7月20日 火曜日 天気はほぼ晴れ 夕方前に一時雨
さて、今日は例のキリスト教団体のツアーの第1回目である。K.K.トラベルより昨日一緒に下見をしたスタッフを1名連れ出してスアンブアリゾートへ向かう。市内から30キロほどのところにある手ごろなリゾートホテルである。沿道の景色もキレイだし、ここもお薦めのドライブ・コースである。途中にはいくつもの似たようなリゾート施設がある。
11時前にリゾートへ到着。まず、ツアーの幹事役の人と最終の打ち合わせをする。どうやらまた少し参加人数が変動しているらしい。本日のコースは大体以下の通りである。
コース名称
|
参加者数
|
内容
|
販売価格
|
I Love Elephant
|
76人
|
メーサーのエレファント・キャンプでショーの見学とゾウ乗り+オーキッドファーム |
200バーツ
|
I Love Plant
|
23人
|
シリキット王妃植物園+オーキッドファーム+カムティアン園芸市場 |
90バーツ
|
I Love Adventure
|
40人
|
メーワーン川のイカダ下り+ショートトレッキング+カレン族の村訪問 |
190バーツ
|
I Love Picnic
|
24人
|
ホアイトゥンタオへピクニック |
70バーツ
|
I Love Hand-Made
|
38人
|
サンカンペンの、シルク、銀器、日傘工房+バンタワイ木工村 |
40バーツ
|
料金にはガイド料は含むが、バス代は別途にいただいています |
まぁ、ざっとこんな感じで、人数は多いが、ずばり薄利多売である。ちょっと薄利過ぎて、採算ラインがギリギリでもある。これに事務経費や昨日の実踏費用を見込んだら、本当は赤字なのかもしれない。でも、まぁK.K.トラベルのスタッフに団体客のハンドリングのし方を教える良い機会でもあるので、収支にこだわらず、精一杯のことをしようと思って臨んでいる。
昼前に各コースのガイドさんとも打ち合わせを完了し、12:15には6台のバスを送り出した。6時にはお客様たちは夕食をホテルで召し上がっていただき、7時からはミーティングが予定されているので、各ガイドには、6時までには戻って来れるよう段取りするよう申し渡した。
そして、バスが出ていってしまうと、私は少し時間的なゆとりができた。この間に、溜まっているメールの返信を書き、明後日の第2段のツアーのスケジュール確認や、ガイドさんやバス会社へ指示書の作成をリゾートホテルの待合室を借りて行う。食事時間が過ぎているが、このリゾート内での食事は、私にはちょっと高過ぎるので、リゾート前の雑貨屋兼簡易食堂でバミーラーメンを食べる。
良く沸騰していないお湯で麺を麺を長めに湯掻いたのか、麺の表面がふやけているのに、中はボソボソ感が残っている。つまり、余り美味しくない。まぁ、食費をケチるとロクな事がないという証明をしてしまったわけだ。
リゾートへ戻る途中で、携帯電話のベルが鳴った。サンカンペーンにある宝石屋からであった。「今日の団体さん、ちょっと立ち寄っていただけないですか」と言う。今日のツアーにはサンカンペーンへ行くグループはある。しかし、チェンマイの手工芸品を見学するのが目的であり、安手の土産物屋回りのツアーではないので「今回は目的が違うから立ち寄れないよ」と断った。なおも「コミッションを何パーセント払うから」と食い下がってきて、私はますます気分が悪い。それに、一体どこからこのグループがサンカンペーンに行く情報が漏れたのだろう、、。バス会社からであろうか?
3時過ぎになって、K.K.トラベルの経営者から電話が入った。「タロー、ガイドが銀器の工房に行かずに宝石屋に行ったそうだよ。どうして勝手に銀器の店をキャンセルしたんだ」と言う。何と言うガイドだ、、。急ぎ担当のガイドに電話をすると「お客さんは銀器なんかに関心無いから行かなかったよ」とヌケヌケと言う。こちらがアレンジしている銀器の工房は、ガイドさんにコミッションを出すような店ではない。それにどうして「関心が無い」なんて判るのだ。「本当にお客様全員が、関心なんだろうね、もし一人でも関心があるのに、案内しなかったら、契約不履行になるんだからね」と釘をさしたつもりが、「でも、もう時間が足りないよ。木工の店ならバンタワイに行かなくてもサンカンペンにもあるから、こっちでもイイでしょ」と、まだまだ反省の色も無い。「ダメ、ダメ絶対にダメだからね。スケジュール通りにやりなさい」と申し渡した。まったく、欲の深いガイドもいたものである。サンカンペンの木工屋など形だけの工房を見せて、観光業者へ払うコミッションを上乗せした製品を執拗に売りつける土産物屋に過ぎない。私はこうした販売形態、つまり旅行屋と土産物屋の関係が大嫌いである。旅行屋は、あくまでも手数料や企画料、情報料をお客様からいただくのが筋であって、お客さまの望まない土産物屋に、お客様が費用を支払って雇ったバスで案内するなど、まったくの筋違いだと感じるが、この手の感覚の持ち主は少数派に過ぎないようだ。
サンカンペンへ行ったバスは予定時刻に30分も遅れて、リゾートへ帰ってきた。後で確認したら、銀器の工房にはたったの10分も立ち寄らなかったそうである。
夜8時にK.K.トラベルに戻り、今日できなかった仕事を片付けてから帰宅する。本日も帰宅は10時を回る。