ワタノーでの補講。もうじきこの補講もお終いである。しかし、日本語の会話能力に関しては、まだまだレベルが低過ぎる。文法的には、中学校英語の2年生程度のレベルまで教えたけれど、まだまだ聞き取りが弱いし、会話がレスポンスとしてスムースに出てこない。筆記でテストをするとしっかりした文を書いてくれるのだが、、。
午後に補講の受講生の一人チャットさんのお宅に伺う。日本にある住宅関連会社から、タイの住宅事情を紹介する写真付きレポートを送って欲しいと言うことだったので、チャットさんにお願いして取材させてもらった。
チャットさんの家は、チェンマイの南にあるハンドンと言う町の外れにあり、住宅と農地が隣接するような場所にあった。ハンドン街道の大通りからは200メートルほど引っ込んだところにあり、静かな環境である。広い敷地に立つ木造の二階家で、近代式高床式住居といった感じの家である。この私が近代式高床式住居と表現するのは、たぶんオリジナルの設計では木造高床式の住宅だったのであろう。高床式なので住居部は当然2階にある。が、近代式は床下部分をコンクリートブロックで囲み、1階部分も居室として利用できるようにしてしまったものである。この1階の部分にはテレビが置かれ、家族団欒ができるようになっている。また、奥は物置のようにも利用されている。
2階の部分にも祭壇の飾られたリビングと寝室が三つ、それとトイレがあった。祭壇に飾られていたのは、仏像と国王夫妻の写真である。ここにはテレビはなく、リビングとしてはあまり利用されていないようなのだが、来客があればここに泊まってもらうそうである。寝室には部屋イッパイのダブルベッドが入っていた。トイレはシャワー室と一緒になっており、洋式の便器が使われていた。水はポンプで地下水を汲み上げているそうで、シャワーは温水が出ず、バスタブもない。タイ人はもともと入浴とは水浴びのことなので、この施設で十分なようだ。
台所は、建物の外の小屋のようなところに造られていた。小屋の外には薪が積み上げられていた。台所には一応プロパンガスもあるのだが、あぶりものを料理するにはガスでは美味しくできず、七輪で薪を焚いて料理するのが美味しいのだそうだ。そんなこともあって、台所は建物の外に置かれているのかもしれない。それとチャットさんが言うには、建物内で料理すると虫が出たり、不衛生だとも説明してくれた。
さらに日本なら当然台所にあるはずの冷蔵庫がない。建物の中には確かにリビングに置かれた冷蔵庫を確認しているが、「どうして台所にないのだろうか」と言う質問に対する答えは、タイ人と日本人の冷蔵庫の利用目的の違いを浮き彫りにしてくれた。つまり、冷蔵庫とは食料品を保存する器ではなく、飲み物を冷やす器である。そして、「冷蔵庫で冷えてしまった食べ物など美味しくない」と説明してくれた。確かに、近所の市場へ行けば、新鮮な食材がすぐ手に入るし、魚だって淡水魚を生きたまま買ってくる。つまり食材を冷蔵する必要がないのである。しかし、冷たい飲み物は美味しいので、冷蔵庫は必要なのである。そのためか、タイではシングル・ドアの冷蔵庫が一般的である。
最後に、この家の住み心地を聞いてみたら、「とてもイイよ」と言う。日本の住宅の概念からすると、さまざまな面で、オヤと思うことがあるが、タイにはタイで気候風土、習慣にあった住宅が一番住みやすいのだろうなぁと納得した。
K.K.トラベルで先週注文を受けた航空券がまだ私の机の引出しの中に残っている。ちょうど1週間前に日本人旅行者が、帰国用にと申し込まれた切符で、「こんどの日曜日までには」と言ってメーホンソン県のパイへ行かれたのだが、その後音信不通になっている。何もトラブルがなければ良いのだが、若い女性の2人組だったのでちょっと心配である。まだ航空便の出発まで時間がたっぷりあるが、気を揉んでしまう。
朝食 |
パートンコー。 |
昼食 |
クオッティオうどん。 |
夕食 |
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