旧チェンマイ通信のページへようこそ。　(2001年から2004年まで、3年半の記録)

１１月２３日　日曜日　　　　天気は晴れ

　補習校の毎年恒例のチェンマイ大運動会。プログラムには雨天の場合は１１月３０日に延期とあったが、この季節雨の心配はまったくと言っていいほど必要ない。それでも「雨天の案内」をするのは日本の学校行事の案内を踏襲しているからであろうか？朝アパートを出発するのは、こちらも恒例で予定出発時刻を過ぎてもなかなか出発できない。３０キロほど離れたランプーン工業団地にある会場に、９時過ぎまでに到着しなくてはならず、８時１５分には出発したかったのに、実際に出発できたのは８時４０分過ぎであった。おかげでビートルにムチ打ってハイウェイをブッ飛ばさなくてはならなくなってしまった。

　よく晴れた運動会日より。開会の挨拶、ラジオ体操と運動会は進行していく。整列などすると優泰の学年である２年生が異常に生徒数が多い。２年生だけ取ってみると、日本の小学校と変わらないくらいの生徒数である。他の学年が数人規模なのに、、。私は競技のスタート係りを仰せつかっている。ホイッスルを首からぶら下げてスタート・ラインに立つ。補習校全体の生徒数は「大運動会」と言うには小さすぎ、小規模なものなので、学年ごとに競技種目が分かれているわけではない。全校一緒になっての競技で、小学校一年生から中学生まで一緒になってグランドを駆け回る姿は微笑ましくもある。全校一緒に競技を行っているのだが、それでも紅白のチームに分かれている。ここ数年毎年赤組が優勝している。

　私も一般参加の競技に２種目参加させてもらった。ひとつは綱引き。力一倍オーエス、オーエスと引っ張ってみたのだがみたのだが、あえなく敗退してしまった。手のひらを真っ赤にして、まるで火傷したような状態になるまでがんばったのに、、。手のひらの臭いをかぐと、なんとも言えない変な匂いがした。もう一種目はパン食い競争である。パン食い競争と言うのは、早食い競争でも、食べる量を競うものでもなく、何十メートルか先に吊るされているアンパンに喰らい付いてゴールまで走ると言うものである。こちらの競技では雪辱を果たして１等になることが出来た。戦利品のアンパンは観覧席で待つお母さんに進呈した。

　競技はお昼にはすべて終わり、閉会式に臨む。今年は白組が寸差で優勝カップをさらっていった。ちなみに優泰は赤組で敗者であった。

　帰宅後、お母さんは体の不調を訴える。運動会の間中、ずっと観覧席のテントの下にいたものの、普段屋外に出ることがない生活をしているので、強烈な日差しと、気温とでどうやら熱中症になったらしい。頭が痛いと訴える。

　夜、トラブルが発生。同じアパートに住むIさんからベトナム旅行をするからとビザの取得を依頼され、パスポートを預かったのだが、よく確認すると、パスポートに押されたタイ入国スタンプに記載されたタイでの滞在許可期限が９月上旬の日付になっている。本人はタイの一年間滞在可能なノンイミグラント・ビザと再入国許可を所持しているのだが、タイ再入国時に、きちんと処理されずに、一般のツーリスト扱いされてしまったようである。しかし、入国に対する滞在期限決定の最終判断は空港の入国審査官が持っているわけで、一旦スタンプが押されてしまっている以上、この二ヶ月間半ほど、Iさんは不法残留をしているのに等しい。さて、どうしたものだろうか、、。
　既に、夜８時を回っているし、それに今日は日曜日である。顔見知りのイミグレーション係官に相談しようにも連絡がつかない。が、このまま座して待っていても仕方ないので、空港のイミグレーションへ行ってみる。ここなら誰か係官がいるだろう。Iさんと一緒に空港へ向かい、係官に面会。事情を丁重に説明し、頭を下げたところ、「わかった、しばらく外で待つように」とのお告げであった。事務室前には、入国を拒否され、これから強制帰国させられるバングラデシュ人が何人も待機していた。ちょっと間違えたらば、同じような運命かと思うと、ぞっとした。しかし、それも杞憂で、待つこと１５分ほどで、パスポートにはいくつかの修正スタンプが押されて返却された。「これでOKだよ」と言う。私たちは何度も係官に頭を下げて空港を後にした。帰りがけにまだ食事を取っていないと言うIさんが、「ちょっと、食事に付き合ってよ」と言うので、既に夕食を済ませている私はビールだけご馳走になった。

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(2015年5月からのブログ)

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