９月２日　火曜日　　　　天気は晴れ　午後にスコール

　ワタノー学校の日。先週おこなったハイスクール２年生のテスト結果をまとめる。ほとんどの生徒が高得点を出している。平均点は９０点を越えるであろう。まぁヒントを散りばめてあるテストだったし、直前にやった復習部分は黒板に書いたまま消さずに置いておいたのだから、基本的なことさえ理解してもらえていれば、できない問題ではない。しかし、採点結果と、ふだんの授業でのレベルを考えると不自然な点が多い。やはり、カンニングが横行していると思われる。座る席によって間違えている部分が共通しているのである。これはとても残念な結果で、このテストは生徒に対してフェアではないことになる。とくに今まとめている採点結果をそのまま語学教務主任に提出してもいいものかどうか悩んでしまう。

　１時からの授業に生徒の集まりが悪い。またも校内での集会活動に招集されて、半分も出席してこない。まともな授業はできそうに無いので、今日は簡単な漢字を教えることにした。漢字を教えると言っても「山」と言う漢字は、山の形からできているんだよみたいな、安直なもので、漢字を覚えさせると言うよりも、文字そのものに興味を持ってもらうことに意味があると思っている。が、この手の授業をすると、生徒たちとの会話が多くなり、生徒たちからの質問はすぐにジャニーズ・ジュニアへと発展してしまう。そうなるとまだまだジャニーズ・ジュニアについて初心者の私は答えに窮してタジタジになってしまう。
　２時からのクラスではほぼ全員が出席し、先週できなかったテストを実施する。生徒たちが問題用紙に取り組んでいる間に教室内を巡回し、書き込み具合をチェックする。私はひらがなの取り組みにはあまり熱心ではなかった。そのために、ひらがな問題のできが良くない。これは私の責任でもある。このクラスはハイスクールの４年生なので、プライベートに日本語を習っている生徒もいて、彼らには私の作った問題が簡単すぎるようだ。途中でできたようなので、チェックをしてみるとちゃんと満点であった。

　夕方から、ヒルサイドコンドに住む人からパソコンがおかしいから見て欲しいと連絡が入り、伺ってみる。症状はやはりアパート内のLAN経由でのネット接続ができないと言うことと、パソコンの動きが不安定になっていることであった。ネット接続に関しては、インターネットオプションの設定に問題があったので、これを修正して完治。動きが不安定な件は、デフラグを実施することで改善する。ここまでは１時間もかからずに終わったのでヤレヤレであったが、その後パソコン電話の設定をし始めたらば時間がかかってしまった。利用料金のクレジットカード扱いにする設定や、サウンドの調整をおこなった。すべて完了して、「ヨッシャOK」と再起動してみると、またもインターネット接続に関するオプションがダイルアップ側に変更されている、、。また、やり直しで、結局７時半まで時間がかかってしまった。

　８時からは市内の警察署に出向く。まだ決着のつかない詐欺事件について振り回されており、今日は相手側がついに観念したのか警察へ出頭してくるとの情報を得た。そこで私にも呼び出しがかかって、被害者側と弁護士さんとで立ち会う。ところが、私の考えは甘かった。観念して自首してきたと思ったものの、全然反省の色が無い。それどころか、一方的に好き勝手なことを主張する。自分は詐欺ではなく、もらったのだと言う。こちらは唖然としてしまう。が、所詮はすべてがお金目的であることはバレバレで、最終的には「非をすべて認めるから、許して欲しい。だけど、お金を下さい」と言う。まったく、盗人猛々しいとはこのことと、またまた呆れてしまうが、そんなこともここの社会ではあるのかもしれない。同席している警察官まで、「まぁ痛み分けにして」みたいなことを言う。これは刑事事件として逮捕状まで出ている「事件」なのに、民事事件のような解決方法は、どうにも私にはなじめないが、損得で考えたらば、そろそろ潮時なのかもしれない。弁護士さんとも相談のうえ、被害額の半分を返済させると言うことで、妥協することになった。返済は金曜日の午前中にやはり警察官立会いの下でおこなわれることとなることとなった。時刻はすでに１１時を回り、私はぐったりと疲れてしまった。はたして、こんな解決方法で良いのであろうかと、私はまだ今ひとつ釈然としないし、返済などよりも、犯罪そのものへの処罰をもっと臨むべきだったのかも知れないと思う。なお、今回の件で、相手側が白状して今回の件に関して自分(詐欺)に係わった日本人の名前を何人か挙げた。チェンマイの日本人社会にはどうしてタイ人を使って日本人を食い物にする日本人がいるのであろうかと、気分が悪くなる。やはり、チェンマイでは身元のはっきりしない日本人には近づかないのが無難なようだ。
　

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