さて、私の帰国問題をまだ寝ぼけ眼のK.K.トラベルの経営者へ説明する。「ダメ、ダメ、絶対ダメ、なんとかなんないのよぉ」と大声をあげる。「毎月、売上も伸びているし、これからじゃないの」とも言う。が、どれほど売上が伸びようと、我が家の収支バランスを改善するには程遠い。私は何度も「帰国問題」は「如何にしたら帰国せずに済むか」と言う問題ではなく、「私が帰国後も、K.K.トラベルの経営を安定的なものにするか」と言う問題であり、その事について話し合いたかったのだが、もともと経営感覚のない人なので、まるっきり想像もつかないらしい。「日本人のお客さんが来たらどうするのよぉ」と繰り返すばかり。「タローが忙しいから、もう一人補助の日本人を雇うため増資もするんじゃない」とも言う。私としては、誰か良い人が応募してくれたらば、しばらくは一緒に働きながら、仕事を覚えてもらい、ゆくゆくは事業を引き継いでもらおうと思っていたが、適任者が見当たらない。私も帰国時期を早めたく思うようになり、もう、後任など探している時間的ゆとりもない。私のやるべきことは、なるべくK.K.トラベルへの影響を少なくするように、軟着陸を試みることしかない。そして、残された時間で、残されたスタッフでもできるように、顧客も日本人マーケット対策の規模縮小と欧米人マーケットの掘り起こしに重点を移すべきと考えた。
そんな折、西洋人男性とラオス系ニュージーランド人のカップルが「ルアンプラバンへ行きたい」と言って、来店してきた。明後日の飛行機でルアンプラバンへ入り、3日にはバンコクへ戻るのだと言う。とにかくバンコクの3日のホテルは予約済みであるので、どうしても日程の変更はできないという。しかし、タイもラオスもこの週末は雨安居入りの3連休で、飛行機は満席である。ラオス系の彼女も母国を彼氏に見せたいだろうし、ここはまた一肌脱いで、何とかしてあげようと思う。
近距離便の多いラオス航空は販売してもほとんど販売手数料が入らず、手間ばかりがかかってしまうのだが、ラオス航空の事務所に乗り込んで直談判をする。マンダリン航空やラオス航空とは毎度この直談判をしているので、もう顔なじみである。しかし、満席のものはあくまで満席で、予約は難しそうである。取りあえず航空会社の保留席である一席だけを融通してもらっが、あと1人分がなんとかならない。また、ビエンチャン空港の滑走路工事のため、夕方6時以降の離発着ができなくなっていることと唯一のジェット機であるエアバスが故障のため、ラオス航空のスケジュールはとんでもなく制限を受けているらしい。ラオス航空のスケジュールは午前中に首都ビエンチャンから各都市向けに一斉に飛び立ち、午後に各都市から戻ってくると言うシンプルなスケジュールとなっている。そのため、従来だったら問題なく乗り継げた、ルアンプラバン⇒ビエンチャン⇒バンコクと言う経路もビエンチャンで一泊しなければならなくなっている。
そのあと1人分に関しては、「またあとで確認に来てよ」と言われ、夕方4時頃にラオス航空を訪ねたが、入り口には鍵がかかっていた。ここはスタッフが二人しかおらず、週に3回ラオスからの飛行機がチェンマイへ飛来すると、スタッフたちは空港での業務に就くことになってしまい、事務所は空になってしまう。しかたがない、また明日来てみよう。
先日の大雨のときからビートルのカーステレオが浸水して壊れたままになっていた。業者に修理を一度依頼したが、部品がバラバラになっただけで、「これは古いから修理できない」と言われてしまった。古いのは最初からわかっているのだから、はじめにそう言えば良いのに、バラバラになって収集がつかなくなってから言われても困るのである。本当に修理不能になってしまった。そこで、思いきって新しいカーステを買う事にした。何軒か見てみたのだが、日本製はとても高い。中古でもタイ製よりも高いのである。まぁ、中古でも日本製のほうが性能がイイだろうし、耐久性もあるだろうが、価格の差には勝てずに、聞いたこともないメーカーのカーステを購入した。カセットとラジオだけのシンプルな構造だが、カーステの中央に大きなデジタルパネルがついている。私はこのデジタル・パネルは数字を表示するようになっているから、たぶんデジタル時計だろうと解釈していた。しかし、実際に取りつけられて、スイッチを入れても時刻が表示されない。「あれぇ、じゃあ、これは一体なんなんだ」と首をかしげる。それにもともと説明書も保証書もないのである。販売員は「保証書はないけど、音が出なかったら交換するよ」と言っていたけど、時刻が表示されなかった場合を聞きそびれてしまった。それに、どうやらデジタル時計に見えたのはただの飾りだったようで、一応、ラジオの場合は周波数を表示するが、それも中途半端で、FMの場合小数点以下は1桁目までしか表示しない。私の所属するラジオ・タイランド・チェンマイ放送局は周波数が93.25MHzなので、小数点以下2桁目が出ないのである。まぁ、時計のほうはどこかその辺で安物の時計でも買って運転席にでも取り付けることとしよう。
求人募集に関して、応募はほとんどないものの、あの人ならと言う情報は良く入る。そして共通していることは、「元RツアーにいたMさんはまじめでイイ人だったよ、あの人がイイね」と言うことであった。私も以前より評判を良く耳にしていたが、そのMさんは1年前に退社してその後消息がわからない。
夜、K.K.のスタッフたちは経営者のおごりで食事に出かけていった。私はお客様とのアポイントが6時以降も何件かあり、今回も行きそびれてしまった。まぁ、出かけていったところで、朝の話しの蒸し返しになって、場をしらけさせてしまうだけだろうが、、。
朝食 |
食パン。 |
昼食 |
薄焼き玉子包みのパッタイ。 |
夕食 |
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