壁紙張りが始まる。コンクリートが剥き出しになった壁に昨日と同じ職人が壁紙を水でぬらしながら貼っていく。本日中に貼り終えると言うのだが、私は気に入らない。コンクリートの壁の下地処理をせずにいきなり張っているので、コンクリート表面のくぼみや継ぎ目が壁紙を貼った上からも見えてしまう。たぶんこの程度のことなどマイペンライなのだろうが、私は面白くない。職人に言っても、この心境は理解されないだろうから、自分で石膏を捏ねて壁の表面に塗りたくった。しかし、悲しいかな左官屋さんが使っているヘラを持ち合わせていない。ヘラの代わり木片を使ったのだが、木片で石膏を塗ると表面にいく筋もの線が入ってしまう。
昼前に、以前から係わっている詐欺事件の処理に立ち会う。本日は警察官と一緒に相手の逮捕に向かう。この日が来ることをずっと待っていたのである。ようやく逮捕に向けて動き出せたことが嬉しいが、首尾よく逮捕できるか若干の不安がある。このことについて、詳しく書いて報告をしたいのだが、結論から先に書くと、カーチェイスまずいのことをして、一旦は相手の身柄を拘束した。しかし、最終的には逃走されてしまったため、今後の操作の関係上、これ以上詳しく書くわけに行かない。が、相手に対する警察側の心象は極めて悪くなった。これで日本人とタイ人女性の金銭・財産にまつわるトラブルから、警察の面子に係わるトラブルへと発展したのである。
この二重遭難のようなトラブルのおかげですっかり昼食の時間を逸してしまった。優泰の下校時刻でもあり急いで優泰を迎えに行き連れ戻る。本当は警察官と昼前のアポイントだったので、弁護士さんのおごりで何か美味しいものでも皆で食べてから仕事にかかるのだろうと思い込んでいたので、この昼飯の遅れは辛かった。
壁紙張りは6時半までかかった。アパートの部屋一室とはいえ、1日で貼り終えるとはなかなかスピーディーである。たぶん、私が警察官と飛び回っていた間も真面目に働いていたのであろう。もうだいぶ前になるが、東京の自宅の壁紙を張り替えた時は、一週間近くかかった。もちろん、部屋数も多いし、一概には比較できないが、費用は結構高かった記憶がある。確か壁紙代よりも張り賃の方がずっと高かったと記憶している。その時も、壁紙の仕上がりに満足できなかった。日本でも満足できない人間が、タイの仕事に満足できるわけないが、まぁコンクリート壁の下地処理には不満はあるが、貼り方そのものは丁寧な仕事をしている。
この作業に付き合った関係で、ラジオ局に入る時間にギリギリとなってしまった。またしても夕食抜きである。埃だらけの身体でシャワーも浴びずにアパートを飛び出す。このところチェンマイ市内の移動にはもっぱらミニバイクを利用している。なんと言ってもビートルと比べてガソリンを食わない。30バーツもガソリンを入れれば、40キロ以上は走ってくれる。ラジオ局へも当然ミニバイクで向かう。
朝食
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ご飯と昨夜の残り。 |
昼食
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ご飯と目玉焼き。 |
夕食
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パンとシチュー。 |