島を離れる日となった。戻りの船は10時半の出航だと言う。港まで送りの車は9時半前にはやって来た。港までたったの1キロほどだし、ちょっと早すぎる気もしたが、仕方あるまい。それよりも気になったのは船賃である。島まで来るときの運賃は確か300バーツであった。それが戻りは400バーツだと言う。宿屋で買ったのだが、宿の主人が言うには、島中どこで買っても均一価格の400バーツと言う。確かに食べるものから何でも島は本土と比べて値段が高いが、船賃まで高いとは知らなかった。島に渡る前に往復切符を買っておくべきだったかもしれない。
10時半に出航する船は、遅れて11時近くに出航した。この船は超満員であった。早めに港に着いていたのが正解だったかもしれない。私たちはキャビンに陣取れたが、キャビンは満席で、通路にも人が立つ始末。デッキにも人があふれている。あまりに満員なので、エアコンもほとんど効果がない。実は私は日焼けが痛くて、昨夜はほとんど眠れなかった。船の中で少しは仮眠でもしようかと思っていたのだが、隣に座った優泰が一人でウルトラマンごっこでもしているのか暴れて、腕や手がしばしば私の日焼けで赤紫色に腫れ上がった肩にあたる。すると悲鳴をあげたくなるくらい痛いのである。昨夜はそれと、日焼けしたところが痛いだけではなく、熱を持っていたので、腹ばいになって、一晩中背中に扇風機に風を当てて冷やしていた。そのためどうやらちょっと風邪まで引いてしまったようで、身体はとても辛い状態に陥っている。
本土側のチュンポンの港に到着予定は1時半頃と聞いていたが、実際には到着も遅れて、午後3時近くになった。港に留め置いていたビートルは埃だらけになっている。キーを差込み、エンジンをかけるとなんだか調子がおかしい。アクセルを踏んでエンジンをかけるとエンジンは回りだすが、アクセルから足を離すとエンジンが止まる。キャブレターにゴミが詰まっているのだろう。ネジを一本ひねれば解決しそうだが、一人では無理なので、町の修理屋まで行って直してもらう。やはり問題はゴミによる目詰まりであった。すぐに復調したが、燃料フィルターの交換をしたほうが良いと薦められる。フィルターを見るとゴミがいっぱい詰まっている。昨年交換したばかりなのに、、。
国道4号線に入ってすぐに遅くなった昼食をガソリンスタンドで食べる。優泰は船内で菓子パンを食べたのだが、お腹がまだすいていると言うので、クオッティオうどんを玉子で炒めたものを一皿注文して食べさせる。優泰は食べるのが遅くて、ガソリンスタンドを出たのはもう4時半を回っている。ガソリンスタンドを出てすぐにバンコクまで500キロと看板が出ていた。朝宿屋を出るときには、夕食はバンコク近くで食べられるかなと思っていたが、この調子じゃ、今日中にバンコクに着くかどうかも疑わしい。
その後も、あまり体調が良くないし、ガラス越しに差し込む日差しが辛いので、1時間走っては一休みをしながらで、200キロほどさきのキリチュアップキリカンまで3時間以上もかかってしまった。が、日没後はエアコンの効きもよくなり、体調も少し回復して、スピードアップ。今日はナコンサワン近くまで走って、どこかのモーテルで仮眠をしようと考えていた。ところが、ペチャブリーを過ぎたあたりで、右側の下り車線がヘッドライトの洪水である。タイ正月直前の金曜日の夜である。帰省ラッシュが始まっているらしい。それもほとんど動いている様子がない。こりゃ、私たちもバンコクを過ぎて北上を開始したらどんなことになるかわかったものではない。
バンコク郊外の外周道路で日付が変わった。外周道路も帰省客の車が目立つが、まだ渋滞するほどにはなっていない。午前3時にはナコンサワンに到着できそうだ。
朝食 |
野菜たっぷりのチャーハン。 |
昼食 |
餡かけクオッティオうどん。 |
夕食 |
セブンイレブンのハンバーガー。 |