8月1日 木曜日    天気は晴れ 

 TPNさんとタイ東北一周ドライブに出る。朝7時に待ち合わせ場所のタニン市場に行くと、TPNさんはいつものようにパートンコー屋の大鍋の前に立っていた。

 ビートルの始業点検時に、ダイナモベルトに亀裂があるのを発見。すぐに切れることはないだろうが、長距離ドライブ中に、切れたら一大事なので、ランパーンの町あたりで修理屋に持ち込んで交換してもらうことにする。
  朝のスーパーハイウェイを南下し、クンタン峠に差し掛かったあたりで、TPNさんは北海道出身で、このあたりの景色は北海道によく似ているという。

 ランパーンの町には8時半に到着。ランパーン市内をぐるぐる回って、1軒の修理屋に入ったのだが、これが失敗であった。ビートルはドイツ車であり、ベルトの規格は日本とは異なる。交換するベルトはコンチ社の物じゃなきゃだめだよと言ったのに、「マイペンライ(大丈夫)」と言う。ベルトはこの修理屋には在庫がないらしく、わざわざ軽自動車に乗ってベルトをパーツ屋まで修理工が買いに行っていた。しかし、買ってきたのはコンチ製ではなくバンド社製である。サイズは900ミリで同じなのだが、しかしこれでは私のビートルにははまらないのである。「ほら言ったじゃないか」と思っていると、修理工は再び軽自動車に乗り込んで、ベルトを交換に行った。しばらくして帰ってきたのだが、今度も手にしているのはコンチのベルトではなく、またもやバンド製の925ミリである。当然これだとブカブカで回転ベルトの役目をしない。とうとう、この工員の先輩格が3度目の正直でベルトを買いに出かけ、ようやくコンチ製のベルトを買って帰ってきた。しかし、こんどはこのベルトが上手くはまらないらしい。ベルトをプーリーにはめる順番もわかっていないし、かけ方も知らないようだ。ベルトをはめるには、プーリーの溝にベルトを当てて、ゆっくりと回転させながらはめれば言いのだが、それができないのである。相当に荒っぽい事をして、なんとかベルトをかけ終えたのが11時過ぎ。とんだロスタイムであった。チェンマイのいつもの修理工なら15分とかからず仕上げてくれるのだが、、、。

 雨季とは思えないくらい、晴れて暑い。エアコンなどものの役に立たないのではないかと言うくらい、運転していても暑いのである。いったい外気温は何度あるのだろう。背中が汗でびっしょりである。TPNさんもそろそろ話しつかれたのか、うつらうつらし始めている。リアシートで横になるように言ったのだが、助手席で頑張ると言う。

 ランパーンでのロスタイムはとても痛かった。今日中にブリラム県まで入りたかったのだが、シンブリで5時になってしまった。ロッブリーの手前ではガソリンメーターがほとんどゼロをさしたままになり、ガソリンスタンドに辿り着くまで、田舎道をノンビリ走った。エアコンをかけて、常時100キロ近いスピードで走っているのでガソリンの消費も早いようだ。6時半にサラブリの町に入り、国道2号線に合流する。国道2号線はメコン川のほとりノンカイまで伸びる道路である。2号線は東北タイを縦断する大幹線道路なので、大型トラックの通行量が多い。大型トラックやトレーラーにはさまれながら、走ってきたが、日没が過ぎ、夜間の走行は危険と判断して、パクチョンという名の町で宿泊することにした。

 パンチョンの町など訪れる日本人は少ないだろうが、表通りから一歩奥に入ると木造の建物が並び、映画館の前には屋台が出るといったなんとなく昭和の30〜40年代を彷彿とさせる町であった。しかし、表通りの街路樹にはイルミネーションが燈され、国道沿いの側道を車両通行止めにして一大屋台街としていて、なんとなく台湾の夜市を彷彿とさせる。屋台で何か食べようかとも思ったが、夜9時近くなっても外気温31℃もあって、じっとしてても汗をかくので、結局天井で扇風機の回るごく一般的な食堂に入って夕食とした。

朝食
バナナを2本食べる。
昼食
タークのガソリンスタンド併設の食堂で豚挽き肉のバジル炒めライス。
夕食

TPNさんとパクチョンの町の食堂で食べる。魚介類のヤム、五目野菜炒め、卵焼き、豆腐と海苔のスープ。

 

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