午後、新しく部分開業したドゥアンタワンホテルを見学に行く。外回りを確認すると、急いで開業にこぎつけようとした跡が各所に見受けられる。コンクリート・ブロックを積み上げただけのようなところを隠すために白いペンキを塗ってあったり、細部を確認すると、もう少し開業を待っても良かったのではないかと言う印象を受ける。
内部へ入ってみる。レセプションは2階らしい。入り口は本物か偽物か判別できないが大理石のようである。吹き抜けで、弧を描くような階段を上り、奥へ行ったところに受付があった。ここまでの印象は「広々していて開放感がある」と言ったものである。受付でセールス担当を呼んでもらう。しばらく待つように指示されたが、実際に自分が宿泊客だったらとか、団体ツアーの添乗員だったらと考えながら見まわしてみると、たとえばチェックイン作業中にお客様に待っていただくための腰掛け(ソファー)類が圧倒的に少ない。バーカウンターのようなものはあり、待たれているお客様へドリンクのサービスくらいは出来そうである。
ところで、レセプションの係員なのだが、ここのホテルの趣味なのか、女性スタッフは「ひょっとしてハーフ?」と思ってしまうような顔立ちの人が多い。そして、民族衣装を着けた男性スタッフは白粉と口紅をつけていて、「うーん」と唸らせられてしまう。しかし、実際にはこの手の男性のほうが客あたりは丁寧だし、サービス業向きとも思える。でも、ここの受けつけはまったくのユニセックスの空間であった。
もっとも、セールスマネージャーはれっきとした女性であった。私は記憶が無かったのだが彼女は「あー、タローさんですね」と私を知っている様子。聞けば、最近までアマリリンカムホテルで働いていたそうだ。操業40年のチェンマイでももっとも古いホテルのひとつから、一番新しいホテルへトラバーユとは、本人も勝手の違いに戸惑っているのではないだろうか?その彼女に客室などホテルの施設を案内してもらう。もともとは24階建てなのだが、現在は15階までの営業だそうだ。そして、年内には全館オープンの予定らしい。
部屋はデラックスとスーペリアがあったが、何れも部屋の広さは十分あり、濃い緑色で統一されている。浴室もバスタブとシャワーブースが分離されていて、使いやすそうだ。ドライヤーもセットしてある。まぁ、ちょっとバスタブが小さい気がしたが「アジア・サイズです」とマネージャーは答えた。
デラックスルームは構造的にちょっと歪な作りになっていて、私としてはスーペリアの方が使い勝手が良さそうに感じた。廊下の天井もちょっと低めで、私が手を上に伸ばすと、手のひらがべったり付くくらいの高さであった。「アジア・サイズ」とマネージャーはまた答えた。
最後に、旅行会社向けの卸価格を確認し、9月までのプロモーション価格も確認した。料金的には、隣のメーピンを意識した料金体系のような気がした。サウナやプール、フィットネスも宿泊客に開放されているそうだが、レストラン関係はまだコーヒーショップが一軒あるだけらしく、ちょっと寂しい。それと、従業員たちの立ち振る舞いは、まだまだ隣接するホテルと比べると劣る気がする。プロモーション価格が安いからか、見ていると半裸の西洋人とかが何組も入ってきて、値段の確認をしていたり、インド系の人が部屋のことで何やら大声で交渉しているのを見かけた。オープンのプロモーションは大事だが、オープンにしてしまうと客層を絞りきれずに、結果的にホテルのイメージ全体を落としてしまいかねない見本を見てしまったような気がする。が、いずれにしても新しいし、この価格(1200バーツ)なら十分に価値あるものと私は感じた。
閉店後、ギフトさんの友達の「自称」コンピューターエンジニアがやってきて、インターネットの共有サービスがつかえないことを解決してもらいたかったのだが、上手く行かなかった。上手く行かないばかりか、私のコンピューター側に問題があるのではないかと、ネットワーク関係の設定をいじくった。そうしたら、ネットワークの共有どころか、ダイヤルアップまでおかしくしてしまい、完全にネットが使えない状況になってしまった。せめて元にもどして欲しかったが、「わからない」と言って帰ってしまった。なんと言う無責任きわまる対応。結局、私が深夜までかかって復活させようとしたが、モデムのドライバーが完全に壊れてしまったようで、直せなかった。