6月18日 火曜日 天気は晴れ
ロッブリーの町は現在のスーパーハイウェイからは外れているが、もともとはバンコクとチェンマイを結ぶ国道1号線上の町である。この国道1号線を通ってもバンコクへ出られるが、サラブリと言う町を回るために地図で見ると遠回りになるように感じられ、私はスーパーハイウェイまで戻ることにした。
バンコクに近づくにつれて交通量が増える。走行車線側は積載オーバーの大型トラックが多いので路面が痛んでいる。轍もできているし、穴凹も多く、小さなビートルでは走りにくい。追い越し車線なら路線も比較的綺麗だが、連続走行するには絶えず時速100キロ以上で走らないと、後ろから煽られてしまう。運転していても神経を使う区間だ。
ドリームワールドはドンムアン空港の北、ランシットの交差点を左折してナコンナヨク方面に入る。ランシットの交差点はしばしばチェンマイからの夜行バスでやって来てドンムアン空港に向かう時に下ろされたのでよく知っているつもりだが、ここは複雑な立体交差になっている。本線から側道に入り、分岐路に入る看板がわかりにくい。「ナコンナヨク方面は左に寄れ」と書かれた看板が道路の右側に出ているし、いくつもの看板がある。こちらは時速100キロで走っているし、右の看板を確認して「なんだ左によれだと、、」と思って、左に進路変更した時には、既に分岐路を過ぎている。ランシットの交差点で左折するのに2度も行ったり来たりして15分くらいの時間と20キロ近い走行距離を無駄にしてしまった。
ドリームワールドの入場料はタイ人用にタイ語とタイ数字で書かれたものと、外国人用に英語とアラビア数字で書かれたものが出ていた。切符の内容がどのように違うのかわからないが、私は乗り物券付きの295バーツのタイ人用をタイの運転免許証と優泰の学生証を見せて買った。入場料のみのものもあったが、乗り物代を考えたらセットが安上がりと考えた。乗り物券付きには子供料金の設定が無かった。一方、外国人用は450バーツとあった。
さっそく入場すると、ディズニーランドのミッキーマウスのような存在の着ぐるみマスコット人形の出迎えを受けた。いや、受けたのではない。着ぐるみは私たちを無視していた。テレビカメラが回り、女性リポーターがマイクを持っていたから、テレビ番組の収録中だったのだろう。しかし、人がいない。火曜日の午前中と言う事もあってか、タイ人の家族連れの姿をほとんど見かけない。入場者で目立つのは香港やインドあたりからの団体観光客くらいだ。その為、遊戯物の乗り物に乗るのに待つ必要がない。スペースマウンテンと言う暗闇の中を走るジェットコースターなど東京ディズニーランドで1時間待ちで乗った経験があるが、ここでは誰も乗る人がいない。私たち二人しか乗っていないのだ。
しかし、この乗り物券付き入場券と言うのは実にタイらしい存在である事にしばらくして気がついた。切符には25種類の乗り物や入場施設が書かれているのだが、それぞれ一回ずつしか使えない。この辺がフリーパスとは違うところである。それでも25個も遊べれば十分に元が取れると思ったが、そうでもなかった。メンテナンスの悪いタイでは壊れたものは壊れっぱなしである。さらに、身長140cm以上でなければ乗れないもの、または120センチ以下しか乗れないものがあって、結局乗れずじまいのものが8個もあった。また、ここの売り物のひとつが、人口雪で遊べる施設なのだが、そこは別料金で、ひとり180バーツほど。優泰は入りたがったが、次回に取っておく事にして、乗れるだけの遊具に乗り尽くすことに専念する。
ここの遊園地の作りはディズニーランドなどのテーマパークをかなり意識して作られているが、今ひとつテーマの絞込みができていないところから、豊島園レベル印象を受ける。パレードも週末しかやらないし、キャラクターも入り口で番組収録中の以外見かけない。意味不明のアウトレットモールやマッサージルームがあるところなどアライゴダーイ(タイ語で何でもあり)でタイらしい。そして、仮にテーマとして印象的だったものがあるとすれば、「ソンクラーン」の水掛祭りである。熱帯の野外遊園地なので、屋外でも如何に涼しくさせるのかには気を使っており、特大の扇風機があちこちで風を起こし、扇風機の前にはこれまた特大の霧吹きが霧を吹いている。つまり常に園内は霧雨が降っている状態だ。乗り物でもスーパースプラッシュと言う乗り物やグランドキャニオンと言う乗り物は全身水浸しになるほど水を浴びる。その水の量たるや半端じゃなく。私のズボンは夜までに乾かなかったほどだ。
タイらしいものとしては、タイ航空がスポンサーになった世界七大景観といった施設があった。展示物は何100分の1か縮尺はハッキリしないしマチマチながら、ミニチュアランドのような施設で、エッフェル塔、自由の女神、タージマハル、アンコールワット、万里の長城、ピラミッドがあり、そしてバンコクのプーカウトーンがあった。プーカウトーンと言うのはバンコク市内にある人工の丘に建つ寺院である。知る人は知っているが、日本人の団体観光客の行くバンコク市内観光コースにも入っていない隠れた名所であるが、タイ人にかかると「世界七大景観」となってしまうらしい。そう言えばトムヤムクンも世界3大スープとか、、。これは開高健が言ったんだっけかな?後2つはブイヤベースかコーンスープと味噌汁だったか?
それでも、優泰は久しぶりの遊園地に満足気味であった。全ての遊具が止まり、閉園の音楽が流れ、アナウンスで急き立てられても、まだ未練たっぷりなようだ。5時の閉門まで粘って外に出る。今晩の宿泊先は決めていないが、明日遊びに行くサイヤムパーク近くに泊まろうと思う。サイアムパークがバーンカピのちかくであるとは聞いていたが、ハッキリした住所や位置関係がわからない。とりあえずラートプラウの交差点からバーンカピへの道へ入る。夕方のラッシュに巻きこまれて、ヒドイ目に遭ったが、バーンカピには6時半に到着。バーンカピの町にははじめてきたが、住宅街ばかりで遊園地があるように見えない。それに宿泊できそうな宿なども見当たらない。しかし、もともとこのあたりは運河がめぐらされ、湿地のようなところが多く、モスリムの人たちが多い土地だったはずである。もっと奥へ行けばきっとあるだろうと見当をつけて、そのまま道をミンブリ方向へ進む。しばらく走ると荒地や湿地が出てきた。外環高速道路過ぎてしばらく行ったところで、サイアムパークの看板を発見。
宿はサイアムパークに程近いサイアムグランドインと言うホテルに泊まることにした。建物は古い電力会社か警察署を改装したようなコンクリの建物で、そこにネオンが瞬き、入り口には自由の女神像が立ち、ヘラクレスと言うヘルスクラブ兼カラオケクラブを併設していると言ったヘンテコな宿である。受付で値段を確認すると時間あたりの料金を言う。どうやらモーテルと同じシステムらしい。私は泊まりだと言うと500バーツと答えが返ってきた。しかし、部屋の中は極めて健全で、清潔、質素であった。そして宿泊するのに充分快適な部屋である。シャワーはお湯の蛇口をひねったが何も出なかった。
朝食
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カウマンガイのご飯に目玉焼きを載せてもらう。 |
昼食
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優泰の希望でKFCで食べる。優泰はオモチャ付きのセット、私はチキンサンドウィッチのセット。昨夜の晩飯より高いものについた。
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夕食
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サイアムパーク近くの海鮮料理屋でカニチャーハン、イカフライ、ナマズのヤム(唐辛子とレモンの和え物)、青菜の炒め物と白いご飯。 |
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