8月30日 金曜日 天気は晴れ
ドイステープは最高である。昨日のお参りのおかげか、昨夜は雨が降らなかった。そして、今朝も空には雲があるものの、青空ものぞいている。雲と言っても、どんよりとした雲ではなく、夏雲のように白く輝く雲だ。これなら今日の撮影は上手くいく事間違いなしだろう。天の神様、仏様、ありがとうございます。
しかしながら今朝は撮影の前に、昨晩バンコクの事務所からの依頼を受けたトラブル処理がある。その処理のために朝7時前から市内のホテルや空港などを飛び回って、平身低頭して頭を下げて回る。まぁ、クレーム処理、尻拭いのピンチヒッターとして借り出されたわけだが、実は私はこの手のクレーム処理の仕事が嫌いではない。これぞ「縁の下の力持ち」と言った仕事だし、大きなトラブルに発展しそうなクレームが、呪文を唱えて見る見る消えていくような感じを実感するのは、快感でもある。今回、このようなトラブル処理にあたったのは、先のインターネットサービス会社で「カスタマーサポート」の仕事を取仕切っていた時以来だ。トラブル処理は朝8時半に無事終了。
撮影開始時刻まで時間が無かったので、スーツにネクタイを締めた格好のまま集合場所のダウンタウンインホテルへ向かう。ここで機材を積みこんでいる間に、トイレに駆け込んでジーパンとポロシャツに着替えてしまう。撮影のスタッフも今日のこの天気が嬉しそうだ。昨日の暗く沈んだ表情は無く、テンションも上がり気味である。
撮影が開始されても天気は相変わらず晴れていてくれた。ちょっと日差しが強すぎて、陰がきつくなってしまうのだが、致し方なかろう。問題は撮影対象の象たちであった。大変良く調教されている子象であり、言う事を聞いてくれるのだが、CMフィルムに使うためには、微妙なニュアンスを含めた表情や動きも求められるそうで、なかなかOKが出ない。たかだか30秒にも満たないCMながら、撮影現場と言うのは真剣勝負の世界であった。CM対象製品の前に座りこむシーンを何度も何度も繰り返しているうちに、子象は目から涙を流し始めた。象は膝を折ってしゃがみ込むのが苦痛なのだと子象のマネージャーに教えてもらった。それと炎天下の屋外では1時間以上耐えられないのだと言う。1時間近くかかってなんとか10秒分位のワンシーンのOKが出たが、これ以上この子象は撮影に耐えきれないと判断し、別の2頭の子象を使って別の製品の撮影を開始する。今度はしゃがみ込むことは無くたったままの撮影だから象の負担も軽いだろうと判断したのだが、立ったままのため、カメラアングルがやや下側から象を見上げる形となり、強い日差しで象の巨体が黒くなりすぎてしまう。そこで反射板をあてて、象を下側から照らし上げたのだが、本来森の奥深くに住んでいる象は太陽光線にも弱いそうで、光を当てられるのを嫌がるのである。バナナを与えたりしてなだめながらの撮影を午後1時までおこない、必要なシーンを撮り貯める。あとはロスに帰ってもらってから上手く編集してもらうだけだ。天気が良すぎたと言ったハプニングはあったが、無事に撮影が完了できてやれやれである。
本来今晩はHPサワチャオ・チェンマイのガネシュさん主催のオフ会の予約が入っていたのだが、撮影終了の打ち上げを行う事となって、私はオフ会に欠席する事となった。欠席の連絡を同じくオフ会に参加予定であったTPNさんに伝えてもらおうと電話をしたのだが、どうやらTPNさんも都合がつかなくなってオフ会を欠席することになってしまったそうだ。しからば、2次会だけでも参加するべく段取りをつけさせてもらおう。
打ち上げはカムインハウスで賑やかにおこない、オフ会の2次会はプレジデントホテルにある歌謡ショーステージのあるシアター食堂でビールを飲む。最終的にお開きになったのは午前0時近くであったのではないだろうか?チェンマイ1のヒマ人だったはずの私にしてはちょっと急がしすぎるスケジュールであった。
朝食
|
パンに醤油をたらして食べる。上品な食べ方ではないが、こちらで売られているマギーの醤油(シーズニング)でパンを食べるとスッキリした味で美味しいのである。バターやマーガリンのような油気も無く、何枚でも食べられてしまう。 |
昼食
|
象キャンプの食堂で「生唐辛子炒めライス(カーウ・パッ・プリッ・ソッ)」を注文したが、唐辛子の代わりに赤や黄色のピーマンが入っていた。 |
夕食
|
カムインハウスで撮影終了の打ち上げ会。ナマズのヤム、鶏の炙りもの、空芯菜の炒めもの、海老すり身の揚げ物、鶏肉とカシューナッツ炒め、チェンマイソーセージのチャーハンなど注文。 |