またまたIさんに同行して、トヨタの販売店へ向かう。1週間以内の納期と言うのも信じがたかったが、残金を支払うと、車のキーを引き渡された。窓にはフィルムも張られている。任意保険は手続きにあと1週間かかると言う。ナンバーはあと45日かかるらしい。その間はチェンマイ、ランプーン、メーホンソン県以外へ遠出することができないそうだ。保証は3年間または10万キロ走行までと言うことらしい。日本で車の保証期間がどうなっているのか知らないが、3年間で10万キロも走る人などそう多くは無いのではないだろうか?
鍵を引き渡されてから、販売員が「これから記念写真を撮りましょう」と言う。記念写真を撮影し、額縁に入れてプレゼントしてくれるそうなのだが、なんとなくタイらしい。Iさんはこのプレゼントを断り、記念撮影をしなかった。さらに、誕生日を聞かれていた。これは誕生日にプレゼントを贈ることになっているからだそうだ。やはり、タイでは乗用車と言う存在は、大衆的になってきたとは言え、まだまだ特別な存在であることを物語っている感じがする。
Iさんと世間話をしている中で、Iさんはゴルフを通じて、私よりもチェンマイの日本人社会との接点が多いようなのだが、Iさんの話される日本人部落社会の話しを聞いていると、なんだか日本人と言うのは、カッコの悪い民族に思えてきて恥ずかしくなる。ひとつはゴルフキャディーのチップの話題で、地元の日本人の間では、キャディーへのチップは100バーツと決めているそうである。そして日本人ならこの相場を守らなくてはならないそうだ。が、これではまったくチップの意味合いを無くしてしまっている。チップとは単なるサービス料ではない。いくらを与えるかはゴルファーの気持ちしだいである。それを100バーツに固定などしたら、キャディーたちから「日本人はケチだ」と言われても仕方がないし、もっとチップを払う韓国人グループに付きたがるのも当然である。そして、一生懸命やってもやらなくてももらえる金額が同じなら、一生懸命やるわけがない。それなのに「こっちのキャディーはまじめにやっていない」と文句を言う日本人たちが多いらしい。
もうひとつの話題は、まぁ、悪い言い方をすれば、新参の日本人を対象に金儲けをしている古参の日本人が横行している話しである。各種相談や住宅の斡旋などで「手数料」と称して、結構金額を受けっている人たちが多いらしい。住宅の斡旋などは、家賃の1ヶ月分を渡すことにルール化していると言う。まぁ、金銭の授受があっても一部業者によるような悪意の斡旋ではないし、社会問題でもないだろうが、「労働禁止」のスタンプをパスポートに押されている日本人が、タイ国内において、日本人相手に「商売」をしているのを見ると、なんだかやっぱり、カッコの悪さを感じる。たぶん、そうした日本人がいるから、私も日本人相手に荒稼ぎをしている輩の一人などと見なされてしまったりするのだろう。また、そうした輩の人たちからは、邪魔な存在に見られるのだろう。でも、もうじき、そうしたしがらみからも開放されるのだ。
K.K.トラベルへ出社して、一向になくならない新規のツアー手配を処理する。このまま行くと、確実に売上は伸びるが、私の帰国計画も延びてしまいかねない。月半ばであるが、手持ちの現金が足りなくなってきたので、銀行のATMで4万バーツほどお金を降ろす。これで銀行の残高は10万バーツとなった。もう、これでは日本への引越し費用にも足りなくなってきた。帰国を前に残り少ない円をバーツに両替したくないと思っていたが、そろそろ限界らしい。それに今月はまだアパートの家賃も払っていない。実際のところ、お金が丸で足りないわけではない。まだまだ相当額のドルを保有している。あと1年くらいは遊べるくらいは十分あるのだが、悪いことにこのドルは2年半前の1ドル130円台の時に円から両替したドルで、円高の今両替をしたら2割くらい価値が低下してしまうのである。そこで、いつの日か、円安になるまで塩漬けにしておかなくてはならないのである。
夕食にコカでタイスキを食べる。もう何十回コカでタイスキ鍋を囲んだか分からないが、ここへ来てビールなどアルコール類を口にしなかったのは今回がはじめてであろう。ヘルペスのせいでこの1週間アルコールと縁のない生活をしている。もうだいぶ良くなってきて、皮膚の糜爛もなくなって、腫れも皮膚の表面が赤くなっているだけであるが、お母さんから「まだダメ」とお許しが出ない。そればかりか、「このままお酒止めたら」と無情の進言までいただいてしまった。
朝食 |
ご飯と味噌漬け、味噌汁。 |
昼食 |
インゲンと豚肉の赤カレー炒め。 |
夕食 |
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