この日記を読まれている方にも私のイライラが感染しないかと心配なのだが、本日もイライラ事項を書かせていただく。本日のイライラは確認不足によるミスに関するものである。昨日代金を頂戴した航空券の発券に関して、担当者の確認不足から1000バーツほどの赤字が出てしまった。チケットの発券前になんども、仕入れ料金の確認をするように指示していたのにも関わらず、「前に確認しているからマイペンライ」と確認をされていなかった。この4月には各航空会社とも大幅な運賃改定(仕入れ価格)や予約コード変更をおこなっている。毎日発券しているようなタイ航空などは問題無いのだが、マイナーな航空会社は改訂があっても通知が来ないことがある。また来てもスタッフがちゃんとファイルせずにそのままにしていることもある。そのため、予約をしたり発券をするときは必ず航空会社へ確認をするよう再三注意しているのだが、注意よりも「面倒」と言うことのほうが大事なようである。この赤字、私と経営者の折半で埋めなくてはならない。担当者へのペナルティーはない。なのでまったくこちらとしては不満なのだが、担当者も経営者も「マイペンライ、タローは日本人だからお金あるでしょ」と口を揃えて言う。「もっと稼いでくれればイイだけだから」と経営者はこの位の赤字など何とも無いかのようなことを言うが、稼がされ、しかも赤字の穴埋めをさせられる私の身にはまったく酷な話である。
自分で言うのもなんだが、文句を言いながらも、確実に仕事をこなしている私の存在は経営者にとってとても便利なのだろう。文句をタレられても、聞き流しているのだろう。仕事をこなすと言っても、K.K.トラベルの旅行業務に関するものだけではない。個人商店のような会社であり、従業員は商店主に使われる立場である。数日後に経営者の母親が何かの会合に参加するとかで、名刺をパソコンで作成するように指示してきた。私は忙しいこともあり「その程度のことならギフトさんでも十分でしょ」と答え、ギフトさんもMSパブリッシャーが使えると答えていた。
ここのスタッフに限らず、私の眼から見ると、チェンマイの人たちは物凄く自身過剰である。K.K.トラベルにはしばしば職探しに来る人や研修をさせてほしいと学生が来る。どんな特技があるかと聞くと「日本語ができる。大学で勉強した」などと答える。すると私が呼ばれて面接をする。が、たいていが平仮名が少し書けて、「おはよう」「ありがとう」などの挨拶言葉をいくつか知っているに過ぎなかったりする。日本語に限らない、就職希望者の大半がメールができる程度で「パソコンが得意だ」と言う。実はギフトさんもそのタイプで、MSパブリッシャーは名刺を作る機能があると言った程度であった。彼女が引きうけてから、しばらくして使いかたの説明を私に求めてきた。
そして、今日経営者はギフトさんが作った名刺の束を私に見せて、「タローが作らなくちゃダメだ」と言う。見れば確かに使い物になりそうに無い名刺である。サンプル用に住所氏名だけを書き換えたような代物で、ロゴまでサンプルで付いていた物が張りつけてある。それにしても、こんなものを100枚もプリントしてカットする前にどうして経営者にデザイン確認をさせなかったのだろうか?これだけ切るのだって大変な作業だったはずである。が、結局のところもう一度その大変な作業は私に回ってきてしまった。
夕方、今日の最終便でチェンマイ入りされるはずのお客さまから電話が入る。時刻は4時過ぎ。「あれれ、もうバンコクに着いたのかなぁ」と不思議に思っていたら、「いゃー、まだ名古屋なんですよ」と言われる。聞けばN航空の出発が遅れているらしい。このままでは最終便に乗り継げないかもしれないと言われる。はてさて困った。今晩のホテルの手配も完了しているし、明日は早朝からゴルフをしていただくことになっている。車もガイドも手配済みである。遅れによってバンコク到着予定は22:15の予定だそうだ。ちょうどチェンマイ行きの最終便と同じ時間である。もし、飛行機がスピードをアップするか、ジェット気流の影響が少なければ到着時間は早まり、何とか乗り継いでいただけるかもしれない。「今晩のホテルどうされますか」とお客さまにも答えにくい質問をしたところ、「いゃー、費用的損害はN航空が支払ってくれることになっているそうで、N航空からそっちへ電話で連絡すると言ってますよ」と言われた。そんなことがあるものだろうかと半信半疑だが、もしそうなら、必ず書面でもらってきてほしいとお客さまに伝え、こちらはこちらでホテルへ今晩到着できないかもしれないし、深夜過ぎの到着になるかもしれないことを連絡する。勝手に部屋をキャンセルしてしまった場合、もし今晩中にいらっしゃられても困るし、仮に明日の朝到着になられても、お疲れでゴルフをするよりまずホテルで休まれたいとおっしゃられるかもしれない。
夜8時にバンコク空港へN航空の到着予定時刻の確認をする。やはり乗り継ぎできる可能性は低いようである。お客さまの到着に合わせて手配していた車をキャンセルし、明日のゴルフ場への車の配車をホテルではなく、空港へ行かせるよう手配変更する。9時にホテルへ出向き、再度事情説明し、今晩来られそうも無いが、明日の朝チェックインするかもしれないので、その時は宜しくとお願いする。N航空は22:15にバンコクへ到着した。接続予定だったタイ航空126便はN航空からの乗り継ぎ客を待つことなく、バンコクを飛び立ったようで、搭乗者名簿にお客さまの名前が無かった。タイ航空に確認すると明日の朝の便にはなぜか6時半と8時過ぎの2つの便にお客さまの名前が入っていた。
帰宅して就寝できたのは午前さまであった。