頼まれ事の下調べのために朝一番の8時半にイミグレーションへ向かう。まぁ、もっとも更にその前に航空券代金の集金もしていた。我ながら早朝から深夜までよく働くと感心する。しかも土日祝祭日関係無しに働いている。業務の経費だって自腹で稼いでいるのだから、もし私が経営者だったら、こう言う社員を採用したいものだ。まぁ、こんな生活、仮のものだと思うからこそできるのであって、日本でだったらとてもできない相談だろう。と言うことで、日本人スタッフの募集をしているが、この条件でも働きたいという人が現れるかどうか、、。正規の採用は労働許可条件の関係で1名のみである。
午前中に、定食屋90番のご主人が来店される。以前に店をたたんでホアヒンへ移るんだなんて話を聞き、そして店の権利を売りたがっていると聞いていた。その後、店は売るがホアヒンへは行かず、チェンマイで不動産で商売をされようとしていると噂を聞いていたので、いったい真相はどんなだろうかと思っていた。そうしたらば、店の権利を買うと言っていた人物が、指定期日までにお金を用意しなかったので、売り渡す気が無くなったそうで、しばらくは再び自分で定食屋90番を再営業するそうである。
このご主人は、資金などの関係で日本へ一時帰国しなくてはならないそうなのだが、要介護認定の父親がいて、何日も父親をチェンマイに置いておけないと言う事情があるそうである。もっとも、父親と日本へ飛行機で行くことは難しい話ではないのだが、その父親が一旦日本へ帰ったら、「もうチェンマイには戻りたくない」と言って困らせるそうである。親一人子一人の介護をしながらのチェンマイ生活、介護費用は日本より断然安いが、なるほどお金の問題だけでなく、ほかにも色々な問題があるのだなぁと感じる。
午後からは、明日のツアーの下見にタイ人スタッフをビートルに乗せて走りまわる。明日は都合5本のコースを催行し、大型バス7台が走りまわる。しかも、私のオリジナルなコースが多いため、走行予定の道路に問題が無いか、トレッキングコースに危険個所が無いかを確認するために、実際のトレッキングコースを下見する。日頃の運動不足のせいか、いやはや息が切れる。竹イカダによる川下りも40人もの団体であるので、イカダの確保をしなくてはならない。イカダ乗り場には電話も無いし、携帯電話も電波が届かない場所である。確認や打ち合わせも、直接乗り込むしかない。
地元の警察にも立ち寄り、一応国道に指定されているが、山間部の細い道路である。「大型バスが明日外国人を乗せて走るので何分にも宜しく」と仁義を通しておく。
このチェンマイ近郊への下見、疲れはしたが、なかなか良いドライブでもあった。ビートルもスパークプラグや燃料ポンプの交換などで、エンジンは快調。ガソリンの沸騰問題も起こらず、山道をグイグイと入りまわった。ちょうどチェンマイ近郊の山間部では田植えが終わったばかりらしく、青々とした稲田が実に美しい。雨季の新鮮な空気と、青空に浮かぶ白い雲、緑の濃い山々と、気温の高さを除けば、日本の5月の山のような感じである。と、ある集落にさしかかり、コーナーを曲がろうとしたところで、道端でスズメが2羽戯れていた。まだ子スズメなのだろう、ビートルの接近に気がつかないらしい。私はクラクションを鳴らした。スズメは飛び立ったのだが、動転したのか、脇へ飛んで逃げれば良いものを、ビートルの真正面に飛び込んで来た。「コン」と言う軽い音がフロントガラスあたりでした。可哀想に、スズメはビートルに衝突してしまったのだろう。こちらもコーナーでスピードを落としていたのだが、、、。どうか軽傷であるようにと手を合わせた。
社に戻ったのは6時近くである。都合200キロ近くを走りまわった計算だ。ガソリン代もバカにならない。私の持ち出しではあるが、明日のツアーの成功と、連れ回したタイ人スタッフへの勉強になったとしたら、まぁこの位は仕方が無いだろう。本当なら会社にガソリン代くらい請求したいところだが、そのくらいのことでまたゴタゴタ言われるのも面白くないので、午後は会社を抜け出してドライブを楽しんだとだけ思うようにしておこう。そして、その後の事務処理もあり、今日も帰宅は夜10時を過ぎてしまった。
朝食 |
食パンとコーヒー。 |
昼食 |
五目野菜炒め。 |
夕食 |
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