今朝は今にも雨が降り出しそうな空模様である。いつ降るかいつ降るかと外を気にしていたが、結局昼を過ぎても雨は降ってこなかった。そればかりか、午後からは晴れ上がり、いつものガンガンの日光がさしてくる。
午後になって優泰が帰ってくる。そして「学校に弁当用のクーラーボックスとメガネケースを忘れてきた」と言う。それも、教室に忘れたのではなく、校庭に置いてきたというではないか、今日は週末だし、すぐに回収しなければなくなってしまうであろう。ビートルは修理屋に入ったままだし、本日も自転車のペダルを踏む。午前中なら暑くもなくて快適そうだったが、この西日が強いこの時刻は自転車に乗るのも熱射病を気にかけながらの、まさに命がけのサイクリングである。学校まで言ってみると、証言どおり校庭にメガネケースがなぜか二個も転がっている。1つは優泰のだが、もう1つはなぜか私のである。どうやら、私のメガネケースをおもちゃ代わりに持ち出して、校庭で遊んでいてそのまま忘れてきてくれたらしい。クーラーボックスは教室のロッカーの中にあった。クーラーボックスを開けると食べ残しが入ったままであり、このまま週明けまでホッタラかしていたら確実に虫が湧くか、腐って惨憺たる状態になっていたことだろう。無事発見できてよかった。
優泰の学校まで出たついでに修理屋へも立ち寄ってみる。本日もビートルは修理台に乗せられたまま前輪部分をはずされたままの状態にあった。もう何日も作業が中断したままなので、車体全体にも埃が降り積もっている。さて、バンコクへ出した部品のほうがどうなったかと気がかりなので工員呼び止めて最新情報を聞き出す。すると昨日までは「バンコクに送った部品を紛失した」と言っていたのに、今日になったら「昨夜バンコクへ部品を送って、新しい部品を探させている」と言うではないか、、。一体何が本当なのだろうか、、。バンコクで紛失したと言うのは、本当はバンコクへ送るのを忘れていただけではないのか?まったく時間ばかりがかかってロクな結果を得られない。こんな修理屋だが、けっこう規模の大きな工場があり、工員の数も多い。入ってる車もベンツやBMW、ローバーなどの高級外車ばかりで、それもけっこう繁盛している。そんなところを見るとこれでもチェンマイでは腕の立つ修理屋の部類に入るのかもしれない。まぁ「走ればいいや」くらいに認識している人の多い土地柄だから、これで十分なのかもしれない。むしろ私のように、走るのにほんのちょっとの違和感を気にして修理屋に持ち込むほうがどうかしているのだろう。
修理屋からの帰り道、チャーンプアク門を過ぎたあたりの道端で、スクーターを修理している人を発見。見るからに古そうなそのスクーターはベスパやランブレッタではなく、ラビットに似ている。自転車を止めて近寄ってみるとラビット・ジュニアS82型であった。日本でもかなり希少価値のある古いスクーターで製造後40年以上は経過している。小さな出力の割にやたらと重たそうなボディーで、スマートさに欠けるが、ファンには垂涎のモデルである。道端でワイヤーの交換をしているところであったので、私も横に立ってラビット談義に参加する。この古いラビット(と言ってもラビットはみんな古いが)の持ち主はもう一台ラビット・スクーターを所有していて、90ccのS202型と言う、スーパーカブに似たデザインのこれも日本でも希少価値のあるモデルがあるそうだ。そして、チェンマイにはラビットが全部で4台あるらしいと言う。私も修理屋近くのホンダのショップの工員がラビットを所有しているのを知っているので、このおじさんが2台持っているとすれば、あと1台私が知らないラビットがチェンマイにあることになる。あと1台はどんなモデルで誰が持っているのかと聞き出してみると意外なことを言い出す。「形は601型で200cc」「持ち主は日本人なんだ」「ナコンピンコンドに住んでる」「子供がいてステープ幼稚園に通っている」、、。なんか話が変だ。ナコンピンコンドに住んでる日本人でラビットを所有している人など聞いたことがない。それに幼稚園に通うような子供のいる家庭など知らないぞ、、。しかし、この話、実は私自身のことだとしたら、多少の誤解で辻褄が合う。私のラビットスクーターは601型ではなく301型で、チェンマイではなく日本にあるが、ラビットを持っていることは確かだ。そして、ナコンピンコンドに住んでいるし、優泰も以前ステープ幼稚園に通っていた、、。噂や口伝えの情報が一人歩きする社会ではこうしたチグハグが起こっても何の不思議もない。
朝食 |
ご飯に豆腐と玉子のソボロ、ほうれん草の味噌汁。 |
昼食 |
ホットドッグ。 |
夕食 |
レモンツリーにて、春雨の和え物(ヤムウンセン)、豆腐の赤カレー、マカロニ炒め、豚肉天ぷら。 |