3月17日 水曜日    天気は薄曇 (スモッグ)

 先日の日本語の試験を受けなかった生徒のための追試を朝一番に実施する。スポーツの選手と言うことで試験当日欠席し、試験を受けていなかったのである。それ以外でも遠征などで、後期の出席率も半分に満たない。一般の生徒ならばその場で切り捨てられるところだが、学校の看板役にもなるスポーツ選手なので、追試と言う温情が与えられたのだろう。が、こと語学に関しては、出席率が如実に結果に出てしまう。私のテストはふんだんに答えのヒントがちりばめられており、多少わからない単語があっても、全文タイ語訳付だし、何とかなるようになっている。用言の活用も同様である。しかし、彼女の場合、実質的に後期の出席は2時間にしかならず、日本語では用言が変化することを理解していない。追試前の30分を利用して、後期の授業内容をハイライト的に黒板に書き出し、それをノートに書き取らせた。試験中もそのノートを参照することを認めたのだが、結果としては、平均点に届かずに終わった。これで欠席のマイナス点を補って来学期も継続できるかは学校側の判断となるだろう。しかし、進んでもらっても、来学期の授業について来れるかどうかは、別問題である。

 鳥インフルエンザの影響であろうか、チェンマイの町から外国人ツーリストの姿が激減している。K.K.トラベルでも外国人ツーリストの来店がめっきり減って、以前ならほぼ毎晩のようにツアー会社へ翌日分に予約した日帰りツアーの確認をしにいっていたものが、最近ではほとんど予約すらすることがなくなってしまった。予約どころか、料金の問い合わせも減っている。もっとも、涼しい季節も終わり、酷暑のシーズンとなり、オフ期に入ったためもあるだろう。私は在住の日本人の方たちの日本への往復切符手配などで相変わらず忙しくしているが、切符手配の比率が高まって、収益率は大幅に減少してしまっている。他のスタッフたちも暇を持て余しぎみである。
 タイ人たちにとっては、これからが旅行シーズンの本番である。子供たちは長い夏休みだし、勤め人たちも来月にはタイ正月休みになる。K.K.トラベルでもそうしたタイ人旅行者向けのツアーを売っている。私のところにまで案件がやって来て、対応に苦慮するのだが、私のところに舞い込む案件はパックツアーではなく、手間のかかるオーダーメイド型の手配旅行ばかりである。まぁ、スタッフたちの中でタイ国外に出たことがあるのは私だけで、外国旅行そのものをスタッフたちは理解していない。それで私のところに案件が来るらしい。問題は、日本人もそうなのだが、情報やサービスは無料のものだとの認識を持たれていることである。その認識の度合いはタイ人の方がいっそう強く、確信に近い。そして、たぶん外国のテレビ局製作の番組で紹介される紀行番組などを見て、「テレビで見たあそこは、いくらだ」と聞いてくる。しかし、タイ語で発音される地名はこちらには耳慣れない地名に聞こえるし、「いくら」と言われても、即答など無理である。「調べてから連絡しますが、どのようなご旅行を、、」と旅行相談に乗る。お客さまの態度と言うのも、面白いのだが「私はホンコンにも行ったことがあるし、シンガポールにも妹が行ったことがあるから、、」と言うお話から始められ、結局は「自分たちは海外旅行に行けるような身分なのよ」と言う自慢話に終始する。
 私はバンコクの代理店に電話をしたり、ネットを使ったりして、各地のホテル料金を確認したり、航空運賃などを調べたりして、なんとか「いくら」に答えを出す。が、数日して再来店されたお客さまは、もう私に出された宿題のことなどをお忘れになられていて、香港あたりのツアーチラシを受け取られて、「来年また香港へ行こうかな」などとおっしゃられる。こちらの労力と経費は、完全な空振りとなる。今日も、「ゲンティンハイランド(マレーシア)に来週行きたいから、ホテルの料金と空室を調べておいてね」と言うお客さまがいらっしゃった。

朝食

ご飯とヌカ味噌付け。

昼食

チャーハン。

夕食

ご飯とモヤシのナムル、明太子。

前日へ  翌日へ