5月21日 水曜日    天気は晴れ   

 ワークパーミットを持ってイミグレーションへ午前中に行ってみる。若干の不安もあるものの、必要な書類は揃っているはずである。イミグレーションのキャプテンは不在であった。別の女性担当官にパスポートを渡したところ、「8月1日まで滞在許可があるじゃないの」と言う。確かにまだ滞在日数があるが、またギリギリになってバタバタしたくないし、早く年末までの滞在延長をして欲しい。「キャプテンにはワークパーミットを持ってきたらいつでも延長してあげるよ」と言われていたことを説明。「じゃ、しばらく外で待っていなさい」と言われ、待合のベンチに座ってしばらく待つ。まだ朝早い時間だからであろうか、いつもは滞在延長を申請に来た外国人がいっぱいいるのに、今朝は数人が待っているだけだ。日本人の姿もチラホラ見受けられる。日本人の中には短パンにビーチサンダルと言ったラフすぎる服装の男性もいる。私はワイシャツと革靴とネクタイで来ている。タイのお役所は服装を重視すると思っているから、なるべく役場へ行く時はTシャツなどを避けている。

 15分ほど待ったところで「アーチャン・タロー」と呼ばれた。「おぉっと」と言った感じである。悪い気分ではない。「アーチャン」と言うのはタイ語の「先生」にあたる敬称である。それも、小学校の先生とかの職業的な先生と言うのではなく、尊称としての先生である。今までは、せいぜい「ミスター・タロー」とか「クン・タロー(「タローさん」の意)」程度にしか呼ばれず、呼び捨てされている時も多かったのだが、やはり昨日いただいたワークパーミットの威力はけっこうあるらしい。しかし、呼びかけは敬意を払っていただいたが、滞在許可の延長に関しては「まだ2カ月以上あるから、来月にでもまた来なさい」と言ったものであった。まぁしかたがないか、、。

 午後、お母さんを歯医者に連れて行くことになっている。アパートの事務所でどこか良い歯医者はないかと質問したところ、始めに「ラム病院にも歯医者があるよ」と教えられた。それは私でも知っているのだが、しかし、ラム病院はチェンマイ随一の高級私立病院で、ちょっと懐具合から敬遠したい。「いゃ、それは知ってるのですけどね、もっと安くて腕のいいところを紹介してよ」と頼み込んだ。そして得られた回答が「チェンマイ門近くのダーレークリニック」が良いだろうと言うことであった。歯医者さんはチェンマイ大学病院の歯科医で、夕方から自宅でクリニックをやっているそうだ。なるほど、それなら腕も良さそうだし、余計な出費もセーブできそうだが、夕方からと言うのに少し難点がある。まずは、今のうちに近所の歯医者さんを当たって見る事にしよう。私が安い歯医者さんを案内しようとしている魂胆を見抜いたお母さんは「タイでは良い歯医者さんに行かないとエイズが移るんだってよ」なんてことを言う。そんな前近代的な歯医者などもうタイ中探してもあるものか、一体どこからそんな噂が流れてきているのだろうか、、。しかも、タイはことエイズに関する指導は日本などよりずっと進んでいるし、医療器具を殺菌もせずに使いまわしている医者などいるはずがない。
 チャーンプアク門周辺に何軒か町医者的な歯医者さんがあった。しかし、どうしたことか、どの歯医者さんも「先生は用事が会って只今外出中です」と門前払いをされてしまった。今日の午後はひょっとしてチェンマイ歯科医師協会の会合でもあるのだろうか、、、。これではどうしようもないので、市場に立ち寄って買い物を済ませてアパートにもどる。

 夕方過ぎてから、ダーレークリニックへ行ってみる。落ち着いた作りのクリニックで、木の床はピカピカに磨かれ、インテリアや家具も重厚な木製で統一されている。なかなか雰囲気が良い。受付で初診で予約もしていないのだがと告げたが、「先生の時間が空いたらすぐ診ますよ」と、まもなく診察室に案内された。若干の虫歯があることが判明したが、虫歯担当の男性歯科医は予約でいっぱいで、今日のところは女性歯科医が歯石を取るだけと言うことになった。が、この歯石取りがやたらと丁寧で、この作業だけで1時間半もかけてくれた。日本の歯医者さんでこれほど長い時間患者と付き合ってくれるところなどまずないのではないだろうか、、。今度の月曜日に再診の予約をし、料金を700バーツ払う。安い金額ではないが、合計2時間でこの金額だから、時間から考えると高い金額ではないだろう。

朝食

ご飯に豆腐の焼き物、ワカメの味噌汁。

昼食

スアンドーク門前のファーイにてイカと豚肉のバジル炒め。

夕食
レモンツリーにてイカの挽肉詰、空芯菜炒め、パパイヤの和え物(ソムタム)。

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