7月16日 金曜日    天気はほぼ晴れ 

 朝一番に最近良く利用しているキット君のバンを利用されるお客様のお見送りをおこなう。それから、K.K.トラベルに入り、9時からは日本人長期滞在者からの依頼で、日本でロングステイ・ビザを取得するのに必要な健康診断書を取りつける手伝いをする。すでにチェンマイで生活されている方で、そろそろロングステイ・ビザを取得されようと考えられたのだが、日本でビザ用の英文健康診断書を作ってもらうとお金と時間がかかるのだそうだ。それが、チェンマイでならば安いものだし、当日にできあがる。以前にも別の方にこの健康診断書作成のお手伝いをさせていただいたことがあったが、その時は研修を兼ねてトゥム君に行かせたのだが、トゥム君が失踪した今、この手続きも私の仕事となってしまった。

 まだ9時だと言うのに、国立チェンマイ病院は車を止めるスペースを探すだけで苦労するほどであった。ようやく見つけたスペースから、健康診断を受けつけてくれる病棟まではかなり距離があり、今日に限って梅雨の晴れ間のような日差しである。歩いていると汗が出るので、連なる病棟内を歩こうと、適当に病棟に飛び込んだら、いきなり棺おけの展示パネルに出くわした。オヤオヤ、病棟の入り口(実は裏側から入ったのだが)にこんな写真を並べられたら、担ぎ込まれた人は、いきる気力を失ってしまうのではないだろうか?それとも、なんて準備の良い病院だろうと、安心して旅立てるのだろうか、、。そして、写真の次は実物の金ぴか棺おけが登場、、さらに進むと巨大な業務用冷蔵庫のようなものか連なる霊安室になって、なるほどと理解した。私たちが暑さを避けるために飛びこんだ病棟は、霊安室だったようである。

 特別サービスの病棟へたどり着き、手続きを済ませる。案内されるままにレントゲンを撮影、ここまでは至ってスムースであったが、お医者さんの検診の段階で、時間がかかり始めた。一般の診察患者と同じく診察待ちをしなくてはならず、ベンチに座って延々と待つ。
 同じく順番を待っている人の中に小太りの女性がいた。診察室前で血圧検査を受けているところであったが、血圧を測定している看護婦さんとこの女性の会話を盗み聞きした。女性はどうやらミャンマー出身らしい。看護婦さんから氏名の確認を求められたのだが、名前は答えたが、苗字を答えない。「ナームサクン(苗字)はなんなのよ」とちょっといらだった看護婦さんに「ない」と答えていた。どうやらミャンマー人の中には苗字が無い人がいることを知らないらしい。そして「ないですって、じゃ身分証を見せて御覧なさい」と言われ、赤い表紙のミャンマーパスポートを提示していた。

 結局、この健康診断には3時間かかった。レントゲンや目の検査、採血検査(血液型を確認しただけ)などだけで、診断書は作成された。料金は500バーツほどであった。まぁ、この金額ならK.K.トラベルへ手間賃を払っても日本で取るより早くて便利なのだろう。

 本日もK.K.トラベルはネットが不通である。ところが、「パソコンの調子が悪いのはタローのせいだ」と言うことを経営者が言っているらしいことを察知して、私は経営者に厳重に抗議をした。経営者が言うには「ギフトさんが、タローが出張から帰ってくるといつもパソコンがおかしくなる。いないときは順調だったと言っている」と言うことだそうだ。あぁ、またギフトさんかぁ、、。まったく、天敵のような存在である。4月から禁止になっているカウンターでの飲食を守らず、パソコンの前でいつもお菓子を食べているのは、社内では彼女だけである。しかも、ウイルスに感染する原因も、チャットやウェブメールによるところが大きいと思うのだが、私が社内にいるときは、私の目を盗んでコソコソとやり、出張中はきっと好きなだけやっているのだろうと想像がつくが、まぁ証拠があるわけではない。そして、そんなことで言い争いもしたくないので、「OK、わかったよ、じゃ僕は今後一切パソコンにタッチしないから、それでイイでしょ、勝手にやればイイさ」と言ったら「タロー、そうじゃなくてェ」と言う。なにが、そうじゃないのか判らないが、私は面白くない。

 と、面白くないと言いながらも、結局最終的に被害を受けるのはK.K.を利用してくださるお客さまだと思えば、放ってはおけない。あれこれと原因を調べているうちに今日も帰宅時間が遅くなってしまった。

朝食

ご飯と目玉焼き、白菜の味噌汁。

昼食

鶏肉と生姜の炒め物。

夕食

バジリコのスパゲティー。

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