えなければ、駅のアナウンスに耳をそばだてるだけだ。

 白人連中は宵っ張りのクセに、朝は弱いようで、8時くらいになってもまだ寝ているベッドが大半だ。タイ人の多い車両だと、6時頃からベッドを座席に変えるガチャンガチャンと言う音に悩まされるものだ。それと、タイ人たちは食いしん坊なので、朝早くからいろんな食べ物を持って車内販売が来るのだが、白人が多いと缶入り飲料ばかりを売りに来て、食べ物がない。駅のホームでも、食い物売りは後ろの3等車に群がって、こちらはやって来ない。白人たちは持参のポテトチップスなどをつまんでいる。

 バンコクでの俄かサラリーマンは、午後出勤となってしまった。別にこちらは社員でもないし、給料をもらっているわけでもないのだから、誰からも咎められるわけではないが、事務所に顔を出す際はちょっと恥ずかしくなってしまう。むしろ「遅いじゃないか、、今何時だと思っているんだ」と一声くらいかけて欲しい。H部長は疲れきっていた。先月20日から2週間、中国、日本と強行軍でかけまわってきて、そして決して楽しい出張ではなかったようだ。歳も60台後半に入っている。見ていて「あぁ」と溜め息が出るほどやつれていた。愚痴をこぼすような人ではないが、見れば日本でどのような扱いを受けてきたかが一目瞭然だ。

 昼食は事務所の入っているビルにある喫茶店でご馳走になる。ご馳走してくれるのは先日のチェンマイでのトラブル処理を依頼してきた日本人スタッフである。食べさせてもらったものはトンカツとハンバーグの盛り合わせになった定食。125バーツ。決して内容から見て高い金額ではないし、まぁいつもチェンマイで食べている小屋がけ食堂と比べればとても高いのだが、バンコクそれも中心部の食堂価格と比べたら、むしろ安いくらいだ。こちらだと簡易食堂で食べても30バーツは取られる。日本風の定食が100バーツ前後からだから、その差は3倍強。一方、チェンマイは小屋がけ食堂のお昼が15バーツ。日本風の定食がやはり100バーツ前後なので、その左は6倍強である。で、味は、ハンバーグがちょっと硬く焼き過ぎかなと言った程度で、日本の喫茶店のハンバーグ定食よりまともであった。

 夕食はひとり寂しくルンビニスタジアム近くの簡易食堂に入る。大きなカラオケマシンが置かれており、酒をあおっている客も多かったから、簡易食堂と言うより簡易カラオケ食堂と言うべきかもしれない。ここで肉の入らない五目野菜炒めのせライスを注文。ビールでもと思ってチャーンビールも1本注文。ビールがなぜか苦く感じて、あまり進まない。体調のせいだろうか?代金は85バーツ。ビールを飲んだからだろうけど、随分と高く物についた。財布を開くたびにチェンマイが恋しくなる。コンビニに立ち寄ってハナミ・プランドのカッパ海老せん「メキシカン・チリ味」を10バーツで買う。寝酒は懐が寂しいので買わない。

 夜、東北タイ、ブリラムのコンラックさんから携帯に電話が入る。ブリラムでのオフ会をやっている最中だと言う。バンコクからも何人かのHP管理人さんが集まって盛大にやっているらしい。こんな夜は私も合流して飲み明かしたいものだ。まぁしかし遠すぎるので、電話の声を聞きながらカッパ海老せんをかじる。そしてそのうち携帯電話の電池が切れてしまった。

朝食

食堂車もなく、車内販売もなく、食べずじまい。

昼食

ウォールストリートタワーの喫茶店でトンカツとハンバーグの定食。

夕食

ルンビニスタジアム近くの簡易食堂で五目野菜炒めライス。

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