3月27日 土曜日    天気は晴れ 

 補習校の卒業式と入学式。ただし、突然のことながら、緊急連絡網で「補習校の入っている建物が電気の定期点検のために、停電になり、会場が変更になる」と連絡が入ってくる。このような定期点検でも、間際にならないと管理会社から連絡が入らないというのも、いかにもチェンマイらしい。そして、変更になった先が、アマリリンカムホテルのボールルームである。一流ホテルの宴会場を借り切って入学式をおこなうなんて、なんだか高級私立学校並な気がする。

 午前中の3時間ほどをK.K.トラベルで業務をこなしてから、11時半に優泰を迎えに行く。つつがなく卒業式も入学式も終えられたようである。先日、K.K.トラベルで中国東方航空を利用して日本往復の航空券をご購入いただいた先生から、中国東方航空に関する情報をいただく。「あの飛行機、ちょっとですネ」と先生は開口一番に仰った。伺ってみると問題点は大きく分けて二つあった。ひとつは客室乗務員がほとんど英語を理解してくれないということ。機内では完全に中国語オンリーの世界であったそうだ。なんとなく、「うーん、ありえる」とうなづいてしまう。中国はタイとは違うのである。アジア圏では珍しく欧米の植民地の経験をしていないタイは比較的英語の通じにくい国とされているが、どうしてどうして、日本などよりもずっと英語は良く通じる。一方、中国は各国に植民地として国土を虫食いにされたりしていたのにもかかわらず、一国全体が植民地化された経験を持つわけでもなく、そんな意味で、英語は通じにくいのかもしれない。それに、いつ10年ほど前まで、中国にはサービス業と言った職業感覚が欠如していたのだから、、、。
 2点目は、上海での乗り継ぎである。通常なら数時間後のトランジットなので、トランジットルームで待つのが普通であるのに対して、なんと中国への入国と出国の手続きを強要されたそうである。出入国のスタンプ集めが趣味の人なら喜ばれるだろうが、外国生活をしていて、高いパスポートのページに無駄にスタンプを押されるのを好まない人には、歓迎されないだろう。同様のことは、私の知る限りではアメリカが同様のことをおこなっている。たとえば、飛行機の関係でアメリカで乗り継いでカナダやメキシコなどに飛ぶ場合でも、米国への入国手続きを強要される。ソ連邦崩壊の後、米国と中国が事実上の二大超大国となっており、このような面倒な手続きを外国人に強要するのは大国主義の表れではないだろうか、、。

 アマリリンカムホテルから、そのままビートルで北を目指す。お母さんのタイ滞在許可の更新のため、3ヶ月に一度出国させなくてはならないのである。本日はチェンライに一晩泊まるので、手続きは明日でもかまわない。私はのんびりとファン街道回りでチェンライへ向う。途中何度かガソリンがキャブレターに達する直前のフィルターで沸騰してしまい、エンジンへガソリンが回らず、出力が低下すると言うトラブルに巻き込まれたが、そのたびに速度を落として、エンジンを冷やしながら走って、乗りきる。まったく夏場の日中はこれだから疲れる。それと、エアコンも問題なのだろう。

 チェンライ県側に入り、メーチャン手前の温泉公園で一休みする。夕方の温泉公園は、夕方だから人影が少ないのか、もともとお客が少ないのかわからないが、簡易建築のカラオケ屋が数軒と、飲み物などを売る店が数軒あるだけであった。入浴施設かなと思った大きな建物はただのトイレであった。ここで、ウズラの玉子を買って温泉卵を作って食べる。温泉の湧き出している場所周辺は池になっており、硫黄臭のある温泉水が流れ込んでいる。これじゃ魚も住めないだろうなぁと思ったら、タイの魚は硫黄なんてヘッチャラなようで、池は養魚場のようにもなっていて、子供たちが魚の餌を売っていた。池に餌を撒くと、沢山の扁平な魚たちが集まってきた。

 今晩の泊まりはリムコック・リゾートホテル。タイに住み始めてから、バンコク以外の町で泊まるホテルは毎度商人宿やゲストハウス並のところが多く、このようなリゾートホテルに家族で泊まるのは久しぶりである。1泊1000バーツ少々と安くはないが、600バーツくらいの安ホテルに泊まっても、結局ホテルの朝食を3人で食べたりすると、割高になりかねない。むしろ、朝食つきで予約したこの手の大型ホテルのほうがお得でもある。まぁ、確かに巨大な大型ホテルではあるが、値段が値段だけに、高級感と言うのはそれほどなく、案内された部屋は川沿いではなく、中庭に面した部屋であった。
 このホテルの川縁にあるテラスレストランで夕食とする。プールサイドではタイ人のパーティーがあり、盛んにカラオケを熱唱していた。料理は可もなく不可もないような平凡なものであったが、テーブルにはキャンドルが燈され、それなりにムードはあった。料金もホテルとしては比較的良心的だあったようだ。町へ出て食事をしようかとも思っていたが、ホテルでのんびり食べて正解であった。メニューには、ちょっとイメージに合わないが、寿司やテンプラもあった。

朝食

盛ソバ。

昼食

チェンダオ近くのホームメイドにてキノコのトムヤムと野菜オイスターソース炒め。

夕食

リムコックリゾートにて北タイのオードブル盛り合わせ、モチ米、ソムタム。

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