このリムコックリゾートの朝食会場も、スコタイのホテルと同様、小鳥のピョンを連れて入っても別に咎められることはなかった。それどころか、ここでも私は厨房から生の鶏肉を少し分けてもらってピョンのエサとした。ピョンは昨夜チェンライ市内のレストランで夕食を食べて戻ってから、急に食欲を取り戻して、盛んに生肉を食べ始めるようになり、昨日の昼にもらったお肉は全部食べてしまった。そこで新たにこのホテルの厨房からもお肉を分けてもらったのである。
ピョンの朝食はともかく、人間様の朝食だが、極一般的な中級ホテルの朝食バイキングで、洋風もタイ風もある。味はそれぞれ平均点的であるが、これはタイの地方ホテルに共通しているがチーズがないのである。朝食会場にはヨーロッパからの団体観光客の姿が目立つと言うのに、チーズを置いていないとは、、。やはりタイの田舎ではチーズなど高級過ぎるのかもしれない。かく言う私もチェンマイでは本格的なチーズはやたらに高くて、めったに食べられないものだから、こうした機会に食べたいともくろんでいて、それが果たせずボヤいているに過ぎないのだが、、。
9時半にホテルを出発して、チェンマイへ向かう。午後1時からは優泰の英語教室があるのでそれに間に合わせなくてはならず、本当ならこの広いリゾートで氾濫しそうなほど増水したメーコック川でも眺めながらもう少しのんびりしていたいところなのだが、慌しくチェックアウトし出発する。帰り道は比較的順調で、土砂崩れなどもなく快適にドライブできた。途中メーカチャンの峠近くで、カブトムシを売っていたので一匹買う。以前から優泰がカブトムシを飼いたいと言っていたのだが、なかなか売っているの出会わなかった。きっとまだ季節ではなかったのだろうが、日本のカブトムシよりも一回り小さいカブトムシを一匹20バーツで買う。なお、この道端の小屋がけで売られているカブトムシは、サトウキビをあてがわれ、そのサトウキビとカブトムシのツノが糸で結ばれて逃げないようになっていて、それが軒先に吊るされて売られているのである。タイでは子供のペットと言うより、大人たちがカブトムシ同士を戦わせて賭け事をするのに買うため、戦わないツノのないメスのカブトムシは商品価値がなく、無造作にバケツへ放り込まれていた。
12時半にチェンマイに到着し、少し休憩を取った後、私はK.K.トラベルへ出社した。K.K.トラベルでは、私の後任を引きうけてくれる見習スタッフのジョン君に航空予約端末の操作方法を教える。ジョン君は日本人であり、ちゃんとした日本語名前もあるのだが、平仮名でたった3文字の発音がタイ人スタッフには聞き取りにくいらしく、彼の名前を「ヒロシ?」と呼び間違えたり、頭の音が欠落して「ヨシ?」になったりしていた。それがどう言うわけか知らないが、まったく関係のない「ジョン」で定着してしまったようなのである。このジョンくんもK.K.のスタッフたちのだらしのなさにはちょっと驚いたようである。特に最近私が出社しないことが多くなり、さらに「どうせもうじき帰るのだから」とスタッフたちの勤務態度を注意しなくなった関係で、ますます社内の規律が乱れ始めている。私にはちょっと心配なことがある。以前に勤めていた旅行会社の所属先支店は私が退社した後、1年ほどで部門が閉鎖になったし、その次のベンチャー会社は、退職後半年で倒産してしまった。つまり、私がいなくなってしばらくすると、その所属先が消滅してしまうのである。しかも、退職から消滅までの期間が短くなっている。とすると、このK.K.トラベルもあと数ヶ月と言うことになるかもしれない。ここは何としてもジョン君に踏ん張ってもらいたいところだが、、、。でもまぁ、これも私の身勝手によるもので、さて困ったものである。
今晩も全然眠れない。眠りに落ちたのは午前6時近くである。不眠症になってしまったのだろうか?それとも、もう2週間もアルコールを飲まない生活をしているからだろうか?飲まない記録は着実に更新されている。夜になると口寂しくなるが、あの病中の苦しさを思うと、怖くて缶ビールさえ飲めない。
朝食 |
リムコックリゾートのバイキング。 |
昼食 |
韓国製即席ラーメン。 |
夕食 |
|