小屋がけ食堂の本日のメニューは豚肉の生姜焼きとした。これならばダシに困ることもないし、カレー粉の違いに愕然とすることもない。先週の売上の悪さから、仕込みは10人前のみとしておこう。少量でも売上が伸びるように、「豚の生姜焼きセット」として抱き合わせ価格を40バーツとする。これなら10食でも400バーツになる。材料費を250バーツに抑えれば、ガス代や水道代などの諸経費を除いても100バーツくらいは収益が出るであろう。セットの内容は豚の生姜焼き大根卸し添え、焼きおにぎりと梅干入り海苔巻おにぎりの二つ、豆腐の味噌汁。これで40バーツなら、高くはないであろう。
タニン市場やスーパーへ食材を買出しに行く。味噌汁用の味噌、梅干、海苔は国産のもので代用する。日本からの輸入品と比べると数倍の差がある。味のほうはやはり日本製と比べると劣るが、日本製で作ったらとても高いものになってしまう。安く抑えるつもりであったが、それでも材料費は豚肉や既存の調味料、米を除いても200バーツ近くになってしまった。
豚の生姜焼きは簡単である。酒(忍)と醤油と生姜の絞り汁に豚肉をつけておくだけで下ごしらえが完了。むしろ大変だったのはおにぎりである。炊き立てのご飯はとても熱い。手のひらを真っ赤にさせながらおにぎりを都合20個ほど作成する。食堂のおばさんが心配して、ご飯を冷ましてから作ったほうが良いよとアドバイスしてくれるが、炊き立てで握ったほうが美味しいはずである。味噌汁に入れる豆腐はスーパーでよく売っているチューブ入りの豆腐ではなく、市場で売っている中国豆腐を使ってみる。この中国豆腐は木綿であるが、やたらと硬い。変な言い方だが噛み応えのあるしっかりした豆腐で味もある。小屋がけ食堂にふさわしそうな豆腐である。味噌汁のダシは日本の粉末ダシの元を使う。これはタイ製と言うわけにはいかない。
YMCA前でのビラ配りをすべきであったが、準備不足でできず、今回はまるで宣伝なしである。客足がどうなるか大変心配であったが、心配は的中。YMCAから流れてくる日本人が少ない。少ないどころかたったの4人である。やはり、宣伝なしと言うのは無理があるようだ。そして、ナコンピンコンドのIさんも3人連れで来てくれたが、「生姜焼きじゃなくて、また親子丼がイイなぁ」と無茶を言ってくれるが、ここで断ってしまうと、お得意さんを失ってしまうので、大急ぎで親子丼を作って提供する。本日の失敗は、味噌汁に入れたダシが少なかったことと、梅干入りのおにぎりや大根卸しは、この小屋がけ食堂を利用するタイ人常連客には受け入れられなかった。日本料理などを食べたことのないタイ人庶民には、異質な味すぎたようである。タイ人相手の日本料理店などが繁盛しているが、そうした店に出入りするタイ人というのは、やはり小屋がけ食堂で食事をしているタイ人とは別種の人たちに思える。
午後からホームページの作成に旅行会社へ出向いてみる。昨日宿題としてスタッフに与えたチェンマイ市内のホテルでの設備やサービスに関する調べものは、完全ではないが、半分くらいはこなしていてくれた。その結果を見て感じたのは、チェックインの時間が未記入になっているものが多いと言うことである。どうして未記入なのかと聞いてみると、「チェックインは空室さえあれば、いつでもできるから」と言うことであった。なるほど、そんなものかもしれない。しかし、逆の考えかをすれば、空室がなければ何時になってもチェックインができないと言うことではないだろうか。私も過去の経験から、夕方にチェックインしたのにもかかわらず、通された部屋は掃除もされないままであった事がしばしばある。チェックアウト時間は記入してあるのだが、そこには逆に時間が2つも書かれている。理由は、「普通は12時にチェックアウトだけど、自分はタイ航空のマイレージ会員なので2時まで延長利用ができるから」だと言う。そんなイレギュラーなことなど調べてもらっても混乱するだけだ。それにそれならそれで注釈を付けてもらわなければこっちにはちっとも判らない。少なくともこの作業はホームページ上でホテル選択のための情報提供をするもので、万人に共通する情報を提供するのが主目的であると説明をしていたら、経営者がやってきて、「私はゴールド会員だから夕方6時まで利用できるんだ」と余計な口をはさむ。そして、ゴールド会員になるためには、年間に何回飛行機に乗って、、と、説明をし始めて、データの収集がますます収拾のつかない状況になった。
アパート1階にある館内LANを管理するネット屋に最近起きているトラブルについて説明をする。具体的な事象を実際にパソコンを操作しながら見てもらった。Web上で写真画像が分解されてしまうこと、ダウンロードしたファイルが壊れていて使い物にならないことなどで実証する。ダイヤルアップ接続でならこんな現象は起こらないので、問題はLANの環境にあるのはずだと説明をした。が、それに対する回答は、「ここのLANはADSLでプロバイダーとつながっていて、最大256kのスピードが出る。スピードが速すぎてパソコンが追いて来れないのが原因だろう」となんだか自身たっぷりである。なるほど、チェンマイでならそんなことを信じる人が多いだろうが、日本のADSLはメガ単位で、理論上の最大スピード256kとは比べ物にならないほど早いのに、こんな問題が起きているとは聞いたことがない。とりあえず、もう一度サーバーをチェックしてみてよと依頼だけしておく。なお、ここのネット屋の主人は人は悪くなく、ダウンロードができないなら自分がプログラムファイルを取り寄せてあげようかと心配までしてくれる。
朝食
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ご飯と夕べの残りのおかず。 |
昼食
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おにぎり。 |
夕食
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レモンツリーにて空芯菜フライのヤム、イカの豚肉詰カレー煮、肉てんぷら、ブロッコリーと海老のオイスターソース炒め、雷魚の姿揚げのヤム。 |