7月30日 火曜日    天気は曇り 

 風邪の2日目。症状の改善は見られない。いつもの風邪なら24時間以内で治してしまう自信があるのだが、今回はどうした事だろう。

 昨夜、同じアパートのタイ女性からバナナをひと房差し入れてもらった。デブデブと太くて大きなバナナが15本くらいついている。一人では食べきれそうに無いが、他にお裾分けするような相手もいないので、朝食代わりにそのバナナを5本も食べた。

 H部長より防弾チョッキは台湾で在庫3000着ある事を確認したとの連絡が入る。そして、私が調べていくうちに日本からは原則的に防弾チョッキの輸出ができない事がわかった。防弾チョッキは武器の一種とみなされ、輸出が認められないそうだ。まぁ早くわかって良かった。

 1日、パソコンやテレビに向かったり、ベッドで本を読んだりして、外出をしない。昼に小屋がけ食堂へ食事に出かけたら、いつものおばさんが調理台に立っていた。「医者は休めと言うけど、働かなきゃ食べていけないよ」と言う。そして、医者からもらったと言う薬の山を見せてくれた。医者に1回行くと650バーツだそうだ。スアンドーク病院に通っていたが、日中では通いきれないのでクリニック(医院)に通うことにしたそうだ。おばさんは私の顔色を見て、「風邪引いたのか?」と聞かれる。「そう、鼻水も止まらないしノドが痛くて、1日寝てるのだ」と答えて、変な事を言ってしまったかなと気になった。普段でも働きもしない人間が、風邪くらいで寝込んでいるなどと言うのは、「働かなきゃ食べていけない」と言う人に対して失礼にあたるのではないか。

 夕方前にビートルに乗って近所を走りまわってみた。ペットショップへ行ってインコのヒナを見てみたかった。こうして1人でいると、小鳥でも飼いたくなってくる。もちろん、今すぐ飼えるわけではないが、チェンマイではどんな鳥がペットショップにいるのか気になったのだ。アパートを出てすぐに、気になるものを見かけた。一台のネズミ色のスクーターが私のビートルを追い抜いて行ったのだが、その後姿を見つめたら、なんと日本の原付バイクのナンバープレートが付いている。「大田区あ25156」となっている。タイにも日本のメーカーのスクーターはたくさん走っているが、みんな現地生産だ。それにもし日本から正規に中古車輸入をしたのならば、そのスクーターは日本で廃車手続きがされて、ナンバープレートは大田区役所へ返納されているはずである。どうも盗難車を密輸したらしい。タイでも盗難車とおぼしきバイクを良く見かけるが、ナンバープレートまで付けて走っているのを見たのは始めてだ。
 ペットショップには立ち寄らなかった。良く考えたら風邪をひいている私が、まだ抵抗力の弱いインコのヒナに悪い菌などばら撒いては可哀相だと考えた。

 夜、夕食後にサンソム(タイの蒸留酒)の封を切る。しかし、一口舐めたところで咽てしまった。もう一口飲み下すとなんだか心臓の回転数が上がったような気がする。ダメだ、身体がアルコールを受けつけなくなっている。まったく私の身体はどうなってしまったのだろう。

 

朝食
もらいもののバナナを食べる。
昼食
小屋がけ食堂で五目野菜炒めと卵焼き載せご飯を食べる。
夕食

小屋がけ食堂で豆腐と野菜の炒め物ライスを食べる。

 

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