7月26日 金曜日
天気は晴れ
H部長のところに持ち込まれる依頼事項と言うのは多岐に渡っている。先日からミミズやバイオを使ったゴミ処理問題を調べるのを手伝わせてもらっているし、昨夜は防弾チョッキを至急大量に調達したいと言うのだ。何のための防弾チョッキかというと、最近南部タイでの治安が悪化している。鉄道の爆破事件や、学校などの襲撃、警察官を狙った発泡事件が頻発している。政府も相当悩んでいるらしいのだが、なかなか問題が解決せず、まずは自衛だけでもと言うことで、防弾チョッキを南部の警察官に支給することになったらしい。
さて、今週作成してきたバンコクの旅行素材の企画書がほぼできあがった。自分のパソコン画面で見ている限りにおいては、何の問題もなく、なんとか形になってまとまったかなぁと思えるできであった。これをフロッピーに落としこもうとしたら、なかなか入れられない。はじめは1枚20バーツで買った、メーカー名も無いこのフロッピーに障害があるかと思っていたが、そうではなかった。なんと私の作成した資料が7Mbもある。確かに写真は20枚くらいは使っているので、データサイズが大きくなるのは当然である。しかし、写真は私がオモチャデジカメで撮影したもので、JPEGでの記録だから、写真1枚あたりのサイズは100Kb以下のはずである。兎に角このままでは納品できないので、貼り付けてある写真を1枚1枚剥がして、サイズを測り、大きなものは解像度を落とすことにした。
手間と時間をかけてファイルは400Kbほどに軽くなった。作業をしていく行程の中で、写真の中にはJPEGではなく、ビットマップ形式のものがかなりあった。たぶん、写真の加工をしていく際に、間違えが生じたのだろう。
夕食にはH部長が中国餃子食堂へ招待してくれた。H部長の自宅近くにある店で、店の作りはその辺の大衆食堂をちょっと綺麗にしてエアコンをつけたような店構えであったが、私もこの近所に滞在するようになり、毎日この店の前を通るたびに、この店の事が気になっていた。店の名前になっているように、ここの餃子は旨そうに見えるのである。先日もトモコさんとビールを飲む際にこの店に入ろうかとも思ったのだが、貧乏人同士なので、財布を心配して、店横の路地に出ていた屋台でビールを飲んだと言う経緯もある。
チェンマイの私のアパート近くにも台湾餃子(水餃)の店があり、いつ行っても台湾の人や日本人が食事をしている繁盛店なのだが、チェンマイの餃子は水餃子と焼き餃子の2種類しかない。それに対してここの餃子は種類が多い。白菜餃子、ニラ餃子、三鮮餃子、肉抜き餃子とあり、それぞれ水餃子と焼き餃子がある。味については、ここのは餃子の皮が美味しい。適度に厚く、弾力がある。具の量はチェンマイの餃子よりも少ないようだが、バランスは良い。一皿が60バーツからと安くは無いが、それはバンコクだからしかたが無いか、、。タレは店が調合して持って来てくれる。黒酢の香りが強いタレである。ちょっと気になったのは中国北方系らしく、ニンニクがタレにゴロゴロと入っている。餃子そのものはニンニクが入っておらずあっさりしているのだが、私の生のニンニクに弱いのである。注文した餃子は白菜とニラをそれぞれ焼きと水の両方で注文。私の好みから言うと、白菜の水餃子が一番口にあった。以下、ニラの水餃子、白菜の焼き餃子、ニラの焼き餃子の順である。つまりあっさりした餃子から順に並べただけである。以前は餃子もニンニクの効いた焼き餃子が好きだったが、味覚の好みと言うのは歳と共に変ってくるようだ。
味覚の好みの変化については、日本ではよく「歳をとったら肉よりも魚が口に合うようになる」などと言うが、これは全世界人類共通ではないらしい。かなり昔のことだが、台湾の山地民のおばさんが、「若い頃は魚も美味しく食べられたけど、やっぱり歳をとるとお肉じゃないとダメだねぇ」としみじみと言っていた。それもごく一般的常識を言っているに過ぎないと言った感じであった。その時、歳と味覚の変化と言うのは、肉だ魚だと言うことよりも、歳をとってくると、子どもの頃から食べ慣れているものへの回帰現状が現れるのではないかと考えた。
では、私のあっさり好みもこれに当てはまるかと言うと、どうやら私の場合は歳ではなく、アルコールと唐辛子で毎日刺激を与え続けられている私の内臓が、味覚と関係無しに、「あっさりしたものにしてくれ」と主張しているに過ぎないのだろう。
H部長の会社の車でバンコクの町外れにあるバスターミナルまで送ってくれるという。運転手さんは私たちが食事をしている最中も駐車場で食事も取らずに待っていてくれた。申し訳無いことである。「自分で市内バスを乗り継いでターミナルまで行きますよ」と言えば、せっかくの好意を無にすることになる。お言葉に甘えて車に乗り込み、H部長と別れた。しかし、やっぱり、私のような若造が運転手つきの来るまで送迎されるのは身分不相応と考え、プラトゥーナム市場を過ぎたところで、車から降ろしてもらった。運転手さんはこの少し先に自宅があるとのことなので、ここで私を降ろせば5分後には自宅でくつろげるはずだ。私はここから77番バスでバスターミナルへ向かった。
ターミナルまでのバスの中で、私は口臭が気になった。あれだけニンニクの入ったタレをつけて食べたのだから、のどの奥からムワワワワとニンニク臭があふれ出てくる感じがある。「あぁ早くバスターミナルへ着いて洗面所で歯を磨きたい」と感じた。タイ料理も多量のニンニクを使っているが、こんな感覚になることはあまりない。こうなるのは決まって韓国料理か中国北方料理である。
チェンマイ行きは2階建てバスであった。ほぼ満席。ディズニー映画を上映していたが、途中で眠ってしまった。
朝食
|
ラマ4世通りでパートンコーと豆乳を買う。 |
昼食
|
簡易食堂で生唐辛子炒めライスを食べる。 |
夕食
|
H部長に「中国餃子」と言う食堂でご馳走になる。4種の餃子と饅頭、青菜炒め。なるほど中国の味がした。 |
|