もう、土曜日である。本日はチェンマイ三大祭のひとつ花祭りのパレードがある日である。パレードは午前中に開催され、是非見てみてみたいのだが、残念ながら本日は補習校の日でもある。そのため、ナワラット橋周辺は交通規制が敷かれ、その影響で補習校手前のナコンピン橋が大渋滞に見まわれてしまった。
午前中をK.K.トラベルでソウルガーデンのメニュー翻訳に使い、いくつかのトラブルの処理をする。鳥インフルエンザの影響が出始めて、ベトナム行きの航空券を買っていただき、現在ラオスをご旅行中のカップルから電子メールが入り、鳥インフルエンザが心配なのでベトナムへの旅行を中止したいとおっしゃってこられた。さて、どのように対応すべきか、航空券の払い戻しは簡単だが、それにはK.K.トラベルまで来ていただく必要がある。今ラオスを旅行中の2人に、飛行機の払い戻しのためにチェンマイまで来ていただくのもどうしたものだろうか、、。とりあえず、郵送いただければ払い戻しに応じるが、送金先についてどうしたら良いか、改めて協議したいと返信を送った。とかく、チェンマイの旅行代理店というのは、お客さまも旅行者で、一度飛行機の切符など売ってしまったらそれっきりと言うケースも多い。しかし、世界中を旅されるお客さまに、好印象を与えられれば、それだけで口コミによる広告が全世界規模にばら撒かれることになり、フォローは絶対に必要だと思う。
逆のケースもK.K.トラベル内では発生しており、夕方になってサムイ島の空港から電話がかかって来た。2週間ほど前にバンコク行きの格安航空券を買われたお客さまからで、「この切符では乗れないと言われた」と興奮気味である。予約記録を確認すると、間違い無くK.K.トラベルのスタッフが販売した切符である。しかも、搭乗区間がサムイ-バンコクではなく、スラタニ-バンコクとなっている。スラタニと言うのはサムイ島の対岸にある街で、船とバスを乗り継いでも3時間くらいはかかる場所である。出発時刻は夜7時過ぎで、とても間に合わない。しかも、購入いただいた航空券は払い戻しも変更も効かない航空券である。なぜ、このようなトラブルが発生するのであろうか?たぶん、スタッフも、この切符は料金的にも高いサムイ島からではなく、安い対岸のスラタニからの出発だと伝えていたはずであろう。にもかかわらず、お客さまが勘違いされて、サムイ空港で搭乗手続きをされようとしたのは、お客さまへの説明不足が原因だったのだろうと思われる。少なくとも、お客さまはタイに住んでいるわけではなく、サムイとスラタニの位置関係も良くお分かりではないかもしれない。きちんと説明をしておけば、たとえば、サムイ島からスラタニ空港までの行き方をメモして差し上げるなどすれば、防げた問題であろう。
旅行者は良い評判も撒いてくれるが、悪い評判は尾ひれが付いて勝手に一人歩きまでして、蔓延するウイルスみたいなものだから、予防は大切である。
私が日本の旅行会社で現役当時、カウンターのスタッフなどがお客さまと、お話をれるのに「業界用語」を使ってはいけないとよく支店長さんが注意をされていた。とかく旅行会社のスタッフは、その辺を履き違えていて、「ラックスまではエヌエッチのフィックスで飛ばれると」などと、平気で口にしている。業界用語を知らないお客さまには、チンプンカンプンであろう。それでは、契約などとれるはずがない。タイでもその辺の気質は同じなのかもしれない。業界用語を使うと、さも自分が業界に精通しているような錯覚から自己満足を覚えてしまい勝ちである。
午後、優泰を歯医者に連れていって、治療を受けさせる。結局今日も大暴れをして、歯医者さんが「こんなに嫌がっているなら止めましょうか」と言うのを、強行してもらって、奥歯を一本抜いてしまう。歯科助士さんが束になって優泰を押さえつけての作業であった。
夜、同じアパートに住む日本人の方が、近く日本へ引き上げられると言う。いつも大変世話になっていて、私がチェンマイで交際される数少ない日本人のお1人なのだが、事情があって、チェンマイを引き払わなくてはならなくなり、その手続きの相談を受けた。とてもとても、残念である。どうして、私の周りにいらっしゃる素敵な方たちは、先に帰国されてしまうのだろうか、、。「次回来るときがあったら、またよろしくお願いします」と言われたが、今の私の立場では、「はい、こちらこそ宜しく」と言える環境にない。
帰宅後、お母さんに、我が家も帰国について考える時期が来たかもしれないと打ち明ける。