朝一番にお母さんとムアンマイの野菜市場に行く。優泰は留守番である。この市場は何度も書いてきているが、とにかく野菜が新鮮で安い。野菜だけではなく魚も安いらしいのだが、私たちは魚を買ったことが無いのでわからない。また、お米もなかなか品質が良い。スーパーで売っているお米には虫入りのものが多いが、ここのお米で虫が入っているものなど見たことが無い。今回買ったものは、長ネギ、ジャガイモ、青菜、キノコ、リンチーなど、お米もタイ米、モチ米、玄米などを買い込む。この市場は屋根つきの屋内で売っているものと、道端で売っているものとがある。私たちが買うのはもっぱら道端に野菜を並べている人たちからである。なぜかと言うと、屋内のものは屋内に照明がほとんど無いために薄暗く、清潔感を感じられないためです。その路上で売っているものに、最近急にカエルのあぶり焼き風のものを多く見かけるようになった。巨大なトノサマガエル風のカエルなのですが、あまりのグロテスクさになんだか、それが生き物のカエルというよりも、なんだか作りもののカエルのように思えてしまいます。私もかつて何度かカエルを食べたことがあるが、このようなグロテスクな姿焼きではなく、ぶつ切りにして、なんの肉だかわからない形で食べたことがあるだけ、このようなあぶり焼きは、どうにも食べ物と言うより、カエルの焼死体と言った感じに思われる。一体どんな人たちが買って食べるのであろうか、しばらく売れ行きを眺めていたが、ちっとも売れていなかった。
本日もお母さんから携帯電話に電話が入り、鳥のピョンが脱走したと言って来た。脱走と言っても、別に外へ飛んで逃げたのではなく、部屋の中で籠から飛び出したと言うだけのことである。それでも、お母さんにピョンを捕まえられるわけではなく、またも私が呼び戻されることになった。激しく降っていた雨がちょうど止んだところを見計らって、スクーターでアパートに戻る。ピョンはタンスの上に止まっていた。まぁ、K.K.トラベルを抜け出し、鳥の顔を見に行くのは、不愉快ではないが、しかし時間の無駄ではある。なお、アパートの手前でスクーターが故障した。またもスロットル・ワイヤーが切れたようだ。以前にも切れて修理したのだが、その時の修理と言うのが完全ではないために、また切れる羽目になった。あの時は、切れたワイヤーを交換するのではなく、なんとハンダでくっ付けただけであったのだから、切れて当然である。どうして、タイの修理人たちは完璧に治そうと言う発想が無いのだろうか?すべてが中途半端である。
夜、今晩もOさんと夕食をともにする。今晩はオーキッド・ホテルの中華である。毎度ここの中華レストランはヒマそうである。お客さんがほとんどは言っていない。日本の皇室もご利用になられるような高級ホテルの高級中華なのだが、私の出で立ちたるや、淡いピンクのシャツにヨレヨレのズボンでサンダル履きである。まったく品位の欠片も無い。本来なら「他のお客様の手前もありますので、、」と断られても仕方がないところ、お客様そのものが入っていないのでボーイさんも「どうぞお好きな席へ」と歓迎してくれる。
ここでは、なんと言っても北京ダックが美味しい。アヒル1羽分で、ペキンダック、肉の炒め物、ガラを使ったスープまで作ってくれるのだが、ニワトリなどと違って、アヒルと言うのはずいぶんと大きいらしく、肉の炒め物などいくら食べてもちっとも減らない。もったいなくも、大半を食べ残してしまった。他にも、豚肉のスペアリブの酢豚風や鳥の塩焼きなども注文してしまったので、肉だらけになってしまった。北京ダックは最低でも5人以上で食べるべきものなのだろう。
Oさんと紹興酒を酌み交わしながら四方山話をしていたのだが、Oさんから聞いた話では、どうやらタイを舞台にして、ミャンマー出身の女性を日本人に斡旋する日本人が暗躍しているらしい。まぁ、紹介料目当てのブローカーなら、別に目新しくも無いが、新手のブローカーは、紹介だの、仲立ちなどずいぶんと親切ぶっているらしい。しかし、そのうち、日本人男性とミャンマー出身女性が結婚するような話になった時から、本格的な商売に入るらしく。もともとタイにいるミャンマー人(山地民などの少数民の場合も多いらしい)なので、不法入国者である。もちろんパスポートだって持ち合わせていない。そのパスポートをコネで作ってあげると言って、手数料として数十万バーツを要求するらしい。実際にミャンマーでは、パスポートを取るのにそれほど難しいのかどうかは知らないが、しかし桁違いな金額である。こうして、年に何件かの仕事をしたら、相当な財産が築けそうである。それにしても、不景気のはずの日本も、お金が余っているところには余っているのだろうか、、。