朝から事故である。今回は私は当事者ではなく、目撃者だったのだが、朝優泰を学校へ送る際、いつものようにミニバイクで走行中、チャンプアク門前でバイクが前方の乗用車に突っ込み、その後ろの車もバイクにぶつかると言う事故である。最近、チェンマイには歩行者用の信号があちこちに設置された。3年で倍増する自動車で、このごろは道路を渡ろうにも、車が途切れることがない。横断歩道などとっくの昔にペイントが剥げ落ちて、見る影もないし、もともと横断歩道だからと言って、歩行者を優先するようなドライバーなどいない。そこで、歩行者用の横断信号の登場となったわけだが、これが最近の事故増加の一因になっているようだ。
まず、何よりも、ここのドライバーのわき見運転の多さや、前を見ていれば、前しか見ずに、左右や後方への注意はほとんど払われていない。そのため、この手の歩行者用の信号機のことなど、ちっとも目に入らないのである。目に入っても、赤信号を無視して突っ切るドライバーが絶対過半数である。そのため、律儀に赤信号で停車する車があるなど想像もつかないのだろう。そう、律儀な車など道のど真ん中で突然何の前触れもなく停車する車と同じで、後続の車にしたら大迷惑なはなしである。その大迷惑にすぐ気がつけば、事故も防げるのだろうが、わき見と注意力散漫で、まったく気がつかず、そのまま前方の車に向って突進してしまう。そして、ぶつかる。そのまた後ろの車もぶつかる。
不思議なもので、日本で乗用車とバイクがぶつかれば、重大事故となる確率が高いのに、どうしたわけかヘルメットの着用率も低いチェンマイでは、こうして追突し、追突されたバイクのライバーは、ちょっと痛そうに腰をかがめながら起き上がり、しばらくするとバイクを押していってしまった。追突されたドライバーも追突したドライバーも車から降りようともせず、ライダーに窓越しに何か声をかけただけで行ってしまった。
日本で大きな負担を払いながら支払っている生命保険を解約しようかとも考えていたが、こうした現状を見てしまうと、とてもじゃないが生命保険無しでは気が気じゃない。むしろ、保険会社から「チェンマイに住むなら割増料金」を請求されても仕方がないかもしれない。
2週間ほど前から7月6日発ユナイテッド航空の米西海岸への予約をしている日系アメリカ人の青年から、予約の変更依頼がメールで入ってきた。事前に航空券代は預かっているのだが、もともと往路で東京に立ち寄る予定だったが、復路に立ち寄らなくてはならなくなったと言う。予約を入れているのがユナイテッド航空で、ここの予約ルールでは、予約後2週間以内に発券しないと予約が自動的にキャンセルされることになっている。そのタイムリミットが明日である。先方の青年はラオスを旅行中で、連絡はメールに限られる。なのに、往路でバンコクから米西海岸まで、東京に立ち寄らずにつなごうにも、6月の後半から7月の後半にかけて、ユナイテッド航空の予約指定クラス(Qクラス)が連日満席である。唯一空席があるのが7月の4日の便だけである。先方は、この便でもイイよと言っているのだが、7月4日は日曜日である。嫌らしい航空運賃のルールで、太平洋間を週末に飛ぶ場合は、割増運賃がかかるのである。しかも4000バーツもかかるのである。こんなに費用を負担したら大赤字である。赤字は私が負担させられるので、私としては何とも困ったことになった。タイムリミットは近づいてくるし、メールでのやり取りでは時間がかかりすぎる。さりとて先方の居所も掴めないので、電話連絡もできない。あー、困った困った。
困ったさんはまだいて、航空券発券担当者から、「先週タローが売ったベトナム航空のホーチミン・シエムリアップ間の時間変更だよ」と言ってきた。私は先週西洋人のグループにバンコク発でベトナム、カンボジアを回る航空券を販売した。切符の受け渡し時に「ベトナム航空は必ずリコンファームを72時間前までにするように」と伝えておいたのだが、どうもまだ先方はそれを怠っているらしい。そして、時間変更をベトナム航空はK.K.トラベルに伝えてきた。しかも遅れるのならともかく、出発時間が早まると言うのである。下手をすると知らずにホーチミンの空港へ出向いたこの西洋人グループ、空港に着いたときにはもう飛行機が飛んでしまった後だったりするかもしれない。うーん、これも困った。これからはこうした通りすがりで立ち寄ってくださった西洋人客には必ずメールアドレスでも聞いて、メールででも変更を知らせてあげるようにしなくては、、。
そして、困ったさんはまだまだいた。6時にはスタッフたちはさっさと帰ってしまう。始業時刻の9時には出社して来ないスタッフたちも5時を過ぎた頃にはソワソワしはじめ、6時にはもうみんないなくなっている。そして、7時過ぎ、隣の農民銀行のATM現金自動引き降ろし機でクレジットカードの忘れ物を発見。この手の忘れ物は以前にもあった。あの時は発見後、30分ほどして真っ青な顔をした西洋人の青年がやってきて、無事に返してあげられた。今回もATMのマシンの隣に落とし主の名前と、「至急隣のK.K.トラベルに連絡するように」と張り紙をしておいた。しかし、9時半まで待っても落とし主は現れなかった。張り紙に私の携帯電話番号を書き加えて、K.K.トラベルをあとにする。別件で台北経由のロサンゼルス往復の航空券をお客様の自宅までお届けしなくてはならず、そうそう夜遅くなるわけにもいかない。